オンボロの日本家屋に1人で住む主人公・サヨコ(市川実日子)。
古い家だけど「丁寧な暮らし」、そしてお家にはたくさんの猫たちが幸せそ~にゴロンゴロン。
そんなサヨコが営む「レンタネコ屋」は、猫を必要としている寂しい人に猫を貸すというシステムの一風変わったお店なのです。
- ゆる~い邦画好きにはたまらない!究極の癒し映画ここにあり!
- 「丁寧な暮らし」を体感。日々を大切に生きるヒントが散りばめられている。
- 猫が飼いたくなっちゃう、猫を抱きしめたくなる!
変わったお店には、変わったお客さんがやってくるモノ。
猫が人を幸せにしてくれる…じんわり心に沁みる物語です。
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『レンタネコ』作品情報 『かもめ食堂』の荻上直子監督がメガホンを撮ったほんわかキャットコメディ作品。 監督自身……
目次
『レンタネコ』作品情報
作品名 | レンタネコ |
公開日 | 2012年5月12日 |
上映時間 | 110分 |
監督 | 荻上直子 |
脚本 | 荻上直子 |
出演者 | 市川実日子 草村礼子 光石研 山田真歩 田中圭 小林克也 |
音楽 | 伊東光介 |
【ネタバレ】『レンタネコ』あらすじ・感想
「レンタ~ネコ、ネコ、ネコ!寂しいヒトにぃ~猫貸します~」
サヨコ(市川実日子)は1人暮らしで年季の入った日本家屋に住んでいます。
ちょっとぼろいけど、きちんと手入れされていて素敵な家です。
回転ダイヤル式の白電話、花模様の麦茶ポット。
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住み心地が良さそうなその家には、気持ちよさげに眠り、楽しそうに駆け回る猫たちの姿が!
どうやら、人間が住みいい家は猫にとっても快適なようです。
「レンタネコ屋」という世にも奇妙な仕事をしている彼女。
「寂しいときは猫が一番です!」という信条を持ち、猫を寂しい人にレンタルして心を救っていくという「お助けウーマン」的なことをしています。
もっぱら、寂しい人を探すのは河川敷。
サヨコが多摩川の河川敷にて、リアカーに猫たちを乗せ、小さなトラメガで「レンタ~ネコ、ネコ、ネコ!寂しいヒトにぃ~猫貸します~」と節をつけて呼び込みます。
日なたぼっこしながら気持ちよさそうに荷台のカゴでくつろぐ猫たちの恍惚の表情が、まさに「癒し」なんですよ。
「猫を借りたい寂しい人々」には、それぞれ理由が…そのひとつひとつのストーリーに時に切なく、嬉しく、涙して、笑わされます。
レンタネコ屋のルール
レンタネコするには審査があります。
「え~レンタルにあたって、猫たちが気持ちよく過ごせるか審査があります!悲しいけど、小さい動物をいじめて楽しむやつがいるんで。審査に合格しないと、猫を貸すことはできません。」
必ずこの言葉から始まります。
確かに大事な命をレンタルするわけですから、依頼人の人柄と環境は大事!
サヨコの審査を見ていると「あっ、合格のフラグが立ったな~!」って分かるようになってきます。
- まず、サヨコが依頼主の自宅にお邪魔して「猫が住みやすいおうちかどうか」確認します。
- 「審査は、合格です!」とサヨコが言ったら合格!契約に進むことができます。
- 猫の顔で「借用書」の文字が縁どられた用紙や「借用書」の文字の隣りに猫の足型がついた用紙、毎回違う手書きの用紙で契約を交わします。
- 書く欄は3ヶ所、「なまえ」と「ネコ」、そして「期間(○日まで)」。
- お支払いは…前金1,000円。安すぎです…生活大丈夫なの?と心配されるレベルの安さ!
- 「ちゃんと穴ぼこ埋めてくださいね。心の中の寂しい穴ぼこは、きっとこの子が埋めてくれます。」そう言って契約締結!
- レンタルですから、期間終了後はサヨコがちゃ~んとまた引き取り大事にします。
- 「どんなことがあっても、この子の最期を看取るって約束してください!」それをきちんと約束してくだされば、実際にそのまま一生一緒に暮らしていただくことも可能です。
「レンタネコ」すると、もれなく「心の中の寂しい穴ぼこ」が埋まって「幸せ」になれるんです。
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本当に存在したなら、ぜひお借りしたい!と、私は切に思います。
サヨコの仕事は?ミステリアスなサヨコの生態…
レンタル料1,000円の「レンタネコ屋」なんてやってると、必ず避けて通れないのがこの質問。
「お仕事、(他に)何されてるんですか?」です。
まぁ、必ず聞かれますよね。
だってレンタネコ、そんなに稼げるとは思えないですもんね。
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- 株トレーダー
- 1時間半待ちの人気占い師「多摩川の母」
- テレビコマーシャルの作曲家
自宅でその仕事をしている様子が映像として流れます。
ニャンコ達が、サヨコの仕事をヘルプしているんです。
サヨコが前向きに生きていけているのは明らかに「猫パワー」のおかげです。
ふわっふわでまあるいフォルムで自由で、素敵な生き物ですよね。
どうしてあんなに愛おしいのでしょうか。
猫たちに触れ「寂しい穴ぼこ」が埋まって救われていく人々
吉岡さん(草村礼子)
連れ合いを亡くして寂しく、高齢になって猫を飼うことを諦めていたおばあちゃん・吉岡さん(草村礼子)。
吉岡さんの優しい話し方が素敵です。
「愛猫を亡くし、夫を亡くし、心に大きな穴が開いたようだった日常…自分にはもう猫ちゃんを飼える機会はないと思っていた…」
そう言う吉岡さんがレンタネコします。
モモコちゃんと呼ばれて可愛がられた茶トラの猫は、吉岡さんが亡くなるまでレンタルされました。
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と実感する出来事が…それは大事に冷蔵庫に。
ジーンとするんです。
吉田(光石研)
単身赴任から自宅に戻る…娘に拒否されて寂しかった父親・吉田(光石研)。
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そこで選ばれたのは「臭いモノ好き子猫」、吉田の傷ついた心を修復していきます。
抱きしめるには大きくなってしまったと、娘の成長の速さを嘆く吉田に、サヨコが言うセリフが印象に残っています。
子猫はね、すぐに大きくなるんですよ。
もう食べちゃいたいくらいカワイイ子猫が、ほんの3ヶ月後には、口に入らないくらい大きくなってしまうんです。
きっと、人間の子どもも、目に入れても痛くなかったのに、いつの間にか目に入らないくらいになってしまうんですね。
もうちょっとゆっくりって願っても待ってくれないし。
嘆くより、今を大切にしましょうよ。というサヨコの言葉。
その言葉を胸に、今を大事にした吉田が最後に下した決断がまた素晴らしいですよ。
吉川(山田真歩)
仕事に張り合いがなく、人生に孤独感と寂しさを感じていたOL・吉川(山田真歩)。
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凛とした個性的な空気感をもつ彼女が演じる吉川は「代わり映えしない日常」にうんざりしていました…。
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幸運の猫をレンタルし、吉川にとてつもなくハッピーなことが起きるんです!
自分にも突然良いこと起きるかもな~なんて希望の持てる結末にワクワクしました!
吉沢(田中圭)
ラストに出てくるサヨコの中学の同級生、吉沢(田中圭)!
『おっさんずラブ』で一躍スターになった田中圭さんが演じる吉沢こそ、『レンタネコ』の中で一番ザワつかせる人物です。
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嘘ばっかりつく吉沢が、実は言っていた「本当のこと」に驚愕します。
唯一レンタネコしなかった吉沢の運命は…。
『レンタネコ』まとめ
集会はこんな感じです。。。by歌丸師匠 pic.twitter.com/BnuWQJv1
— レンタネコ (@rentaneko) 2012年5月29日
「寂しい穴ぼこ」がひとつ埋まるたびに、要所で語られる「サヨコのおばあちゃんとの思い出」。
胸がポカポカする温かいエピソードばかり。
その思い出を大事にサヨコが暮らしているのが伝わってきて微笑ましいのです。
「寂しい穴ぼこ」
『レンタネコ』を観てちょっと埋まった気がしてきます。
ストーリーの登場人物だけでなく、観ている人までも幸せな気分にさせる映画!
猫に癒されながら、コミカルタッチに描かれる人間ドラマに気持ちよく浸れますよ。
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