『シックス・センス』『スプリット』のM・ナイト・シャマラン監督待望の新作『オールド』が、2021年8月27日より公開。
映画『オールド』のテーマは、「時間」。
時の流れが異常に早いビーチで、急速に年老いていく一家の恐怖とサバイバルを描きます。
一家の父親役にガエル・ガルシア・ベルナルほか、『ジュマンジ』シリーズのアレックス・ウルフ、『ジョジョ・ラビット』のトーマシン・マッケンジーら、旬な俳優が顔を揃えました。
マルコヤマモト
目次
映画『オールド』作品情報
作品名 | 『オールド』 |
配信開始日 | 2021年8月27日 |
上映時間 | 108分 |
監督 | M・ナイト・シャマラン |
脚本 | M・ナイト・シャマラン |
出演 | ガエル・ガルシア・ベルナル
ヴィッキー・クリープス ルーファス・シーウェル アレックス・ウルフ トーマサイン・マッケンジー アビー・リー ケン・レオン M・ナイト・シャマラン |
音楽 | トレヴァー・ガレキス |
映画『オールド』あらすじ【ネタバレなし】
バカンスのためにとあるビーチリゾートを訪れたガイ(ガエル・ガルシア・ベルナル)とプリスカ(ヴィッキー・クリープス)のカッパ夫妻。
2人の幼い子供たちトレント(ノーラン・リヴァー)とマドックス(アレクサ・スウィントン)は豪華なリゾートホテルに盛り上がっていました。
一見幸せそうに見えるカッパ夫妻でしたが、妻のプリスカは病気を抱えており、さらにガイとの仲は危機的状況にありました。
翌日、ホテルのマネージャーからプライベートビーチへの招待を受けたカッパ夫妻は、医者のチャールズ(ルーファス・シーウェル)一家とともにバスで保護区の中にあるビーチへ案内されます。
奇岩に囲まれた美しいビーチに盛り上がる一同でしたが、ビーチにはすでに先客がおり、何故か鼻血を出し続けている有名ラッパーのセダン(アーロン・ピエール)が岩陰に座っていました。
かくれんぼで遊んでいるトレントの元に、セダンとともにビーチを訪れていた女性の遺体が流れ着いたことから事態は一変。
その後すぐにチャールズの母が胸の痛みを訴えた後亡くなり、彼女の飼い犬までが死んでしまったのです。
新たにビーチに案内されたジャリン(ケン・レオン)とパトリシア(ニキ・アムカ=バード)夫妻も、驚きながら事態を飲み込みます。
慌ててバスのドライバー(M・ナイト・シャマラン)と連絡を取ろうとする一同でしたが、電波が入らず携帯は繋がりません。
そしてトレント(アレックス・ウルフ)とマドックス(トーマサイン・マッケンジー)の身体にも変化が現れ、子供たちは急激な速さで成長していきました。
このことから一同は、このビーチでは時の流れが異常に早いことに気がつきます。
どうにかしてビーチから脱出しようと考える一同でしたが、元来た道を戻ることも海からの脱出も不可能。
急速に成長したトレントとカラ(エリザ・スカンレン)は、いつの間にか愛を育みカラが妊娠。
その後出産しますが、時の流れの速さに耐えきれず乳児はそのまま死んでしまいます。
そして岩を登って脱出を試みたカラまでもが、岩場から足を踏み外して転落…。
さらには精神疾患を患っていたチャールズがナイフを持って暴れ出し、妄言を吐きながら周りの人間を攻撃し始めたのです。
ビーチにいる人々の老化は進み、その影響はガイとプリスカの身体に顕著に現れ始めていました。
なんとかしてビーチから脱出をしようと試みるトレントとマドックスは、ビーチの向こう側に見える山から誰かがこちらを見ていることに気づきます…。
マルコヤマモト
映画『オールド』感想【ネタバレあり】
シャマラン監督からのメッセージに感動
マルコヤマモト
『シックス・センス』で世界中を驚かせたM・ナイト・シャマラン監督作品はなんとなく玄人っぽい映画ファンが観るイメージですが、今作はあまり難しく考えなくても大丈夫なくらいにわかりやすい物語でした。
まず映画の前に流れるシャマラン監督からのメッセージに驚き。
マルコヤマモト
こんな丁寧に観客を迎えてくれる映画監督、久しぶりに見たわ!
と、ありがたい気持ちになりながら映画『オールド』がスタートしました。
映画『オールド』のテーマは「時間」
マルコヤマモト
日本版ポスターはほぼネタバレ状態なのですが、主人公たちは「一生が1日で終わるビーチ」に案内され、その謎に気づきどうにか脱出しようと試みます。
主人公たちの計算によると、ビーチでは1日に約50年ほどの時間が進むということ。
バタバタしている間にも成長や老化が進み、どんどん犠牲者が出るというスリラー展開にハラハラが止まりません。
マルコヤマモト
歳をとって目も見えなくなり耳も聞こえづらくなる。
おそらくボケも進んでいくのでしょう、最後には「なんで私たち喧嘩していたんだっけ?」「このビーチは素晴らしいじゃないか」なんて笑い合いながら、2人ともお互いの隣にいることが幸せと言いながら人生を全うします。
このビーチに来ていなかったら2人は蟠りを抱えたまま、バカンスが終わったら離婚していたでしょう。
マルコヤマモト
老いだけでなく死が割と身近にある今だからこそ、最後は誰とどう過ごしたいか、伝えるべき言葉はあるかの他に、改めて1日1日を一生懸命に生きることの大切さが身に染みました。
特にコロナ禍だけあって、このメッセージを感じ取る人は多かったと思います。
特殊な鉱物に囲まれているためにそこだけ時間の流れが早いという設定以外は、意外とリアルかもしれません。
マルコヤマモト
製薬会社の保養所、ウェルカムドリンクのカクテル、ビーチに案内された人間に共通する条件など、勘が良い人ならばすぐにわかってしまうポイントも多くありますが、それもしっかり回収してくれるから割と結末もスッキリ目です。
マルコヤマモト
成長していくキャストがそっくりすぎて驚き!
時間がテーマの映画『オールド』ですが、成長する子供たちを何人ものキャストが演じています。
ガイとプリスカの子供であるトレントとマドックスは物語の中で6歳から50代半ばまで成長しますが、キャストの変化にもしっかりと成長の過程を感じられるから驚きです。
アレックス・ウルフが演じるトレントは、合計4名のキャスト、トーマシン・マッケンジーが演じるマドックスは合計3名のキャストが演じています。
マルコヤマモト
SNSでのみんなの感想・評判
TOHO日本橋SCREEN5にてM.ナイト・シャマラン最新作『OLD オールド』
予告編や最初のほうで予想がついてしまう展開だったりちょっとバカっぽかったりもするのだけれど誰しもが時間には勝てない訳で怖かったし意外に深い話で泣いてしまった…旬の豪華なキャストも◎#一生が一日で終わる #映画オールド pic.twitter.com/fmmSQbbLik— 素子 (@pisces1235) August 27, 2021
『オールド』
ビーチにいるだけで歳を取ってしまう謎の現象に襲われるサスペンススリラー。良くも悪くもM・ナイト・シャマラン監督らしい体験をシンプルに楽しめた。老いの恐怖と家族の絆など、今を反映しているのも面白く感じた。#映画オールド #一生が一日で終わる pic.twitter.com/bXGPV9gFZf— nahitan@jc (@dobaitan) August 30, 2021
先日鑑賞した #OLD
数あるスリラーものの中でも及第点以上。
曖昧にせず怪奇現象にもしっかりと原因とオチがあるホラー、スリラーは個人的に好き😊
映画館で見るスリラーは緊迫感100倍増しでとても良いです♪#映画#映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/PYGu0ekwdg
— かずにゃん (@kazunyan_12) September 1, 2021
マルコヤマモト
映画『オールド』は、コアなシャマランファンにはエンタメ寄りすぎてちょっと優しすぎる作品だったのではないでしょうか?
逆にシャマラン監督を全く知らない人には「シャマラン世界への誘い」としてぴったりな作品。
老いや死、時間という今にぴったりなテーマを反映したせいもあってか、いつものシャマラン監督作品よりも多くの人が劇場に居て驚きました。
マルコヤマモト
映画『オールド』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
꒦꒷꒦꒷ ꒷
ビーチで起きた異変
꒷꒦ ꒷꒷꒦꒷꒦美しいプライベートビーチは《異常なスピードで時間が経過する謎の空間》だった。
極限状態に陥り、精神的に追い込まれていく人々。一体、彼らに何が起こっているのだろうか?
『#映画オールド』大ヒット上映中#一生が一日で終わる pic.twitter.com/Lo4CvdKcPw
— ユニバーサル・ホラー公式@映画『オールド』 (@uni_horror) August 31, 2021
マルコヤマモト
- ハラハラ度…★★★★★★
- ビーチの美しさ…★★★★★
- 物語…★★★★☆
映画『オールド』は、M・ナイト・シャマラン監督作品にしては観やすい部類に入る作品だと思います。
マルコヤマモト
スリラー作品でありながらも目を背けたくなるようなグロ描写はなく、上品な描き方に好感が持てました。
エンドロールで流れる波音は、目を閉じるとまるで自分が本物のビーチにいるように感じます。
コロナ禍で観客を「劇場におかえり」と温かく迎え、映画の中で今行くことができない美しいビーチへ連れて行ってくれたシャマラン監督をますます好きになってしまいそうです。
マルコヤマモト