母校の創立記念イベントへの参加を決めた俊平(西島秀俊)18歳の頃に家出をして以来、初めての帰省を決断。家族みんなでの帰省を計画していましたが、結果響(芦田愛菜)と2人で帰省をすることに…。
かつて野球少年出会った俊平が音楽と出会いの瞬間が今明かされます。
そして、一度は帰省を辞めた海(大西利空)も高松へとやって来たのですが…。
目次
ドラマ『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』前回第7話のあらすじと振り返り
2月になってあおぞらホールは閉館。晴見フィルの面々は練習場所を失ってしまい、スコアなどの備品は二郎(西田敏行)の店に置くこととなりました。
羽野(佐藤緋美)の提案により、仙台オーケストラフェスティバル出場を目指し、オケの映像w応募。その時俊平には、ドイツの有名交響楽団・ノイエシュタット交響楽団の常任指揮者のオファーが鏑木(満島真之介)を通じてやってきました。これを受けてしまえば家族とまた離れ離れ、今やりたいのは晴見フィルでの活動だと言えば、これが鏑木を激怒させ、失望させてしまいます。
人生初のリーダーライブを控えていた小村二郎は、本番前日に胸の痛みで倒れて入院をすることに。コンサートの代わりになにかイベントをしてほしいと言われた俊平は悩んだ末、彼が入院する病院のロビーでコンサートを開催し、二郎にはクラリネットを演奏してもらうことに。
期待をしても裏切られる、それでもその雄姿を見続けていきたいと思うようになった鏑木は、俊平の意思を尊重し、どこまでも彼についていくと決意。そして俊平は、避けていたもう一つのオファーである、母校の創立記念イベントへの出席を決意するのでした。
同じ頃、海(大西利空)や響(芦田愛菜)の力を借りて力をつけてきた天音(當真あみ)が父・白石(淵上泰史)と衝突。涙ながらにバイオリンを辞めると決断。そんな彼女に対し、響は大輝(宮沢氷魚)に連絡先を聞きいて接触を図ろうとするのでした。
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せめて自分の意志で
二郎(西田敏行)のバースデーライブのあとのことです。響(芦田愛菜)は天音(當真あみ)の家を訪れると、父・白石(淵上泰史)より、これ以上娘に関わらないようにと言われます。
すると響は天音を閉館したホールに呼び出し、彼女が夏目家に持ってきたバイオリンを手渡します。二郎に返すようにと言われたバイオリンですが、辞めるならばせめて自分の意志で辞めて」と言って、響は天音にこれを突き返すのでした。
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帰省
母校の創立記念イベントへの参加を決めた俊平(西島秀俊)は、地元である高松への帰省を決意。せっかくならば最後の家族旅行ということで、志帆(石田ゆり子)、海(大西利空)、そして響(芦田愛菜)も一緒に行くこととなっていましたが当日になって海と志帆はキャンセル。結果俊平は響と2人で先代の実家を訪れることにしました。
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30年ぶりに帰って来た実家では、母・裕子(梅沢昌代)は後からやってくる晴見フィルの面々も丁重におもてなしをするのですが、父・行彦(柄本明)は俊平の存在を無視し続けるのでした。
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後からやって来た海が家出した天音を連れてきた!?
後から到着した古谷(玉山鉄二)や羽野蓮(佐藤緋美)、瑠李(新木優子)を交え、高松の実家で楽しく食事をしていると、一度は行かないと言った海が実家に到着。そんな彼の隣にはなんと天音がいました。家出とは言え、高松まで連れてきてしまっては白石も心配するだろうという俊平ですが、ここで母は俊平が18歳の時に父と衝突して家出をした過去を明かします。
この話に興味津々なフィルの面々と響は、俊平の過去話に耳を傾けるのでした。
野球少年は音楽との出会いで人生を大きく変える
高校の教師で野球部の監督である父の元、野球少年として日々練習をしていた俊平は、ある人隣の家から流れてくる音楽が気になり、その家を訪ねました。クラウス・シュナイダー(マンフレッド・W)は俊平を快く迎え入れ、彼にノイエシュタット交響楽団が演奏するレコードを聞かせます。
これに衝撃を受けた俊平は、クラシックに夢中になってしまい、甲子園予選の日にノイエシュタット交響楽団の来日公演を聞くため、1人東京まで行き、指揮者になると決めました。
後日、激怒した行彦はシュナイダーの家に殴り込むと、そこで俊平と衝突。行彦から出ていくように言われて以来、俊平は高松の家を飛び出し、30年もの間帰らずにいたのでした。
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「あなたの夢を否定するその言葉に耳を貸さないでください」
創立記念イベントが行われるその日は行彦の監督最後の日。父の監督姿を目に焼き付け、俊平は母校へと向かいます。
登壇した俊平は生徒たちに言ったことは「あなたの夢を否定するその言葉に耳を貸さないでください」というものでした。
クラシックを聞いたあの日、慣れるだろうかという不安ではなく、指揮者になると決めた俊平だからこそ言える言葉。白石からバイオリンを否定され、辞める決意をせざるを得ない天音の心にも響きます。
『新世界より』第二楽章「家路」と父の言葉
講演後には、俊平をはじめとしたフィルの面々でオーケストラ部の指導を開始。そして俊平が生徒たちに指揮をしたのはドボルザーク交響曲第9番『新世界より』の第2楽章「家路」でした。
音楽は窓の外まで広がり、監督をする行彦の耳にまで届きました。俊平と行彦、それぞれが親子の思い出を振り返ります。
自分が選んだ道を精いっぱい頑張る俊平に対し、父は「もう帰ってくるな!」と怒鳴ります。しかしこれは勘当の言葉ではなく「しっかりやれ!」という息子への激励。こうして30年の時を経て、父と息子は和解を果たすのでした。
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指揮者になると決断した少女も父と向き合う
俊平たちが高松から晴見市へと戻ろうとしていた時、白石が天音を迎えにやってきました。もう娘には関わらないでほしいと言ってきた白石に対し、俊平は天音をちゃんと見てあげてほしいと懇願します。
指揮者への夢を諦められない天音は、その場でバイオリンを演奏。気は済んだかと言ってくる白石に対し、難しいと言われる重音できらきら星を奏でます。たった2ヶ月でこれが弾けるようになるまでは相当な努力が必要。その本気度を天音は父に見せつけ「私は指揮者になる」と言い切るのでした。その言葉を受けた白石は、1人涙をこぼすのでした。
何がビックリって…これ當真あみさん自身が弾いてるってことですよ。この本気に見ている方も震えました。
ドラマ『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』の次回に期待するもの
俊平が常任指揮者のオファーを受けた楽団こそが、18歳の少年の運命を変えた楽団。そして音楽を教えてくれたシュナイダーは、そこの指揮者だったと…。鏑木(満島真之介)が持ってきたノイエシュタット交響楽団からのオファーはそれほど大事なモノだったということですよね。
しかし俊平は晴見フィルでの活動と、家族の時間を選んだ。あの時の衝撃以上に、晴見での出来事は彼にとって大きなものだったと言えるでしょう。
しかし、父の激励の仕方がとっても好きです。突き放すように聞こえて、こっちのことを気にせずしっかりやれというあの言い方。俊平の背中を力強く押してくれたことでしょう。そして天音、も、自分のやりたいことを言い続け、そして努力も見せたというのがまた良い回だったように思います。
残り話数も少なくなってきているため、フィナーレがどうなっていくのか、寂しい反面楽しみです。