北海道で酪農に寄り添い、後に東京でアニメーターへの道を歩む、奥原なつ(広瀬すず)の生き様を描いたドラマ『なつぞら』の第7週38話。
行方不明のなつがあっさりと帰還。
そしてついに始まる進路のお話へと展開します。
泰樹(草刈正雄)に突き放されて、自暴自棄になるなつを止めた富士子(松嶋菜々子)の強い想いに、気づいたら涙が止まりませんでした。
目次
『なつぞら』第7週38話あらすじ
なつ(広瀬すず)が、天陽(吉沢亮)の家にたどり着いていないことを知り、あわてる柴田家の面々。
しかしすぐに、弥市郎(中原丈雄)の家で一夜を明かしたなつが帰宅し、安心する。
心配して柴田家を訪れた天陽に対し、なつはアニメーターになりたいことを打ち明ける。
そのため天陽は、なつへの思いを伝えることができなくなってしまう。
その夜、なつは家族を前に、今の思いを伝えるが…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第7週38話の感想
天陽(吉沢亮)くん…言えないよなぁー
行方不明になっていたなつ(広瀬すず)が、翌朝元気に戻ってきて、心配をしていた全員が安堵します。
阿川弥市郎(中原丈雄)と娘の砂良(北乃きい)に会ったことを話したあと、なつは天陽(吉沢亮)と2人きりに。
ついに言うのか天陽くん。と思ったのですが…。
なつの方も話があるんだと言い出します。
天陽はここでなつから、やっぱり漫画映画を作りたいんだと聞かされ、さわやかな微笑みを見せるのです。
なつ自身の想いを大事にしたいと思っていた天陽からすれば、なつのその答えはとてもうれしいことだったのでしょう。
そしてきっと、天陽が好きななつとは、漫画映画を見て目を輝かせている、あの姿なのでしょうね。
…ということで、天陽はやはり、自分の想いをなつに告げることができませんでした。
それでいいのかと言いたくもなりますが、なつを北海道にとどまらせるような決断をさせることは、天陽自身が好きななつの姿も失うことになりますから。
これでいいんでしょうね、きっと。
なつ(広瀬すず)の必死の想いに対する泰樹(草刈正雄)の答え「勝手に出ていけ!」
天陽に自分の気持ちを話したなつは、その晩に自分の考えを家族にも伝えます。
しかし、言った内容はちょっと違うんですよね。
「何年かしたら、東京へ行きたい」
それは、なつがちょっと東京に行くことではなく、柴田家を離れて東京で生きていくことを意味していると分かると、富士子(松嶋菜々子)や剛男(藤木直人)は聞きます。
「東京で何をしたいんだい?」
これに対するなつの答えは、「お兄ちゃんを支えたい。妹とも会いたい」というモノでした。
これは、なつがもしかしたら言い出すことではないか?と柴田家全員が予測していた答えだったでしょう。
しかし、気がかりだったのは「何年かしたら」というモノでした。
柴田家でお世話になったなつとしては、酪農家としてきちんと役に立ってから東京へ行きたい、つまり恩返しをキチンとしてから出たいというモノだったのです。
泰樹(草刈正雄)は呟くように口を開きました。
「そんなこと考えなくていい。お前を牛飼いにしたのはわしの勝手だ。わしの勝手に付き合う必要はない。今すぐ出ていけ!」
なつが泰樹に怒鳴られたのは、もしかしたらこれが初めてだったのかもしれません。
涙を堪えながらお茶の間から出て行ったなつは、部屋に戻って荷物をまとめ始めます。
おじいちゃんのことが大好きだったなつは、泰樹から突き放されたショックの気持ちでいっぱいだったのでしょう。
理解してもらえなかったと思って、なかなかに辛いです。
しかし、泰樹もなつに対してだいぶ辛い想いをしていますよね。
柴田なつとして本当の家族になろうとして、照男(清原翔)と結婚しないかと言ったりもしましたのでね。
富士子や剛男、夕見子(福地桃子)たちがなつを追いかけるのに対し、照男は泰樹の側にいました。
しかし、悲しみや後悔が大きい泰樹も、肩を落として部屋に戻ってしまいました。
もともと感情をうまく表現してこなかった泰樹ですからね。
やっぱりこうなるんだなぁーと思うのが、第1話から見ていた私の答えです。
富士子(松嶋菜々子)、涙の訴え。こっちも泣くしかなかった
泰樹に突き放されたなつは、感情的になり、カバンに荷物を詰め始めます。
そして、亡き父親の絵を壁から外そうとしたとき、富士子に出ていくことを咎められました。
すでに夜です。こんな時間から飛び出せば、前夜のようにまたみんなはなつを心配します。
もうわかってるでしょ?と言われ、なつは手を止めました。
よく考えたら、小さい時も突然いなくなり、柴田家全員で探し回ったことがありましたね。懐かしいです。
泰樹に突き放されたことで、なつの心には柴田家に申し訳ない気持ちでいっぱいになるなつ。
それを聞いた富士子は、なつの頬を叩きました。
剛男が止めなければ、一発では済まなかったでしょう。
出ていくあんたに申し訳ないと言われるくらいなら、憎まれた方がましだわ。
一人で苦しみたいなら、家族はいらないでしょ。
涙ながらに訴える富士子の言葉は、なつと柴田家との結びつきをまた強く結びなおした気がしました。
子どもに手をあげることの辛さ。
それを想うと涙を流さずにはいられませんでした。
富士子はきっと、東京でのなつの言葉を聞いてから、彼女に対する自分の在り方に迷いがなくなったのだと思います。
だからこそ手をあげることができたのでしょう。
とっても強い人だなぁと思えました。
『なつぞら』第7週38話まとめ
冬の北海道ロケでスキー姿の広瀬すずさん。冬ロケではほぼ毎日のように、スキーのシーンをたくさん撮影したそうです。#朝ドラ #なつぞら #広瀬すず#北海道ロケオフショット pic.twitter.com/ms1dPReDya
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年5月13日
なつが柴田家の人たちに伝えたのは、東京に言って咲太郎(岡田将生)を支えたいということだけでした。
しかし、まだ言っていない本音があるでしょ?
それをきちんと言わないと!
今が決断のときです。
なつには後悔のないように言うべき人に言うことをキチンと伝えてほしいものです。
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