avexとGCRESTが送るHIPHOPメディアミックスプロジェクト『Paradox Live』がついにアニメ化!
楽曲とボイスドラマを中心に展開されてきた同コンテンツは、キャスト陣によるリアルライブなども開催され、大きな盛り上がりを見せてきました。
物語の舞台は、”ファントメタル”という特殊な金属の発見により、HIPHOPシーンが新たな潮流を迎えた近未来。
「The Cat’s Whiskers」の闇堂四季には、誰にも言えない秘密――独りで抱えるには大きすぎる闇がありました。
しかし、Paradox Liveで矢戸乃上那由汰と再会したことにより、それと向き合う決意をします。
そんな折、熱を出した珂波汰は、奇妙な悪夢に襲われていました。
具合の悪い珂波汰のため、那由汰は薬を買いに出かけますが……。
早速、第7話「LOVE」をレビューしていきます。
目次
アニメ『Paradox Live THE ANIMATION』前回第6話あらすじと振り返り
中古レコード店で「武雷管」のレア盤を見つけたアレン。
購入資金を稼ぐため、アルバイトをしようと決意します。
実は、「悪漢奴等」の北斎・紗月・玲央も同じレコードに目をつけていました。
資金稼ぎのため、依織から仕事をもらった3人は、「The Cat’s Whiskers」のリュウの身辺調査に向かいます。
しかし、リュウ本人にバレてしまい、質問に答えてもらう代わりに彼の願いを叶えるべく、さまざまな場所へ同行することに。
その中で、リュウを友達と呼び大切に思っている四季は、自らが抱えた大きな秘密をリュウに打ち明けます。
一方、レア盤を買うためにアルバイトを掛け持ちしていたアレンは、チームメイトであるアンが働くキャバクラでボーイの仕事をしていました。
すると、どこから情報を仕入れたのか、もう一人のチームメイト・夏準が来店。
なぜかアレンの欲しがっていたレア盤を手にしており、レコード片手にアレンを揺さぶります。
そんな意地悪く楽しそうな夏準にも、アレンやアンに言えない秘密がありました。
【ネタバレあり】アニメ『Paradox Live THE ANIMATION』第7話あらすじ・感想
四季の決意
「僕はあの場所で、とても大事な友達を……殺したんだ」
四季は独りで抱えていた秘密をリュウに打ち明けたことをきっかけに、自身のトラウマと向き合おうと決意しました。
一方、珂波汰は熱を出して悪夢に魘され、夢の中のように那由汰を失ってしまうのではないかと不安がります。
そんな心配をよそに、たまには世話を焼かれるばかりではなく面倒を見たいと考えた那由汰は、珂波汰のために薬を買いに出かけました。
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その頃、BAR4/7は開店準備中。
自分の仕事を終わらせた四季は、行き先を告げずに出掛けようとします。
珍しい申し出に少し驚きつつも、送り出そうとする匋平。
しかし、四季が外出すると聞いたリュウは、いつものテンションでついていこうとしました。
すると、四季は激しく拒否し、自らもハッとした様子で咄嗟に出てしまった強い言葉を詫びます。
そんな普段とは違う四季の姿を見て、西門と匋平は顔を見合わせました。
視線だけで意思疎通すると、匋平はリュウを引き止め、西門は優しく四季を送り出すのでした。
廃ビルの幽霊
四季は幽霊が出ると噂されている、あの廃ビルへ向かいます。
入口は鎖で施錠されており、誰かが出入りしているようには見えませんでした。
中へ入ると、四季は幻覚のように、那由汰と過去の自分の姿を見ます。
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楽しそうに大きなソファを運ぶ二人の影を追いかけ、階段を駆け上がると屋上に辿り着きました。
屋上には運び込まれたソファとコンポが無造作に置かれていましたが、四季の記憶にあるような、笑顔の那由汰の姿はありませんでした。
四季はハッと我に返り、”あの日”のことを思い出します。
この屋上から地面に向かって落下していく那由汰と、手を伸ばした自分の姿を……。
だから、那由汰がここにいるわけはないのです。
――だって那由汰くんはあの日、僕が殺したんだから。
那由汰と四季の出会い
四季は幼い頃から人と接するのが苦手で、極力関わらないようにして生きていました。
気付けば友達の作り方さえわからないまま、孤独を感じるように……。
そんなある日、街で不良に絡まれ、財布を奪われてしまいます。
暴力を振るわれても抵抗しなかったのは、買ったばかりのレコードを守るためでした。
そこへ那由汰が通りかかります。
那由汰は不良たちとのすれ違いざまにぶつかったフリをしてスリを働き、四季の財布を取り返していました。
レコードが無事だったことに安堵する四季を見て、黙って殴られていたわけではなかったのだと知った那由汰は、四季に声を掛け財布を返します。
この日をきっかけに、二人は友達になりました。
廃ビルの屋上で会うようになった二人は、互いが互いの初めての友達。
四季は那由汰を大切に思っているからこそ、彼がとある危険なアルバイトをしていることを知り、心配します。
しかし那由汰は、自分のために生きてきた珂波汰に何かしてやりたいのだと語り、アルバイトを辞めることはありませんでした。
ところがある夜、日に日に顔色が悪くなっていた那由汰は、四季を屋上に呼び出します。
金払いの良い危険なアルバイト――それは、ファントメタルに関する人体実験。
那由汰の身体はメタルの侵食が進み、肌に不気味な模様が浮かび上がるほどになっていました。
もうすぐ感覚や記憶をなくし、廃人のようになってしまうのだと語った那由汰は、そんな姿を珂波汰には見せられないといいます。
那由汰はアルバイトのことも、このお気に入りの屋上のことも、四季のことも、珂波汰に話していません。
だから、珂波汰には何も伝えないまま、廃人になる前に……飛び降り自殺をしてしまったのです。
屋上のトモダチ
四季は、那由汰と過ごした屋上で、あの夜のことを思い出していました。
微笑みながら飛び降りていった那由汰の表情、そして、彼を助けなかった自分のことを……。
落下していく那由汰に、もしかしたら届いたかもしれない四季の手。
しかし、ファントメタルに侵食された那由汰の手や、自ら死を選んだ那由汰自身に対して恐怖が生まれ、咄嗟に手を引いてしまったのです。
自分の弱さ故に助けられなかった友達の命を想い、今度こそ逃げちゃダメだと、向き合うのだと決意を新たにする四季。
その矢先、屋上から見下ろした先には、路地を歩く那由汰の姿がありました。
四季は慌てて廃ビルを駆け下り、那由汰を追いかけて声を掛けます。
バトル会場ですれ違った時には幻覚かと怯えていた四季でしたが、この時ばかりは興奮した様子で那由汰が生きていたことを喜びました。
ところが、那由汰のほうは先日と同じ冷たい態度で、四季のこともバトルの相手であるTCWのメンバーとしてしか認識していないようです。
さっさと背を向けた那由汰は立ち去ってしまい、四季は置き去りにされました。
――二人が友達だった頃、那由汰に言われた「四季は特別だ」という言葉。
四季はそれらを思い出しながら、突然降ってきた雨に打たれて顔を歪めました。
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アニメ『Paradox Live THE ANIMATION』第7話まとめ
いかがだったでしょうか。
四季の秘密が明らかになり、同時に那由汰との関係性、そして、那由汰自身の過去も見えてきました。
回想シーンに登場する那由汰は、珂波汰といる時のような優しい雰囲気がありますが、現実で四季に接する姿はまるで別人のようです。
四季は落下のショックで記憶喪失になっているのではないかと疑っていましたが、実際のところは……?
珂波汰が那由汰を失う悪夢に魘されていたことも、この一件と繋がっている気がしますよね。
四季と那由汰によるユニット・「屋上のトモダチ」が歌う『Fadeaway』に合わせた特殊EDでは、廃ビルで仲良く過ごす二人の姿が描かれ、暖かみのある楽しそうな様子に、胸がギュッと締め付けられました。
二人が友達に戻れる日が来ることを祈るばかりですが、まだまだParadox Liveのバトルは続きます。
次はBAEと悪漢奴等のステージへ……!
次回、第8話も楽しみです。