クラスのグループチャットから抜けたことにより、いじめの対象になってしまったいち子(茅島みずき)。
彼女がグループチャットに戻るべきか否かを、倫理の時間に話し合うこととなりました。
椅子で円を作り対話を始める生徒たち。
高柳(山田裕貴)の最後の授業では、生徒たちそれぞれの体験と倫理の授業での教えを交えたディベートが始まります。
果たして、どんな結論に辿り着くのでしょうか?
そして、卒業式の日。
いち子は高柳に告白をすることを決意しますが、高柳の答えはいかに。
目次
ドラマ『ここは今から倫理です。』前回第7話のあらすじと振り返り
みんな仲良しで青春を楽しもうとする3年4組では、グループチャットも大盛り上がり。
個人主義の南香緒里(中田青渚)は、これを苦手と思っていたのですが、チャットを退会をすることには抵抗感を覚えます。
しかし、彼女と同じようにグループチャットが面倒だと思っていたいち子(茅島みずき)は、自分の幸福を優先するためにグループチャットの退会ボタンを押してしまいます。
本人は何の後悔も無いのですが、グループを抜けたことにより、チャットの中ではいち子の悪口を言う者が出てきたり、クラスでも彼女を無視する者が出てきてしまいました。
いじめが起こっていると聞いた高柳(山田裕貴)は、この問題を倫理の授業で取り上げていいかと聞きます。
こうして、全員で自分の意思を伝えあって対話する、高柳の最後の授業が始まるのでした。
【ネタバレ】ドラマ『ここは今から倫理です。』第8話(最終回)あらすじ・感想
倫理を学んできた生徒たちと高柳(山田裕貴)の最後の授業は対話で…
対話を始める前に、高柳(山田裕貴)は今回の議題の説明を始めました。
いち子(茅島みずき)のクラスは仲良しで、クラス全員が入っているグループチャットは連絡事や雑談など、クラスのコミュニケーションを支えている一つだということ。
何でもかんでもチャットに書くのは通知がうるさくて勉強に集中できなかったいち子は、我慢できずにチャットから退会したのですが、そのおかげでクラスで孤立してしまいました。
いち子自身は気にしていないのですが、クラスメイトの態度は同じクラスの南香緒里(中田青渚)からしても目に余るものがあると説明されます。
あることないことを書き込み、かつてはヤリマンだったということまで…。
KAMUI
いち子がグループチャットに戻るべきかどうかを、生徒たちは話し合っていくことに…。
「では、始めてください」と高柳が合図をすると、最初に口を開いたのは深川時代(池田朱那)。
「逢沢さんの好きにすればいいんじゃない?」と彼女が言うと、今度は間幸喜(渡邉蒼)が「ハブられてるなら、俺らのクラスくる?」と優しい言葉をかけてくれます。
しかし、いち子自身が「今、困っているわけではない」と言うと、全員が「これで話が終わってしまうのでは?」という雰囲気になってしまいます。
「人間は考える葦」高柳(山田裕貴)の倫理の授業、終了
「グループチャットに戻ってきて欲しい」と言う谷口恭一(池田優斗)。
うちのクラスは本当にみんな仲良しなんだと主張し、いち子がイジメられているのはいち子が悪いのだろうかという話になります。
「感じ悪かったかなぁ」といち子が言葉を発すると、谷口は「そうだ」と返しますが、南は「違うだろう」と谷口の意見を否定しました。
今となっては、体育祭で盛り上がっている時に抜けたのが悪かったのかなあといち子は考えます。
KAMUI
陰キャである自分のことも受け入れてくれる優しいクラスなんだから戻って来た方が良いと谷口は力説しますが、高崎由梨(吉柳咲良)と深川はこれを否定。
仲良しならば、グループチャットを抜けたくらいでハブらないだろうと意見します。
論議を聞いていたいち子は、戻ってきちんと謝ると決めますが、曽我涼馬(犬飼直紀)が立ち上がり、黒板にこんなことを書き始めました。
「最大多数の最大幸福。そのためにたった一人の犠牲は容認されるのか」
ベンサムの合理主義を持ち出した曽我。
「いち子はグループに戻りたくないのに、みんなと仲良くするために戻ったら、それはいち子が自分を犠牲にしているのでは?」という話になりました。
ここで田村創(杉田雷麟)は、自身のやり方を話します。
グループチャットにはいるが、通知を切っているとのこと。
適当にスタンプを押せば、やり過ごすことができると意見を出しますが、近藤陸(川野快晴)は「何か微妙」だと声を上げます。
KAMUI
「谷口君は、逢沢さんをイジメていた人たちのこと許せる?」「逢沢さんが元に戻っても、クラスが逢沢さんをイジメていたって事実は消えないんだよ。僕はそういう空気が苦手で」という都幾川幸人(板垣李光人)の意見に対し、谷口は「これはイジメじゃないし、ちょっと盛り上がっちゃっているだけだから」と返します。
「今は意見を言えない空気になっているだけ」と谷口は言いますが、「ノーコメントはイエスと同じじゃないか?」と近藤に言われ、都幾川からは「谷口君は、もし自分がイジメられていたとして、それはちょっと過激な反応だからと言われたら納得できる?」と言われて、彼は考えを改めました。
KAMUI
グループチャットに戻らない方にまとまりかけている時、それで一人で頑張れっていうのもどうなのだろうと思う高崎。
どんな些細なことでも死ぬ原因にはなり得るからと自身の想いを告げますが、いち子は笑顔で「大丈夫だよ」と返して都幾川が彼女の手をそっと握ります。
KAMUI
ここで「居場所は一つではない」と、曽我が黒板に書き始めます。
「卒業までの3ヶ月やり過ごせばいいのでは?」「逢沢さん無理すんな」と様々な意見が回り、答えが見つからない状況が続くと、みんなの中にこれって結論が出るのだろうかという疑問が浮かび上がりました。
生徒たちの対話を聞きつつも、結論について何も考えていなかった高柳。
「一人一人が正直に、飾らずに話したこの空間が心地よかった」と彼は語ります。
「もっと聞きたかったが、時間がない。しかし、人間は考える葦だ」と言ってパスカルの言葉を伝える高柳。
「考え続けてほしい、思考し続けてほしい」と高柳は言います。
それは自分のことだけではなく、目の前にいる人のこと、これから出会う人、過去に生きた人のことも。
そして、いち子はみんなの意見を聞いた結果「やっぱりほっとく」という結論を出しました。
「友達ならみんながいる」といち子は答え、このディベートと倫理の授業は終わりを迎えます。
KAMUI
卒業を迎えたいち子(茅島みずき)が高柳(山田裕貴)に告白するが
クラスの陰口は続きますが、いち子は気にしません。
「同じ世界にいても、同じものを見ているとは限らない。人間て寂しいね、生きるってなんてひとりぼっちなのだろう、分かり合えなくても、一つになれなくても、ひとりぼっち同士側にいようよ…」と思いながら、受験勉強に励む日々をいち子は送ります。
その結果、彼女は無事に大学入試に合格。
彼女は真っ先に高柳に報告し、「おめでとう」の言葉をもらいます。
そして、卒業式の日。
生徒たちは、それぞれ写真を撮ったりなどして思い出作りをします。
そんな中、いち子は高柳に告白をすると谷口に告げ、高柳の元へと向かいます。
「『愛こそ貧しいから豊かへの架け橋』みたいなこと、先生教えてくれたよね」
「マックス・シェーラーですね」
「あたしにとって先生が架け橋なの。先生お願い、あたしと付き合ってください。あたし、これからいっぱい勉強するから、あたしきっと先生みたいに豊かな人になるから、お願い、先生の隣にいさせてください」
いち子の告白に対して高柳は「ありがとうございます。気持ちだけ頂きます」と返し、付き合うことを拒みます。
「逢沢さんならきっと良い人が見つかります」と言うと、いち子は反論。
「これからいっぱい出会いがあるからとか、若さのせいにしないで」と言うと、高柳は改めて彼女の告白を断ります。
「逢沢さんは将来のこと、考えていますか?結婚とか、子供とか」
「子供は、ほしい。結婚式も…したい。何でそんなこと聞くの?」
「私は結婚には懲りたから、もうしません」
涙をこらえながらいち子は「初めて告白した時に言ってよ」と訴えて、高柳の元から去っていくのでした。
KAMUI
人間は考える葦だと理解した生徒たちの未来は明るい
高校を卒業した生徒たち。
間はバイトの日々を過ごしながら、近藤や山野亮太(浦上晟周)と仲良く過ごし、南はバスの中で時々イヤホンを外して世の中を見てみます。
高崎と都幾川はネットを通じて遊び、田村や曽我はリモートで授業を聞きます。
谷口は時々いち子に電話をして、いち子は失恋の悲しみを乗り越え、世の中に溶け込んでいくのでした。
KAMUI
ドラマ『ここは今から倫理です。』第8話(最終回)あらすじ・ネタバレ感想まとめ
よるドラ「#ここは今から倫理です。」
最終回、卒業式のシーン。
11人そろって📸#茅島みずき #池田優斗 #渡邉蒼 #池田朱那 #川野快晴 #浦上晟周 #吉柳咲良 #板垣李光人 #犬飼直紀 #杉田雷麟 #中田青渚🌸見逃し配信
NHKプラスhttps://t.co/0oF6778PZw
TVer https://t.co/Ro0L0ex9I8#NHKここ倫 pic.twitter.com/sPCUkmrL3B— NHKよるドラ「ここは今から倫理です。」 (@nhk_rinri) March 20, 2021
離婚なのか死別なのか、その答えは原作でも書かれていないので、「そんな伏線がどこにあったよ!」と言いたくなるわけですが、パートナーと別れたことは死を意識するほどのショックを受けると聞きます。
第1話の「死にたい」はそれだったのだろうかと思いました。
つまり、倫理を学びながら生徒たちに伝えるということが、そもそも伏線だったと言ってもいいのかなと思えます。
この8話を通して、いろいろな考えを得ることができました。
KAMUI
最新刊の第5巻では、いち子達が卒業した後、新しい生徒たちに焦点を当てた物語が綴られているので、どこかでまたドラマをやってほしいと思うのです。
「人間は考える葦である」というパスカルの言葉、これはリアルを生きる私たちにも通ずるものでしたね。
KAMUI