「月刊コミックゼノン」で連載中の大人気同名作品を原作としたアニメの第2期『終末のワルキューレⅡ』。
19世紀末のロンドン。
売春宿で生まれた少年は、売春婦の母と2人で貧しい生活を送っていました。
少年には、この過酷な環境を生き抜くための特別な能力が備わっていて……。
早速、第3話「怪物の誕生」をレビューしていきます。
目次
アニメ『終末のワルキューレⅡ』前回2話のあらすじと振り返り
大技を繰り出したヘラクレスの身体の入れ墨は、周囲の目にも明らかなまでに広がっていきます。
技を放つごとに大きくなる入れ墨が全身に広がる時、ヘラクレスは苦痛の中で死を迎えるそうです。
凄まじい威力の代わりに代償を払いながら戦うヘラクレスに、ジャックはとある作戦のもと、接近戦を持ち込みます。
【ネタバレあり】アニメ『終末のワルキューレⅡ』第3話あらすじ・感想
怪物の誕生
――19世紀末、ロンドン。
売春婦の母のもとに生まれ、売春宿で育った少年(CV.海弓シュリ)は、赤い右眼で人の感情の色を見ることができました。
その眼を駆使して過酷な環境を生き抜く少年の楽しみは、彼の母の純粋で美しい感情の色を見ることで、優しい母を心底愛し、貧困の中でも幸せに暮らしていました。
しかし、母にとっての少年は、彼の父であろう作家との関係を繋ぎ止めるためのツールでしかなかったのです。
母が自分に向ける愛情は、自分ではなく作家に向けられていたことを知り、ショックを受ける少年。
作家が他の女性と結婚したことを知って半狂乱になった母は、濁った悲しみの色に染まってしまい、彼女を救うために首を絞めます。
すると、彼女は死に対する恐怖の色に染まり、少年はそれを美しいと感じました。
初めて見るその色に感動をおぼえた少年はナイフで母を刺し殺し、恐怖の色に魅了されます。
そして、母を殺した足で自分の父かもしれない作家のもとへ向かい、母と同じように刺殺。
そのまま夜の街に消えていきます。
少年はのちに「ジャック・ザ・リッパー」と呼ばれるようになりました。
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神をも騙すフェイク
死の間際、恐怖だけに染まる100%混じりけのない感情の色に魅了されたジャックは、その色見たさに人を殺めてきました。
そして今、初めて神様と対峙し、戦いの中で高ぶった感情の色が恐怖に染まる瞬間を心待ちにしています。
しかし、ヘラクレスは自分の色が変わることはないと宣言しました。
ジャックはワイヤーを使ってビッグベンに登ろうとしますが、ヘラクレスの第七の御業に阻まれて落下寸前。
かろうじて時計の秒針部分に捕まっている状態です。
せめてもの抵抗として文字盤を投げつけますが、神器以外のものでは神を傷付けられません。
ところが、文字盤を受け流そうと伸ばしたヘラクレスの左腕は、文字盤によってスッパリと斬り落とされました。
実は、神器は「武器を創出する袋」だという発言もまた嘘だったのです。
本当の神器はジャックが身に付けていた「手袋」であり、嘘に嘘を重ねて神々をも惑わす、ジャックの作戦なのでした。
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強制神器錬成
ジャックの作戦ということは、ブリュンヒルデの作戦でもありました。
ゲルは兄と慕うヘラクレスの腕が斬り落とされたことで、ブリュンヒルデを責めます。
するとブリュンヒルデは、ジャックと神器錬成するパートナーとして、フレック(CV.井上ほの花)を選んだ経緯を語りました。
――試合前、ジャックとパートナーになることを拒否するフレックの姿がありました。
しかし、フレックは知らぬ間に背後に立っていたジャックに首を絞め上げられ、強制的に神器錬成されてしまいます。
その瞬間、フレックは確かに恐怖の色に染まっていました。
こうして、ジャックの神器は「触れたものすべてを神器に変える手袋」となったのです。
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つまり、ロンドンの街を模した会場に触れて回ったジャックによって、その場全体がヘラクレスを追い詰める武器と化していました。
片腕を失ったうえに、窮地へ追い込まれたヘラクレス。
さらなる本気のタイマンが改めて幕を開けます。
アニメ『終末のワルキューレⅡ』第3話まとめ
いかがだったでしょうか。
ジャックの悲しくも複雑な過去が明かされ、本当の神器も判明。
どんどん追い込まれていくヘラクレスですが、感情の色はまだ変わらないようです。
ジャックの求める恐怖の色に染まってしまうのか……。
それとも宣言通り、変わらぬ強靭な心を貫くのか……。
2人の勝負は決着へと向かっていきます。
次回、第4話も楽しみです。