「月刊コミックゼノン」で連載中の大人気同名作品を原作としたアニメの第2期『終末のワルキューレⅡ』。
左腕を失い追い詰められてもなお、ヘラクレスは恐怖の色を見せることなく闘志をみなぎらせます。
自らの正義を果たすべく、ヘラクレスはついに第十二の御業を解放し……。
早速、第4話「最後の御業」をレビューしていきます。
目次
アニメ『終末のワルキューレⅡ』前回3話のあらすじと振り返り
19世紀末のロンドン。
売春宿で生まれた少年は、売春婦の母と2人で貧しい生活を送っていましたが、少年にはこの過酷な環境を生き抜くための特別な能力が備わっていました。
その能力――人の感情の色を見ることでどうにか生きてきた少年にとって、優しい母の純粋な感情な色を見ることは唯一の楽しみです。
しかし、母が向ける愛情は自分ではなく、少年の父だと思われる作家へ向けられているものだと気付いてしまいます。
作家が他の女性と結婚したことを知り、半狂乱になってしまった母を止めるべく首を絞めた少年は、死への絶望や恐怖を抱いた母の感情の色に魅入られ、そのまま刺殺。
さらに、作家のもとを訪れて刺し殺し、夜の街へ消えていきました、
その少年こそ、未来のジャック・ザ・リッパーだったのです。
【ネタバレあり】アニメ『終末のワルキューレⅡ』第4話あらすじ・感想
恐怖の色
触れるものすべてを神器に変えてしまう神器――ジャックの付けた手袋の正体に、会場は震えあがります。
左腕を失ったヘラクレスを見た観客の中には戦いの行方を悲観し始める者もいましたが、多くの者がヘラクレスに声援を送っていました。
一方、ロンドンの街を模した会場全体が凶器と化した今でも、堂々とジャックに向き合うヘラクレス。
彼はジャックがその目で人の感情の色を見ているのだと気付いていました。
ジャックは自身の能力を神が与えた「たった一つのギフト」と称し、溢れんばかりの誇りと静かな怒りに染まりながらも、恐怖の色を見せないヘラクレスに感動します。
そんなジャックは、どんな人間でも死の瞬間、感情が恐怖一色に輝くのだと語りました。
そして、それを見るために、殺人を犯してきたのだとも……。
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ヘラクレスはジャックの話を聞くと、ジャックは絶望に負け快楽に身をゆだねてしまったのだと言い、悲しい表情を浮かべました。
人を愛する神
ジャックの殺人の理由を知ったヘラクレスの感情は、怒りや闘争心、嫌悪感などの色には染まりません。
神としてだけではなく、人としての人生も身を持って知っているヘラクレス。
だからこそ言えたのは、人間は愚かだということでした。
ジャックこそが何かに絶望し、苦しんでいるのだと考えたヘラクレスは、その苦しみからジャックを救おうとします。
人を愛することをやめないヘラクレスの感情の色は、ジャックが二度と見ることが叶わないと思っていた、母と同じ綺麗な色をしていました。
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ヘラクレスは追い詰められたこの状況で、最も危険な大技を繰り出します。
それは十二の御業・地獄の番犬ケルベロスでした。
暗い空からケルベロスが現れ、ヘラクレスとジャックの戦いはさらに激しく厳しいものになっていきます。
真実の愛情
ヘラクレスの大拳を躱していくジャックでしたが、徐々に圧倒されていきます。
手袋で生み出す神器はヘラクレスに効かなくなっていました。
しかし、追い詰められている状況さえも、ジャックにとっては計算のうち。
逃げた先にあったビルを丸ごと武器として、ヘラクレスにぶつけました。
それでも瓦礫の下から立ち上がったヘラクレスは、まさに不屈の闘神。
ジャックは感情の色が揺らがないヘラクレスに、真実の愛を見出します。
それは同時に、母からの愛が真実ではなく、偽りのものだったことを表していました。
真実の愛情の色に触れたジャックは、その色を自分好みの色に染め上げてみたいと思うようになります。
ヘラクレスもまた、ジャックのその思いに応えようと全力で戦い続けました。
そうして満身創痍の状態で戦うジャックはよろめきながら、何度も闘神の前に立つのでした。
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アニメ『終末のワルキューレⅡ』第4話まとめ
いかがだったでしょうか。
ヘラクレスvsジャックの死闘が繰り広げられる中、ヘラクレスの人間時代の友人・カストル(CV.小市眞琴)や、少年期のジャックを知るアン(CV.菊永あかり)も声援を送ります。
多くの人が複雑な感情で見届けている第四回戦も、ついに決着を迎える時が……。
次回、第5話も楽しみです。