『なつぞら』第11週64話は、『白蛇伝』のアフレコ現場に、なつ(広瀬すず)が見学に行きます。
そこで役を演じていたのは、あの亀山蘭子(鈴木杏樹)でした。
汗水流して作り上げたセルが動き出す瞬間を見て、なつは涙を流します。
そして、これまでなつが描き上げた大量の画を見せられた麻子(貫地谷しほり)は、なつが素人なのか、天才なのか…見極めようと動き出します。
目次
『なつぞら』第11週64話あらすじ
なつ(広瀬すず)たちが制作した「白蛇姫」のアフレコを咲太郎(岡田将生)の劇団の女優、亀山蘭子(鈴木杏樹)が担当することになる。
アフレコの現場を見たなつは、自分が関わったアニメーションを見ると…。
アフレコの見学のあと仲(井浦新)に感想とお礼をいうなつ。
すると仲からある言葉をかけられる。
それを聞いたなつは、驚いてしまい…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第11週64話の感想
「素人」か「天才」か、悩む麻子(貫地谷しほり)
ひとつの作品が完成すると、次の作品に向けて動き出すまで、自分の勉強をしたりします。
なつ(広瀬すず)はトレースの勉強をしながら、家では作画の練習。
そして、書き上げた動画を仲(井浦新)に見てもらうため、風呂敷きいっぱいの画を持ってきました。
これを見た仲は、奥原なつは素人か天才か、判断に悩んでいました。
そこで、なつが描いた大量の動画を、麻子(貫地谷しほり)に見てもらうことに決めたのです。
「なんで私が」
そりゃ言いますよ。
しかし、白娘のあの一瞬の表情を描いたなつを褒めた麻子に、自分の悩む答えを見極めてもらおうと思ったのです。
結果、やっぱり麻子も悩みます。
麻子は仕上課の石井富子(梅舟惟永)にこんなことを聞いたのです。
「奥原なつの仕上げの仕事ぶりってどう?」
これに対し富子は、
「上手だけど遅いのよ」
この「遅い」という言葉に、麻子は引っかかりました。
作画ならばとっても早く描けるなつ。しかし彩色は遅い。
麻子がなつに対してどのような答えを出すのか、今回は語られません。
しかし、なつの画をみた麻子が、富子を訪ねてくるところを見ると、ただの素人とは思っていないのではないかと思います。
やり手ババアみたいな声って何ですか(笑)
『白蛇伝』ができあがるまでには、あとは声を吹き込む仕事を残すばかりとなりました。
本当はすでに声は録音されていたのですが、動画の変更に伴い、録音をし直す必要ができたみたいです。
しかし、元のキャスト2人は、顔が出ないということで降板。
そこで白羽の矢が立ったのは、劇団「赤い星座」の女優・亀山蘭子(鈴木杏樹)だったのです。
声だけで演技をすることがなかった蘭子は、とにかく苦戦します。
なんせ一人で何役もこなさなくてはならないのですから。
一人一人、声を変えて頑張る蘭子。
その途中、監督の露木(木下ほうか)からのダメ出しがですね…。
白姫の侍女の女の子・小青の声を当てた時です。
「そんなやり手ババアみたいな声じゃないんですよ」
確かに幼い少女の声ではありません。
が、やり手ババアみたいな声ってなんですか!
蘭子は必死に声を模索し、OKをもらうことはできましたが。
やり手ババアみたいな声ってなんですか!(2回目)
あまりにも衝撃的な言葉でした。
『なつぞら』の台本にすでに書いている言葉でしょうから、蘭子役の鈴木杏樹さんも相当苦労したことでしょう。
放送日のトーク番組でも言っていました。
やり手ババアみたいな声ってなに!?
蘭子も鈴木杏樹さんも、お疲れ様です。
豊富遊声先生!というか山寺宏一!
蘭子と共に白姫伝で声を当てた人物がいます。
白姫が恋をする青年・許仙や、天敵・法海など、蘭子と同様に多くの役をやりました。
その人こそが、活動弁士・富永遊声先生です。
取り巻きを連れ、野太い声で登場しました山寺宏一さん…富永さん。
線の細い青年の声になったと思ったら、今度はまた野太く勇ましい声。
ここで本物の声優を連れてくるところ、本当すごいですね。
蘭子さんは散々NGを言われたのに、富永先生はそんな場面はありません。
というか、完全に山寺さんです!
朝から良い声を聞いたなぁという気持ちになれました。
アニメーションに命が吹き込まれ、なつ(広瀬すず)は感涙
仲の計らいにより、アフレコ現場を見学することができたなつ。
咲太郎(岡田将生)も、蘭子の付き人としてそこにいました。
自分たちが塗った絵が動き、声が当てられていく瞬間を目の当たりにしたなつは、白姫の悲しみとリンクし、涙を流します。
喜びと共に、作品へ感情移入するなつ。
どこまでも漫画映画が好きなのだなぁということを改めて実感させられました。
次の作品が決まれば、なつはまたそれに向けて頑張っていくことでしょう。
しかし、仲からまたもこんなお話が来たのです。
「もう一度、動画の試験を受けないか」
次の試験で受かれば、なつはアニメーターとして作品に最初から関わることができます。
なつにやらないという選択はありませんよね。
『白蛇伝』がデジタル復元
なつや多くの人たちの手で作り上げた『白蛇伝』は、東洋動画が作り出した、日本初の漫画映画です。
実際には映画製作で有名な「東映」が作り出したもの。
作画やセル、彩色からアフレコまで見てしまったら、これどんな作品なのだろうと気になる人もいるのではないでしょうか?
なつが描いたあの中割りはあるのか!
小青はやり手ババアになっていないのか!
実際のところどうなのだろうと気になった人もいると思います。
少なくとも私は気になりました。
そこで調べてみたところ、この『白蛇伝』。
2019年10月にデジタル復元をし、Blu-rayで発売することが決定したみたいです。
色を調整したり、古い映画によくある縦線を除去したりなどし、作られた当時のまま、より美しい状態で今見ることができるようになります。
ちなみに、動画配信サービスのU-NEXTではすでに視聴可能だったりします。
『なつぞら』の影響により、十勝のお菓子を特集するということもありましたが、ついに東映も動き出したという感じです。
み、見たいっ!
『なつぞら』第11週64話まとめ
「白蛇姫」のアフレコシーンに登場した山寺宏一さん。2役を演じ分けた山寺さんのリハーサルでは、今までにないくらいの拍手がスタジオでおき、広瀬すずさんも山寺さんの声を生で聞いて、大興奮したそうです。#朝ドラ #なつぞら #山寺宏一 pic.twitter.com/53TSctxGcX
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年6月12日
録音まで終わった『白蛇伝』は、あとは編集され、上映されるだけとなりました。
なつが入社して数ヶ月の出来事ですが、なつにとって忘れられない作品となったでしょう。
しかも、作画の試験に合格できていないにも関わらず、ワンカットだけなつが描いたシーンが採用されましたし。
そして、なつにはまたチャンス到来です。
3度目の正直と言いますからね。頑張れなっちゃん!
そして、なつの画を見て、彩色での仕事ぶりを聞いた麻子は、なつにどんな判断を下すのか楽しみです。
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