2017年6月にNetflixで配信開始された『オクジャ okja』。
監督は後に『パラサイト 半地下の家族』でアカデミー監督の仲間入りを果たすポン・ジュノが務めました。
韓国とアメリカ合衆国の共同で作られた本作品は、カンヌ映画祭でプレミア上映されて話題に!
すなくじら
それでは『オクジャ okja』をネタバレありでご紹介します。
目次
映画『オクジャ okja』作品情報
作品名 | オクジャ okja |
公開日 | 2017年6月28日 |
上映時間 | 120分 |
監督 | ポン・ジュノ |
脚本 | ポン・ジュノ ジョン・ロンスン |
出演者 | ティルダ・スウィントン ポール・ダノ アン・ソヒョン ピョン・ヒボン スティーブン・ユァン リリー・コリンズ ユン・ジェムン シャーリー・ヘンダーソン ダニエル・ヘンシュオール デボン・ボスティック チェ・ウシク ジャンカルロ・エスポジート ジェイク・ギレンホール |
音楽 | チョン・ジェイル |
【ネタバレ】映画『オクジャ okja』あらすじ
ミジャとオクジャ
タイトルにもなっているオクジャは、豚の名前です。
しかし、この豚は普通の豚ではありません。
大企業ミランド社が世界の食糧危機を救うために開催するコンペティション用に、準備された特別な豚(スーパー・ピッグ)がオクジャなのです。
すなくじら
オクジャは韓国の自然豊かな山の中で、10年間を少女ミジャ(アン・ソヒョン)と共に育ちました。
ミジャは心優しく欲のない少女で、野を走ったり川を越えたりしながら、オクジャと共に山奥の暮らしを楽しんでいました。
ところがある日、そんな彼女のもとにアメリカから科学者のウィルコックス博士(ジェイク・ギレンホール)がオクジャを迎えに来ます。
オクジャはアメリカで開かれるコンペティションに参加するため、ミジャと別れることに。
ミジャが悲しむと思った祖父は、彼女に金の豚を渡し我慢するように伝えますが、ミジャはオクジャを追いかけて山を飛び出してしまいます。
向かう先はミランダ社があるソウルです。
すなくじら
動物愛護団体の存在
オクジャを輸送するトラックを追いかけているのは、ミジャだけではありませんでした。
動物愛護団体ALFも、オクジャの存在を追いかけてしました。
ALFのリーダー・ジェイ(ポール・ダノ)は、ミランダ社の遺伝子操作の秘密を、オクジャに盗撮装置を取り付けることで暴きたいと言います。
オクジャを1度アメリカに送ることに対してミジャは反対しますが、通訳であるケイ(スティーヴン・ユァン)の意図的な嘘によって、ミジャは同意を示したものだと捉えられてしまいます。
オクジャは盗撮装置を取り付けられ、予定通りニューヨークに移送されますが、ケイはその後に嘘がバレてALFを追放になるのでした。
すなくじら
ALFによって世間からのイメージが下がったミランド社は、スーパーピッグソーセージの発売イベントを開催することにしました。
凱旋パレードを彷彿とさせる華やかな鼓笛隊の演出に合わせて、ミジャとオクジャの感動の再会の機会を作り出して、民衆を味方につけようと考えたのです。
しかし、パレードにもALFの工作員が混ざっており、オクジャが受けた残虐な仕打ちが世に流れてしまいます。
華やかなパレードは、参加者の抗議によって暴動へと変化していきました。
混乱に陥った街の中で、オクジャを救うことに失敗したミジャとジェイ。
そんな2人を助けたのは、ALFを追放になったケイでした。
ミジャを乗せた車は、イベント会場を離れてオクジャを乗せたトラックを追いかけます。
オクジャを乗せたトラックは、肉の解体工場へと向かってました…。
無数のスーパーピッグたちの中で
工場に着いたミジャたちを待ち受けていたのは、無数のスーパーピッグの姿でした。
スーパーピッグは順番に工場に詰められて、食品に加工されてしまいます。
一見、同じに見えるたくさんのスーパーピッグの中から、ミジャはオクジャを見つけ出しました。
しかし、その瞬間をミランド社側であるナンシー(ティルダ・スウィントン)に見つかり、行く手を阻まれます。
オクジャを殺すよう指示するナンシーにミジャが持ちかけた取引は、祖父がくれた金の豚との交換でした。
結果、ナンシーは取引に応じます。
ミジャはオクジャを金の豚で買い取ったのでした。
すなくじら
オクジャとミジャは山に帰り、道中で連れ帰った子豚と一緒に穏やかな日々を過ごします。
【ネタバレ】映画『オクジャ okja』感想・考察
『パラサイト 半地下の家族』との共通モチーフ
「『オクジャ okja』は、『パラサイト 半地下の家族』と共通する格差社会のモチーフが表れている」と言われています。
『パラサイト 半地下の家族』で描かれていたように「富裕層と貧民層」が交わっていく構図は、確かに『オクジャ okja』にもありますね。
特にミジャが共通言語を取得し、ナンシーを始めとするミランダ社と取引を持ちかけるようになったのは、最初に通訳のケイに騙されたからこそ、できた行為だと思います。
すなくじら
ミジャと大人たち
この映画を見て、ミジャとオクジャのことを可哀想だと思った人は多いはず…。
すなくじら
しかし、私たちは精製され綺麗にパッケージされた肉を食べて、今日も生きています。
皮肉にも私たちは、映画の中のオクジャは殺さないでと思いつつも、生きていくために動物の命を奪っています。
真の理解とエゴの違いを『オクジャ okja』は突きつけてきました。
ミジャは、ただ平穏にオクジャと暮らしたかっただけ。
ミジャの意思を無視した大人たちが、エゴを含んだ正義を振りかざしたので悲劇を呼びました。
目的は違えど、ミランド社もALFもその点は同じです。
すなくじら
オクジャの言葉
オクジャとミジャが耳打ちをし合うことで、意思の疎通ができるのではないかと考えさせられる場面が幾度か登場します。
本来であれば、言語が通じないはずのミジャとオクジャ。
では、あの時のセリフは一体、何だったのでしょうか?
すなくじら
あくまで考察の範疇にはなりますが、私にはお互いがそう語りかけているように見えました。
ミジャを信じて待ち続けたオクジャと、全てを捨ててオクジャを守り抜いたミジャ。
ミジャとオクジャの間にはエゴも弱さも無く、「信頼と強い絆」が存在しているのです。
すなくじら
映画『オクジャ okja』あらすじ・ネタバレ感想・考察まとめ
「食べること」という私たちの生活と切っても切れないテーマについて語られた『オクジャ okja』。
シリアスな物語かと思えば、クスリと笑ってしまうようなネタもちらほら混ざっているので、重くなりすぎず観ることができます。
ミジャとオクジャの勇姿を、ぜひ見届けてあげてくださいね!
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