もっとも信頼していた上司・脇坂(石川禅)に裏切られた君嶋(大泉洋)は、ラグビー部を廃部に追い込もうとする脇坂に対して、取締役会で最後の大勝負に出ます。
一方、アストロズは雪辱のライバルであるサイクロンズとの決勝を迎えます。
果たして君嶋はラグビー部を守れるのでしょうか?
アストロズは優勝できるのか?
最後の最後まで手に汗握る展開の最終回です!
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目次
『ノーサイド・ゲーム』第10話(最終回)あらすじ
カザマ商事買収の一件を収束させて常務に昇進した脇坂(石川禅)は、これまでの態度を一変させラグビー部廃止を公言。
次の取締役会でアストロズの予算削減を提案するという。
これが可決されればアストロズは廃部に追い込まれてしまう。
君嶋(大泉洋)は日本蹴球協会の専務理事・木戸(尾藤イサオ)にプラチナリーグの改革案を持ち込むが…。
一方、アストロズはサイクロンズとの全勝対決に向けてハードな練習に励む。
ブレイブス戦で膝を負傷し た浜畑(廣瀬俊朗)も懸命なリハビリを続けていた。
そんな時、君嶋は練習グラウンドに怪しい男性がいるとの知らせを受ける。
その男・赤木(櫻井翔)はいったい何者なのか。
そして、ついに決戦の日を迎える。
出典:『ノーサイド・ゲーム』公式ページ
【ネタバレ】『ノーサイド・ゲーム』第10話(最終回)の感想
協会を変えたい
サイクロンズ戦に向けての練習で、怪しい男(櫻井翔)が1人見学に来ていました。
「誰やあいつ」
「ひょっとしてサイクロンズのスパイですかね?」
男は練習の様子を見ては熱心にメモを取っています。
スパイが来ていると聞いた君嶋(大泉洋)がグラウンドに出ると、スパイは自分はプラチナリーグのチームであるブルズの新GMだと明かしました。
赤木GMはブルズを運営するにあたって、アストロズを見習った方が良いと他のGMからアドバイスを受けたため見学に来たということです。
「未来のためにできることをしたいんです」
赤木GMはそう熱く語りました。他のチームも君嶋の日本のラグビー改革への熱意に動かされ始めているようです。
「一緒に変えて行きましょう!」
しかし、日本のラグビーを変えるためには、日本蹴球協会という大きな壁を壊さなくてはいけません。
協会が変わらなければ、黒字の収支は見込めません。
協会専務理事の木戸(尾藤イサオ)は、会長が会長がと会長の意見しか口にしません。
しかし、彼は日本のラグビーを案じて、みんなの反対を押し切って日本にW杯を誘致した人物です。
危機感を持っているのは彼も同じはずですが、そのW杯誘致のためには政治の力が必要だったため、国会議員である富永会長(橋幸夫)に絶対服従を誓っているのです。
なんとかして木戸を動かすことはできないものでしょうか。
君嶋の家では、長男・博人(市川右近)が暗い顔をしています。
なんと、博人はジュニアチームのキャプテンに任命されたというのです。
「僕、無理。何も決められないもん」
そう言う博人に、君嶋はチームに色んな意見があって、それをまとめるのは難しいものだから悩んで当然。
大事なのはどうすればいいか考えること。そうすればおのずと答えは見えてくるものだと博人を励まします。
「博人なら絶対にできる!」
「僕やってみる!」
君嶋は日本蹴球協会を訪ねます。そこにはちょうど富永会長と木戸が話をしていました。
木戸は一度君嶋の協会改革案に目を通してくれないかと会長に持ちかけているところでした。
しかし会長は、
「今はW杯の成功が全て。国内リーグのことなんか放っておきなさい!」
ラグビー協会の会長が放っておけとは、なんて心無いもの言いでしょうか。
君嶋は木戸に、本当に改革は必要ないと考えているのか問います。
「しかし会長は…」
「会長の意見を聞いているんじゃない、私はあなたと話しているんです!」
収支を改善できなければアストロズはプラチナリーグを脱退せざるをえないのです。
綺麗な花をたくさん咲かせるためには、まずは土壌から変えて行かなければいけないのだと君嶋は必死に訴えます。
「私だってわかってる!」
木戸は君嶋の改革案には全て目を通していました。
しかし、理想だけでは世の中は変わらない、改革をするのは政治の力が必要なのだと考えています。
「私1人で何ができるというんです」
君嶋は、他のGMも何人かは最新の改革案に賛同してくれている旨を伝えます。
改革の芽は出てきているのです。あとは土壌をなんとかするだけです。
「我々が守らないで誰がラグビーを助けるんですか」
「お願いです。アストロズを日本のラグビーを助けて下さい!」
どんな手を使っても守る
君嶋は本社で脇坂(石川禅)と出くわします。
脇坂はあくまでもラグビー部は会社には必要ないとの考えです。
「状況を読め君嶋。私に協力するなら悪いようにはしない」
しかし、君嶋は絶対に彼らを守ると宣言します。
「どんな手を使ってでも」
「残念だよ。お前もアストロズもおしまいだな」
しっぽを出した途端、こんなに悪い顔になるのかと思うほど悪い顔をしている脇坂さん。心底腹が立ちます。
君嶋は、2週間後の取締役会に向けて、脇坂がどうやって風間社長(中村芝翫)の個人口座の明細を手に入れたのかを調べるために奔走しました。
すると、衝撃の事実が発覚しました。なんと、脇坂と風間社長は大学の付属高校の同級生で、滝川さん(上川隆也)なんかよりもずっと深い関わり合いがあったことが判明したのです。
取締役会前日、アストロズのメンバーは君嶋を応援します。
「ここまでアストロズを引っ張っていただいてありがとうございました!」
「自分たちもどんな状況になっても全力で戦って必ずサイクロンズに勝つ。だからGMも今度の取締役会で全力で戦ってきてください!」
君嶋の戦いにはラグビーと違ってルールはありません。どんな手を使おうとも結果が全てです。
「私は命を賭ける」
アストロズ一人一人のために、ファン全員のために、絶対に勝つ!と君嶋は誓いました。
運命の取締役会
いよいよ君嶋にとっての天王山の戦いである取締役会が始まりました。
脇坂は開始早々ラグビー部の予算削減を提案します。
君嶋は現場の意見として、昨シーズンからアストロズは生まれ変わり地元に愛されるチームになったことを説明します。
「アストロズは数字の集まりではなく人の集まりです。その価値はコストで測りきれるものではありません!」
しかし脇坂は日本蹴球協会の古い体制を挙げ、富永会長が変わらないと10年は収支は見込めないと反論し、社長に採決を求めます。
ところが、そこで君嶋がずっと待っていた連絡が来たのです。
それは、木戸専務理事からの連絡でした。
木戸さんはこの国のラグビーを守るためにできるだけのことをしたいと臨時に理事会を開き、そこでたった今、富永会長が解任されたということでした。
「日本のラグビーにとって大きな一歩だ。これからより良い道へと進んでくれるはずだ」
島本社長(西郷輝彦)は嬉しそうにしています。
社長は、企業は営利目的の組織であると同時に社会的組織でもある中で、世間のみんなと共に喜び合える何かが必要だと考えます。
「アストロズはその役目を果たしてくれるだろう。こんな素晴らしいことはないじゃないか」
会場は拍手に包まれます。アストロズの件は一件落着しました。
そして、最終議案としてコンプライアンス問題について話し合うことになりました。
君嶋はその場から離れません。
「君嶋、アストロズの議案は終わったんだ。出ていけ!」
脇坂がそう叫ぶと、島本社長はこの件は君嶋から提案されたものなので彼にもいてもらうと言いました。
君嶋はカザマ商事の隠ぺい工作に脇坂が深く関わっていたとの報告を始めました。
脇坂は高校の同級生である風間社長に隠ぺい工作を指示しておきながら、買収直前にその事実を公にし滝川さんを失脚させ、自らは取締役の座についたのです。
「あなたはこのタンカー事故を自らの出世の道具に使ったんだ!」
「ふざけるな君嶋!」
脇坂はどこに根拠があるのかと声を荒げます。しかし君嶋は奥の手を出しました。
証人として、風間社長を呼んだのです。
君嶋は滝川さんと2人で風間社長に事の顛末を話し、風間社長が脇坂に裏切られているということを伝えていました。
信頼していたはずの友達に騙されていたと知った風間社長は、なんでも話すと息巻いていました。
「買収もデータ偽装も全部この男の指示でやったことだ!」
脇坂は完全に追い詰められました。
君嶋は経営戦略室室長として、常に冷静に状況を判断してきた脇坂を尊敬していました。
しかし、彼の今までの行動は全て自分の出世のための行動だったのです。
卑怯な手を使って常務の椅子を手に入れた脇坂は、最後に状況を読み間違えていたのでした。
「トキワ自動車からさっさと出ていけ!」
「弁解の余地はないようだな」
社長の一言で、脇坂は膝から崩れ落ちていきました。
頂上決戦
自身の敵・脇坂との決戦は無事勝利を掴むことができましたが、君嶋にはまだ負けられない戦いが待っていました。
アストロズの宿敵・サイクロンズとの決勝戦です。
決勝戦は福島Jヴィレッジの完全再開を記念して、Jヴィレッジのグラウンドで行われることになりました。
君嶋は円陣に加わり、自分の想いを伝えます。
「君たちに出会った頃はラグビーなんて大嫌いだった」
どうしてこんな泥臭いスポーツに夢中になるのかまったくわからなかったが、アストロズがラグビーの素晴らしさ、人生の素晴らしさを教えてくれたと言います。
「君たちに出会えて良かった。アストロズに出会えて良かった!」
「私は、ラグビーが大好きだ!」
君嶋がGMになったことでアストロズは変わり、ラグビー協会も変わっただけでなく、君嶋自身も変わったのでした。
「今日ここで最初の誓いを果たそう。優勝だ!」
アストロズは全員で雄叫びを上げます。
スタジアムは観客で一杯です。秩父宮ラグビー場のライブビューイングも満員とのこと。
君嶋さんは本当にすごいと褒める社員の話を聞いて、ついに試合を観戦しに来た妻の真希(松たか子)は感心します。
ついに試合開始です。柴門監督(大谷亮平)にとって懸念されるのは、七尾(眞栄田郷敦)がトラウマを克服できているかどうかということです。
練習では大丈夫そうに見えても、実際試合になってみないとわからないからです。
それが確認されるまでは、七尾はアストロズにとって弱点のままです。
しかし、七尾は果敢にジャッカルでラックに入ることができ、ボールを奪いました。これで弱点はひとつ減りました。
ただ、実は弱点がもうひとつ隠されていたのです。
七尾の動きは完璧に予習されていて、七尾は徹底的に攻撃を封じ込められてしまっていました。
昨シーズン観客を魅了した佐々(林家たま平)のスルーパスも読まれてしまっています。
「お前らがやってくることは全部わかってるんだよ。これがサイクロンズなんだよ。わかったか!」
アストロズからサイクロンズに移籍した里村(佳久創)が吠えます。
サイクロンズはどんどん点を取っていきました。
サイクロンズの津田監督(渡辺裕之)は、アストロズの最大の弱点はチームの精神的支柱である浜畑(廣瀬俊朗)を出さなかったことだと言います。
里村と浜畑2人にヘッドハンティングを仕掛けた津田監督ですが、彼が本当に欲しかったのは浜畑の方でした。
サイクロンズに次々と攻撃を仕掛けられ、スコアは19-0。
反撃の糸口は見つけられないまま時間だけが過ぎていきます。
そして、ついにアストロズにとって屈辱的なプレーが飛び出します。
去年合宿でみんなで考えたノールックパスを、こともあろうに元チームメイトの里村が仕掛けてきたのです。
こうして前半は何も攻撃できないまま、ペナルティキックを2本返しただけで終わりました。
「劣勢の時こそ、人間の真価が問われる時だ」
社長はまだまだ諦めていません。君嶋は応援歌を指示しました。
アストロズの応援歌に包まれるスタジアム。
選手たちの胸で消えかけていた闘志が再び燃え上がりました。
ダブルスタンドオフ
柴門監督は、後半に浜畑を出すことを決めます。
ただし、七尾を下げるわけではなく、2人を『ダブルスタンドオフ』として出場させるのです。
スタンドオフが2人いることで攻撃パターンは倍になります。
これは、柴門監督が七尾が入った時から構想を練っていた作戦でした。
「これがアストロズのラグビーの完成形だ。これで勝つ!」
しかし、浜畑の膝の具合は万全とは言い難い状況にあります。
君嶋は今後の選手生命に関わるのではないかと心配しますが、浜畑は「今後などない」と言います。
「俺の選手生命は今日で終わります」
浜畑はこの試合をもって選手を辞めるつもりで、その選手生命を全て賭けて後半戦に挑むつもりでした。
浜畑は君嶋にアストロズがここまで来れたのはあなたのおかげだ、と感謝を伝えます。
「俺も、あなたに会えて良かった」
君嶋は、浜畑を抱きしめずにはいられませんでした。
浜畑はグランドに入って七尾に伝えます。
今のチームに必要なのは点数をあげること。そうすれば点数以上に上がるのはチームのモチベーションです。
「お前にはとんでもない武器があるやろ。あいつらの届かないところから蹴ったれ」
後半戦が始まり、浜畑と七尾のダブルスタンドオフはその威力を発揮し、七尾の得意技であるドロップゴールを2回決めて点差は残り2トライまでに縮めることができました。
それにより、選手たちの士気もどんどん上がってきました。
その後も浜畑と七尾の活躍で1トライをあげますが、サイクロンズも負けじと反撃してきます。
その際に浜畑はタックルを受けて膝にかなりのダメージを食らってしまいました。
倒れて立ち上がれない浜畑を心配して、里村はアストロズのメディカルを呼びます。
その後も両者一歩も引かず、一進一退の攻防が続きました。
島本社長は彼らの戦いを見て、応援しているこちらが応援されている気分になってきました。
「あれは彼らのハカだ」
きっと会社もこの国も困難が待ち受けている。だけど決して諦めるな、仲間と共に乗り越えよう。
島本社長はそう背中を押してもらっているような気分がしています。
君嶋も何度も彼らに背中を押してもらいました。
「頑張れ!」
彼らにかける言葉は、そのひとつしかありません。
行け!アストロズ
試合時間は残り2分。
アストロズはあと1トライで逆転できるところまでにサイクロンズを追い詰めました。
みんなは浜畑なら行ける、アストロズなら行けると逆転を信じています。
ノーサイドまであとワンプレーのホーンが鳴った時、浜畑にボールがつながり、浜畑は全身全霊で走り出します。
しかし、サイクロンズも全力で浜畑を止めに行きます。
そのタックルで浜畑の膝は完全に壊されてしまいました。
倒される瞬間、浜畑の手からボールが離れます。
「七尾、取ってくれ…」
ボールは芝生に向かって落ちて行きますが、間一髪で七尾が足でボールをトラップして見事トライを決めました。
その後、ノーサイドのホイッスルが鳴ります。
アストロズは32-30でサイクロンズに勝ち、プラチナリーグを制することができました。
スタジアムは大歓声に包まれています。
試合後、選手たちはお互いをたたえ合います。
里村も佐々に負けを認めます。浜畑には両チームから拍手が送られました。
そして、津田監督も柴門監督に対して負けを認め、お互いの健闘をたたえ合い、2人は固い握手をかわしました。
これぞラグビーのフェアの精神です。
君嶋は、真希に試合の感想を聞きます。
「どうだった?」
「そうねぇ…最高!」
その後、君嶋は本社に戻って経営戦略室室長に就任しました。
ラグビー部のGMから退き、部長を務めることに。代わりにGMに就いたのは、なんと浜畑でした。
浜畑は君嶋流の頑固な仕事ぶりで立派にGMを務めています。
久しぶりにグラウンドに顔を出した君嶋は、見学に来た滝川さん(上川隆也)と久しぶりに顔を合わせます。
滝川さんはかつて、君嶋にラグビー部は本当に会社に必要なものなのか?ラグビーは日本にとって必要なものなのか?ということを君嶋に問うてきたことがありました。
君嶋が今答えとして導き出したのは、理不尽なことがまかり通る日本という国にはラグビーが必要だということです。
試合が終われば恨みっこなしのノーサイドという精神は、日本にだけ通用するものかもしれません。
それは、日本のラグビーのおとぎ話かもしれません。
しかし、この世界だからこそ必要なのだと思うと、君嶋は語ります。
日本が強豪国になれば、その尊い精神は伝えることができるかもしれません。
「君嶋、それこそが君の使命なのかもしれないな」
滝川さんはジュニアチームを見つめて言います。
「彼らがこの国の、そしてラグビーの未来を作っていくんだ」
行け!アストロズ、行け!
『ノーサイド・ゲーム』第10話(最終回)あらすじ・ネタバレ感想まとめ
ご視聴ありがとうございました‼️
「日曜よる9時に日本中を元気にする‼️」を掲げお送りしてきた3ヶ月の集大成。
いかがでしたでしょうか❓
作品を通して、皆さんそれぞれが明日に繫がる何かを感じていただけたら幸いです✨
写真はクランクアップ時のもの🤳
他の方々のお写真は公式HPにて掲載中です‼️ pic.twitter.com/BYpaD8yd4J— 日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』🕴最終話は15日よる9時🕴 (@noside_game_tbs) September 15, 2019
決勝戦のシーンは、きっと最後には勝つのだろうと思っていても、手に汗握る名勝負でした。
きっと、本物のラグビー選手が演じているからこその臨場感だったのだろうと思います。
浜畑が膝を壊すシーンは効果音が怖すぎました。
ドラマ『ノーサイド・ゲーム』はこれが最終回。
最後の最後まで気を抜けないお話でしたが、ベタ中のベタな展開で胸が熱くなることもしばしば。楽しませていただきました。
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