清二(渡辺大)との離婚を決意し、なつ(広瀬すず)や咲太郎(岡田将生)と家族に戻る意思を見せた千遥(清原果耶)。
『なつぞら』第25週149話は、千遥と清二の離婚の話の席に、義母の雅子(浅茅陽子)と千遥の養母である光山なほ子(原日出子)、そしてなつと咲太郎も出席します。
千遥が自分の身の上をすべて話し、清二と離婚すれば、住む場所や仕事はおろか、千夏(栗野咲莉)の親権も奪われるのではないかと思ったのですが、雅子は本当に筋の通った人でした。というか、歴代朝ドラヒロインに悪女はいないということです。
そして、千遥が父(内村光良)の味を再現できたのには、もう一つ大きな理由がありました。
語られなければ知ることのなかった、杉山家と奥原家の意外な接点。
仮説ではあるものの、真実である可能性が高く、これもまた奇跡なのではないかと思わされました。
さらに、すべてを見届けてほしいとなつに言われ、わざわざ十勝から上京してきた剛男(藤木直人)が千夏を見つけた瞬間は、もうこのドラマの第1話にタイムスリップした感じです。
目次
『なつぞら』第25週149話あらすじ
千遥(清原果耶)からお店を辞めたいと聞いたなつ(広瀬すず)と咲太郎(岡田将生)は、千遥の働く料理屋「杉の子」に向かう。
店には、すでに千遥と、千遥の育った置き屋の女将・なほ子(原日出子)が来ていた。
そして扉が開き「杉の子」女将の雅子(浅茅陽子)と、千遥の旦那である清二(渡辺大)が入ってくる。
一同、向き合う中、千遥は自分の思いをポツリポツリと語り出す。
そして、なつは…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第25週149話の感想
どうして清二(渡辺大)は千遥(清原果耶)と結婚したのか
小料理屋「杉の子」で行われた離婚の話し合いの場には、当事者たちと義母の雅子(浅茅陽子)と千遥の養母である光山なほ子(原日出子)、そしてなつ(広瀬すず)と咲太郎(岡田将生)も同席しました。
なほ子としては、千遥が嫁ぐためといってなつたちと縁を切らせたことを申し訳ないと思っていたみたいですが、なつや咲太郎からすれば、千遥を大切にしてもらったことで感謝が尽きません。
そして離婚の話し合いになると、千遥は自分が浮浪児であったことや、なほ子の実の娘ではないこと、そして咲太郎という兄と、なつという姉がいることも話しました。
すべてを隠して家に嫁いできたのか!と雅子は怒りますが…どうやら、養子であることは知っていたみたいなのです。
それなりに由緒あるお家である杉山家。身元の調査くらいはきちんとしたみたいです。
しかし、そんなこと気にするな!と押し切って結婚を決めたのは清二(渡辺大)ではありませんでした。
そう、清二も別に千遥と結婚したいと思ってしたわけではなかったのです。
千遥を気に入ったのは、杉乃屋の親方・杉山春雄(春海四方)でした。
春雄は千遥を自分の家の嫁に来させると、そこで料理の腕を見込み、だしの取り方など料理の基礎を教え、調理師免許を取らせ、千遥に「杉の子」という店を任せたのです。
それでは雅子も逆らうことはできませんし、春雄亡き今、清二が千遥と一緒にいる意味もないということです。
なつからすればなんて無責任な話!です。
しかし、恋愛結婚ではない以上、こうなってしまうんだろうなとは思えます。
千遥(清原果耶)が店を去るなら、なつ(広瀬すず)たちが家族として支える!
清二と離婚をすれば、千遥は住む場所も仕事も手放すことになります。
それは覚悟の上ですが、千夏(栗野咲莉)だけは手放したくないと譲りません。
といっても、難しい話です。
雅子は母親としてそれは難しいだろうと言うと、ここでなつと咲太郎の出番です。
「私たちが家族として支えます」
咲太郎にいたっては、もっと大きなビジョンを語り始めました。
「千遥のための店を建てる。」
ムーランルージュを建て直す、風車を立て直すなど、再建の目標を何度も掲げてきた咲太郎なら言いそうなことだと思えます。
ですが、それは千遥の店というよりも、料理人である父(内村光良)の店の再建というほうが正しかったです。
千遥の料理は、亡き父の味と瓜二つ。
だからこそ千遥に店を与え、料理人として歩んでいってもらい、父の店を受け継いでもらいたいと思ったのです。
あの「天丼」の味は奥原家の味。そして、これが家族の絆だと言うのでしょうね。
それほどまでに、奥原家の絆は強いということです。
杉山家と奥原家の意外な縁。世間って…やっぱり狭いかも
咲太郎は、自分たちの父親も料理人であったことを話し始めます。
母(戸田菜穂)も奉公に出された先で出会って結婚。身寄りのないふたりでしたが、それでも協力して生きてきたことを力説します。
その時、父が浅草の料亭で修行をしていたと咲太郎が言ったことで、雅子が何かを感じ取ったのです。
「浅草のなんというお店?」
さすがの咲太郎もそこまではわかりませんが、実は春雄も浅草の料亭で修行をしていた時代があったのです。
もしかすると、なつたちの父は浅草で春雄と出会い、一緒に料理を学んでいたのかもしれません。
春雄から料理を教わったことで、それが父の味にもなったということ。
その可能性は十分にありますし、一緒に修行した父の娘の千遥が目の前に現れたからこそ、無理にでも結婚話を薦めたという可能性もあります。
雪月の雪之助(安田顕)が川村屋で修行していたということもありました。
世間って…狭い。でも案外、世の中そんなものなのかもしれませんね。
歴代朝ドラヒロインに悪女はいないらしい
子供のことや住まいのこと、仕事のことなど心配事はありましたが、それでも離婚を決意した千遥。
姑としては息子を捨てられたー!とか、息子と離婚するなら出ていけー!とか、孫は跡継ぎよ!置いていけー!って言うと思いましたが、そんなことはありませんでした。
雅子の見解としては、どう考えても悪いのは清二。だから離婚は認めます。
しかし、今の「杉の子」から千遥が去ってしまうのは、店にとって大損害。この店はすでに千遥の店。
なので、離婚をしても店で働き、今まで通り暮らしてくれていいと言ってくれました。この結末は驚きました。
雅子も光子(比嘉愛未)同様、家というか、店を守りたい女性なのでしょう。
だからこそ、千遥を嫌うこともありません。
「さすが母さんだね」と、清二があぐらをかこうとすると「お前が言うな」と鋭い言葉が刺さりました。
正座をしなおす清二。その清二にも、父親としての責任は果たせと言います。
信哉(工藤阿須賀)が言った通り、雅子は筋の通った女性であり、息子溺愛の親バカではありませんでした。
歴代朝ドラ女優に悪女はいないということです。
おかげで千遥もなつも、養母のなほ子もホッとします。
この「杉の子」が杉山家の味であり、奥原家の味になると思うと、なんか嬉しいです。
そういえば、店の味をしっかり守ろうとしていた女性がもう一人いました。
それは雪月に嫁いだ夕見子(福地桃子)でした。
富士子(松嶋菜々子)と砂良(北乃きい)が牧場でアイスを作ろうとしている時、夕見子が相談に乗るのですが、
「雪月で出してるあんこの入ったアイスって…他に何入れてるの?」
と聞かれますが、夕見子は一言「企業秘密です。」
実の娘であっても、店の味の秘密を簡単には外に漏らしません。
夕見子も今では立派な雪月の嫁となっていました!
剛男(藤木直人)、幼いあの子と再会
千遥が離婚する決意をしたことで、これを見届けてほしいと思ったなつは、話し合いの前に十勝へ電話をしていました。
その電話に出たのは剛男(藤木直人)。
富士子には、「あんたが行ってどうするの?」なんて言われましたが、剛男は何となく自分が行かなくてはいけないという気になったのです。
飛行機でひとっ飛びして東京へやって来た剛男は、住所を頼りに「杉の子」へ到着。
するとそこへ、ちょうどよく千夏が帰ってきました。
千夏の顔を見た剛男は、もう何とも言えない笑顔です。
「君が千夏ちゃんか!そうか!」
とっても嬉しそう。
そうでしょうね!剛男としては初めて出会ったときのなつにまた出会ったような気持ちですから!そう思うのも仕方がありません。
今回はここで終わり。
この出会いが明日新しい発展があるのでしょうか!?非常に楽しみです。
『なつぞら』第25週149話まとめ
奥原家の3兄妹がやっと笑顔で全員そろいました〜!なっちゃん、よかったね。#朝ドラ #なつぞら #広瀬すず #岡田将生 #清原果耶 pic.twitter.com/n2k2P1ujo1
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) September 19, 2019
避けては通れない道だと身構えてはいましたが、思っていたほどの修羅場にはならず、ドロドロにならず爽やかな終わり方をしたなぁと思えました。
しかも、千遥が料理人になることはもはや運命だったと言わんばかりの展開。
そして雅子はとってもわかる人でした!もう今は雅子に好感しかないです!
そして最後は剛男が千夏と初対面。
ここまでドラマを見て来た身としては、藤木直人と栗野咲莉の再会!この光景が非常に面白かったです。
そして、次回は第25週の最終話です。
前回の予告でまだ出ていないシーンがあるとすればひとつ、泰樹(草刈正雄)が牛舎で倒れるシーンです。
天陽(吉沢亮)の時のように、どうしてこう1週間の最後に不安にさせる終わり方をしてくれるのだと文句も言いたくなりますが、何が起こるのか。じっと待ちたいと思います。
この『なつぞら』も来週には終了。過ぎ去った時間は戻らないので、1分1分しっかり見届けていきたいと思います!
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