これまで『闇のカーニバル』をはじめ、『ロビンソンの庭』や、『JUNK FOOD/ジャンク フード』、『リムジンドライブ』など独創的な作品で常に時代を先行してきた山本政志監督。
国際的評価も高い山本監督の、理屈抜きにブッ飛んだ映画を撮ろう…
そんな執念のもと、監督の想いを昇華させた最狂昇天トランス映画『脳天パラダイス』が完成!
これまで5作品が選出されたベルリン映画祭を始め、カンヌ映画祭、ロカルノ映画祭など数多くの映画祭に選出され、国際的評価の高い山本監督。
なんと本作も、今年のスイス・ローザンヌ映画祭のオープニング上映作品に選出され、各国映画祭に渡航が難しい中、山本監督が単身ローザンヌへ赴き、満員の会場で舞台挨拶とQ&Aを行いました!
上映前に、監督が「Wonderful」と呼びかけ、観客が「Paradise」と掛け合いも行い、盛り上がりも見せました。
山本監督自身、「観客からの生の反応を直接体験し、上映後に観客と向き合う。この当然の過程が無いものは映画祭とは言い難く、コロナ禍の中、ローザンヌに来て本当に良かった。この時間の最中には、確かに映画が厄(わざわい)を吹き飛ばしてくれたのだから。ありがとうローザンヌ。」と観客たちへメッセージを送りました。
目次
『脳天パラダイス』スイス・ローザンヌ映画祭現地レポート
「スイス・ローザンヌ映画祭」オープニング上映作品として、本作が招待され、10月14日(水)20時(日本時間:10月15日(木)3時)にオープニング上映が行われました。
会場は満席となり、観客の多くは20代~30代中心ということもあり、ほとんどのギャグシーンで外れる事無く笑いが起き、上映後の大きな拍手は数分間続いていました。
「すべての厄を吹き飛ばす!」というキャッチコピーさながらに、笑いが会場を大きくつつみ、上映後に山本監督が舞台挨拶を行い、その後のQ&Aでは質問より、いかに面白かったかと言う、絶賛の意見がほとんどを占めていました。
Q&Aでは以下のような質問が飛び交いました。
−−日本人はブラックユーモアを受け入れにくい面があるのではないでしょうか?
山本監督「江戸時代の浮世絵には時代を笑い飛ばすもの、残酷なものなど多彩なブラックユーモアの作品があり、日本文化の中にはブラックユーモアを扱ったものは多い。ここ数年は、差別、反社会、ドラッグなどをブラックユーモアで吹き飛ばすパワーはダウンして、それらの事には、腫れ物に触るようになっているようですが。」
−−これは家族映画ですか?
山本監督「自分が小津安二郎映画をやったら、こうなった(笑)」
−−監督は、全ての作品で日本社会に対して挑発しているように思えるが、今回もそういう気持ちはあるか?
山本監督「もちろん、全ての映画で、その時代に対してなんだかなぁーと思うことは部分的に入ってくる。ただ、自分にとっての映画は、そこを中心に描くものではない。『脳天パラダイス』も、細かい事ばかりに縛られ、窮屈になってる今の時代に対して、違うよね、と思うところはある。そういう気持ちも含みながらも、一番の狙いはは笑ってもらいたい。ムシャクシャした気分を笑いで吹き飛ばしたい。特にコロナが大活躍中の今、一瞬でもモヤモヤを吹き飛ばしてもらえればと思っている。」
「ル・クーリエ」「Cinē-Asie.fr」(フランス)でも絶賛!
フランスの新聞「ル・クーリエ」 と、 フランスのサイト「Cinē-Asie.fr」でも『脳天パラダイス』を絶賛しています。
『脳天パラダイス』概要
その内容は、激毒を含んだキワドさに満ち溢れ、冒頭で家族を題材にしたドラマが始まるかと思いきや、すぐに夏祭りのようなハイテンションと祝祭感に満ちた展開を迎えます。
やがて“お焚き上げ”状態に至ると、後はセックス、ワイヤーアクション、怪獣、ミュージカルと、あらゆる映画要素が目まぐるしく投入されます!
シュールといえば何やら意識高い系な印象だが、本作を表すためにその程度の言葉ではとても物足りません。
観客の想像を超えるどころか、想像をブッ飛ばそうと襲いかかってきます!
そんな前代未聞の映画に、豪華キャストが集結!
主人公の昭子役に南果歩、昭子の元夫・修次役にいとうせいこうのほか、謎のホームレス役に柄本明、さらに玄理、村上淳、古田新太らが脇を固めます。
もちろん、オーディションや選考ワークショップを経て抜擢された、笹谷家の長女・あかね役の小川未祐、長男・ゆうた役の田本清嵐など期待の新星たちのタダ者ではない演技も見ものです。
映画の枠組みを完全超越し、超絶体験の連発!
新型コロナウイルスが吹き荒れる2020年秋、あらゆる厄を吹き飛ばす『脳天パラダイス』へ、ようこそ!!
『脳天パラダイス』作品情報
出演:南果歩、いとうせいこう、田本清嵐、小川未祐、玄理、村上淳、古田新太、柄本明、大河内健太郎、小竹原晋、星野園美、沢井小次郎、安田ユウ、李丹、張天屹、野村陽介、ニール・ターリセッチィ、アレック・アスギャリー、和川ミユウ、植田紗々、髙橋里恩、江波里香、渡瀬うみな、齋藤勇真、森川貴、庄司浩之、ノブヲ、畑中タメ、吉田茂樹、牧山みどり、紀那きりこ、藤本国彦、島津志織、小林敏和、菊地敦子、清水ひさを、鳳ルミ、柳川竜二、永山愛樹、竹舞
監督:山本政志
脚本:金子鈴幸、山本政志
撮影:寺本慎太朗
照明:渡邊大和
録音:光地拓郎
美術:木岡菜津貴
衣装:宮本まさ江
現場衣装:津田大
メイク:佐々木ゆう
編集:小原聡子
助監督:佐和田惠
演出補:平波亘
振付演出:南流石
メインテーマ:Oto
装飾:岩間洋
特殊スタイリスト:百武朋
操演/特殊効果:羽鳥博幸
特機:塩見泰久
技術コーディネーター:豊里泰宏
VFXディレクター:中口岳樹、島田欣征
ドローンオペレーター:池田佳史、山本雅映
庭師:高見紀雄
宣伝美術:千葉健太郎
スチール:江森康之
メイキング:永山正史
テクニカルスーパーバイザー:溝口洋
賽本引き指導:柳川竜二
撮影協力:井戸賢生
エグゼクティブプロデューサー:吴清萍、大江戸康
プロデューサー:村岡伸一郎
アソシエイトプロデューサー:根本礼史
コープロデューサー:大高健志
キャスティングプロデューサー:関谷楽子
アシスタントプロデューサー:翁長穂花
企画:シネマインパクト、C・C・P
協賛:高見庭園
配給:TOCANA
製作協力:UNIVA Guangzhou Trading
製作:パンクチュアルカルチャー、大江戸美術
公式HP:no-ten.com
あらすじ
東京郊外、高台にある一軒の大豪邸。
あとは引越し業者のトラックに荷物を積み込むだけとなった部屋を、やさぐれた表情で見わたす笹谷修次。
家⻑でありながら、この家を手放す原因を作った張本人だ。
引きこもり気味の息子・ゆうたは淡々と現実を受け止めている。
一方、生意気盛りの娘・あかねは不甲斐ない父親にイラつきながら、ヤケクソ気分でTwitterに「今日、パーティをしましょう。誰でも来てください。」と地図付きツイート。
そのままフテ寝してしまう。投稿がリツイートされまくり、瞬く間に拡散している状況を示す通知が鳴り響いていることも知らずに…。
数年前、恋人を作って家を出たはずの自由奔放な元妻・昭子がやってきた。
パーティーのツイッターをみてやってきたのだ。
ゆうたは、久しぶりの母との再会を喜ぶが、修次やあかねにとっては招かれざる客でしかない。
借金まみれになり、一家離散目前の笹谷家にツイッターをみて、次々にパーティー客がやってくる。
インド人のゲイカップル、やる気のない運送業者、手癖の悪いあかねの友人、台湾から来た観光客の親子、酔っ払いのOL、恋人を探しているイラン人、謎のホームレス老人…。
そんな中、来客を頑なに追い返そうと一人奮闘する修次だったが、珍客はどんどん増え続ける。
しだいに豪邸は、ドンチャン騒ぎを超えた、狂喜乱舞の縁日の境内状態になっていく。
笹谷一家の引越しは!?いやいや、もうそれどころじゃない!
客たちによって一家の運命はめくるめく奇々怪々と狂喜乱舞へと導かれていく…!
これは現実か、それとも幻覚か、果たして彼らの行く末は!?
もう誰も逃げられない。
『脳天パラダイス』への扉が今、開いてしまったのだ!
Gallery
2020年11月20日(金)新宿武蔵野館ほか全国公開!
『脳天パラダイス』公開応援プロジェクト、クラウドファンディング実施中!
https://motion-gallery.net/projects/NOUTEN-PARADISE
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