『ネクストロボ』は、家でも学校でも居場所がなく、心を閉して暮らす孤独な少女メイと謎の最新鋭ロボットとの友情を描いたフルCGアニメ作品。
ロボットやネットに夢中なママと出かけた新作ロボットの発表会で、迷い込んだ研究室でまだ組立途中の謎のロボット、「プロジェクト77」をうっかり起動してしまった!メイを追いかけて、町に出た何も知らないロボットが、見つけたものはメイとのかけがえのない友情だったのです。
・起動させた「プロジェクト77」
・かけがいのない記憶
・迷いのない決意
・人を形づくる思い出
それでは『ネクストロボ』をレビューします。
目次
【ネタバレ】『ネクストロボ』あらすじ・感想
起動してしまったロボット
メイ(シャーリン・イー)は、ママのモリー(コンスタンス・ウー)と愛犬モモ (マイケル・ペーニャ)と暮らす中学生。
パパが家を出て以来、ママは便利ロボットのQボットに夢中で、メイやモモに目を向けてくれません。
今日もIQロボティック社の新作Qボット「ジェン6」の発表会に行くのにママはすっかり舞い上がっています。
そんなメイは、ママを夢中にさせる生活のありとあらゆる場面に入り込んでいるロボットが、大嫌いでヘキヘキしているのでした。「ジェン6」の発表会前に、ママと離れ迷い込んでしまった立入禁止の研究室の一室で、遭遇した組立途中の不思議なロボット。
メイは、そのロボットをうっかり完成、起動までしてしまうのでした。
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なめらかなボディ、高速プロセッサ、ハイ・スペックの新作Qボット「ジェン6」の発表会で脚光を浴びていたのは、IQロボティック社のCEOのジャスティン・ピン(ジェイソン・サイデイキス)。
Qボットを一家に一台とうたう、ジャスティンの傍らにはいつも無機質な大型AIロボットのアレスが横についてまわり、ジャスティンの不気味な笑みに不穏を予感させるのでした。
記憶装置の異常
メイの起動させたロボットは、タナー・プライス博士(デヴィッド・クロス)の作り上げた学習するAIの「プロジェクト 77」(ジョン・クラシンスキー)。
初めて出会った人間のメイの落としたリュックサックを手にメイを追いかけようと、起動したばかりで何も知らないロボットは、高速道道路を猛スピードで走り、規制をするロボットに応戦して高速道路を破壊してしまう始末。
破壊した高架もろとも転落した影響で、プロジェクト77の記憶装置は、異常をきたすのでした。
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装備する武器を何も疑わずに使い、ひょうひょうと追手を豪快にかわしてしまうのは、追手のロボットたちが気の毒でした。
メイの言った「一緒にいて、親友になって、自分の探しの旅に出る」を真に受けたロボットを邪険に扱います。
ところが、プラズマ砲を装備するプロジェクト77をみて、グリーンウッドへの仕返しを思いついたメイは、ロボットを手元におくことにしたのでした。
こうしてロボット嫌いなメイと共に、グリーンウッドへの仕返しや、町に存在するロボットたちの破壊活動をするようになったプロジェクト77。
楽しそうに笑うメイと過ごす日々を大切と感じるプロジェクト77が、悩むようになったのは、自分の壊れた記憶装置。
メイとの思い出を宝物のように思うロボットは、エラー修正の再起動の実行を避けるのに、毎日少しずついらない記憶を消すようになるのでした。
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ジャスティンの人類抹殺計画
町でメイとプロジェクト77の引き起こす騒動に慌てたのは、ロボットの生みの親のプライス博士。プロジェクト77を開発したのは、一家に一台あるQボットを使って人類を抹殺しようとするIQロボティック社のジャスティンに対抗するためのもの。
プライス博士の計画に気付いたジャスティンは、メイの家を訪れロボットを取り戻すのを頼みに行ったプライス博士を襲います。
それは奇しくも、プロジェクト77が、機能し続けるのにメイとの思い出を消すことがどうしてもできず、コアシステムの武器装備を消してしまったあとのこと。
強力な攻撃力をもつAIのアレスを引き連れたジャスティンの大暴走にプロジェクト77は、応戦すらできません。
そんなアレスを前に、メイのママがジャスティンに連れ去られるのをどうすることもできずに、プロジェクト77は、命からがらメイとモモをやっとのことで助け出すのでした。
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メイの気持ちもわからないでもないですが、プロジェクト77の本当の気持ちをおもんばかれないのには、ちょっと気になります。
再起動するプロジェクト77
さらわれたママを追ってIQロボティック社に向かったメイとプロジェクト77。ジャスティンの正体が実は、AIロボットのアレスの化身だったことも発覚します。
アレスはもともと、人間ジャスティンが作り出した「完璧なAI」。
人間のもつ不完全さと不条理が世界を堕落させていると判断し、新作のQボットを使って人類の抹殺を計画していたのでした。
本物のジャスティンを殺して、その姿を人型ロボットで騙ったアレスの告白は、IQロボティック社のアリーナで試合観戦にきていた観衆前の大画面に映し出され、会場は大混乱。
新作ロボット「ジェン6」を爆弾のように使って人間を抹殺しようと暴走を始めたアレスと、それを阻止したいプロジェクト77、人型ロボットのジャスティンとメイの4者は、激しい死闘を繰り広げるのでした。
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武器や応戦する装備を自分のシステムから消してしまったプロジェクト77は、巨大な武器を搭載して情け容赦のないAIのアレスの攻撃に、歯がたちません。
そしてついに、メイの命に危険が迫ったそのとき、自分を再起動させ武器を取り戻すことを決心します。
リセットされ、自我が消えゆくプロジェクト77は、メイに「つらいが思い出があったとして、決して忘れないで。
人を形づくるのは思い出だから。これからもたくさんの思い出を作ると約束して。」と言い残し、メイとの思い出を引き換えに、取り戻した力でアレスとの最後の戦いに挑むのでした。
『ネクストロボ』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
・「プロジェクト77」が生まれた理由
・大切な思い出
・メイのためなら迷いはない
・決して忘れることのない友達
以上、ここまで『ネクストロボ』をレビューしてきました。
パパが家を出ていき、悲しみのあまりロボットに癒しを求めたママと、そんなママとの距離を感じてひとり孤独だった少女メイ。
寂しくて、理由もなくイライラしていたのは、つらい思い出にとらわれていたせい。
そんなときにメイの前に現れた記憶装置が故障したプロジェクト77は、自分を動かすコアシステムを機能させるために、いらない記憶を消しては、動き続けていました。
メイと一緒にいたい、それだけが望みだったロボットのプロジェクト77。メイと過ごす時間が大切で、消去する記憶がつきてしまい、ついにコアシステムである武器をシステムから消してしまったのです。
それでも、アレスの暴走でメイに危険が及んだとき、何よりも大切にしてきたものを犠牲にして、メイのために猛々しく戦うのです。
消えゆくメイとの思い出を胸に戦うプロジェクト77は、誰よりも人間らしく、その姿に涙が流れてしまいます!
そして、プロジェクト77を形づくっていた記憶や体験を、メイのためにためらうことなくリセットして武器のシステムを取り戻し、メイたち人間を守ってくれた想いを知り、メイは愕然とするのです。
親友を失い、つらい思い出が残っても、いつもひとりぼっちだった、メイの心に、決して消えることのないかけがえのない友情を、残してくれたプロジェクト77。そんなプロジェクト77との約束を胸に、メイの名前さえ知らない再起動をした新しいプロジェクト77と、また新たに思い出を紡いでいくのです。
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