映画『貞子』あらすじ・ネタバレ感想!池田エライザ主演、邦画ホラーの金字塔『リング』続編として貞子が復活

映画『貞子』あらすじ・ネタバレ感想!

出典:『貞子』公式ページ

1998年に『リング』、1999年に『リング2』が公開されて以来、今や誰もが知る恐怖の象徴となった貞子。

彼女の名前を冠し、当時と同じく中田秀夫監督がメガホンをとり、邦画ホラーの歴史に新たな“爪痕”を残す作品がついに公開!

ポイント
  • 貞子の呪いが20年ぶりに恐怖を全国に伝染させる
  • スピンオフ等ではなく、初期の物語に繋がる正当な続編である
  • 新ヒロイン、池田エライザの表情で怖さを伝える演技が凄い!

2019年5月24日公開に先駆けて試写会に参加したので、一足先にレビューしたいと思います。

映画『貞子』作品情報

『貞子』

出典:映画.com

作品名 貞子
公開日 2019年5月24日
上映時間 99分
監督 中田秀夫
脚本 杉原憲明
原作 鈴木光司
出演者 池田エライザ
塚本高史
清水尋也
姫嶋ひめか
桐山漣
音楽 海田庄吾

映画『貞子』あらすじ


心理カウンセラーである茉優(池田エライザ)の勤め先に、警察に保護された少女が入院してくる。

記憶を失い名前も言えない彼女のカウンセリングにあたる茉優だが、周囲で奇怪な現象が頻発する。

同じころ、茉優の弟で動画クリエイターの和真(清水尋也)は、アップロードした映像の再生回数が伸びないことに焦りを感じていた。

そこで、死者5人を出した火災の起きた団地に侵入し、心霊動画を撮ろうとする。
出典:シネマトゥデイ

映画『貞子』みどころ

『貞子』みどころ

鈴木光司のベストセラー小説「リング」シリーズの一つ「タイド」を原作にしたホラー。

記憶を失ってしまった少女と向き合う心理カウンセラーの女性が怪現象に見舞われる。

メガホンを取るのは、『リング』シリーズや『スマホを落としただけなのに』などの中田秀夫。

『映画 みんな!エスパーだよ!』『一礼して、キス』などの池田エライザがヒロインを演じる。
出典:シネマトゥデイ

映画『貞子』を視聴できる動画配信サービス

『貞子』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。

なお、各ビデオ・オン・デマンドには無料期間があります。

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注意点
  • 動画の配信情報は2019年5月16日時点のモノです。
  • 動画配信ラインナップは変更される可能性もありますので、登録前に各サービスの公式ページにて必ずご確認ください。

ご覧のとおり、2019年5月16日現在はどこのビデオ・オン・デマンドでも配信開始となっておりません。

動画配信が開始になり次第、追って情報を掲載させていただきます。

【ネタバレあり】映画『貞子』感想レビュー

貞子の呪いは終わるどころか形を変えて現代に甦る。

20年前は呪いのテープと呼ばれるVHSを介し、そのテープを観た者は1週間後に殺されるというのが貞子の呪いでした。

しかし、現代はデジタルに移り変わり、VHSというアナログなツールも見なくなりました。

貞子の怨念も封じ込まれ、呪いの恐怖は終わったはずでした。

しかし今作では、その貞子の呪いが復活。

そのきっかけとなったのが一人の少女(姫嶋ひめか)でした。

彼女は霊能力者・祖父江初子(ともさかりえ)を母に持っていましたが、母には貞子の生まれ変わりだと忌み嫌われ、一日中クローゼットに監禁されていました。

今作は祖父江が少女を殺そうと家に火を付けようとするところからスタートします。

『リング』シリーズを知っている方ならこの時点でピンとくるかもしれません。

そう、霊能力者を母に持っているという境遇、これは貞子も同じなのです。

貞子はまた彼女自身も霊能力を身につけていて、さらに母の血を引きながらその力を凌駕する「念じるだけで人を殺すことができる」能力を持っていました。

今作で登場する少女も、何かしらの能力を持っていることが冒頭で明らかになります。

それが、祖父江が部屋に火をつけようとした際になんと貞子が現れます。

さらに、少女が閉じ込められていたクローゼットにかけられていた南京錠がはじけ飛び、睨みつける形相でクローゼットから出てきた少女が貞子と向き合うシーンが描かれます。

全く同じ境遇の少女に貞子が呼び寄せられた…ここから現代の貞子の呪いが動き出します。

デジタル時代、貞子の呪いはネットで広まる

長く封じ込まれていた呪いを広げるために使われたのは、動画投稿サイトでした。

と言ってもVHSの頃のように呪いのかかった映像を観ると死ぬというのではなく、貞子の呪いにかかるのはその動画を撮影したクリエイターです。

呪いをかけられた動画には、サブリミナルのように一瞬無数の頭蓋骨が映り込んでいて、その動画を撮影したクリエイターが死ぬという噂がネットでは広まっていました。

本作の主人公・秋川茉優(池田エライザ)は心理カウンセラーをしていて、病棟に入院している子供たちが観ていた動画がきっかけで、弟の和真(清水尋也)が大学を退学して動画クリエイターをしていることを知ります。

茉優に将来を不安視された和真は、優秀なマーケティング会社がついているから大丈夫だと言うことを聞きません。

しかし動画のアクセス数は伸び悩んでいて、マーケティング会社の担当・石田祐介(塚本高史)との会話からヒントを得て、放火事件のあった団地で心霊スポットと噂される場所に潜入する動画を撮影します。

この団地こそ、冒頭で祖父江が火を付けた部屋だったのです。

そして、和真はこの動画を撮影してすぐに姿を消しました。

そのことで祐介から連絡を受けた茉優は、動画を見返す中で一瞬動画に頭蓋骨の映像が映っていることに気がつき、さらに和真の反応に違和感を覚えてコマ送りで確認すると、髪の長い女が映っているのを見つけます。

茉優(池田エライザ)も貞子の境遇に引き寄せられた一人

実は、放火事件の生き残りとして保護された少女が入院していた病院が、茉優の勤めている病院でした。

彼女はほとんど言葉を発することがなく、それが事件によるショックのためだと判断されたようです。

茉優は医師として彼女とやり取りしましたが、ふいに少女の手を取った際にずっと寂しさを抱いていたことを見抜かれます。

少女は自分と同じような気持ちを抱いている茉優にだけは、少しですが言葉を話すようになっていきます。

そんな中、刑事が少女から話を聞く場面に立ち会った茉優は、少女が母親や事件のことについて強く問い詰められた際に、彼女が何かを睨みつけていることに気がつきます。

そこに目線を向けると、部屋に飾ってあったジオラマが凄い勢いで形を崩していました。

その間もどんどんエスカレートする刑事の問い詰めに対して、危険を察知した茉優は間に入って切り上げます。

こうしたこともあり、茉優は少女に対して、ただの心的ストレスだけでなく何か得体の知れない雰囲気を感じるようになります。

過去作を踏襲した貞子の出現

本作では茉優の患者として、少女以外に倉橋雅美(佐藤仁美)という一人の女性が登場します。

実は彼女は『リング』『リング2』にも彼女は登場しています。

『リング』では友人を呪いによって亡くし、『リング2』では精神病院に入院していました。

本作でも心理カウンセラーである茉優の元に通院していることからも、20年前の出来事からまだ立ち直れていないことが分かります。

彼女は親身になって自分のことを心配してくれる茉優に対して、患者とカウンセラーの立場以上の感情を抱いてしまっており、ストーカーまがいの行動をとっていました。

ある日、茉優が仕事を終えて帰ろうとすると、雅美が勝手に自分の仕事部屋の鍵を開けて中に入ろうとしているところを目撃します。

できる限り刺激しないで注意をしようとしますが、それでも雅美は自分が迷惑をかけていると言われたと感じ、逆に茉優を追い詰めます。

しかもその手には、花瓶の花を整えるために持っていたはさみも。

危険を感じて怯える茉優ですが、雅美の動きが止まります。

茉優の後ろに少女が立っていて、雅美のことを強く睨んでいたのです。その後、少女は意識を失います。

そして、彼女たちがいる場所からすぐの場所にあったテレビが急につき、そこに映されたのは井戸…そこから誰もが知る『リング』の象徴的なシーン、井戸から少しずつ貞子が姿を現す映像が流れ始めます。

テレビが液晶に変わってもそこは同じです。テレビから出てきた後の貞子が衝撃的です。

以前はテレビから出た後もゆっくりと相手を追い詰めるところが怖かったのですが、今作の貞子は凄まじい速さで這ってきます。

そして息がかかるほど雅美に近寄り顔を近づけたと思ったら、今度は少女を抱きかかえていた茉優のすぐ背後に現れ、茉優も意識を失ってしまいます。

夜が明けて意識が戻った茉優は、弟が撮影した動画に映っていた髪の長い女に襲われた際に、雅美が貞子の名前をつぶやいていたことから何かを知っていると感じ、無理やり貞子について話を聞きます。

そしてその後、雅美は病室で貞子に襲われて死亡します。

この時の目をひん剥いて恐怖の絶頂を感じたような表情のまま死亡しているのも、『リング』と同じです。

後半はジェットコースター式に謎解きパートへ

和真の行方のヒントは何かないかと茉優が動画を見返していると、突如和真がどこかに一人でいる映像が差し込まれます。

祐介も同じ映像を見つけ、ネット検索からそこが伊豆大島であることを突き止め、2人で和真を救うために向かいます。

和真がいる場所は、海に面した立入禁止の場所にある洞窟でした。

夜中にその洞窟に行くと、洞窟を塞いでいた岩に小さな穴を見つけます。

茉優がその穴にライトを向けると、中から手が伸びてきて茉優が引きずり込まれ、直後に岩が落ちてきて穴を塞いでしまいました。

洞窟の中に引きずりこまれた茉優は、そこで和真を発見しますが、彼は極度に怯えた状態になっていて話ができる状態じゃありません。

ふと目線を他に向けると、水たまりに少女が立っているのを見つけ、なぜここにいるのか問いかけても返事はありません。

直後、洞窟の上空のぽっかり空いた部分に満月が見えてきました。

それをきっかけにしたように、少女の周りには彼女を引きずり込もうとする無数の人が現れます。

元々この洞窟は育てることができなくなった子供を捨てる場所とされていました。

ここに置けば波が子供を連れ去り、どこか生きていける場所にたどり着くとされていたのです。

貞子もそうしてこの場所に置いて行かれた子供の一人でした。

貞子とリンクしたとも言える少女の魂が、この洞窟に呼び寄せられ、その魂を他の子たちの魂が引きずり込もうとしていたのでした。

茉優は必死になって少女を救い、「私がいる、私があなたを救う」と言って水場から助け出します。

すると、病院で一度心停止していた少女の脈拍が復活します。

そして目からは涙が流れました。

この時点で少女は長年の孤独から救われたのでした。

しかし、今度は水場から貞子が現れ、茉優を引きずり込もうとします。

そこを助けようと間に入った和真が代わりに貞子に捕まり、そのまま連れて行かれてしまいました。

消えることのない貞子の恐怖

ラストシーンは茉優が勤めていた病院の病室に切り替わります。和真が犠牲になったことで、貞子の呪いは終わったはずでした。しかし、その病室に入院していたのは茉優でした。

何かに対して極度に怯えている様子の茉優の元に、看護師に連れられて少女がやってきて、茉優に対して感謝の言葉を伝えます。少女は洞窟で魂を茉優に助けられたことで昏睡状態から意識を取り戻し、固く閉ざしていた心も少しですが開くことができたようでした。

しかし、その犠牲になってしまったのが貞子に連れて行かれてしまった和真と精神崩壊を起こしてしまった茉優だったのです。

少女が立ち去った直後、茉優のベッドを覆うカーテン越しに人影が足元から茉優の枕元に移動してきます。そしてカーテンが開いた時現れたのは、『リング』で多くの人々にトラウマを与えた、貞子の恐ろしい顔。そしてそれを観た茉優の極限の恐怖に満ちた表情で作品は終わります。

初期作品ファンも納得のシリーズ復活

20年前にホラーファンのみならず、世間に恐怖を与えた貞子ですが、ここ最近の登場では『リング』同様に邦画ホラーの代表作である『呪怨』に登場する怨霊・伽椰子と対決したりとスピンオフ的な作品が続いていました。

しかし今作は、作中でも呪いのビデオから20年の月日が経過していて、当時実際に貞子の恐怖を目の当たりにした倉橋雅美も登場するなど、パラレルワールド作品でもなく、しっかりと作りこまれた続編です。

中田秀夫監督ならではの“日常のワンシーンが怖くなる”じわじわとした恐怖演出も健在で、なおかつ現代のツールを利用して呪いを拡散するように貞子の存在もブラッシュアップされています。

2019年4月にはアメリカのニューズウィークの世界が尊敬する日本人100人に選ばれ、日本のみならず世界中でその怖さを認知された貞子が、本格的に復活したなと思わせられる作品に仕上がっています。

映画『貞子』まとめ

以上、ここまで映画『貞子』について紹介させていただきました。

要点まとめ
  • 約20年ぶりに復活する貞子の恐怖はやはり邦画ホラートップクラス!
  • 晴れ晴れとしない終わり方だからこそ、映画を見た後の嫌な余韻が強い
  • 自信満々に『貞子』と冠するのも納得の怖さ