『なくもんか』あらすじ・ネタバレ感想!阿部サダヲ主演!クドカンが描く笑って泣ける珠玉のファミリードラマ!

『なくもんか』あらすじ・ネタバレ感想!阿部サダヲ主演!クドカンが描く笑って泣ける珠玉のファミリードラマ!

出典:Hulu

クスクス笑えてじんわり泣けてくる映画『なくもんか』の脚本は宮藤官九郎、主演は阿部サダヲ、監督は水田伸生。

劇場内を爆笑の渦に包んだ『舞妓Haaaan!!』の映画チームが再集結し、最強タッグを組んだ作品です。

読めそうで読めないストーリー展開に翻弄されること間違いなし!?

ラストは家族の尊さに胸アツです!

ポイント
  • 奇才・宮藤官九郎が初めて“家族”を描いた記念すべき作品!
  • 両親の離婚で生き別れとなった兄弟の再会感動ストーリー
  • 阿部サダヲのフルマックスなオネエ演技が秀逸すぎと話題沸騰
  • クドカンマジック炸裂!要所に散りばめられた大クセありすぎの面白サプライズで爆笑必至
  • 笑えるだけじゃない…家族のつながりを感じる素敵なホームドラマ
  • 主人公の人生そのものを歌った主題歌!いきものがかりファンもイチオシの名曲「なくもんか」でラストは気持ちよく二度泣き!

それでは『なくもんか』をネタバレありでレビューします。

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『なくもんか』作品情報

『なくもんか』

(C)2009「なくもんか」製作委員会

作品名 なくもんか
公開日 2009年11月14日
上映時間 134分
監督 水田伸生
脚本 宮藤官九郎
出演者 阿部サダヲ
瑛太
竹内結子
塚本高史
皆川猿時
片桐はいり
鈴木砂羽
カンニング竹山
高橋ジョージ
陣内孝則
藤村俊二
小倉一郎
光石研
伊原剛志
いしだあゆみ
吉田羊
音楽 岩代太郎

【ネタバレ】『なくもんか』あらすじ・感想


一気に心を掴まれるスタート13分の語り!

『なくもんか』は、大人になった主人公の兄弟によるそれぞれのこれまでを振り返る“語り”から始まります。

抑揚なく淡々と語られる不遇な生い立ちに、しょっぱなから静かな衝撃が幾度となく襲ってくるのです。

両親の離婚、父の失踪、母の死…すべてが幼い兄弟に突然降りかかってきます。

予期せぬ感じがとてもリアルで、言葉を失います。

それでも、生き抜いてきた兄弟にスタート13分で他人とは思えない感情を抱くようになってしまいました。

ドキュメンタリーを見ているような冒頭で、自然とこの兄弟の行く末を気になって仕方なくさせるのです。

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悲しいのに絶妙に悲しすぎない、スタートが粋。さすが水田伸生監督だ…と唸る演出が光ります。

『なくもんか』のキャッチコピーは「これは“泣ける喜劇”か“笑える悲劇”か!?」。

『なくもんか』

(C)2009「なくもんか」製作委員会

コピー通り、何度観てもその時の心の持ち様でツボる箇所が変化する不思議な映画です。

脚本を手掛けた宮藤官九郎さんから「君はいま泣きたいのかい?それとも笑いたいのかい??」と問いかけられているようなスタートに魅了されます。

度を超えた親切心を持った下町の惣菜店2代目店主・祐太(阿部サダヲ)

どこか懐かしい感じがする善人通り商店街の一角に、秘伝のソースがかかったハムカツが旨いと人気の“デリカ山ちゃん”があります。

2代目店主の下井草祐太(阿部サダヲ)は、「底抜けにお人好しでいい婿だ!」とご近所で評判の人物!

『なくもんか』

(C)2009「なくもんか」製作委員会

厄介事を率先して請け負ってしまう祐太の生き方を、妻の徹子(竹内結子)は「どうしてそんなに?」と納得がいかず彼を責めます。

実は祐太にはどうしても“いい婿でいい息子”でいなければならない事情が…。

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彼がずっと抱えて生きる“健気な想い”を知ったとき、涙が溢れました。

人に尽くす祐太には、ずっと心の片隅に気がかりなことがあります。

『なくもんか』

(C)2009「なくもんか」製作委員会

それは、両親の離婚で生き別れた弟の存在…。

離れ離れになったとき母のお腹にいた弟の顔を知らずに、彼は生きてきました。

そんな中、粉骨砕身、秘伝のソースを守りながら真面目に生きてきた祐太に素敵な奇跡が!

ある日、生き別れた弟が芸人として目の前に現れます。

偽りの兄とコンビを組んで、世間を欺きながら芸人をしている祐介(瑛太)

評判のお店を特集する番組で、レポーターに大抜擢されたお笑い芸人・金城ブラザーズの祐介(瑛太)。

『なくもんか』

(C)2009「なくもんか」製作委員会

金城ブラザーズは、リアルイケメン兄弟として人気のお笑い芸人です。

母と生きてきた祐介は、幼い頃に母を不慮の事故で亡くします。

そして、出生を偽って相方の大介(塚本高史)を兄として、コンビを組んでいました。

お互いの顔を知らない本当の兄弟は、繁盛店の店主と取材に来た芸人として偶然再会!

『なくもんか』

(C)2009「なくもんか」製作委員会

経歴を詐称している祐介は、本当の兄との再会を心から喜べません。

そして、下町の惣菜屋店主の祐太を見下します。

祐介の振る舞いに、徹子は激怒!

「バカにするなら食べていけ!!」と祐太の揚げたハムカツを食べさせます。

すると祐介が、ハムカツを食べて「旨い…」とボロボロ泣くのです…

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バカ真面目に仕事をひたむきにやってきた祐太の時間が報われた瞬間に泣けました。

平穏な時間は長くは続かず…週刊誌に祐介の出生詐称の暴露記事が掲載されてしまいます。

災いは続き…ファンを欺いたことによる世間からの痛烈なバッシングに耐えられなくなった相方の大介が失踪してしまうのです。

相方不在のまま、エコエコサミットの大舞台に1人で立った祐介。

そんな弟を見た祐太は、思いがけない行動に出ます。

祐太(阿部サダヲ)の闇と徹子(竹内結子)の秘密…後半畳みかけてくる怒涛の真相がヤバい!

「好きでやってますから!」

張り付いた笑顔を崩さずに、人の世話を焼きまくる祐太。

『なくもんか』

(C)2009「なくもんか」製作委員会

そんな日常に、彼の心が歪まない訳はありませんでした。

彼の心の闇を暴いたのは、徹子の娘・静花(山口愛)。

徹子には不倫の末に授かった2人の可愛い子供がいます。

子供たちの父親が分からないまま物語が進みますが、最後に秘密にしていた本当の父が明かされるのです!

ずっと祐太に懐かなかった静花は、夜な夜などこかへ外出する祐太の行動を不審に感じます。

こっそり尾行する静花。

祐太は夜のネオンの街に向かい、路地の小さなお店へ消えていきます。

重いお店の扉を少しだけ開けて中を覗いた彼女が見たのは、衝撃の光景でした!

なんと、女装した祐太が下品な言葉を連発しながら、慣れた様子で接客しているではありませんか!!

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クドカンマジック炸裂の爆笑ポイント!ぜひ見てほしい、阿部サダヲのオネエ演技が最強(笑)泣けるところと笑えるところの緩急が絶妙すぎます!

ドン引きすると思いきや、オネエの祐太を見た静花は以外にも理解を示してくれます。

しかし、人として尊重してくれたものの“父”としては認めてくれませんでした。

子供たちと祐太の関係性はラストまでこじれます。

本当の兄弟が紡ぐ本音即興漫才が胸アツ…ラストはフレーズで泣ける主題歌で涙腺崩壊!

大舞台で大スベリした祐介、観客の前で1人で大ピンチ…そこへ駆けつけた祐太。

なんと、即興で兄弟漫才をすることに!

すると、祐介が兄に対する本音を漫才に乗せて語りだします。

家族だからこそ、勢いに任せないと話せない本音がある…この漫才は、長く離れて生きてきた2人の時間を埋める大切な時間となりました。

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試練を一緒に乗り越え、ラストシーンで力強く肩を抱き合う兄弟にグッときます。この最高のシーンで流れるのは“笑顔のかずだけ涙がある…涙のかずだけ笑顔があるんだ”という歌詞が刺さる主題歌!もう…涙が止まらなくなります。

いきものがかりのファンも「泣ける!」と推す人が多い主題歌「なくもんか」は…悲しい時は悲しみをそっと救ってくれて、楽しい時は楽しさをより実感させてくれる名曲です。

主題歌込みで最高の仕上がり。

どんなに苦しくても最後に笑えたら最高じゃんか!

『なくもんか』

(C)2009「なくもんか」製作委員会

そんな境地に誘ってくれる映画です。

『なくもんか』あらすじ・ネタバレ感想まとめ

『なくもんか』

(C)2009「なくもんか」製作委員会

以上、ここまで『なくもんか』をレビューしてきました。

要点まとめ
  • 苦難を笑って乗り越えきった兄弟の絆に心が温まる
  • 生きてれば人生は辛いことばっかじゃないって思わせてくれるラストが最高!
  • 気持ちよく笑って、心地よく泣ける…後味スッキリ映画
  • 何度観てもツボる部分が違う面白さがクセになる!
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