祝言を挙げようとしている半七(若葉竜也)とキミ(奈緒)は、ある日舟で酔っぱらった客・男(中島歩)に絡まれます。
男の顔を見たキミは、それが友人・お花(萩原みのり)に乱暴をした犯人だと気づきます。
半七とお花はかつて夫婦になる約束をしていました。しかし、男に襲われた日から1年、お花は行方知れずになっているのでした。
目次
ドラマ『にんげんこわい』 前回振り返り
『紺屋高尾』
紺屋の染物職人・久蔵(永山絢斗)は、江戸一番の花魁・高尾太夫(瀧内公美)が描かれた美人画に惚れ込んでいました。
恋わずらいで働けなくなった久蔵を見かねた親方(奥田洋平)は、「3年で金をためさせてやる」と約束。
それから久蔵は一生懸命働き、遂に3年を迎えた日、久蔵はやぶ医者(きたろう)の口利きでついに遊郭へ。本物の高尾太夫と対面を果たします。
高尾は、なんと1年後に年季が明けたらお嫁に来てくれると言います。
それを大人しく待っていた久蔵。2人は無事夫婦になりました。
ところが、ある日親方が目にしたのは、一人笑顔で錦絵に話しかける久蔵の姿だったのです。
【ネタバレ】ドラマ『にんげんこわい』第4話『宮戸川・上』あらすじ・感想
半七とキミ
半七(若葉竜也)とキミ(奈緒)は渡り舟に乗っていました。
2人は祝言を挙げる約束をしていましたが、半七は暗い顔。
キミはそんな半七をみかねて、「お花のことはもう忘れよう」と言います。
そうでなければ、お花が浮かばれないからです。
半七は、うつむきながら、お花の葬式をあげると言いました。
キミは、「お花の分まで幸せになろう」と半七に寄り添います。
半七は空を見上げ、お花のことを思い返していました。
moyoko
キミは、心の中に他の女を思い続ける男を見つめていました。
「本当に、あの子は死んだんだろうか?」
一年前の夏
一年前。幼なじみだった半七とお花(萩原みのり)は、夫婦になる約束をします。
moyoko
「あなただけを愛して。あなたは私だけを愛して」
お花はそう半七に告げました。
半七は「苦しい時も変わらずに死ぬまでずっと添い遂げたい」とプロポーズをしました。
そのことをお花から聞いたキミは、羨ましいと思いました。
moyoko
その時、夕立が降ってきたので、2人は小屋で雨宿りをすることに。
すると、見知らぬ男(中島歩)が小屋に入ってきました。
moyoko
お花は小屋を出ようとしますが、キミはもう少しここにいようと引き留めます。
男は、チラチラと2人の方を見ています。
お花はやっぱり帰ろうと、キミを引っ張って外に向かうと、突然雷が鳴り、驚いたお花は気絶してしまいました。
倒れたお花を見て、男はお花におおいかぶさります。
キミは、男を止めきれず、走って半七を呼びに行きます。
半七とキミが小屋に着いた頃には、男とお花の姿は見えませんでした。
moyoko
舟の上の男
半七とキミ、それぞれが一年前の出来事に思いをはせていると、同乗している酔った男が2人に絡んできました。
moyoko
2人が無視をしていると、男は船頭に自らの武勇伝を話し始めます。
一年前の夏、若い女を襲ったことがあるというのです。その後1年間雲隠れしていたが、また地元に戻ってきたとのこと。
そして、女は添い遂げる約束をした男がいると言っていたと、男は懐からかんざしを取り出しました。
moyoko
半七は驚いて、男に聞きなおします。
「その女は、どんな女でしたか?」
「どんな女もこんな女も、名前を知っている。お花といったかな」
私を愛して
男は、お花のことを思い返していました。
事が終わって立ち去ろうとした男に対し、お花は脚にしがみつき、自分を愛して欲しいとすがってきました。
「野蛮なくらいがちょうどいいわ。痛いほど愛して!」
気味が悪くなった男は、お花を振り払い逃げ去りました。
moyoko
「その後、その女はどうなったんですか?」
半七が問いただそうとしたその時、キミが男の腹を刺しました。
「この男よ!とどめを刺して!」
半七は血だらけの舟の上で、呆然と立ち尽くしていました。
一年前。
半七と婚約をしたお花に、キミが「おめでとう」と言うと、お花は別にめでたくないと返してきました。
お花にとって、半七はもっといい男が現れるまでのつなぎであり、いつか誰かが強引に自分を奪ってくれるのを待つと言うのです。
「半七さんに何か言ったら殺すよ」
お花は、キミにそう告げていました。
ドラマ『にげんこわい』 第4話 ネタバレ・感想&まとめ
お花は、思っていた以上にヤバイ女でした。
とにかく自分を愛して奪って欲しいという願望が強く、色んな男にモーションをかけていたようです。
キミは、大人しい性格の女性ですが、お花を忘れられない半七と結婚しようとしているところを考えると、ただならぬものを感じます。
原作の落語は「全然違うよ!」と、解説の柳家喬太郎さんがおっしゃっていました。
落語では、『上』は若い二人が恥ずかしがりながらも、やがて結ばれるまでを描いている爽やかなお話だそうです。
しかし、『下』はガラッと雰囲気が変わるとのこと。ドラマも落語もどんな話になるのか気になります!