avexとGCRESTが送るHIPHOPメディアミックスプロジェクト『Paradox Live』がついにアニメ化!
楽曲とボイスドラマを中心に展開されてきた同コンテンツは、キャスト陣によるリアルライブなども開催され、大きな盛り上がりを見せてきました。
物語の舞台は、”ファントメタル”という特殊な金属の発見により、HIPHOPシーンが新たな潮流を迎えた近未来。
「cozmez」の双子、矢戸乃上珂波汰と那由汰は恵まれぬ境遇で育ち、最底辺の環境で、互いが互いを支え合い生きてきました。
一方、初戦の相手である「BAE」は正反対で、セレブな暮らしぶりを見るにつけ、珂波汰は不満を募らせていきます。
――HIPHOPは金持ちの道楽じゃない、持たざる者が戦うための武器だと。
そんな折、珂波汰は「BAE」のライブがあると聞きつけて……。
早速、第2話「DESIRE」をレビューしていきます。
目次
アニメ『Paradox Live THE ANIMATION』前回第1話あらすじと振り返り
感情とリンクした幻影を生み出す華麗なステージ――幻影ライブは世界を席巻しました。
それから10年、伝説のクラブ「CLUB paradox」が突如復活し、ステージバトル「Paradox L
ive」の開催を宣言します。
招かれたのは「BAE」「The Cat’s Whiskers」「cozmez」「悪漢奴等」の4チーム。
それぞれの野望を胸に、各チームは参加を決意します。
【ネタバレあり】アニメ『Paradox Live THE ANIMATION』第2話あらすじ・感想
トラップ反応
”トラップ反応”――ラッパーたちが”ファントメタル”を使用し、幻影ライブを行うことで起こる反作用です。
頻度やタイミング、症状には個人差があるものの、多くは持ち主が最も恐れる記憶、胸の奥に閉じ込めたトラウマが何度も再現され、苦しめられるというものでした。
それは酷くなると、時に身体を蝕み、五感を奪い、やがて記憶すら失われ、自我を完全に喪失させるといわれています。
人々を魅了するステージの代償として、このトラップ反応は必ずやって来るのでした。
――ある夜。
「cozmez」の矢戸乃上珂波汰は、路地裏で意識を失っている男の首から、ファントメタルが使われたアクセサリーを奪います。
そして後日、「悪漢奴等」のリーダーであり、翠石組のトップである翠石依織のもとへ届けに行きました。
珂波汰はファントメタルの回収屋として雇われているのです。
そこで依織から、「cozmez」の初戦の相手である「BAE」を甘く見ないほうがいいと言われます。
弟の矢戸乃上那由汰とともに恵まれない環境で育った珂波汰は、自分たちと正反対で、金持ちのセレブである「BAE」にとってHIPHOPは道楽だと考えており、不満を抱いていました。
依織に図星を刺された一方、彼の言葉が受け入れられず、苛つきながら帰路につきます。
その道中、珂波汰は今夜「BAE」がライブに出演することを知りました。
時を同じくして、珂波汰を見送った依織は「Paradox Live」に何かが隠されていると睨んでおり、その何かが珂波汰を変えてくれるのではないかと思うのでした。
urara
反逆の歌
那由汰の病気を治したい、ゴミのようなスラム街から抜け出したい……そんな強い想いを抱える珂波汰は、HIPHOPを「反逆の歌」と呼びました。
那由汰と二人なら誰にも負けないと気持ちを新たにし、夜になると眠る那由汰を置いて家を出ます。
urara
その頃、ライブを終えた「BAE」はクラブを後にしようとしていました。
アン・フォークナーは帰ろうとしない朱雀野アレンに声を掛けますが、燕夏準は言っても無駄だと呆れた様子です。
アレンはトラップ反応が早く出る体質なため、心配するアンでしたが、先に帰ろうと促した夏準も手に違和感をおぼえているようで、アンは再び表情を曇らせます。
その後、リリック制作に夢中になっていたアレンは、トラップ反応による不調を感じ、一人帰宅しようとクラブを出ました。
ちょうど外に出たところで倒れそうになったアレンは、何者かに支えられて事なきを得ます。
顔の見えない相手に礼を言いながら、ライブが「楽しくて」飛ばし過ぎてしまったと言ったアレンに、相手は「結局遊びかよ」と呟き、アレンのファントメタルを奪い去りました。
――翌朝。
ファントメタルを盗られたことに気付いたアレンは、アンと夏準に事情を話します。
すると、夏準は「然るべき筋」に頼んでクラブの監視カメラの映像を取り寄せました。
その映像から、アレンのファントメタルを奪ったのが珂波汰だと判明します。
正反対だとしても
珂波汰がアレンのファントメタルを盗んだことを知った那由汰は、「BAE」のオープニングショーを観てビビったのではないかと問いかけました。
自信がなくなり、負けることを恐れたからこその行動ではないかと考え、珍しく声を荒げて珂波汰に言い放ちます。
「いつだって珂波汰を信じてる。 だから、珂波汰も珂波汰を信じろよ」
そう言われた珂波汰は、部屋を出て行ってしまいました。
その頃、「cozmez」を探しにスラム街へやって来たアレンとアンは、治安の悪さを目の当たりにし、夏準がなぜ来なかったのかを理解します。
そうして、どこかへ一人で出掛けてしまった夏準の秘密主義な部分を改めて感じていると、家を飛び出してきた珂波汰に遭遇します。
他人の遺伝子情報を記憶したファントメタルは、その本人以外使えません。
アレンはファントメタルを返してもらうため、そう説得しますが、珂波汰は応じませんでした。
HIPHOPは奪われた者の歌だと語る珂波汰は、飢えも寒さも知らないような、最初から何でも持っている人々がやっていい音楽ではないと言い放ちます。
何かを考えるようにおとなしく話を聞いていたアレンでしたが、「遊び半分」でHIPHOPをやっていると言われた瞬間、顔色を変えて珂波汰の胸ぐらを掴みました。
珂波汰は臆することもせず、HIPHOPだけがスラム街から抜け出す方法であり、地獄を見たことがないアレンたちには、自分たちの気持ちはわからないと啖呵を切ります。
一方のアレンは、地獄を見ていなくとも心が、魂が、苦しみがあると言いました。
HIPHOPは「自由の音楽」であり、誰であろうと差別をせず、拒まず、恐れさえも武器にできる音楽だと語ります。
そして、珂波汰とは違う意味だとしても、同じようにギリギリのところで生きていて、そうでなければ「大切なものは守れない」と告げました。
珂波汰の音楽から、彼が必死で戦い、本気で誰かを守ろうとしていることを感じ取っていたアレンは、そう強く語りかけるのでした。
Get it
珂波汰がアレンの言葉を噛みしめていると、那由汰がやって来ます。
久々に本気で怒っているという那由汰は、珂波汰が珂波汰自身を信じられないことに憤っていました。
さらに、自分たちのバックボーンを、舐めてきた地獄を信じろと語りかけると、珂波汰はようやくそれを受け入れます。
一呼吸置いてアレンにファントメタルを返すと、「悪かったな」と謝罪しました。
そして、「俺たちは負けねえ。 地獄を見せてやる」と告げます。
アレンが「正々堂々勝負だ!」と笑いかけると、珂波汰もそれに応じるのでした。
彼らの様子を見守っていたアンは、いつの間にか珂波汰と仲良くなってしまったアレンに呆れつつ、笑みを浮かべます。
すると、どこからともなく現れた夏準が「相手はメタルを盗んだ犯人だと言うのに」と、小さく毒を吐きました。
アンは、そんな夏準にも呆れたような表情を浮かべ、「そうだね」と笑いました。
urara
一方、帰路についた那由汰は、なんだかんだ言いつつもアレンを認めているであろう珂波汰に、「あいつ(=アレン)多分いい奴だ。 音楽も本気でやってる」と言います。
そのうえで、バトルに勝つのは自分たちだと……。
「二人でいれば最強だ」
互いを支え合って生きてきた珂波汰と那由汰は、こうして初戦のステージに立つのでした。
アニメ『Paradox Live THE ANIMATION』第2話まとめ
いかがだったでしょうか。
正反対の環境に身を置く2チームが迎える初戦。
それぞれの想いをぶつけ合った「BAE」と「cozmez」のバトルは、どんな結末を迎えるのでしょうか。
次回、第3話も楽しみです。