映画『ロケットマン』あらすじ・ネタバレ感想!エルトン・ジョンの半生を豪華名曲とともに描く伝記ミュージカル

映画『ロケットマン』あらすじ・ネタバレ感想!

出典:『ロケットマン』公式ページ

エルトン・ジョンの苦悩に満ちた半生を、数多くの素晴らしい名曲と共に描いた自分自身を愛する大切さを教えてくれる、パワフルなミュージカル映画です。

ポイント
  • ファンだけでなく、エルトン・ジョンをよく知らない人も楽しめる、ファンタジー風ミュージカル映画です。
  • 何をおいても、主演のタロン・エジャトンが素晴らし過ぎます。
  • 名曲しかないエルトンの人気曲が全22曲が、物語を鮮やかに彩ります。中でも「Your Song 僕の歌は君の歌」の誕生シーンは、別格でエモーショナル!

それではさっそく映画『ロケットマン』をレビューしたいと思います。

映画『ロケットマン』作品情報

映画『ロケットマン』作品情報

出典:映画.com

作品名 ロケットマン
公開日 2019年8月23日
上映時間 121分
監督 デクスター・フレッチャー
脚本 リー・ホール
出演者 タロン・エジャトン
ジェイミー・ベル
ブライス・ダラス・ハワード
リチャード・マッデン
音楽 マシュー・マージェソン

映画『ロケットマン』あらすじ


少年レジナルド・ドワイトは、両親が不仲で孤独だったが、音楽の才能に恵まれていた。

エルトン・ジョン(タロン・エジャトン)という新たな名前で音楽活動を始めた彼は、バーニー・トーピン(ジェイミー・ベル)と運命的な出会いを果たし、二人で作った「Your Song/ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」などヒットナンバーを次々と世に送り出して世界的な名声を得ることになる。
出典:シネマトゥデイ

映画『ロケットマン』みどころ

映画『ロケットマン』みどころ

「Your Song/ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」などで知られるミュージシャン、エルトン・ジョンの半生を描いた伝記ドラマ。

主演は『キングスマン』シリーズなどのタロン・エジャトン、共演に『リヴァプール、最後の恋』などのジェイミー・ベル、『ジュラシック・ワールド』シリーズなどのブライス・ダラス・ハワードらが名を連ねる。

『キック・アス』などのマシュー・ヴォーン監督とエルトン・ジョン自身が製作を務め、『サンシャイン/歌声が響く街』などのデクスター・フレッチャーがメガホンを取った。
出典:シネマトゥデイ

映画『ロケットマン』を視聴できる動画配信サービス

『ロケットマン』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。

なお、各ビデオ・オン・デマンドには無料期間があります。

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注意点
  • 動画の配信情報は2019年9月1日時点のモノです。
  • 動画配信ラインナップは変更される可能性もありますので、登録前に各サービスの公式ページにて必ずご確認ください。

ご覧のとおり、2019年9月1日現在はどこのビデオ・オン・デマンドでも配信開始となっておりません。

動画配信が開始になり次第、追って情報を掲載させていただきます。

【ネタバレあり】映画『ロケットマン』感想レビュー

音楽の神様に愛されたエルトン・ジョンの半生を描いた伝記ミュージカル

エルトン・ジョンことエルトン・ハーキュリー・ジョンは、1947年生まれのイギリスのミュージシャンで、シンガーソングライターです。

世界中に名が知られた超有名なアーティストで、グラミー賞も5度受賞、シングルやアルバムの総売上げは3億枚以上。史上もっとも売れたアーティストの第5位!

ちなみに2億5千万枚以上売れたアーティストは、ビートルズにマイケル・ジャクソン、マドンナ、リアーナ、レッド・ツェッペリンという、そうそうたるメンバーです。

そんなエルトン・ジョンの幼少期から、世界的な成功を収めたまさに黄金期までの波乱万丈の半生を描いた映画。それが『ロケットマン』です。

エルトン・ジョンを演じたのは、タロン・エジャトン。『キングスマン』のエグジー役で映画デビューを果たし、一躍スターダムを駆け上がった、ウェールズ人俳優です。

王立演劇学校時代に出場した歌唱コンクールで優勝した過去を持ち、アクションもこなせるマルチな才能と、キュートな笑顔の持ち主。

映画『ロケットマン』の成功は、このタロン・エジャトンなしにはあり得なかったと思えるほど、エルトン・ジョン役がまさに当たり役。

きっと他の俳優が演じていたら、ここまで心揺さぶられる作品にならなかったでしょう。

プロデューサーであるマシュー・ヴォーンがタロンくんを推したということですが、ここは『キングスマン』つながりですかね。

2018年11月に『ボヘミアン・ラプソデイ』を観るため映画館に繰り返し足を運び、クライマックスのライブエイドのシーンで涙しまくった私ですが、本作『ロケットマン』はまた違った、けれど同じように大きな感動と衝撃を与えてくれます。

『ロケットマン』の監督、デクスター・フレッチャーは、奇しくもボラプで撮影終盤に監督を引き継いだ人物。

どちらの映画にも通じる「大スターであってもそもそもは一人の普通の人間で、孤独を抱え、悩み苦しむ姿は一般人と何も変わらず、だからこそ深い共感を呼び、強いメッセージ性を訴えかける」という姿勢は、男女年代問わず心に響くはず。

何よりクイーンの音楽が今なお愛されるように、エルトン・ジョンのメロディの美しさは、発表から何年経っても不変的なもの。

エルトンの音楽こそ、まさに誰もが親しめるポピュラー音楽、そのトップに君臨するものだと思っています。

なので音楽を聞くだけでも、充分にお釣りがくる映画なんです。

物語は、ド派手なステージ衣装のエルトンが依存症の集会らしきところにいきなり現れて、自らの人生を振り返るように話し出したところから始まります。

まだ「エルトン・ジョン」ではなく「レジナルド」だった、幼少期。

祖母、父親、母親と暮らすレジーですが、父親にも母親にも欲しい愛情はもらえず、孤独で寂しい思いを常に感じています。

両親は今で言う、毒親そのもの。それは音楽の才能が開花してからも同じ。

しかしある日、今現在もずっと友情が続いている作詞担当のバーニー・トーピン(ジェイミー・ベル)との出会いで、少しずつ周囲に変化が訪れます。

そして生まれた、名曲「Your Song 僕の歌は君の歌」。

エルトン・ジョンと改名した青年は、一気にスターダムを駆け上がります。

しかし、バーニーとは友情で結ばれるものの、それ以上の関係にはなれず(バーニーは無類の女好きだったそうなので)、エルトンの心の穴はぽっかりと空いたまま。

そんな時ジョン・リード(リチャード・マッデン)と出会い恋人関係になりますが、ジョンは浮気もすれば、エルトンのマネージャーとしてきついスケジュールを組んだりと、エルトンが欲しい愛情をくれるわけではありません。

ドラッグ、アルコール、鎮痛剤、買い物、セックスなどに依存していくエルトンは、それでもステージ上では明るく観客を楽しませるパフォーマンスを続けます。

唯一と言ってもいい、エルトン自身を心配してくれるバーニーを遠ざけたり、ジョンをクビにしたり、父親との再会で深く傷ついたりと、ミュージシャンとしては大成功してもエルトンの心は傷ついていくばかり。

やがて心も身体もボロボロだったエルトンはぎりぎりまで追い詰められ、ある時コンサート会場から抜け出し、依存症の更生施設に向かったところで話は冒頭に戻ります。

疎遠だったバーニーが施設にいるエルトンを訪ねてくれたことで、エルトンは再びピアノの前に座って復活を遂げ、昔のMVそのものの「I’m still standinng」でエンディング。

エルトンが幼少期から求めた愛情は現在の旦那様と出会って手にし、今は子供たちを一緒に育てていることで幸福な人生を送っているということもエンドロールでちゃんと分かる構成になっています。

億万長者になっても、たくさんのファンに愛されても、どれだけ取り巻きがいても、エルトンが欲しい愛情は家族からもジョンからもバーニーからも手に入らず。

大ヒットを飛ばしてもずっと孤独で闇の中にいることを観続けるので、かなり切なくて辛い、精神的にもきつい映画ではあります。

その上、タロンくんの演技が素晴らし過ぎて。毒親の代わりに、何度ぎゅっとハグしてあげたくなったことか。

救いは、今のエルトンは幸せだということ。このことがわかっていると、辛い気持ちだけを抱えずに済みます。

映画の製作自体にエルトンが関わっているので、エルトン目線で見たエルトンの半生という作りになっていますから、ファンはもちろんのこと、エルトンのことをよく知らない状態で観ても楽しめる作品に仕上がっています。

細かい時系列などは違いますが、そこは『ボヘミアン・ラプソディ』と同じで、よりドラマティックな演出には必要かなと思います。

例えばエルトンの「ジョン」は、ジョン・レノンから、というのも現実は違うようですが、映画としては面白いですからね。

映画の成功の鍵は、間違いなくタロン・エジャトンをキャスティングしたこと!

主演のタロンくんは映画『キングスマン』で日本でも人気に火がつきましたが、『キングスマン』の続編『キングスマン: ゴールデン・サークル』で、エルトン・ジョンとは共演済みだったりします。

また。イルミネーションのアニメ『SING/シング』でゴリラのジョニーの声優を務めた時に、エルトンの楽曲「I’m still standinng」を歌う、とても素敵なシーンがあります。

今思えば、この歌を歌ったということが、なんとも感慨深い。

『SING/シング』は字幕も吹替も鑑賞しましたが、一番驚いたのがタロンくんの歌声でした。

予想以上の美声に、ますますタロンくんのファンになった方も多いはず。

「え?歌手じゃないの?本当に?」というくらい、甘くて美しい歌声。

『ロケットマン』のフレッチャー監督が、素晴らしい歌声と絶賛したのも当然です。

吹き替えなしの歌唱シーンは、どれも圧巻の出来。エルトン本人もベタ褒めなのも、よくわかります。

確かにこれほどエルトンの歌を物真似ではなく、自分の声で「上手く」歌う「誰か」に覚えがないですから。

他のアーティストだと、その人のカラーがどうしても出ちゃいますからね。

ちなみに、タロンくんが王立演劇学校を受けた時は「Your Song 僕の歌は君の歌」を歌ったそうですから、タロンくんの声とエルトンの曲は合うんでしょうね。

『ロケットマン』のエンドロールで、エルトンとタロンくんのデュエットソング「(I’m Gonna)Love Me Again」が流れますが、この曲も必聴です。エルトンとバーニーの新曲ですよ。

主演のタロンくんの次に出番が多いかなという重要キャラも、これまた手堅く素晴らしい俳優が演じています。

まずは最低男、でもやり手のマネージャーであるジョン・リードですが。ジョンは『ボヘミアン・ラプソディ』でも出て来ていました。

実際は円満なお別れだったらしいですが、映画の中ではリムジンから怒ったフレディに追い出された彼ですよ、彼。

『ボヘミアン・ラプソディ』で演じたのはエイダン・ギレンで、『ロケットマン』では、リチャード・マッデン。

二人ともドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』に出ていたのは、何とも不思議なつながりですよね。

リチャード・マッデンは、『ゲーム・オブ・スローンズ』のロブ・スターク、Netflixドラマ『ボディガード -守るべきもの-』や実写映画『シンデレラ』も素敵でしたが、次期ボンドの候補の一人としてメディアで名前が出ています。

黒髪で青い目というのは、原作のジェームズ・ボンドそのものですから、ありかなと個人的には思っている俳優さんです(でも次期ボンド一押しは、ルーク・エヴァンスな私です)

今回のタロンくんとのラブシーンもなかなかエロくて良かったリチャード・マッデン。そこもボンドには、大事すぎる要素ですよね(笑)

それから、一番大事な脇役である親友・バーニー。

エルトンがゲイで、自分のことを好きだと気づいていても、友情は変わらず、エルトンを心配し続け、エルトンの才能だけでなく友達として彼自身を愛してくれるという、特別な存在として描かれています。

バーニーいいヤツだな、と心から思います。大の女好きでも、それはそれ(笑)

演じたのは『リトルダンサー』のジェイミー・ベルです。大きくなったねえ、格好良くなったねえ、と改めて思う辺りに、自らの年を感じてしまいますが(笑)

『リトルダンサー』は大好きな映画の1本、ジェイミー・ベルが演じた役の中では、今作のバーニーが『リトルダンサー』ビリー役の次に好きかもです。

そんなジェイミーとリチャード、二人ともに歌唱シーンがありますので、そちらも必見です。

母親役のブライス・ダラス・ハワードも、とても良かった。

『ジュラシック・パーク』とはまったく違う役柄で、しばらく誰かわからなかったくらいです。

父がロン・ハワード監督、家族も俳優ばかりというサラブレッドですが、少し特徴的な声も素敵。もちろん演技も最高。

『ロケットマン』でも安心安定のブライスでした。レトロな衣装も似合っていて、ぴったりでした。

全編を彩る名曲の数々。エルトンの才能に今さらながら酔いしれる、121分の映画体験。

冒頭のエルトンが過去を回想するシーン、小さなレジナルドが歌い、走り回る「The Bitch Is Back あばずれさんのお帰り」で、この映画は絶対面白い、と確信したわけなんですが。

その後に成長したレジナルドが、子役からタロン・エガートンへ途中でチェンジする「Saturday Night’s Alright for Fighting 土曜の夜は僕の生きがい」はワンカットで撮影しただけあり、一気にボルテージが上がります。

約300人のエキストラに約50人のダンサーと踊り、走り、歌うタロンくん。本当に上手いんですよね。

歌だけでなく、表情も最高で、ここからラストまで目が離せません。

どの曲も素晴らしいのですが、特筆すべきはやはり公式でもネット公開している「Your Song 僕の歌は君の歌」の誕生シーンです。


昔からずっと、男性が女性に向かって歌っている恋の歌という認識でいたのですが、映画『ロケットマン』を観た後だと、この認識ががらりと変わってしまうのです。

エルトンの実家のピアノで生まれた、珠玉の名曲。

少しずつ形になっていくメロディと、ピアノを奏で、最初は口ずさむように歌い始めたエルトン。

そこへ洗面所にいたバーニーがやって来るわけですが、ここのバーニーの表情が最高なんですよ。

照れくさそうな、嬉しそうな、誇らしそうな、控えめな、はにかんだ何とも優しい微笑み。

ジェイミー・ベルをキャスティングした人に、嫌がられてもハグしたいほどです。

もちろんエルトン演じるタロンくんも、最の高ですが。

エルトンとバーニーを演じたのが、この二人で本当に良かったとつくづく思います。

何と言ってもこのシーンの良さを際立たせるのは「Your Song 僕の歌は君の歌」の歌詞。

バーニーからエルトンへの、最上級の愛の詩にしか聞こえなくなります。

バーニーはノーマルなので、愛と言ってもそれは友情であり、家族に向ける愛なんですが。

家族からの愛情をずっと求めていたエルトンに、この愛の詩はどれほど嬉しくて、そして切ないものだったか。

祖母はちゃんと愛してくれていたと思いますけど、ただハグをしてくれればいいというような、そんな無償の愛をレジナルド少年は欲していたのかなとラストでも思いますし。

バーニーはバーニーで、エルトンの恋心に気づいていて、でも応えることはできない上で、それでもこんな美しい詩を贈るんですよね。

「これだけは伝えておきたい、君の瞳は誰よりも美しいと。許してくれるだろうか、歌にしたこと。何て素晴らしいんだ、君のいる世界」

こんな詩を贈られるなんて、最高の幸せで生涯の宝物ですよ。

でもエルトンが欲した形の愛ではないのが、また切なくて、エルトンの心情を思うと苦しくて。

映画館では感極まって泣いてしまいましたが、このシーンを観るためだけに映画館に通いたいレベルで、素晴らしく美しいシーンです。

他にも、ジェイミー・ベルが前半部を歌う「Goodbye Yellow Brick Road」、幼いレジナルドが家族と順に歌う「I Want Love」、映画の題名になっている「Rocket Man」も、すべて聴きどころ。というか、もう全曲いいです。

たたみかけるように歌われる名曲の数々で、日本でもエルトン・ジョンは映画『ロケットマン』で改めて若いファンを開拓するんじゃないでしょうか。

しかし、ここまで映画の中のエルトンの心情に名曲がピタリとハマっているのは本当にすごいなあ、としみじみしてしまいます。

そんなわけで『ロケットマン』のサントラは買い一択です!

映画館での感動が、曲を聴いていると鮮やかによみがえりますよ。

映画『ロケットマン』まとめ

以上、ここまで映画『ロケットマン』について紹介させていただきました。

要点まとめ
  • タロン・エジャトンが最高すぎて、何度も観たくなるスルメ映画。エンドロールも必見。子役のそっくりさにびっくりです。
  • 人間ドラマとしても秀逸なので、エルトンのファンも、ファンではない人も関係なく、万人が楽しめる作品です。
  • 誕生して半世紀経っても心に響く「Your Song 僕の歌は君の歌」は、まさに名曲中の名曲だと再認識。