新人アニメーターの神地航也(染谷将太)に刺激され、アニメーション制作がより楽しくなって仕方がない『なつぞら』の第15週88話。
今回は、シナリオ作りが佳境に入っている状態。
ですが、ラストが決まらず手詰まり状態。
しかし!ここでなつ(広瀬すず)の経験が活きる出来事が起こります。
そして、咲太郎(岡田将生)にも新しい動きが。
咲太郎が夢を見つけたと言っても過言ではないのですが…。
目次
『なつぞら』第15週88話あらすじ
咲太郎(岡田将生)は、劇団を辞めて声優のプロダクションを立ち上げるとなつ(広瀬すず)に宣言する。
咲太郎は、所属第1号の蘭子(鈴木杏樹)とともに、雪次郎(山田裕貴)やレミ子(藤本沙紀)に声優という仕事の可能性を語る。
季節が巡り、制作の期限が迫ってきた初夏。
東洋動画では、短編映画のストーリーがなかなかまとまらず、なつは、麻子(貫地谷しほり)や坂場(中川大志)らとともに生みの苦しみを味わっていて…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第15週88話の感想
咲太郎(岡田将生)が声優事務所を作ろうとするが…
なつ(広瀬すず)が風車に帰ってくると、そこには茂木(リリー・フランキー)や蘭子(鈴木杏樹)、レミ子(藤本沙紀)、そして雪次郎(山田裕貴)がカウンターに座っていました。
何かの打ち上げかと思いきや、どうやら兄の咲太郎(岡田将生)が声優のプロダクションを設立させることを決め、そのお祝いをしていたのです。
川村屋で見た洋画の吹き替えや『白蛇伝』で、声だけの役者がいてもいいんじゃないか?
咲太郎は、そう思ったのです。
これは咲太郎、だいぶ前から思っていましたよね。
茂木も「これからはテレビの時代」といって、咲太郎の夢を後押しするのです。
幸先よくスタートしそうだと思ったのですが、ここでちょっと困った事態です。
わいわいやっていると、藤正組元親分、藤田正士(辻萬長)がやってきたのです。
親分、一体どうしたんですか?
咲太郎が事務所を立ち上げたと聞き、とあるふたりの面倒を見てやってくれと連れてきたのです。
問題は、誰を連れてきたのかですよ。
現れたのは、かつて咲太郎が浅草でお世話になった芸人、松井(有薗芳記)と島貫(岩谷健司)でした。
さんざん喧嘩をしていたふたりですが、困っているので助けてやってくれと言います。
が!覚えていらっしゃるでしょうか?
松井が盗んだ時計を咲太郎にあげたことで、咲太郎は警察にご厄介になりました。
こんなことがなければ、なつはあの日、悲しい思いをして北海道に帰ることはありませんでした。
「その罪はもう償ったから水に流してくれ」
と、なつに言う藤正親分。
そう簡単に流せるかあ!って思いますし、有無を言える状態ではありません。
しかも松井たちは、声優の事務所と聞いて「顔が悪くても役者ができるってことか」と言い、レミ子や雪次郎を怒らせます。
咲太郎の事務所…前途多難すぎます。
『ヘンゼルとグレーテル』を守る森は十勝の森
ヘンゼルとグレーテルの作品作りは、ラストが決まらずに詰まった状態です。
シナリオが出来上がらなくては作画は始められません。
次の長編映画の制作も、刻一刻と迫ってきているのです。
これでは短編映画を作ること自体を止められかねません。
作りながら描くのは?と、神地航也(染谷将太)と言いますが、麻子(貫地谷しほり)に「時間と労力の無駄」と一蹴されてしまいます。
魔女がヘンゼルとグレーテルを助けるまでは良いんです。
どうやって助けるか、そしてラストをどうするかが問題です。
なつはそこで、十勝の森を思い出しました。
第7週、吹雪の中で遭難したなつを助けた阿川弥市郎(中原丈雄)。
森を抜けた先で見た景色。
夢を見ながら思い出すと、自然と答えが見えてきたのです。
「森が助けるんです!」
シナリオ完成。麻子(貫地谷しほり)の複雑な想い
なつと一久(中川大志)が徹夜で考え出したラストは、製作者みんなの心を射止めました。
魔女の命が吹き込まれた木が動き出し、オオカミたちをやっつけ、悪魔の城を壊します。
そして木は動かなくなり、鳥が止まり、ヘンゼルとグレーテルはその木を笑顔で眺める。
とてもきれいな終わり方でした。
そうと決まれば作画開始です!
それぞれが作業に取り掛かる中、麻子だけが憂鬱な顔をしてなつを見ます。
作画は作画ができればいい。
そう思っていたところがありますが、なつや神地のようにストーリーも考えられる作画家もいる。
そこに若干の引け目を感じるようになっているのかもしれません。
『なつぞら』第15週88話まとめ
作画課でなつと坂場が寝ているシーンのリハーサル動画。照明に照らされて、神々しい中川大志さん。#朝ドラ #なつぞら #広瀬すず #中川大志 pic.twitter.com/dpajcRDoEI
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年7月11日
最後にナレーションの父(内村光良)が「なつよ、グリムに怒られないか?」と言って終わります。
悲惨なエンドをハッピーエンドにしたのですから、そう思うかもしれません。
ですが、ディズニー映画もハッピーエンドが鉄則です。
つまり、大丈夫なのですよ!
バッドエンドじゃ納得できないなら、それをどう幸せな方向に変えていくかが大事です。
これができるのは、なつが今まで幾度となく辛い状況を乗り越えてきたからこそできるものだからだと言えるでしょう。
さあ、次回はどんな話が待っているのでしょうか?
実際の人をモデルに作られている、この『なつぞら』であっても、どのような話作りをしていくのかがますます楽しみになってきました。
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