映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』あらすじ・ネタバレ感想!手紙がつなぐ、たった一夜のキセキに優しい涙が溢れる

出典:『ナミヤ雑貨店の奇蹟』公式ページ

たった一晩、身を隠すつもりだった雑貨店の廃墟に舞い込む一通の手紙。

過去と現代を繋ぐ、その手紙の意図することとは…?

ポイント
  • 手紙がつなぐ、たった一夜の優しい奇蹟
  • 東野圭吾の代名詞、ミステリーにファンタジー要素が加わると、こうなる!
  • すべての点が線となって繋がる時、きっとやさしい涙があふれる

全世界で500万部を超え“東野圭吾史上もっとも泣ける”と言われているベストセラーが、山田涼介主演で映画化された作品です。

映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』作品情報

作品名 ナミヤ雑貨店の奇蹟
公開日 2017年9月23日
上映時間 129分
監督 廣木隆一
脚本 斉藤ひろし
原作 東野圭吾
出演者 山田涼介
西田敏行
尾野真千子
村上虹郎
寛一郎
林遣都
成海璃子
門脇麦
萩原聖人
小林薫
吉行和子
音楽 Rayons
主題歌 山下達郎「REBORN」

映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』あらすじ


2012年、古くからの友人たちと悪事をした敦也(山田涼介)は、かつて悩み相談を請け負っていた「ナミヤ雑貨店」に身を隠す。

敦也は廃業しているはずの店の郵便受けからした音に気付き調べてみると、32年前に書かれた悩み相談の手紙があり、さらに郵便受けは1980年につながっていた。

三人は困惑しつつも店主に代わり返事を書くと、また手紙が投函され……。
出典:シネマトゥデイ

映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』みどころ

映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』みどころ

人気作家・東野圭吾の小説を、『やわらかい生活』などの廣木隆一監督が映画化。

現在と過去が手紙でつながる不思議な雑貨店を舞台に、養護施設育ちの若者と、町の人の悩み相談を聞く店主の時を超えた交流を描く。

32年前から届く悩み相談の手紙に触れるうちに、人を思いやる気持ちを抱く主人公を『暗殺教室』シリーズやテレビドラマ『カインとアベル』などの山田涼介、雑貨店店主を数多くの作品で独特の存在感を見せてきたベテラン西田敏行が演じる。
出典:シネマトゥデイ

映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を視聴できる動画配信サービス

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。

なお、各ビデオ・オン・デマンドには無料期間があります。

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注意点
  • 動画の配信情報は2019年6月30日時点のモノです。
  • 動画配信ラインナップは変更される可能性もありますので、登録前に各サービスの公式ページにて必ずご確認ください。

ご覧のとおり、2019年6月30日現在はどこのビデオ・オン・デマンドでも配信開始となっておりません。

動画配信が開始になり次第、追って情報を掲載させていただきます。

【ネタバレあり】映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』感想レビュー

悩みを相談すると返事をくれる、ナミヤ雑貨店

1969年、夏。

黄色い看板のナミヤ雑貨店には小学生の子供たちが集まっていました。

店先の掲示板には子供たちが書いた夢や質問が貼ってあり、店主・浪矢雄治(西田敏行)はおもむろに“宇宙飛行士になりたい”という夢を書いたノートの切れ端を手に取り、返事を書き、また掲示板へと戻しました。

悩みを相談すると返事をしてくれる、ナミヤ雑貨店。

深刻な悩みは夜に、お店が閉まった後シャッターの郵便口に入れると、翌朝には外にある牛乳箱に返事が入っている。

週刊誌などで取り上げられるほど有名な場所でした。

ある夜、静かな街を逃げるように走る三人の少年、敦也(山田涼介)、翔太(村上虹郎)、幸平(寛一郎)。

女性を襲ってカバンを奪っての逃走でした。

乗り込んだ車はバッテリーが上がっていて動きません。

困り果てて駆け込んだ空き家で一晩身を隠そうということになります。

そこは昔、雑貨店だったのであろう場所。

今はわずかばかり面影を残して廃墟と化していました。

幸平がロウソクを灯して開いた雑誌には雑貨店のことが書かれていました。

30年以上も前に栄えていたお店で、悩み相談の場所でもあったということを知る三人。

雑誌に挟まっていた綺麗な女性の写真を見ていると、シャッターの郵便口から手紙が落ちる音がして息をひそめました。

誰もいないはずの外からシャッターに差し込まれた手紙。

手紙には“昨日ジョン・レノンが死んだ”と書いてありました。

日付は1980年、差出人は魚屋ミュージシャンという男性。

音楽の道を歩みたくて上京し、大学も辞めたが芽が出ずに、実家の魚屋を継ごうかどうしようか悩んでいるという内容でした。

1980年というと30年以上も前のこと。

気味が悪くなった三人が逃げようと走り出し、新町通り商店街には明かりが灯ります。

ずいぶん走ったはずなのに同じ道を通っている感覚。

気づくとまたナミヤ雑貨店の前にいました。

途方に暮れた三人は雑貨店の中で過ごし、興味本位で先ほどの手紙の返事を書くことにします。

そして外にある牛乳箱に返事を入れました。

時を、命をつなぐ歌

1980年。

魚屋、魚松の息子・松岡克郎(林遣都)は音楽を志し上京しますが、祖母の死をきっかけに実家へ帰ってきます。

葬式の帰りにふとナミヤ雑貨店の前を通りがかりますが、妹いわく雑貨店は少し前に閉店して名物店長は息子夫婦のところへ行ったとのことでした。

克郎は自分の身の振り、ミュージシャンとして音楽の道を行ってもいいものかどうか、手紙を書いて、営業していないとはわかっていながらも雑貨店のシャッターに忍ばせました。

どういうわけかそれが時を超えて三人のところに届き、そして返事が克郎の時代の牛乳箱に届きます。

未来からの返事とは知らずに克郎はまた手紙を書きます。

同じようにして時を超えて交わされる手紙。

音楽を続ける後押しになるような言葉が欲しいのに、現実を突きつけるような返事ばかりが綴られることに納得いかない克郎は、手紙をシャッターに差し込んだあとハーモニカで自作の曲を演奏しました。

雑貨店の中から様子をうかがう三人の耳に入ってきたのは、今人気の女性シンガー・セリ(門脇麦)の楽曲でした。

克郎が家に戻ると父親(小林薫)が倒れたと、妹が泣きついてきます。

翌日、父の見舞いに行き「音楽は諦めて店を継ぐ」と言いますが、父からは道半ばで諦めずに死ぬ気で音楽をやってみろと背中を押されます。

東京で自分の足跡を残してこい、と。

病院の帰りに克郎が牛乳箱から受け取った返事には“あなたが音楽を続けることは決して無駄にはならない。あなたの音楽で救われる人がいる”と書いてありました。

8年後、克郎はギターを持って児童養護施設「丸光園」を訪れました。

二曲目に演奏したREBORNというオリジナル曲に、一人の女の子・セリ(鈴木梨央)が興味を持ちました。

親からひどい虐待を受けていたセリは、弟と一緒に一年前に入所したのだと園長が話します。

電車の事故で道がふさがれ帰れなくなった克郎は、施設の一室に泊めてもらうことになります。

しかしその夜、施設が火事になり荷物を持って逃げ出すと、セリの弟が逃げ遅れたようでした。

克郎は燃え盛る火の中、弟を探しに行きます。

眠れない夜いつもいるというテラスで泣き叫ぶ弟を見つけ、自分の命を犠牲にして弟を助けたのでした。

時が経ち、ライブハウスで歌う女性。大人になったセリ。

あのとき丸光園で聞いた克郎の曲に自分で詩をつけたと言い、REBORNを歌うのでした。

ライブの様子の動画を雑貨店で見ている三人。

実は三人も養護施設出身でした。

セリが人気シンガーだから知っているというだけではなく、同じ施設に通っていたから知っていたのです。

つまり施設が火事になることも、自分たちの経験として過ごしてきた三人。

手紙を書くことで誰かの人生が変わっていくかもしれないということに気が付きます。

浪矢に届く、お礼の手紙

ふたたび1980年。

寒い夜、浪矢はストーブをつけたところに息子・貴之(萩原聖人)が帰ってきます。

まだ悩み相談やってるのか、なんて言いながら。

浪矢が読んでいたのは、身に宿した子供を産むかどうか悩むグリーンリバー(菜葉菜)という女性からの手紙でした。

その秋。浪矢は末期のすい臓がんと診断され、余命三ヶ月だと宣告されます。

入院している病院で新聞を眺めていたとき、グリーンリバーと思しき女性が乳児と無理心中したという記事を見つけます。

女性は死んでしまいましたが、乳児は一命を取り留めたという記事でした。

それを読み、浪矢は今まで大勢の人たちの相談に答えてきて、もしかしたら相談者は答えの通りに行動して、とんでもない不幸に遭遇してしまったこともあるかもしれないと言います。

そしてシャッターの郵便口に手紙が投げ込まれるのを自分が見ている夢をみる、とも言いました。

それは何年も何十年も先のことで、過去の相談者たちが行く末を報告するお礼の手紙を入れてくれるのだと。

その手紙を受け取るために自分は店にいたいと、もう先が長くないから最後のお願いだと貴之に言いました。

そして遺書だと言って手紙を一通託します。

遺書には“自分の三十三回忌に、ナミヤ雑貨店の窓口を復活させてほしい。かつて相談をし、返答がきた人たちから行く末がどうなったかという手紙を受け付けると世間に告知してほしい”と書いてありました。

雑貨店の中にいる浪矢のもとにシャッターから次々と投函される手紙。

何通もの手紙を手にして振り返ると、浪矢の元恋人・暁子(成海璃子)がいました。

「あれから50年が経ちます」

そう切り出す暁子。

暁子はかつて浪矢に駆け落ちしようと言った女性ですが、もともと体が弱く若くして亡くなったのでした。

そのとき父親の様子が気になった貴之は雑貨店へ入って行きますが、誰もいないのに“誰か”と話している父の姿を見て、声をかけずに車に戻りました。

浪矢が暁子と話していると、次から次へと相談のお礼の手紙が届きます。

グリーンリバーと名乗った女性の娘からの手紙もありました。

そして最後に一通、真っ白な手紙が届きました。

“迷える子犬”の正体は…?

身を隠している三人は、手紙のことについては単なる偶然くらいにしか思っていませんでした。

しかし、投函は続きます。

昼は事務員として働き、夜はホステスをしている“迷える子犬”と名乗る女性(尾野真千子)からの手紙。

彼女はお世話になった人にお礼をするために大金が必要でした。

そして、働いている夜の店で常連客が愛人にならないかと話を持ちかけてきたのですが、はたしてその話に乗っていいものかという相談が書いてありました。

敦也は、そんな甘い話に乗ってどうせシングルマザーにでもなって子供を捨てたりするに決まっていると、かつて自分を捨てた母と同じ道をたどるクズ女だと言い、現実を突きつけるような返事を書きます。

しかし、再度返事をしてきた迷える子犬の身の上を知り、大金が必要な理由も高校まで出してくれた育ての親に恩返しがしたいということだったことからか、最初は軽蔑していた敦也は彼女に対して幸せな人生を歩んでほしいという気持ちを抱いていきます。

手紙を送ってきている彼女が生きているのは1980年、そのことを鑑みて今後の日本の情勢を教えながら着実にお金を手に入れる方法を教えていきました。

迷える子犬は手紙の内容の通りに歩み、会社の社長として成功していきました。

そのころには三人は、この一連のやりとりが偶然などではないことを察していました。

そして事実を確かめるために、真っ白な手紙を外から投函します。

敦也が投函した手紙は、今三人がいる店の中には届きませんでした。

スマートフォンでナミヤ雑貨店のことを調べていると、一日限りの復活を知らせるサイトを見つけます。

それが、今この日。浪矢の命日にあたる日。

浪矢と三人、そして養護施設は何らかの糸で繋がっていて、これは偶然なんかではなく必然だと気づきます。

三人は雑貨店に逃げ込む前に襲った女性のことを思い出しました。

襲った理由は、会社の社長である女性が金に物を言わせて施設を買収しようとしたからでした。

もしや、と奪ってきたバッグの中を見ると雑貨店に向けた一通の手紙が入っていました。

三人が襲った女性は、“迷える子犬”本人でした。

手紙の通りに投資や経済について勉強して自分を成長させ、会社も成長させて得たお金で、火事で焼けてしまった施設を立て直した人だったことを知ります。

敦也以外の二人は彼女の元へと明け方の街を走りますが、敦也は二人に同調できずに雑貨店に残ります。

そして不意に外の牛乳箱を覗くと、手紙が入っていました。

浪矢から宛てられた最後の返信。

敦也が投函した真っ白な手紙を、差出人の心のようだと言い、そしてまだこの先には明るい未来が待っていると背中を押してくれるようなことが書いてありました。

自分がどうしたいのか悩みもがく敦也の心情を見透かしたような手紙に心を打たれて、先に行った二人を追いかけ走り出しました。

外はすっかり明るくなり、女性の自宅前には何台かのパトカーと警察の姿が見えました。

二人がその様子をうかがっている中、やっとたどり着いた敦也は二人の背中を押し彼女のもとへと向かうのでした。

ある意味ミステリーだけどファンタジー要素強めの作品に、思うこと

以前『グラスホッパー』という映画を観て山田涼介の演技力に驚き、演者ありきで今作を見るに至ったのですが。

東野圭吾かぁ、まぁ好きだしハズレではなかろう。なんて思って見たんです。

一通り見た感想として“これ本当に東野圭吾?”と思いました。

らしくないとかではなくて、あるある要素がなかったというか。

確かにバラバラに思えた、ナミヤ雑貨店と三人の少年と彼らが育った施設と手紙の人たちがすべて線に繋がっていくのは見事だし、ミステリー作家ならではの回収の仕方かな、という気はしますけど。

個人的には新たな東野圭吾の一面を垣間見たって感じでした。

遺伝子どうこうとか、科学どうこうの話も好きだけど、こういうのをもっと見たい。

原作は読んでいないので、監督との相性が素敵な作品に繋がったってことなのかもしれませんが。

手紙というツールで現代と昔、時代を行き来するって素敵じゃないですか?

誰かの悩み、葛藤、苦しみを手紙で受け取って手紙で返事をするあたたかさ。

おせっかい気質な私は、浪矢の気持ちがちょっとわかる。

最初は興味本位で返事を書いて、物語が進むにつれて、ちゃんと相手の幸せを願ってしまう少年たちの気持ちもわかる。

いいなぁ…こんな体験してみたいなぁ。

三バカ的な少年たちについて

敦也、翔太、幸平。

この三人の配役が絶妙。

三人の中でリーダー的存在の敦也を演じた山田涼介の演技目的で見始めたので、彼のお芝居の繊細さにイイネ!と思ったのは自分の予想通りだったんですけど、ダークホースは翔太を演じた村上虹郎でした。

彼の母親であるUAが好きなので、“UAの息子”くらいの認識でCMでたまに見かけては可愛い顔だなぁと思っていた程度です。

ちゃんとお芝居を見るのは今作が初めて。

何せ場面的に時代を行き来するうえに登場人物もそこそこ多いので、三バカちゃんたちの出てくるシーンはそこまで多くないんですが、それでも印象に残る存在感でした。

認識が甘くてごめんね…もっと他の作品も見るね…と思った次第です。

そして幸平を演じた寛一郎

最近ドラマで見る顔だな?と思ったら佐藤浩市の息子さんだそうで。

知らなかったのは私くらいですかね。

これからぐんぐん伸びていくんだろうなぁと思いました。

映画の中の三人のバランスがすごく良かったです。

ケンカっ早い血の気の多い敦也と、敦也を尊敬してついていってる翔太・幸平。みたいな。

最後に山下達郎が歌う主題歌「REBORN」の流れるなか、奇蹟のあとの三人の様子が映るんですけど、それがまた良い。

本編の中で触れられる三人の将来の夢と照らし合わせて、ちゃんと明るい未来に進んで行ったんだね、と思います。

気になる方は、ぜひご覧あれ。

映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』まとめ

以上、ここまで『ナミヤ雑貨店の奇蹟』について紹介させていただきました。

要点まとめ
  • 伏線回収が気持ちいい!って作品が好きな人におすすめ
  • ミステリーにあんまり興味がなくてもきっと“見てよかったな”と思える作品です
  • こんな雑貨店があったらいいのになぁって絶対思ってしまうはず