酪農に寄り添いながら絵を描き、後にアニメーターへの道を突き進む、奥原なつ(広瀬すず)の物語『なつぞら』の第7週39話。
なつと泰樹(草刈正雄)のぎくしゃくした関係は一夜経っても消えることはなく、誰もが心苦しくなっていきます。
そしてなつは、天陽(吉沢亮)に怒られます。
目次
『なつぞら』第7週39話あらすじ
東京に行きたいと家族に打ち明けたなつ(広瀬すず)だったが、本当の理由は話せずにいた。
なつから相談された天陽(吉沢亮)は、なつへの思いから、つい強い言葉で接してしまう。
そのころ富士子(松嶋菜々子)と照男(清原翔)は、なつを救ってくれた弥市郎(中原丈雄)の家を訪ねていた。
そこで富士子たちは、弥市郎の家で過ごした際、なつが一心不乱に絵を描いていたことを知る…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第7週39話の感想
天陽(吉沢亮)「言わない方が裏切りだよ」
朝になって泰樹(草刈正雄)に謝るなつ(広瀬すず)。
酪農を頑張るという答えを出すと、無理にする必要はないと、またなつを突き放しました。
一連の出来事を天陽くん(吉沢亮)に話すために山田家へ向かったなつですが、天陽くんからも説教をされてしまったのです。
「なして漫画映画を作りたいって言わなかった。」
またも自分にはそんなことできないと言い出すなつに、天陽くんはずっとへの字口。
そりゃそうです。
やりたいことがあるのに、それに一歩踏み出さず、人の顔色を気にして諦めたようにふるまうなつの姿を許せないのでしょうからね。
「酪農よりもやりたいことがあるなんて、じいちゃんを裏切るようなこと言えない」
「言わない方が裏切りだよ」
という天陽の言葉は非常に説得力があります。
本当のことを言わない、言えないということは、その人に対して心を開いていない証拠です。
あんなに今までおじいちゃん大好きと言っていたんですから。
できるかどうかわからんと思って前に踏み出さなければ何もできません。
天陽が苛立つのも無理はありません。
そして改めてなつが切り出しました。
「天陽くん、私に話したいことってなに?」
そうですよ。肝心なことですよ。
「なんてもない、忘れたわ」
天陽くん、言わない方が裏切りだぞ!
君が照男(清原翔)になつのことどう思っていると聞かれ、「好きです」と言ったことで、どれだけの全国の視聴者が爆発したと思っているんですか。
天陽くん、自分がなつに諭した言葉を自分にも言ってあげてください。
なつ(広瀬すず)「私の悩みに答え出しすぎだわ」
その晩、山田家で夕飯をごちそうになったなつ。
正治(戸次重幸)が泰樹の肩を持とうとすると、天陽がまた漫画映画を作る道を推します。
ついには兄の陽平(犬飼貴丈)に手紙を書いて相談したら良いと、かなり積極的です。
なしてそんなに急かす!と、なつは言いますが。
自然のままに、やりたいことをしろというのが天陽の答えです。
しかし、なつの心はまだしっかりと固まっていません。
その間に話をポンポン進めていこうとするせいです。
「私の悩みに答え出しすぎだわ」
なかなかの名言です。
しかし、余計なことを考えず、純粋に何をしたいのか。
その本心に従ってほしいですね。
芸術家・阿川弥市郎(中原丈雄)も認めるなつ(広瀬すず)の情熱
なつが山田家へと行っているその時、富士子(松嶋菜々子)と照男は、なつを助けてくれた阿川弥市郎(中原丈雄)の家へと向かいました。
そこで富士子は、なつが一晩中絵を描いていたということを聞かされて驚きます。
なつが天陽と共に絵を描いていたことは知っていたものの、そこまで本気で描いていたということは知らなかったんですね。
「あの集中力は、尋常じゃなかった」
その言葉を聞いた富士子は家に戻ると、なつの机の上に並んでいるノートを手に取ります。
そこには柴田牧場で働く泰樹や悠吉(小林隆)や菊介(音尾琢磨)の姿。
さらに、木彫りする弥市郎の姿が何ページにもわたって描かれていたことに驚きます。
ページをパラパラとめくれば、そこで弥市郎が必死に彫刻刀を打ち付け、汗を拭う姿が映し出され、富士子は驚きました。
そして、その顔には微笑みがこぼれていました。
なつがらくがきをするのは治らない病気だと夕見子(福地桃子)は言いますが、その病気は時に大きな才能に変わったりするんですよね。
照男(清原翔)兄ちゃん、もしかして…
富士子と共に弥市郎の元に行った照男。
手には牧場でとれた牛乳を持っていました。
なつが一晩お世話になったお礼として持ってきたのですが、照男の目は砂良(北乃きい)に夢中です。
照男兄ちゃん……まさか。
恋に落ちるのが早い?それは一目惚れという奴なんですが。
なつのことは妹としか思えないという答えを出した照男ですが、彼も結婚を考えさせれる年なんですよね。
これはあるのでは……。
ただし、今の砂良は照男を見ているようで、明らかに牛乳に夢中です。
照男兄ちゃん、頑張れ。
『なつぞら』第7週39話まとめ
照男が阿川家に牛乳を届けるシーンのスタンバイ中。カメラに気づいてピースをしてくれた清原翔さん♪#朝ドラ #なつぞら #清原翔 pic.twitter.com/5g0oLr98nf
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年5月14日
なつが今まで通り酪農家として十勝で生きていくのではなく、東京で漫画映画を作ることを応援したい天陽。
自然になれ、どう生きたいのか、どうしたいのかを訴えれば訴えるほど、なつの心は苦しくなってしまいました。
「あんまり応援しないで」
こんな言葉まで出てくるくらいです。
“自然な気持ちが、時には不自然な時がある”
この言葉で締めくくられた今回。
これは、進路で悩む誰もに言えることではないでしょうか?
人を言い訳にしてその道を諦めれば、必ず“後悔”になります。
なつが生きているこのときは、漫画映画への道が大きく開かれているのですから、やりたいという気持ちがあるなら行くべきだと、確かに思います。チャンスなんです。
そのためには、時には住んでいた場所から離れることも必要です。
なつの親離れ、泰樹の子離れの時でもあるでしょう。
ついには小畑とよ(高畑淳子)に相談に行った様子の泰樹。
次回にはどんな展開が待っているのでしょうか。
どうか後悔のないように…なつにはきちんと自分の道を決めてほしいです。
▼次回第40話も続けて読む▼