『億男』あらすじ・キャスト・ネタバレ感想!佐藤健&高橋一生W主演の究極マネーエンターテイメント

映画『億男』あらすじ・キャスト・ネタバレ感想!

出典:映画.com

今回レビューする作品は2018年に公開された『億男おくおとこ』。

佐藤健さん、高橋一生さんの美男2人が主演ということも、この作品を観るには十分な理由でした(笑)

ポイント
  • 普通の人間が急に大金を持ったときの恐ろしさ。
  • 金持ちはキャラが濃い!
  • 落語「芝浜」が物語のカギを握っている。

「人との付き合い方よりも、未だにわからないのがお金との付き合い方なんです。」

このような悩みを持っている方も世の中にはきっとたくさんいるはずでしょう…。

私は『億男』を観れば「お金との付き合い方が何かわかるんじゃないか!?」と考えましたが、どうだったでしょう?

それでは、さっそく『億男』のレビューをしていきます!

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『億男』作品情報

映画『億男』

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作品名 億男
公開日 2018年10月19日
上映時間 116分
監督 大友啓史
脚本 渡部辰城
大友啓史
原作 川村元気「億男」
出演者 佐藤健
高橋一生
黒木華
池田エライザ
沢尻エリカ
北村一輝
藤原竜也
音楽 佐藤直紀
主題歌 BUMP OF CHICKEN「話がしたいよ」

『億男』主要キャスト

佐藤健 / 役:一男かずお

佐藤健/一男

出典:『億男』公式ページ

  • 失踪した弟の借金を肩代わりする羽目になり、返済のために昼夜バイトをしている。
  • 家族とは別居生活を余儀なくされており、妻の万佐子とも離婚の危機。
  • ひょんなことから宝くじが当たってしまい3億円を手にする。

高橋一生 / 役:九十九つくも

高橋一生/九十九

出典:『億男』公式ページ

  • 一男の大学時代の親友。吃音症でありながらも「芝浜」を得意とする落研のエースだった。
  • 大学を中退し「バイカム」というネットフリマ事業を起業して大富豪になる。
  • 一男の3億円を持って失踪してしまう。

沢尻エリカ / 役:十和子とわこ

沢尻エリカ/十和子

出典:『億男』公式ページ

  • 元「バイカム」の広報担当で、九十九の秘書を務めていた女性。
  • 若くして10億円を手に入れたが、現在は団地で質素に暮らす主婦。でも怪しい…。
  • 九十九の過去を誰よりも詳しく知っている人物。

藤原竜也 / 役:千住せんじゅ

藤原竜也/千住

出典:『億男』公式ページ

  • 元「バイカム」の最高財務責任者で、現在は「夢実現セミナー」を開催する億男。
  • マネーアドバイザーであり「ミリオネアニューワールド」を主催する怪しい教祖。

北村一輝 / 役:百瀬ももせ

北村一輝/百瀬

出典:『億男』公式ページ

  • 元「バイカム」の最高技術責任者のスーパーエンジニア。
  • 3つの会社を経営する関西弁の怪しい男。
  • 競馬場のVIP席で億単位の金を転がしている…。

池田エライザ / 役:あきら

池田エライザ/あきら

出典:『億男』公式ページ

  • 金持ちを「億男」そうでない男を「雑魚」と分類するパリピで本名も含め謎ばかりの女性。
  • 3億円の行方を求め、一男の九十九探しに協力する。

【ネタバレ】『億男』あらすじ・感想


突然3億円が手に入ったら?

佐藤健演じる主人公の一男は、ひょんなことから手に入れた宝くじが当たり、3億円を手にします。

弟の借金を肩代わりした一男は、昼は図書館、夜はパン工場で働いており、妻の万佐子(黒木華)と娘のまどかとは別居状態でした。

しかし、3億円で状況を変えられるチャンスが訪れます!

一夜にして億万長者になった一男は「お金の使い方が知りたい」と思い立ち、大学時代の親友であり、起業して大富豪になった親友・九十九(高橋一生)の元を訪ね、3億円の扱い方について教えを請うことになります。

「お金を知るためには、まずお金を使ってみること」

3億円を現金で下ろした一男は、九十九の自宅でパーティーを開催するのですが、翌朝一男が目を覚ますと、3億円と九十九の姿が消えていたのです…。

「もし宝くじが当たったら?」

という妄想は誰もがするはずです。

もちろん私も何度もしたことがあります!

ですが、実際に宝くじを買ってもせいぜい300円が当たるくらい(笑)

1等3億円なんて夢のまた夢ですよ(涙)

一男が宝くじに当選した後に、銀行の人たちがお金の使い方を説明したり、冊子を渡すことは実際にあるようです。

高額当選者に配布される「その日から読む本」という冊子には、一男が説明を受けた内容が書かれています。※1,000万以上の当選者に配布されるそうです。

「急に生活のレベルを上げてはいけない」なんて言われていましたが、私たちにすぐできることは一男同様、せいぜい吉野家のおかずを一品増やすくらいですよっ!

いやいや、無理!

スーパーで『アベンジャーズウェハース』を箱買いしちゃう…。

なお、調べたところ当選金額3億円は、基本的に当日中には全額受け取れないということです。

金持ちたちのクセが強い!

消えた九十九の行方を追って、一男はパーティーで出会った謎の女・あきら(池田エライザ)と共に、九十九のかつての友人の「億男」を訪ねます。

この「億男」たちのキャラが濃いこと濃いこと!

もう「クセが強い!」どころの話ではありません(笑)

一男たちがまずはじめに訪ねたのは、北村一輝さん演じる「億男」の百瀬。

競馬場のVIP席で億単位の金を転がしている関西弁の男です。

メイクと変わった声で北村一輝さんのかけらも感じないくらいですが、大阪弁にあまり不自然さがないなと思ったら北村一輝さんは大阪府出身なのですね!

そしてもう1人の「億男」千住を演じるのは、オレたちの藤原竜也サマ!

マネーアドバイザーと「ミリオネアニューワールド」という宗教を率いる怪しい教祖!

この藤原竜也さんの感じは本当に好きですね。

ネタにもなるくらいですが、自分では意識しているのでしょうか…気になる。

1万円をビリビリにして

「お金は人間が作り出した幻!心まで囚われてはいけない!お金から解放されろ!」

と言いつつ、自分はその信者たちが「捨てた」お金を巻き上げて金儲けをしているという、結局はお金にとらわれている呆れたキャラクターです。

佐藤健さんと藤原竜也さんは、同じく大友啓史監督の『るろうに剣心』シリーズで共演していることも今作のポイントです!

北村一輝さんと藤原竜也さん…正直この2人だけでお腹いっぱいです!

最後に一男がたどり着いたのは、「億女」で九十九の秘書を務めていた、沢尻エリカさん演じる十和子。

お金に執着のない男性と結婚し、公営団地で質素に生活をしているように見えた十和子でしたが、その部屋のあらゆるところに10億円が隠されており、札束に守られている生活を送っていたのです…その部屋はある意味狂気!

素朴な感じの十和子を演じているのが沢尻エリカさんだったことに気づいたのは結構後になってからでした。

今の十和子が素朴な外見だからこそ、札束まみれの狂気の部屋とのギャップがよく出ていたと思います。

落語『芝浜』が握る物語のカギ

※この項目には結末のネタバレが含まれます!

一男と九十九は、同じ大学の落研(落語研究会)で、2人を合わせて100コンビと呼ばれるほど人気がありました。

なかでも九十九が得意な題目は『芝浜』という有名な古典落語のお話です。

九十九は吃音症きつおんしょうで、普段の生活では言葉がどもってしまうのですが、『芝浜』を演じるときはスラスラとどもり無くしゃべることができるのです。

『芝浜』が大好きな九十九は、一男と行ったモロッコ旅行の最中でも、携帯にダウンロードした『芝浜』を聞いていたり、砂漠の真ん中で一男に聴かせていました。

さて、九十九が愛する古典落語の『芝浜』は一体どんなお話なのでしょうか?

物語を簡単にご紹介します。

『芝浜』の主人公は、腕は良いが酒好きで怠け者の魚屋「勝五郎」。

何日も仕事を休んでいたので、ついに奥さんにせっつかれます。

重い腰を上げた勝五郎が、魚河岸に魚を仕入れに行く途中、浜辺に革の財布が流れてくるのです。

財布の中にはなんと50両の大金が!

勝五郎は家に帰って奥さんにそのことを話すと、さっそく友人たちとの宴会を企画し実行します。

次の日の朝、勝五郎は奥さんに仕事に行くようにと叩き起こされました。

お金が十分にあるのだから遊んで暮らすという勝五郎に対し、奥さんは「50両を拾ったのは夢の話だ。仕事にいけ」と答えます。

昨日の出来事が夢だったと信じた勝五郎は酒を断ち、仕事に精を出すことに決めました。

勝五郎はやがて、店を出せるまでに繁盛するようになります。

そしてある年の大晦日、勝五郎は奥さんからある秘密を打ち明けられます。

それは、勝五郎が拾った50両は夢の話ではなく本当だったということです。

奥さんは勝五郎があの50両を使い込んで、飲んだくれになることを心配していたのです。

心配になった奥さんが大家に相談をしたところ「夢だと嘘を付きなさい」といわれたので、今まで黙っていたというわけだったのです…。

怒りをこみ上げていた勝五郎でしたが、奥さんが黙っていてくれたことで今の生活があるということがわかるとお礼を言いました…。

再び一男の前に姿を現した九十九。

3億円にはいっさい手をつけておらず、お金の入ったリュックを一男に返します。

九十九が3億円を持って失踪した理由…。

それは、急に大金を手に入れた一男に冷静さを取り戻してもらい、お金について考える時間を与えるためでした。

つまり、九十九の行動は『芝浜』を元にしたものだったのです。

  • 勝五郎 → 一男
  • 奥さん → 九十九

ということです。

一男は九十九の想いに礼を、九十九は自分を信じて待っていてくれた一男に礼をしました。

『億男』を観て感じたこと

  • 「マネーエンターテイメント」というワード。
  • 「3億を持って失踪した友達」という設定。
  • 北村一輝さん、藤原竜也さん演じるクセの強い「億男」たち。

これらから私が想像したのは、もう少しドタバタしたコメディチックな物語でした。

一男が奪われた3億円を求めて奔走する物語には変わりないのですが、最後はしっかりとした男の友情物語に落ち着きます。

原作小説を呼んでいないので、そちらの結末は申し訳ないのですがわかりません。

自分の思うところとは違う着地点だったこともまた良し!

お金については結局わからずじまいでしたが、

「お金自体は変わらず、お金を持った人が変わってしまう」

ということがわかりました。

「お金に振り回されるんじゃなくて、お金を使える人間になりたい」

本当にこれですよね!

今はきっとお金に振り回れているんだと思います。

まぁ、いつだってお金はあるに越したことはないですけどね(笑)

お金欲しい~♪

ああ、この時点でもうお金に振り回れているー!

『億男』あらすじ・ネタバレ感想まとめ

以上、ここまで『億男』について紹介させていただきました。

要点まとめ
  • お金自体は変わらない。お金を持った人が変わる。
  • 落語『芝浜』をあらかじめ知っていると、作品をより楽しむことができる。
  • お金について、友情について、家族について身近な人と考えてみよう。

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