『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ』は、2003年の日本を1番熱くさせた映画。
泣ける人間ドラマとハラハラドキドキのサスペンス、そしてちょっぴり淡めの恋模様…138分で大満足できます!
「どうして現場に血が流れるんだ!」
織田裕二演じる青島巡査部長の“魂の叫び”に、世のサラリーマンたちの心が震えました。
2021年現在でも歴代邦画興行収入ランキング6位を誇る人気作は、時を経ても色あせることなく私たちを魅了してくれます。
- お台場で4つの事件が同時多発!!一見バラバラなすべての事件が、ラスト見事に繋がっていく…至極のサスペンス・ミステリー
- みんなに愛された和久さん(いかりや長介)、シリーズ最期の出演作品
- 市民の味方で現場&仲間を大切にする刑事、織田裕二演じる青島巡査部長の熱演が話題!
- ネゴシエーターや監視&盗聴を使った新システムなど、最新捜査が続々導入!
- キャラが立った笑えるシーンが絶妙。刑事ドラマの中では稀有な明るいテンポで楽しめる
それでは『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ』をネタバレありでレビューします。
目次
『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ』
作品名 | 踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ |
公開日 | 2003年7月19日 |
上映時間 | 138分 |
監督 | 本広克行 |
脚本 | 君塚良一 |
出演者 | 織田裕二 柳葉敏郎 深津絵里 水野美紀 ユースケ・サンタマリア 佐戸井けん太 小林すすむ 甲本雅裕 遠山俊也 星野有香 北村総一朗 斉藤暁 小野武彦 小西真奈美 岡村隆史 マギー 小泉孝太郎 高杉亘 小木茂光 筧利夫 真矢みき いかりや長介 |
音楽 | 松本晃彦 |
【ネタバレ】『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ』あらすじ・感想
青島巡査部長(織田裕二)はSATにも勝っちゃう凄い奴!?
お台場の海上に集まったマスコミや警視庁の幹部たち。
お偉いさんたちが見守る中、SATの公開訓練が行われています。
客船が乗っ取られたという設定で、犯人グループ役として青島(織田裕二)たち湾岸署刑事課の面々が駆り出されました。
豪華な船内で、テンション高めの青島たちの様子が気に入らないSAT隊長の草壁(高杉亘)が無線で煽ってきます。
「今回は実践と同様だ!俺たちは手を抜かないから、お前たちも本物の犯人のつもりでかかってこい!所轄、覚悟しとけ!」
偉そうな態度にカチンときた犯人役リーダーの青島。
仲間たちと共に、本物の犯人さながら抵抗をします。
そして、なんと突入してきたSAT部隊を片っ端から捕獲、壊滅させます。
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甲板から降り立った青島は「すいません…勝っちゃいました」と苦笑いします。
理不尽な負けは認めない…青島という人物が透けてみえるようなエピソード。
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映画『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ』では、湾岸署刑事課の仲間同士の熱い絆が色濃く描かれます。
この映画における青島のキャッチコピーは「現場に正義を。」
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シリアスな展開の中でも、コミカルな描写がいい感じに挟みこまれるので楽しんで見られます。
湾岸署管内で“4つの事件”が同時に勃発!
人ごみをかき分け、トレードマークの“M51パーカー”に身を包んだ青島刑事が出勤。
湾岸署に入ると、挨拶をした青島に女性警官が「最近は観光案内ばっかり…」と愚痴をこぼします。
何もなかったお台場は、ここ数年で急速に発展。
商業ビルが立ち並び、観光客でごった返していました。
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しかし、発展は良いことばかりではないようで…都市化が進んで人の往来が激しくなった街で、人々を震撼させる犯罪が起き始めます。
「青島さん、事件!」雑談していた青島は、声をかけられて刑事課のオフィスに急ぎます。
11月22日の連休を楽しむ人で賑わうお台場で、4つの事件が同時に勃発。
4つの事件概要
事件の概要は下記の通り。
- レインボーブリッジ付近で発見された会社役員の他殺体
- 発見時、死体は綱でSMプレイで行われる本格的な縛りをされて木に吊るされた状態
- 遺留品は、コンビニの袋にパック牛乳と果物の梨
- この他殺体発見を皮切りに、恐ろしい連続殺人事件へと発展
- トイレに入った制服女子を狙った連続婦女暴行事件
- 手口は“後ろから押し倒して首筋を噛んで逃げる”というもの
- 被害者の首には、吸血鬼に噛まれた様な跡が
- 被疑者は20代の男、八重歯が2本異常に出ているらしい
- 家族のスリグループによるスリ被害が頻発
- 犯人は両親と小さな兄弟の4人組
- 両親は仲良くペアルック…いかにも絵に描いた様なアットホームな家族との目撃証言あり
- 神田署長(北村総一朗)のネットスキャンダル事件
- 署長が送った個人メールが、ウィルスのせいで署内に一斉送信される
- メール内容<愛するきみへ 署長室から見る美しい夕日を、愛するきみにも見せてあげたい。今日もいつものところで待ってるからね。きみだけの署長より>
- 送り先は不明…署長の不倫相手は署内にいることは確かである
すべてがバラバラの事件のように思えたのですが、少しずつ繋がっています。
次第に明らかになっていく新事実の数々に、固唾を飲んでかじりついて見てしまいます!
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警視庁イチオシの女性キャリア・沖田仁美(真矢みき)VS青島(織田裕二)、譲れないバトル勃発!
湾岸署に、お台場で起きた殺人事件の特別合同捜査本部が設置されることに。
そこへ、送り出されてきた女性警視正。
本庁の期待を一身に背負って“捜査本部長”に大抜擢されたのは沖田仁美(真矢みき)でした。
室井慎次(柳葉敏郎)は、彼女のサポート役にまわされます。
青島の盟友でもあり、信頼のおける室井は2番手。
所轄と本庁で立場の違う青島と室井ですが、数々の事件を一緒に解決してきました。
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青島との初体面で、沖田は先制攻撃してきます。
「事件は現場で起きてるんじゃない。事件は、会議室で起きてるの…勘違いしないで!」
沖田の捜査方針は、“所轄は代えの効く駒扱い”感覚の横暴なもの。
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「私の部下たちは危険に晒せない。所轄の仕事なんてどうだっていい、あなたたちが盾になりなさい!」
沖田は、はっきりと青島に言います。
殺人事件の捜査中、青島とすみれ(深津絵里)は婦女暴行犯とスリグループを発見!
しかし、「そんなのほっとけばいい、殺人事件の犯人確保優先!」との沖田の命令で、目の前にいた犯人たちをみすみす逃してしまいました。
「事件の大きさで仕事してない!俺たちの仕事にやらなきゃいい仕事なんて1つもない!」と青島は納得がいかず…沖田のやり方に反感を覚えます。
「現場が正しいって思うことやれるようにしてもらわなきゃ…」
室井とサシで話した時、青島はこう苦言を呈します。
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室井と青島のコンビが、事件解決の糸口を手繰り寄せます。
最新捜査が続々導入!トップシークレット職に就いた真下正義(ユースケ・サンタマリア)がカムバック!
捜査本部に、今回は本庁からいつもより多くのキャリアが派遣されてきました。
それには理由が…。
室井から内密な捜査活動の手伝いを要請された青島とすみれ。
地下の部屋に通された2人はびっくり!
そこには無数のモニター、お台場の街の様子があらゆる角度から映し出されていました。
お台場に設置されている監視カメラ映像が目前に広がります。
「この監視システムを運用すれば、警察が市民を包囲したも同然。本日よりこれを運用して新しい操作方法…監視と盗聴による捜査のテストをする!」
プライバシーの侵害と異を唱えるすみれ。
でも、上層部は聞く耳を持たず。
青島とすみれは、この捜査を行わざる負えない状況に至ります。
新システム導入のせいで幹部がゾロゾロ。
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そうこうしているうちに、2件目の会社役員殺害事件が!
現場には震えてうずくまっている、江戸りつ子(小西真奈美)の姿。
犯人は事件の目撃者である彼女の命を狙ってきます。
ここで、新しく導入されたのはネゴシエーター。
現れたのは、かつて湾岸署にいた真下正義(ユースケ・サンタマリア)。
本庁にてクライシス・ネゴシエーション研修を秘密裏に受けてきた真下が、交渉人として捜査に参加します。
真下は交渉術を駆使して、短い電話のやりとりの中から犯人の特徴をあぶり出します。
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犯人の声色や反応から、情報を引き出す…真下のネゴシエーションが見ごたえ抜群です。
レインボーブリッジが封鎖できず!?柏木雪乃(水野美紀)と恩田すみれ(深津絵里)に犯人の魔の手が!
真下と話した犯人の一人は言います。
「俺たちを捕まえたって悲劇は続く…次々と湧いて出てくるから。あんたたちの組織とは違う!」
なんと浮上した容疑者は2,000人以上、その中から犯人を見つけ出さねばなりません。
まるで実態がない…犯人グループは新しい形の組織形態。
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手探りの捜査の中、捜査員の柏木雪乃(水野美紀)が拳銃を所持した犯人に拉致されてしまいます。
雪乃を連れた犯人の逃走経路がわからず難航する捜査。
沖田は被疑者を街に閉じ込める作戦「お台場・ レインボーブリッジ封鎖作戦」を決行します。
しかし、この街は発展途上の開発地区で次々と新しい道路ができて未だ拡大中。
特にいろんな省庁の管轄が入り混じったレインボーブリッジは、幾つもの通達が必要で困難を極めます。
「レインボーブリッジ封鎖できません!」
橋の封鎖担当の青島が苦い顔で報告します。
この時、犯人の居場所を特定するヒントをくれる大事な役を担ったのは…天使のような少年(神木隆之介)とその父、そして室井の秋田弁。
一方、出動したSATに追い詰められ、拳銃を持った犯人は街へ飛び出し…パニックに陥って発砲してしまい、すみれが撃たれてしまいます。
「もうお前の命令なんて聞けるか!俺ら下っ端は…あんたらが大理石の階段昇ってる間に、命令通り地べた這いずり回ってんだ!これ以上…若いもんを傷つけないでくれ」
すみれ負傷の一報を聞いた和久平八郎(いかりや長介)が、怒りに震えながら沖田に詰め寄ります。
「室井さん、どうして現場に血が流れるんだ!」
仲間を2人も危険に晒した捜査本部、唯一信頼できる室井に向けて青島が叫びます。
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すみれの病室前で、苦しそうに声を上げて泣く和久さんの姿が印象的です。
決着はレインボーブリッジ…犯人との最後の攻防
その後、沖田は本部に戻され、室井が指揮をとることに!
「被疑者は地図に書かれて無い箇所に隠れてるはず。教えてくれ…役職や階級も忘れてくれ」
室井の呼びかけで所轄も総動員し、お台場の地図に幾つもの箇所が書き加えられます。
「現場の君たちを信じる…自分の判断で動いてくれ」
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このタイミングで、署長のラブメール事件が棚ボタ的に解決しますw
とうとう、レインボーブリッジの上で犯人と対峙した青島。
「俺らの組織にはリーダーがいない。リーダーなんかいると個人が死んじまうんだ!」
しかし、青島が「リーダーが優秀なら組織も悪くない!」と犯人に告げた直後、閃光音響手榴弾が光り輝きます。
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すみれの元へ駆けつけた青島の腕を強く掴みながら、和久さんが言います。
「安心しろ。生きようとしてる奴は死なねぇよ」
すみれは手術室に入る前に「やっぱり愛してる…仕事を」と青島に伝えました。
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世の中で今日も揉まれながら闘う仕事人たちに、明日も頑張る活力をくれる映画です。
『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
湾岸署は…血液を求めています
みなさんの、血ぃください「踊る大捜査線 the movie2 レインボーブリッジを封鎖せよ」より pic.twitter.com/JtT3HVXVvN
— ひいろ@ゲーム音楽演奏 (@0116_Martin) July 29, 2019
以上、ここまで『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ』をレビューしてきました。
- 壮大なスケールで描かれた、唯一無二の笑って泣けて感動できる刑事ドラマ
- 和久さんの若者を案じた最後の言葉の数々に感涙
- 上司からの圧に負けず、最前線で命を張る警察官の姿に胸がアツくなった
- 鎖に繋がれた警察組織を通して感じる社会の縮図。権力に負けじと奮闘する彼らを他人とは思えず、思わず応援してしまった
- 世相を反映した犯罪に、フィクションとは思えないリアルな怖さを感じた
- 神木隆之介、岡村隆史、佐々木蔵之介、眞島秀和、小泉孝太郎など現在主役級の俳優が出演!
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