映画『プラチナデータ』あらすじ・ネタバレ感想!人格、感情、愛さえもDNAですべて決まってしまうのか?

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絶対であるはずのプラチナデータが連続殺人犯として示したのは、DNA捜査システムの開発者・神楽龍平だった。

天才科学者と呼ばれる神楽は自ら罪を犯したのかーー?

ポイント
  • 東野圭吾原作の近未来を舞台にしたSFサスペンス
  • プラチナデータとは何なのか。真相、真実を知りたくて見入ってしまうこと間違いなし
  • 刑事モノや群像劇が好きな人にもおすすめ!

それではさっそく『プラチナデータ』についてレビューしたいと思います。

映画『プラチナデータ』作品情報

作品名 プラチナデータ
公開日 2013年3月16日
上映時間 133分
監督 大友啓史
脚本 浜田秀哉
原作 東野圭吾
出演者 二宮和也
豊川悦司
生瀬勝久

水原希子
和田聰宏
遠藤要
中村育二
萩原聖人
音楽 澤野弘之
主題歌 嵐「Breathless」

映画『プラチナデータ』あらすじ


政府が極秘に収集した国民の遺伝子情報“プラチナデータ”を基に犯罪捜査が行われ、検挙率は驚異の100パーセントで、冤罪(えんざい)は皆無となった近未来の日本。

警察庁の科学捜査機関に所属する科学者の神楽龍平(二宮和也)は、DNA捜査システム関係者の連続殺人事件を担当することに。

しかし、同システムは神楽自身を容疑者として示し、思考を繰り広げた結果彼は逃亡するが……。
出典:シネマトゥデイ

映画『プラチナデータ』みどころ

『プラチナデータ』みどころ

さまざまな作品が映画化されている東野圭吾の小説を、『ハゲタカ』『るろうに剣心』の大友啓史監督が映画化したサスペンス。

DNAデータを基に犯罪捜査が行われる近未来を舞台に、自らが携わるDNA解析捜査で連続殺人事件の容疑者となってしまった科学者の逃亡劇を描く。

天才科学者から逃亡者へと転落する主人公には、嵐の二宮和也。

彼を執拗(しつよう)に追跡するベテラン刑事に豊川悦司がふんするほか、鈴木保奈美、生瀬勝久、杏ら多彩なキャスト陣がそろった。
出典:シネマトゥデイ

映画『プラチナデータ』を視聴できる動画配信サービス

『プラチナデータ』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。

なお、各ビデオ・オン・デマンドには無料期間があります。

u-next
注意点
  • 動画の配信情報は2019年4月3日時点のモノです。
  • 動画配信ラインナップは変更される可能性もありますので、登録前に各サービスの公式ページにて必ずご確認ください。

ご覧のとおり、2019年4月3日現在はどこのビデオ・オン・デマンドでも配信開始となっておりません。

動画配信が開始になり次第、追って情報を掲載させていただきます。

【ネタバレあり】映画『プラチナデータ』感想レビュー

完全無欠のデータを掻い潜るNFという存在

近未来、国民のDNAデータを用いての捜査が導入された日本。

検挙率100%、冤罪O%という理想的かつ無駄のない社会となっていました。

神楽龍平(二宮和也)は、警察庁の特殊捜査機関「特殊解析研究所」の専門家学者。

所長である志賀孝志(生瀬勝久)の指揮下でDNA捜査システムを開発・運用し、DNAデータの総称“プラチナデータ”を掻い潜って該当者なしと判定されてしまう犯罪者“NF13”について調査をしていました。

NF=Not Found、その13番目の事例。

つまりは連続猟奇殺人の13番目の事件を追っていたのです。

そんな折に、DNA捜査システムの開発にたずさわり、神楽と仕事上のパートナー関係にあった蓼科兄妹が殺害されます。

妹・早樹(水原希子)はNFによる事件の被害者同様に肋骨を一本抜き取られた状態でした。

早樹は顔に大きなアザがあり、そのせいで後天的な自閉症となったのですが、それと引き換えに驚異的な計算能力をもつサヴァン症候群の少女でした。

担当医の水上利江子(鈴木保奈美)の勤務している新世紀大学病院のワンフロアで特別待遇を受け、入院というかたちで寝食をしているそこが事件現場となったのです。

出入りができる人の限られる、いわゆるVIPルーム。

事件のあった日、その部屋に出入りができて、かつ病院を訪れていたのは神楽でした。

NF=神楽龍平(二宮和也)?

事件の現場検証を経て、早樹の爪に残された犯人と思わしき人物の皮膚片から採取したDNAをシステムにかける神楽。

大画面に表示された鑑定結果は自分と同じ背格好・血液型・外見の特徴までほぼ一致していることに驚きうろたえました。

自分と同じ顔をしたモンタージュを見ても信じられず、登録されたDNAリストから該当人物を検索して、自分が表示されても信じられるはずがありませんでした。身に覚えがなかったのです。

しかし捜査の手は神楽に伸びていて、逃亡を余儀なくされます。

DNA捜査システムの技術を習得するために、アメリカから派遣されたDNAプロファイリング研究者であり、研究室のスタッフの一人、白鳥里沙(杏)の助けを借りて身を隠す神楽。

この事件の担当刑事は、DNA鑑定に否定的で、昔ながらの足での捜査を信用している“古いタイプの刑事”である浅間玲司(豊川悦司)でした。

事件当日にVIPルームを訪れていたとされる神楽を追う浅間。

神楽を追い、捜査を進めていくなかで神楽が父の死をきっかけに多重人格障害をもったことを知ります。

そしてもしかしたら、もう一人の人格に事件の真相を確認するために逃げているのかもしれないということに気づきます。

一方、逃亡中の神楽は白鳥に、逃亡の手助けをする理由を問いました。

白鳥は言います。「蓼科早樹は殺される直前に“モーグル”を完成させていた」と。

プラチナデータに関係があり、NFとも関係があると思われる“モーグル”。

それはDNA捜査システムの開発者である神楽でさえ知らないものでした。

白鳥が神楽に手を貸した理由はひとつ、このモーグルが目的でした。

白鳥はアメリカCIAから特殊解析研究へ派遣されたスパイだったのです。

モーグル、それは懺悔の証

神楽は白鳥の目的も知らず、ただ真相に辿りつくためにモーグルを探します。

もしあるとしたら、蓼科兄妹に息抜きの場所として用意していた別荘だと思いつき、パソコンの中を調べますが見つかりません。

別荘のパソコンからは、モーグルが完成したことを学者に報告したとみられるメールだけが見つかりました。

「これは懺悔の証である」と締めくくられた文章。

モーグルが懺悔の証、その意味がわからず神楽は苦悩しました。

行方をくらました神楽を追ううち、浅間はNF=神楽じゃないのではないかと思い始めます。

時を同じくして、白鳥が何者かに殺害されました。

やはり、NFによる殺害の被害者と同じく肋骨を一本抜かれて。

現場に落ちていた白鳥の携帯電話を拾った浅間は、通話履歴に並ぶ人物を神楽だと予想し電話をかけました。

そして白鳥の死を伝え、手を組もうと提案します。

神楽も最初は迷っていたものの、もうひとつの人格であるリュウと早樹が恋人関係であったことを知り、リュウが早樹を殺すはずがないという結論に辿りつきました。

そして、事件の手掛かりがあるとすればリュウと早樹が会っていた場所、リュウのアトリエとして使って新世紀大学病院の一室しかないことに気づき、一枚の絵の中に隠してあった“モーグル”を見つけ出します。

DNA捜査システムにモーグルをセットすると、そこにはこれまでNFと表示されていた犯人たちのデータが出てきました。

政府の人間、警察などやその親族をNFにすることで特権階級者を保障する、それがプラチナデータの真の目的でした。

蓼科兄妹は、とんでもないシステムを作り上げてしまったという後悔の念から、システムを掻い潜る特権階級者たちすべてのデータをあぶり出すための“モーグル”を作っていたのです。

神楽と浅間がともに追っていたNF13、蓼科兄妹を殺害したその人物をモーグルで検索した結果、水上教授が画面に表示されました。

神楽は自分で決着をつけるために水上教授のもとへ行き、銃を向けてきた水上を返り討ちにします。

神楽龍平の多重人格の治療をしていくにつれて神楽の人格に興味をもち、自分と同じ思想を描けると思った水上は、神楽と早樹を引き合わせ、二人によってDNA捜査システムを作らせるようレールを敷き、プラチナデータを作るというシナリオを実行したのでした。

完璧な遺伝子さえあれば肉体は不必要だとさえのたまう水上は、自身の秘密を知ってしまった早樹を邪魔に思い罪の意識もなく殺害したというのが蓼科兄妹殺害の全貌でした。

原作を知っていても楽しめます!

私は原作を読んだうえで映画を観た人なのですが、結構改変されているから小説の結末を知っていても楽しめます!

あらすじを書いてしまっているので隠すこともないし言ってしまうけど、まず犯人の性別が違う。だから動機も違う。

他にも神楽の父の自殺のきっかけも少し違う。私的には映画の方がエグくて好きです。

描写がグロいとかじゃなくて、もし自分がこの父親だったら映画版の“息子の言葉”の方がサクっと自殺を選んじゃうだろうなっていう、言葉のエグさ。

さらには小説で物語の鍵となるスズランは、映画には出てきません。

だから特急に乗って暮礼路へは行かないし、チクシたちのところにもたどり着きません。

というかチクシたちも出てこない。つまり結末も違います。

東野圭吾作品を映像化した時あるあるの大幅改変が、いい方向にいった映画だと私は思います。

493ページにわたる小説を、映画というたった2時間におさめるにあたっては、ベストオブベストな展開だと思うんです。

原作が好きで好きで仕方ない!っていう人には、そもそもの話、神楽のイメージが二宮和也のそれと一致しないとか、そういうのも含めてifの世界線、もしくは少しずれた世界観の『プラチナデータ』だと思ったら見やすいかもしれません。

いや、もうそれタイトルと設定だけ借りた別物じゃんって感じもするけど、小説を映画化したものっていうのは監督・脚本家の方の二次創作だと思っているので私は楽しめましたし、そういう楽しみ方もありますよっていうことで。

逆に原作を知らない人には、原作も読んでみてほしいです。

なにこれ全然違うじゃん!って二度楽しめると思いますよ。

近未来SF、と銘打たれただけに起こり得そうな世界観

全国民のDNAデータを採取するというのは、なかなかに現実的ではないように思えますが、例えばそれが可能だとして、データが揃ったとしたら?

国が管理し遺伝子から犯罪者予備軍をカテゴライズしたりすることっていうのは、実現できる範疇にあるんだろうなという気がします。

人権だとか倫理的なことは置いといて、出来るか出来ないかで言ったら、出来るという意味で。

別の視点で見れば遺伝子からなりやすい病気とかって、もうわかる時代なわけです。

じゃあきっと性格であったりとか、背格好や顔かたちなんていうのも、ある程度は遺伝子から導き出せるんだろうなぁっていうのは映画や小説の見すぎでしょうか。

『プラチナデータ』のキャッチコピー、「この愛さえも、DNAで決まるのか。」

えっ、作品内でそんなに愛について言及してたかな?とか思ってしまうし、実際そこまであれなんですけど、もしかしたら相性の良い悪いくらいは遺伝子レベルで決まっているかもしれませんよね。

あとは性格がわかるならその人に向いた職業だったりとか、もっと言えば人生設計なんかもあらかじめ導き出すことが可能かもしれない。

そんな世界になったら、そんな人生だったら、つまらないだろうなぁ。

仮に犯罪者予備軍とされるカテゴリに入れられてしまったら、生まれながらにして差別を受けるんだろうし、それだけでもうまっとうな人生は望めなくなる。

でもまっとうな人生を歩めるサイドの人間からしてみたら、生きていくうえで危険因子になりうるような存在は隔離してでも別のところで生活してほしいとも思うだろうし…

やっぱり現実化するには問題が山積みなので、きっとこの先何十年と経ったとしても実世界では起こり得ないですね。

だからこれは実現可能ではあるけれど現実にはならない、であろう。そんな世界を疑似体験する映画でもあると思います。

原作やキャストにそこまで思い入れがない人でも何かしら思うところはある、問題提起とまではいかないまでも“もしこうなったら?”というのを考えやすい世界観だと、私は思います。

私の好きなシーン

この映画、DVDを持っているくらい好きで何度も観ています。

NF13の解析結果を待っているとき、目にしたとき、解析室から出ていくときで神楽のボタンの掛けている数が違うよ!

数分の出来事のはずなのに繋がってないよ!とかそういう細かいところまで気になる程度には観ています。

それはそれとして。ハァ~好きだなぁって思うシーンを3つほど挙げます。

まずは冒頭、DNA捜査システムのお披露目のような、大会議室でプレゼンが行われるシーン。

ある事件に関して容疑者の一人も挙げられない刑事たちに、特殊解析研究所が満を持してシステムを紹介するところです。

スクリーンに表示された情報を読み上げる志賀所長、DNA捜査システムについて淡々と説明する神楽のドヤァ感がたまらないです。

完全無欠とも言えるシステムを軸にこれから何を展開していくんだろうってわくわくします。

次に、浅間がサッカースタジアムに神楽を呼び出して柵越しに会話をするシーン。

白鳥が殺害された後なのでだいぶ後半です。逃亡に疲れてモーグルが何なのかもわからずヨレヨレにくたびれている神楽にグッときます。

このシーンはもう全体的に好きで、ただ浅間と神楽が会話しているだけなんですけど、一枚の写真をきっかけに神楽のもう一人の人格であるリュウが出てくるような描写があるんです。

見ている人に解釈が委ねられるようなセリフ、「どっちだったと思う?アザなんてなかったよ」って言うところ。

私は話の流れからいってもリュウが言ったセリフだと思っています。

神楽が喋っているときと顔が違うんですよね。不思議。

私が二宮和也を贔屓目で見ている部分も多少なりともあるでしょうけど。

最後は、浅間が水上教授のところにあったカルテを神楽のところへ持って行き、それを見ながら会話しているシーン。ほぼラストの部分です。

自分が意図的に作られた駒でしかなかったと知らされた神楽の「え?」から続く場面。

初見で“そうきたかぁ!!”と思ったし、できることならこの映画の記憶を全部消してまっさらな状態でもう一度見て、ウワァ!ってなりたい場面です。

映画『プラチナデータ』まとめ

以上、ここまで映画『プラチナデータ』について感想を述べさせていただきました。

要点まとめ
  • 原作を知っていても観る価値があると思える作品
  • DNAがデータ化され、国家権力に握られる近未来の世界観が楽しめる!
  • 逃亡する神楽、追う浅間のスリル満点なアクションにも注目

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