アニメ『最遊記RELOAD―ZEROIN―』第9話あらすじ/ネタバレ感想!人間と妖怪の争いを目にした悟空の心は…

© 峰倉かずや・一迅社/最遊記RE PROJECT

© 峰倉かずや・一迅社/最遊記RE PROJECT

悟浄と八戒が水を汲みに行っている間、村に残っていた悟空は、妖怪の少女に特別な思いを抱き始めます。

そして、人間の町へと紛れ込んでしまった一人の妖怪が殺され、その亡骸が集落へと届けられると、ついに彼らは動き出してしまいます。

人間と妖怪との戦争が始まり、これを目にした悟空の想いは…。

そして、「一寸の虫にも五分の魂」の意味を知っているかとヘイゼルに問う三蔵。彼の答えを聞いて、三蔵は…

\\『最遊記RELOAD―ZEROIN―』を見るならここ!!//

31日間無料のU-NEXTで見る

アニメ『最遊記RELOAD―ZEROIN―』第8話のあらすじと振り返り

致命傷を負って倒れるまでの記憶を残して目を覚ました悟空。悟浄が三蔵に腹を立てて置いてきたこと、暴走した自分を八戒が止め、それを隠そうと気を遣われたことで、自分の弱さに腹を立てます。自分達はこんなに脆かっただろうかと疑問を抱きながらも、3人は次の町へと移動します。

三蔵不在のためにほぼ一文無しとなった3人は、アルバイトをして見るも3日も持たず、砂漠に倒れ込むと、悟空たちは自我を持った妖怪達に助けられます。

人間たちにオアシスを奪われ、近くに集落を作って生活する彼らは、人間たちが作った町の向こうまで水を汲みに行っていました。

しかし、そこが枯れてしまったことから、オアシスを奪還しようと妖気を奮い立たせます。自分たちが車で水を汲みに行くと八戒は言いますが、いづれは決着をつけなくてはいけないことだと言われてしまうのです。

一方三蔵はヘイゼルとガトと共に行動し、オアシスを囲う人間たちの町へ到着。妖怪がいつ襲撃してくるか怯えながら暮らしていると言われるが、三蔵は1人その光景に違和感を覚えつつ、「斉天大聖のことを誰から聞いた」と、ヘイゼルに何度も問いかけるのでした。

\\『最遊記RELOAD―ZEROIN―』を見るならここ!!//

31日間無料のU-NEXTで見る

【ネタバレあり】アニメ『最遊記RELOAD―ZEROIN―』第9話あらすじと感想

悟空の初恋

悟浄と八戒がジープで水を汲みに行っている時、悟空は妖怪の少女と共に、翌朝の食事の仕込みを始めます。今まで女性と関わる機会がなかった悟空としては不思議な感覚。そして少女の兄から、自分がいない間に妹に手を出すなよと言われると、悟空はより意識してしまい、顔を赤らめるのでした。

少女と共に料理をして笑う時間、初めての感覚に戸惑いながらも、楽しい時間を過ごすのでした。

KAMUI

悟空の初恋編と呼ばれる由来はここです!原作では「エロ河童(悟浄)と一緒にするなよ」という心の声があるのですがそれはカット。めっちゃ青春!って感じでキャーキャーものです。悟空が幸せそう。三蔵にベッタリだったあの悟空が…嗚呼

「一寸の虫にも五分の魂」

三蔵たちがいる人間の町では、妖怪の兄が入り込んで暴走。自分がどうしてここにいるのかわからず声を荒げる妖怪の兄は、背後にいたガトが放った銃弾により命を落としてしまいます。

妖怪が暴れていると聞いたから対峙したのだとヘイゼルは言いますが、単独でなんの目的で入り込んだのだと、三蔵は疑問を抱きます。妖怪を倒し人間を救うのが自分の使命、だから妖怪を倒したまでだと言うヘイゼルに対し、三蔵はこんなことを彼に聞きました。

「一寸の虫にも五分の魂…知っているか?」

虫けらでも平等に生きているという意味だろうというヘイゼルの答えに対し、「西に帰って辞書でも引き直したらどうだ」と返します。

「『魂』ってのは命のことじゃねえ。『誇り』だ」

KAMUI

三蔵様の言葉に深みを感じずにいられない瞬間。というか、作者峰倉かずや先生の思想の深さを感じずにはいられない言葉!原作でもこの言葉はズシっときたのでついにキターって気持ちで見ていました。

どっちの味方?

殺された妖怪の兄の亡骸が村に届けられると、ついに妖怪達は決起の声を上げ始めます。どうしてこうなってしまうのかと嘆く悟空だが、妖怪達はいづれこうなるものだと覚悟を決めていました。

村の奥にはいつ起きるかわからない戦争のためにため込んだ武器があり、男たちはそれを手に、人間の町へと攻撃を仕掛けるのですが、彼らが到着する前に、人間たちが妖怪の村に攻め入って来たのです。

動揺する妖怪達は、持てる力で人間たちと交戦。殺し合う人間と妖怪の姿を見て、悟空はどうしたらいいかわからず、「あんたどっちの味方だよ!?」と、少女に言われても何も言葉を返すことが出来ないでいました。

妖怪の兄を殺したことで、妖怪達が自分たちに攻撃を仕掛けてくる。手薄になった村を殲滅させようとハメられたとき、少女は「人間共め」と嘆くのでした。

KAMUI

最初は妖怪の味方をするつもりでしたよね。でも、悟空たちはここでは中立。だからこそ殺し合うその光景を見て戸惑ってしまいますよ。戦争って、こういうものなんでしょうね。

悟空にとって大事なのは何か

村の子供たちと共に一度地下に逃げ込んだ少女と悟空。前に悟空が「三蔵」と言葉を発した時から、彼が「お尋ね者の三蔵一行」だと、少女は気づいていました。ずっと旅をしてきた悟空に、東はどんなところなのかと聞きます。砂漠しか知らない彼女は、悟空の旅の話を聞いて、雪や外の世界を見て見たかったと言葉をこぼします。

その時人間たちは火炎放射器を使い、虫一匹も逃さないようにと村を焼き払おうとしていました。地下から顔を出した少女は、火に包まれた村を見て絶望し、悟空は怒りを露わにして、目の前の人間たちを一掃し始めます。

「人間だとか妖怪だとか、どっちの味方とかそんなんじゃねぇんだ。俺にとって大事なのは何かなんだ」

「どっちの味方だよ!?」と叫んだ彼女に対する答えを悟空は出すのでした。

KAMUI

この作品の序盤からこれは変わりません。俺は俺だけの味方だと。言葉は違えど、それは変わらないんです。

決死の覚悟を決めた少女を止めようとする悟空だが…

人間の町を襲撃に行った妖怪達でしたが、武力はけた違い。1人の妖怪が応援を呼ぶために戻って来たものの、焼かれた村を目にして絶望します。あと少しだったというのに…という妖怪の言葉を聞くと、少女は村に残してあった爆薬を使う決意を固めます。

もう自分たちは助からない、ここで死ぬんだと泣く子供たちに対し悟空はこれを否定し「生きてていいんだ」と言います。

そうして悟空は子供たちをなだめていると、爆薬をつんだ馬車が村を出ていきます。そこに少女の姿を見つけた悟空は、彼女を止めようとして馬車に飛び乗ります。

お前が行ってどうするんだ。これから先、楽しいことがたくさんあるじゃんと説得するも、自分たちには自分たちの生き方、誇りがあると言い切ります。自分に誇れる生き方をしたいという彼女の想いをわかりたくないという悟空。すると少女は悟空に口づけを…。とっさの出来事で驚いた悟空は馬車から手を離し、遠ざかっていく彼女をただぼーっと見つめるだけでした。

KAMUI

このシーンはもうホント泣くしかない。失いたくなかったんだよね。そしてまた自分が弱いからと悔やみたくもなる。悟空の色んな感情と彼女の真っ直ぐな目がもう…語彙力を失わせます。

村が火の海になっているのを知って急いで戻って来た悟浄と八戒が悟空を見つけるも、彼は放心状態。村の子供たちから話をきいた2人は、どうしますかと悟空に問いかけると、悟空は無言で涙を流し、地面に何度も拳をぶつけだします。

悟浄「そりゃ美人だろうさ。見る見ありすぎよ、お前」

KAMUI

ジープで追いかけることもできた。でも悟空は彼女の「誇り」を選んだ。大事な人、大事にしたい人をなくしてしまった悟空のこの張り裂けるような想いはもらい泣きせざるを得ません。悟浄の言葉通り、悟空は見る目ありすぎです。

ハメられたヘイゼルその代償は…

妖怪が攻めてきたことにより、妖怪の町でも戦争が起きて騒ぎになっていました。そこに呼ばれた三蔵・ヘイゼル・ガト。彼らは死んだ人間と妖怪を引きずってきては、妖怪達の魂を死んだ兵士たちに移して蘇らせてほしいと言い出します。妖怪の兄を殺し、戦争の引き金をまんまと引かされたヘイゼル。妖怪を根絶やしにしたいという同じ思いを抱くも、利用されたことにムカつきながらも、彼は力を使おうとします。

が、ガトはヘイゼルを止めます。ヘイゼルが納得できないのならばやる必要はないといって、ガトはヘイゼルの持つペンダントを握りつぶし、壊してしまったのです。そしてガトは人間たちにこう言います。

「これでこちらの代償は支払った。だが、お前たちが支払う代償は、もっと大きい」

間もなくして妖怪達が侵入。全兵を集めて応戦しようという時、三蔵はしれっとこの場を離れようとします。この状況で見放そうというのか。「たかが妖怪の命を、人間が尊重してやる必要が何処にある!?」と人間に言われる三蔵。彼らに一言吐き捨て、ヘイゼル達と共に去っていくのでした。

「あんたらにたった五分でも誇りがあるなら、分かったかもしれねえがな」と…

KAMUI

どっちが大事じゃなく。何が大事か…。悟空も三蔵も考えは同じってことなんです

俺が行きたいから行く。よそ者の妖怪三人は、旅を続ける

生き残った妖怪に子どもたちを預け、悟空たちは村を離れます。妖怪だといっても所詮よそ者。自分たちの居場所はどこにもないから旅を続けて来られたのかもしれないと八戒は言います。

遠くで大きな爆発音を耳にする3人。八戒が一度ジープを止めるも、悟空は「行こう」と言います。

今までは三蔵にただついていくままに牛魔王の蘇生実験を止めようと考えていた悟空。それでどうにかなるかなんてわからないけれど、今は自分が行きたいから行くのだと、真っ直ぐな瞳で言うのでした。

KAMUI

確かに今までは、三蔵が行くから行く。そこに今自分の意思が加わりました。この1話での悟空の目が寄り真っ直ぐ、強いものになった気がします。

アニメ『最遊記RELOAD―ZEROIN―』の次回に期待するもの

終わってしまいました…悟空の初恋編。ドキドキしたり泣いたりと大忙しの回でした。そして悟空自身が西に行く理由が明確になったのは大きい。三蔵が行くからだけじゃなく、自分の意思というのが、彼の意思をさらに強くしたと思えます。

そして、このシーズンももう終盤。ヘイゼルが魂のストックをためておくペンダントが壊れたことで事態は大きく動きます。しかも壊したのは一番魂のストックを必要とするガト自身。ここまでどうしてもガトという存在が何を考えているのかが薄いのですが、次回は踏み込めそうな予感。

やっぱり、好きな作品がアニメーションで動くのはいいですね。

\\『最遊記RELOAD―ZEROIN―』を見るならここ!!//

31日間無料のU-NEXTで見る