『なつぞら』第10週56話では、東洋動画に女性社員が多い理由が明らかになります。
それは大沢麻子(貫地谷しほり)が、なつ(広瀬すず)にイラつく理由にも繋がって行くみたいです。
さらに、岡田将生の某主演ドラマを見た人ならば「あ!?」っと思うような人物も登場。
なかなかにおもしろい回でした。
目次
『なつぞら』第10週56話あらすじ
東洋動画の仕上課に勤務するなつ(広瀬すず)は、仲(井浦新)に誘われ、作画課の部屋を訪ねる。
そこでなつは、仲と井戸原(小手伸也)のふたりが、東洋動画を支えるアニメーターだと下山(川島明)から教えられた。
そのとき、奥の方で男女の口論が聞こえてくる。
原画のキャラクターを捉えきれていないと指摘する麻子(貫地谷しほり)に対し、納得できない様子の堀内(田村健太郎)。
そんなふたりの様子になつは驚き…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第10週56話の感想
護美箱から拾い上げたステップアップの欠片
白姫伝の制作現場で動画(アニメーター)を描いているのは、採用試験でも採点を担当した仲努(井浦新)と井戸原昇(小手伸也)の2人だけです。
どの現場も人手が足りないのに、実力が伴っているアニメーターは少なすぎます。
一人の負担を考えると、恐ろしいですね。
下山克己(川島明/麒麟)や大沢麻子(貫地谷しほり)は、アニメーターのセカンドとして、原画を描く仕事をしています。
しかし、アニメーターを目指す克己は、護美箱に捨てられた絵を広い、家に帰って勉強をするらしいです。
それを聞いたなつ(広瀬すず)も、家に白蛇姫の原画を拾い上げ、絵の勉強をするのでした。
家に帰ったなつは、ノートいっぱいに自分が彩色を担当したパンダを描きます。
その晩、それを見た咲太郎(岡田将生)は一言。
「たぬきか?」
よく描けているのに…咲太郎兄ちゃん!
なつ自身、パンダを見たことがない、架空の動物だと思っていました。
ならば、咲太郎がそういうのも仕方がありませんね。
それにしても、ごみ箱を漢字で書くと「護美箱」って書くんですね。
当て字らしいんですが、ごみ箱を「美しさを護る箱」という捉え方をするのはなんだろう…朝からなぜか心があったかくなりました。
そんな護美箱も、今のなつや克己、アニメーターを目指す者にとっては、宝箱と同等。
ロマンチックじゃないですか!
風車のカウンターに座る落語家
東洋動画でのお仕事1日目が終わり、風車へと帰ってきたなつ。
そこには着物を着たふたりの男性が座っておりました。
まぁ、大したお客さんが来ておりました。
その内の1人は、落語家・柳家喬太郎さん。
喬太郎さんと言えば、ちょうど一年前に放送されていた朝ドラ『半分、青い。』で声の出演だけしていたのですが、この場所にチョイスされたのは、次のセリフのためだとすぐにわかりました。
「咲ちゃん知ってるよ、落語やらねぇかなと思ってんだよ」
柳家喬太郎と岡田将生。
このふたりですぐに連想されたのは、2018年の夏に全10回で放送されました『昭和元禄落語心中』です。
このドラマで主人公・八代目八雲を演じた岡田将生。
そして、その岡田将生の落語の監修を務めたのが、柳家喬太郎だったのです。
しかも、柳家喬太郎は、ドラマ中では木村家彦兵衛を演じ、岡田将生扮する八雲に、十八番となる「死神」を教え込んだ男でした。
なので、ここで咲太郎に落語やらせたい発言は非常に心が踊りました。
『なつぞら』は、過去の朝ドラ作品だけではなく、話題になったドラマをとことん絡めていきたいみたいです。
ちょい役の人からも目が離せませんね。
麻子(貫地谷しほり)がなつ(広瀬すず)にイラつく理由
実は、東洋動画の彩色担当に女性が多いのには理由がありました。
どうやらここに入社した女性たちは、社員の結婚相手に良さそうな、魅力ある人を選んでいるところもあるみたいです。
なので、出社してくる女性たちはみんな華やか。
そして、男性社員とも仲良く話しています。
なつの格好も、亜矢美(山口智子)のおかげで誰にも劣らないくらいに華やかです。ガッツり明るくておしゃれ!
それは見た目に気を遣わない麻子の目にも映り、なつも周りの女性たちと同じように、結婚相手を探している、将来の旦那に会いたいという考えがにじみ出ていると言われてしまいます。
「なんなのあなた、何しに来てるの?」
「会社の男がみんな自分のものだと思っているんでしょ」
「目障りだから私の前をちょろちょろしないで」
なつからすれば「えー…」ですよ。
麻子はこの仕事に情熱を持っている人です。
だからなつのようにオシャレをしている女性は、漫画映画に本気で向き合っていないと思いムカつくのでしょう。
ということは、なつの熱意が伝われば、2人は気の合う仲間になることができるのではないかとも思うのです。
そうなったらいいなぁと考えつつ、なつ頑張れとエールを送ります。
『なつぞら』第10週56話まとめ
なつが働く仕上課の仕事は主にトレースと彩色。トレースはより難しいので、なつはセルに色を塗る彩色からスタート。インクの水の配分が難しいそうです。#朝ドラ #なつぞら #広瀬すず pic.twitter.com/Wc2JLahzQ3
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年6月3日
なつたちが作ろうとしている『白蛇姫』のモデルは、中国に古くから伝わる『白蛇伝』がモデルになっています。
私も昔、京劇で見たことがあるので、なんとなく内容はわかっていました。
これは、なつが勝農演劇部でやった『白蛇伝』とは違います。
切ない恋のお話なのですが、内容のことまでしっかりと語るところを見ると、なつの身にこれから起きることとリンクしてくることがあるのでは…と、勘ぐってしまうのです。
第9週の最後に流れた予告で出ていた天陽(吉沢亮)が、それに関わってくるような気もしています。
しかし、今のなつが向き合う相手は漫画映画。
そして麻子になっていくでしょう。
次回はどんな展開になるのかを楽しみにします。
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