オーケストラが残り3ヶ月で廃団が決まったことにより、市長・白石(淵上泰史)は部下の滝田(山本圭祐)を通じて、晴見フィルにある楽譜の撤去を響(芦田愛菜)に命じます。
しかし、オーケストラの幕引きが着々と進められていく中俊平(西島秀俊)は、新しい演奏曲を提案し、さらには新メンバーを募集!
自分の仕事をこなさなくてはいけない娘に対し、抗うようにあらたな展開を見せようとする父。娘の怒りを買わないわけがありません。
そして新メンバーとしてやって来たのは、嵐を呼ぶフルートと、元有名チェリスト、そして『運命』によって引き寄せられた、楽器のできない女子高生?果たしてどんな展開が待っているのでしょうか!?
そして、フランスに行くと言いながら古谷(玉山鉄二)の元に身を寄せている俊平の妻・志帆(石田ゆり子)。彼女の思惑とは?
目次
- 1.ドラマ『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』前回第1話のあらすじと振り返り
- 2.【ネタバレあり】ドラマ『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』第2話あらすじと感想
- 2.1志帆(石田ゆり子)が俊平(西島秀俊)呼び寄せた本当の理由
- 2.26000円のリンゴとアプフェルシュトゥルーデル
- 2.3淘汰しようとする白石(淵上泰史)と音楽を続ける俊平
- 2.4ウィリアムテル序曲を演奏しようにも欠員の楽器が!
- 2.5内村(久間田琳加)の推し・羽野蓮(佐藤緋美)にオファー!
- 2.6楽器が出来ない女子高生は、指揮者志望としてオケに志願!?
- 2.7嵐を呼ぶフルート奏者・倉科瑠李(新木優子)
- 2.8指揮をしていて一番楽しいことはなに?
- 2.9チェロとハーモニカのデュエット
- 2.10指揮をしていて一番楽しいことはなにか。俊平の答えは…
- 2.11オケの財産の大切さを改めて知り、家ではついに料理を一口
- 2.12ついに始動するエンディングオーケストラ。
- 2.13余韻に浸る羽野蓮(佐藤緋見)は、受付の響(芦田愛菜)を知っていた?
- 3.ドラマ『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』の次回に期待するもの
ドラマ『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』前回第1話のあらすじと振り返り
5年前までウィーンで指揮者として活躍していた夏目俊平(西島秀俊)は、妻・志帆(石田ゆり子)に言われ、20年ぶりに帰国。彼女の実家である晴見市で息子・海(大西利空)と、娘・響(芦田愛菜)の面倒を見ることとなりました。料理が全くできない俊平はパンケーキ一つ焼くのも大苦戦。そしてそんな中、志帆が勝手に晴見フィルハーモニーの指揮者に自分を抜擢したことを知らされるのでした。
最初は断るつもりで練習に足を運ぶ俊平ですが、古谷(玉山鉄二)や森大輝(宮沢氷魚)にアドバイスをしたり、目を閉じて即興で交響曲を奏でてみたり、ヴェートーベンの『運命』の出だしである「ダダダダーン」は何を表現しているのか考えようとするなどと告げ、断るタイミングを逃してしまいます。
しかし、既にオケは議会により廃止が決定。定期演奏会も最後の1回となってしまいました。
今後演奏をすることがないのになぜやるのだろうかと疑問を抱くメンバーもいる中、本番当日にタキシードを着てやって来た俊平は、解散になる残り3ヶ月でやれることをやろうと言い、彼らと共にステージに現れます。
それぞれの運命の解釈をホワイトボードで知り、ティンパニー奏者の内村(久間田琳加)とは曲全体の解釈を語り合い、その上で出来上がった『運命』は、客席を大いに沸かせ、ふらりと演奏会に立ち寄った一人の女子高生を魅了します。
演奏会後、今朝うまくできたパンケーキがそのままになっていることに気づく俊平。5年前から止まった時間を動かそうと一生懸命作るも、響に食べてもらえていないことで、俊平は肩を落とします。
その日の夜、白石が家に帰ると、そこには海外で画家の仕事が決まったと言って俊平を呼び寄せた志帆の姿があるのでした。
【ネタバレあり】ドラマ『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』第2話あらすじと感想
志帆(石田ゆり子)が俊平(西島秀俊)呼び寄せた本当の理由
家族に隠れ、こっそりと古谷(玉山鉄二)の元で身を隠す志帆(石田ゆり子)。古谷からどうしてイギリスに行くと嘘をついてまでして俊平(西島秀俊)をウィーンから呼び寄せたのか問われます。
「そうでもしないと交わりそうにないから」
響(芦田愛菜)はウィーンでのトラブルをきっかけに俊平を遠ざけ、5年もの間合わずにいました。手紙が届いても、一度も封を開けずに放置。そんな最中、響の勤務先がコンサートホールになり、古谷からフィルが指揮者を探しているという話を聞いたことで、これは2人を向き合わせるタイミングだと思ったため、今回の行動を起こしたと語りました。
自分の思惑のために一役買ってくれた古谷に感謝する志帆。そして古谷は「志帆さんのためなら」と言い、この秘密を守り抜くのでした。
KAMUI
6000円のリンゴとアプフェルシュトゥルーデル
朝の市場で食事の材料を買いに出た俊平は、八百屋の主人に進められ、リンゴを2箱購入。ひと箱3500円のところ、2箱で6000円になって安かったと喜ぶ俊平ですが、これを聞いた海(大西利空)と響は仰天。ウィーンでの生活が長かったゆえ、父の日本円に対する金銭感覚のヤバさに気づかされます。
KAMUI
リンゴを切って出すも、呆れた響は食べずに家を出ようとします。これをフォローするように、響は好きなリンゴ料理を彼女に聞き、それを父に作ってもらおうとします。が、響の口から出てきたのは「アプフェルシュトゥルーデル」というオーストリアの伝統的な焼き菓子でした。
明らかに難しい料理で不安になる海。そして通勤中の響は「タルトタタン」と言えばよかったと後悔するのでした。
KAMUI
淘汰しようとする白石(淵上泰史)と音楽を続ける俊平
晴見あおぞらホールの閉鎖が新聞でも報じられるようになったその頃、森(宮沢氷魚)は仕事前にフィルの倉庫を訪れ、オケのスコアを仕舞にやってきました。するとここで市長の白石(淵上泰史)と部下の滝田(山本圭祐)がやってきます。
40年以上かけて集められてきた楽譜ですが、廃団が決まった今では不要なもの。そして、最後の演奏会が終わったのにも関わらず、フィルのメンバーに今後の方針を相談しに来た俊平に何をしようとするのかと、白石が問いかけたところ「音楽を」と返されます。
「人間引き際が肝心だ」と言って古谷の方を叩いて去る白石。そして滝田はあおぞら文化ホール事務局へ戻ると、文化振興課と観光課は市庁舎に移動、不用品の破棄をするよう課のメンバーに伝えた上、響には特例として楽譜の撤去を命じるのでした。
KAMUI
撤去を命じられたフィル。期限を過ぎたら破棄すると言われた森や古谷は楽譜をなんだと思っているのかと響にいわれてしまいます。
KAMUI
ウィリアムテル序曲を演奏しようにも欠員の楽器が!
スコアの撤去を命じられた落ち込む古谷たちの姿を見た俊平は、こんな時こそ元気な曲をやろうといい、フィルのメンバーに『ウィリアムテル序曲』をやろうと提案。演奏会の目的もないのにやる意味とはなにか…心から楽しいと思う演奏をしようと、俊平は言います。
いざ演奏をして見るのですが、チェロとフルートは今までエキストラさんに募集していたので欠員状態であり、演奏が難しいということがわかりました。するとオーケストラで3ヶ月限定でチェリストとフルート奏者を募集することになりました。
KAMUI
内村(久間田琳加)の推し・羽野蓮(佐藤緋美)にオファー!
チェロ奏者を募集しようという話になると、内村(久間田琳加)は自分の「推し」を推薦。そのチェリストとは幼いころからクラシックの才能に恵まれた青年・羽野蓮(佐藤緋美)。
16歳でCDデビューを果たし、昔はコンクールで入賞したと新聞にも載った人物。しかし、過去に定期演奏会に呼ぼうとしたところ、定期演奏会で演奏するレベルじゃないと彼の母に言われて断られた過去があるため、森や古谷は不安を抱いたまま彼の元を訪れます。
しかし、こんなオーケストラといっても、今は世界的有名なマエストロ・夏目俊平がいるということから、期待を胸に彼に交渉を持ち掛けることとなりました。
KAMUI
彼が勤務していると言われる工場を訪れたのですが、羽野蓮の父(利重剛)はホールがなくなることに喜び、世界で活躍したマエストロを前にすると、「霞を食って生きているような連中」「汗水たらして働けよ」と愚痴をこぼします。
やっとの思いで本人と出会うも、CDの選曲やジャケットの自分はもはや黒歴史だと嫌な表情を見せ、音楽活動はやめたといって、俊平たちの元を去っていくのでした。
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羽野のバッハを聞いたことで、彼のウィリアムテルが聞きたかったと吐露する俊平。それを海に漏らすと、偶然家に帰って来た響から、これ以上仕事を増やすなと怒られるのでした。
楽器が出来ない女子高生は、指揮者志望としてオケに志願!?
定期演奏会にふらっと訪れて演奏を聞いてからクラシックに夢中になった女子高生は、練習中のフィルを訪れます。彼女の名前は谷崎天音(當真あみ)。楽器の経験が何もない彼女は、指揮者に興味を持ち、俊平に習いたいと思ってやってきたのでした。
指揮ならだれでもできるでしょ?という谷崎。どうして指揮がしたいのかと問えば「聞いてると、この音楽になりたい」と答えます。
好きな音楽を答え、シュトラウスの『エンペラーワルツ』を口ずさむと彼女は主線のメロディではなく、副旋律のメロディを口ずさんだことで、俊平は彼女に才能があるのではと感じました。
そこで俊平は彼女に一つ課題を出します。それは何か一つ楽器をやること。指揮をしたいなら演奏する人の気持ちを知る必要があると言われた天音はこれを受け入れてホールを去っていきました。
追いかけてきた森がフィルの練習スケジュールを彼女に手渡すと、その現場を見ていた響が彼を問い詰め、入団した人がいる事実を知って唖然とするのでした。
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嵐を呼ぶフルート奏者・倉科瑠李(新木優子)
響が怒っていたことを森から聞かされた俊平は、家に帰るのが怖いと口にします。こういう時は飲みましょうと言われた俊平は、森と古谷に連れられ、うたカフェ二郎へと行くことに。
二郎(西田敏行)は倉科瑠李(新木優子)とのデュエットで気持ち良くなっているのですが、酔っている瑠李が俊平に絡み始めると、頬を膨らませて不満そうな表情を露わにします。
ホルン奏者との浮気が発覚し、奥さんが練習に殴り込んできたことをきっかけにオケをクビにされた瑠李。オケの調和を乱すといわれて意気消沈していた彼女ですが、それを聞いた俊平たちは、フルート奏者である彼女をスカウト。嵐を呼んでほしいと言われるのでした。
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指揮をしていて一番楽しいことはなに?
海の鍵盤ハーモニカを持ってとある場所へと外出した俊平は、バス停でスコアとにらめっこしている天音と出会います。
『ウィリアムテル』とは、息子の頭に乗せたリンゴを打つ人のお話し。序曲とは物語のあらすじを説明することだと聞き、天音のテンションはさらにアップ。音楽から情景を想像し、それが本来のウィリアムテルで表現されていることと合致していることから、天音はさらに喜びます。
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そんな天音に「指揮をしていて一番楽しいことはなんですか?」と、俊平は質問をされます。
チェロとハーモニカのデュエット
天音と別れたのち、バスに乗って俊平がやって来たのは羽野蓮が務める工場。するとどこからかチェロの音が聞こえてきました。バスを降りる俊平を見つけた響はこっそりと後をつけ、蓮の演奏に没頭。幼い頃の父と手を繋いで帰った過去を思い出すのでした。
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彼の服に松脂がついていたことから、蓮がチェロを辞めたわけではないのだろうと、察していた俊平。幼い頃の蓮はマネージャーをしていた母親に言われるがままにチェロを弾き音楽家として活動していました。しかし、蓮を音楽家として活動させるためにお金を使い、仕舞には父の会社のお金に手を出して大喧嘩。そんな環境に嫌気がさし、やりたくもない曲をやらされたり、自分の望まないCDのジャケット撮影にもうんざりした蓮は、高3のバースデーコンサートでプログラムを無視してバッハを引き倒し、表舞台から姿を消したのでした。その母はもう家を出て行ってしまったのですが、自分は自由に弾きける今の状況が良いと、蓮は俊平に伝えます。
入団の勧誘だと思った蓮ですが、俊平の思惑は別でした。鍵盤ハーモニカを取り出し、彼が奏でるバッハを聞いて教えてほしいと思ったのです。
蓮のチェロの音を聞きながら、俊平はハーモニカで音楽を奏で、楽しい時間を過ごすのでした。
指揮をしていて一番楽しいことはなにか。俊平の答えは…
そしてここで天音からの質問の答え。指揮をしていて一番楽しいことは何かとう問いに対し、俊平はこんな答えを返したのです。
楽器と楽器は音と音で会話をする。指揮者は奏者に対し、体全体を使ってイメージを伝える。
一緒に奏でる人とイメージを分かち合った時、魔法のような時間が生まれ、別の世界へ行ける…それはとても幸せな時間です。
ああ、生きてるなって感じる時間です。
あっという間に5時になり、俊平は子供たちにご飯を作るために帰ります。すごく楽しかったと言って蓮と握手を交わし、俊平は急いで工場を去って行ったのですが、一人残された蓮はどこかソワソワした雰囲気を醸し出すのでした。
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オケの財産の大切さを改めて知り、家ではついに料理を一口
響が楽譜の倉庫へと足を運ぶと、森が楽譜の整理と補修をしていました。元々は祖父である二郎がやっていた作業で、楽譜が苦手だった森が引き継いだのです。
スコアに書かれているメモは、当時の音楽を奏でている…楽譜はオケの財産だと、響きは聞かされます。
そんな彼女が帰宅すると、家では俊平が作ったアプフェルシュトゥルーデルが待っていました。餃子の皮で生地を作り、バニラアイスが乗ったオリジナル版。響はこれを一口食べます。
直接その姿を見ることはせず、俊平は物陰に隠れて響が食べてくれるよう願います。「うまいんかい」という響の声を聴いた俊平は、人知れずガッツポーズをして喜びます。一口で終わらせることなく食べる娘の姿を見た俊平は何度も喜ぶのでした。
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ついに始動するエンディングオーケストラ。
翌日、オケの練習ホールに倉科瑠李が登場。通称カルメンと呼ばれた彼女は、お酒が入っていない状況でまた会いたかったと言い、フルート奏者の席に座ります。
楽器を一つ練習するという課題に対し、天音はヴァイオリンを選択。本気で楽器を練習した人ではないと音楽家の気持ちは分からない。指揮者は彼らの痛みや苦しさをわかる人ではないのだと、俊平は改めて天音に言い、天音はこれに応え、彼女は指揮者見習いとして入団しました。
そして、響に案内され、3ヶ月ならということで羽野蓮がチェロを背負ってやってきました。
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こうして役者がそろったところでついに『ウィリアムテル序曲』の演奏が始まるのでした。
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音楽を続けるとか続けないとか、食べていくとか食べて行かないとかはどうでもいい。自分の音を誰かに聞き続けてもらいたいという想いで蓮はオケへとやってきました。そんな息子のやりたいことは理解できないものの、父はその背中を温かく見守るのでした。
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なめらかなメロディーは終わり、曲は一気に明るくなっていたその時、倉庫では滝田が楽譜を処分しようと動き出していました。ボロボロの譜面を雑に投げていく滝田に対し、「乱暴に扱わないで」と言って、響がれを止め、自分がやると伝えます。
そしてその頃、イギリスを満喫していると思われる母とのラインを楽しむ空が、変装した母を目撃。志帆は逃げるようにしてその場を去っていくのでした。
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余韻に浸る羽野蓮(佐藤緋見)は、受付の響(芦田愛菜)を知っていた?
誰もが満足する演奏ができたことで、オケの面々は大盛り上がり。すると俊平は、これを多くの人に聞いてもらいたいのでコンサートを開きましょうと提案するのでした。
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家に帰り、演奏の余韻に酔いしれる蓮は、ふと受付で自分を練習会場まで案内してくれた響のことを思い出す。実は蓮は、響の演奏している姿を客席で見たことがったのです。そのことを思い出した蓮はハッとするのでした。
KAMUI
大量に買ったリンゴは残り僅。俊平はリンゴをジューサーにかけてリンゴジュースを作り、響の帰りを待つのでした。
ドラマ『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』の次回に期待するもの
第1話の『運命』とは違い、今回の『ウィリアムテル序曲』は明るくてアクティブ。聞いてきてワクワクする曲であることは間違いないのに、曲の背景で色々なことが起きていて見応えバッチリでした!
父と娘の関係を変えるために一芝居打っている志帆さんが2話目であっさり息子に目撃されてしまう展開にも驚き!色々なことが激流のように動き出した回だったように感じます。
しかも最初はあと3ヶ月と市長から念を押されて意気消沈だったのが、コンサートをやりましょうとオケにとってパッションある展開!まさにアパッシオナートです!
すでに次回が楽しみです。予告を見るとコンサートをやることは確定のようですが、響に来てほしいけれど衝突するみたいな模様。
次の音楽は何か、そしてふたりの関係はどうなるのか…待ち遠しいです!