『なつぞら』第16週95話は、駆け落ちが失敗しイラ立つ夕見子(福地桃子)に、なつ(広瀬すず)が必死の訴え。
高山(須川連)からは愛のない言葉をいれて大喧嘩。
久しぶりに大粒の涙が止まりませんでした。
そして、本日のトレンドと言っても良いでしょう。
「抹殺」
じいちゃんこと泰樹(草刈正雄)が素晴らしすぎて、語彙力飛びました。
目次
『なつぞら』第16週95話あらすじ
憤慨した夕見子(福地桃子)が、高山(須藤蓮)を連れて風車にやってきた。
夕見子が東京に来ていることを十勝の家族に伝えてしまったなつ(広瀬すず)を責め、東京から離れると言い放つ。
夕見子の言い分に対して、なつも思いをぶつける。
やがて、それを聞いていた高山が、夕見子やなつ、咲太郎(岡田将生)達を前にして、衝撃の告白をする。
夕見子と高山が言い合いをしていると、その様子を密かに見ている人物がいて…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第16週95話の感想
逃げる夕見子(福地桃子)、諦める高山(須川連)
富士子(松嶋菜々子)が大学など方々聞きまわったことで、高山(須川連)の実家にもふたりが駆け落ちをして東京にいることが知れてしまったのです。
これに怒った夕見子(福地桃子)は、高山と東京を離れることを決意。
風車には、アルバイト代の請求に来た次第です。
どこに行くの?となつ(広瀬すず)が聞いても、夕見子は言いません。
「なつには二度と言わない」
そう言うのも仕方がありませんが、いつまで逃げる気だとも思います。
夕見子と高山に「なして逃げるの?本当に好きなら、逃げるな。」となつは言いますが、聞く耳は持ちません。
このままではラチが明かないと思った亜矢美(山口智子)は、
「ご飯にしましょ!朝ごはん、まだ食べてないでしょ!?」
と言って、いったん2人を引き留めました。
なつ(広瀬すず)「あんたに夕見はやらない!絶対に!」
結婚を認めてもらうことが幸せなのか?
他人からもらわないと幸せにはなれないのかと、自分の意思を貫こうとする夕見子だったが、高山はすでに冷めていました。
「もうやめるべ」
「無理しなくていい」
夕見子は無理をしているつもりなんてありません。
ただただ、高山に尽くしたかっただけなんです。
しかしですよ。
高山の口から出た言葉は、駆け落ち相手とは思えないほどでした。
「計算高いし偉そうだし。自分がマル高デパートの跡取りだから好きになったんだろ?可愛げもないし、そういうところがもううんざりなんだわ」
と、夕見子に対する不信感を露わにしたり、自分のやりたいことが上手くいかず現実を認めたくないせいか、「ジャズは遊びだ」と言い出したり。
よくもまあ「これからはモダンジャズ」とか語ったなあーと思いましたね。
家も継げないからこそ、駆け落ちをしようと夕見子が言い出したとも思っていたらしい高山。
それを聞かされた夕見子はショックを受けますが、それ以上になつが怒りで涙を流し始めました。
夕見子が人に甘えられないのは、9歳の時に自分がやってきたからだと言うなつ。
親に一番甘えたかった時期に我慢させられ、そのうえで血のつながりのない自分のことも受け入れてくれました。
だから、家族や結婚に冷めているところはあるかもしれません。
ですが夕見子は一度も嘘をついたことはありません。
嘘のない夕見子の存在に、なつは非常に救われたのです。
だからこそ、なつは言います。
「こんな素敵な人、見たことない。夕見が計算高いとか、あんたは夕見のことを何にも知らなさすぎる!あんたに夕見はやらない。結婚なんて絶対に認めない」
なつの熱意で、先までの感情的だった夕見子は嘘のように落ち着きを取り戻していました。
「抹殺」
「そもそも、結婚する気なんてないんだから」
「俺だってない」
ショックそうな顔をする夕見子。
だから夕見子も言い返します。
「あんたは、自由になんてなれないんだね」
高山は捨て台詞を吐くように、
「飯も作れない女と結婚したってしょうがねーべ!」
これを最後の言葉として、店を出ていこうとします。
なつは追いかけようとしますが、咲太郎(岡田将生)に引き留められます。
「終わったことだ」
後味の悪い終わり方、でもこれでキッパリ切れるならそれでいい。という咲太郎の判断です。
これはこれで仕方がありません。
が、ここで終わらせてくれなかったのが良いところです。
言いたい放題言って去ろうとする高山。
「あっ…。」
と、足を止めます。
そう、店のカウンターの前に泰樹(草刈正雄)が!
写真でよくご存じですよね。
いつからそこにいたのかというと、実は高山が夕見子のことをボロクソ貶していた時からです。
なつの想いも聞いています。
孫娘をさんざん貶され、酷い目に遭わせた高山を見て「お前か」と一言。
それを無視して出ていこうとする高山。
そうか、ここでも逃げるんですね。
泰樹が許すと思いますか?
視聴者の誰もが望んでいたシーンです。
「抹殺」
そう言って泰樹は、見事な左フックを高山にお見舞いしました。
「そのヒゲも剃れ」
亜矢美も鞄を押し付け、
「お疲れさま」
高山は逃げるように去っていきました。
泰樹のこの言葉と一発は、民意です。
視聴者の1人として、泣いて笑って喜びました。
「夕見、北海道帰るべ。…ん?」
夕見子、この泰樹のやさしさに涙です。
強がる素振りも見せましたが、夕見子も甘えるようにして泰樹の胸に飛び込んで泣くのでした。
高山が出ていこうと立ち上がってから夕見子が泰樹に甘えるまでのこのシーン、録画してもう10回以上は見ています。
この1週間分のモヤモヤを帳消しにしてくれるスカッとさなのです!
泰樹(草刈正雄)の後ろ姿こそ、作品のラストにふさわしかった
用事が済んだならすぐに帰ろうとする泰樹。
そうしないと、剛男(藤木直人)が何をしでかすかわかりませんからね。
夕見子は、富士子が泰樹を迎えに出したとすぐに察しますが、それが昔のなつの入れ知恵とは言えません。
話を切り替えようとする泰樹は、突然言い出します。
「東京のパフェを食べてみたかったんだ」
抹殺からのパフェ!
かっこいいも可愛いも網羅する泰樹は素晴らしすぎるじいちゃんです!
仕事があるからと、なつは泰樹とここで別れますが、彼の後ろ姿を見たことで、これこそが木の巨人の樹齢を感じさせる方法を見つけることができました。
そうして出来上がった原画を見た一久(中川大志)は、新しい発想に驚き、感心してOKを出してくれたのです。
確かに、ただ歩いている画より、もっと樹齢というか、貫禄が出てきて良かったと思われます。
ただ偉そうにしているだけではないと、改めて思うなつ。
そんな一久ですが、神地(染谷将太)の元へ行くと非常に楽しそうです。
茜(渡辺麻友)「あのふたり、なんだか末恐ろしいわ…」
そうです、このふたり…末恐ろしいんです。
『なつぞら』第16週95話まとめ
やっぱり、じぃちゃんには勝てないですね。泰樹さんと、じぃちゃんに抱きついた夕見子。2人でピース!#朝ドラ #なつぞら #草刈正雄 #福地桃子 pic.twitter.com/6MvDOVUenu
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) July 18, 2019
結婚する気はない!と言い続けた2人ですが、それって逆に言えば、ずっと一緒にいたい相手とは思っていない?添い遂げる相手ではないと思われても仕方がなかったのかなあと思いました。
まあ何度も言いますが、高山のような人といても、苦労をするだけで幸せと思うことはなかなか難しいと思うのです。
自分が何とかしてあげなきゃと考えると、そのまま姉さん女房状態になり、これに男が反発すれば恐妻家とも呼ばれかねませんから。
夕見子ちゃん、雪次郎(山田裕貴)のほうが良いぞ。
自分を追いかけてきてくれるんだから…なんて余計なことを考えてしまいました。
しかし、今回はとにかく「抹殺」に限ります!
泰樹の少ない言葉とあの一発が、ここ最近の高山へのイラ立ちを解消してくれたと思います。
本当にありがとう!もう今のじいちゃんはヒーローですわ。
その姿もオオカミたちを一網打尽にする樹木の巨人に重なると本当に心強いです。
これをしっかりと表現してくれたなつにも感謝したいです。
とにかくスカッとしました!
ドタバタとしていたせいか、第16週も次回で最後なんですね。
どうもこの恋の話になってから麻子(貫地谷しほり)の様子がおかしかったです。
その答えは明日に出るのでは?と思っています。
さらに、最後に歌い出すナレーション父(内村光良)。
Everybody love somebody sometime…(いつか、誰かを愛せよ…)
どうした!一久がなつを見つめているからですか!?
恋の季節は、最後まで何かが起こり続けそうです!
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