何事にもツメの甘い男ロブが真っ裸で目覚めたのは、エレベーターの中。
結婚式の朝なのに、自分がどこにいるのかわからない!『ネイキッド』は、フィアンセのメーガンのもとに、どうしても、たどりつけないロブのタイムループ、焦りと奮闘を描いた物語。
教会の鐘がなると、また裸からリセットしてしまう!そんな同じ時間の繰り返しから逃れようと、ロブが知恵を絞って走りまわる中でみえたのは、メーガンや周囲に対して中途半端な自分の姿。
そんな不甲斐ない自分と決別して、地に足をついた人間となるべく物事を正すのに奔走する痛快コメディです。
・たどりつけない結婚式
・やり直して気づく見勝手な自分
・本当に手にしたいもの
それでは『ネイキッド』をレビューします。
目次
【ネタバレ】『ネイキッド』あらすじ・感想
エレベーターで目覚めた裸のロブ
ロブ(マーロン・ウェイアンズ)は、メーガン(レジーナ・ホール)との結婚を控える臨時教師。
ケガで療養中の教師にかわり、担当する授業は生徒に好評、生徒からも人気があるロブに学校側からも臨時教師から正式採用のオファーがあるのに、ロブはすぐに縦にふりません。
結婚も決まり、身をかためて地に足のついた生活をするのに、いまだ二の足を踏むロブに、友達のベニー(J・T・ ジャクソン)やヴィッキー(イライザ・クープ)も心配している様子です。
何事にもツメの甘いロブは、結婚式の前日、会場入りのチャールストン行きの飛行機にも乗り遅れる始末で、メーガンへの「誓いの言葉」さえ考えていないダメダメぶり。そんな大人になりきれず、結婚の覚悟が見受けられないロブに、メーガンの父レジナルド(デニス・ヘイズバート)は、ふたりの結婚をあまり快く思っていません。
そして迎えた結婚式当日の朝、ロブが真っ裸で目を覚ましたのは、町はずれの見知らぬホテルのエレベーターの中。慌てふためくロブのタイムループが、ここに始まるのでした。
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11時に目覚めて12時の教会の鐘が鳴るとまたリセット…何度やり直しても裸に戻って、結婚式をあげる教会に行きつけないロブのドタバタぶりに、楽しい予感が待っています。
どうしても戻ってしまうエレベーター
エレベーターで目覚めて教会に向かおうとするロブは、全裸であることに苦労をします。変質者扱いをされ警官のベントレー(デイブ・シェリダン)とマクブライド(ニール・ブラウン・Jr)に逮捕されたり、へんてこな恰好のロブをバイカーのドリル(コーリー・ハードリック)にからまれたりと、さんざんな目に遭っては、教会にさえたどりつけない始末。
それでもどうしてもメーガンと結婚したいロブは、思いつく限りの工夫で服を手に入れては教会に行くのに果敢に挑みます。
でも、教会の鐘が12時に鳴るたびに、ロブの時間はリセットされ、エレベーターの床に素っ裸に戻るタイムループが続くのでした。
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結婚への覚悟
同じ時間が何度も繰り返すうちに、なんとか教会にたどりつくようになったロブ。
でも、結婚式に不相応な姿で教会に到着したり、結婚指輪を忘れたり、「誓いの言葉」をうまく話せず、結婚式に臨むのに最低限の準備すらできていないロブは、やることなすこと、とことん失敗。
メーガンの父レジナルドの怒りを買い、何度も教会をたたき出されてしまいます。結婚式にまでたどりつくようになったのに、ここにきて、友達のベニー、ヴィッキーの心配が、現実のものとなってしまうのでした。
ロブに「結婚に対する覚悟なない」と怒りをぶつけるレジナルドの言葉に、目が覚めたロブ。
肝心な時に腹をくくれず、のらりくらりと大事なことから逃げ出す自分に気づいたのでした。
未熟な自分に苦労をかけてばかりのメーガンとの結婚を一度はあきらめ、別れを切り出したロブに、「いつか大人になってくれると信じていたのに」となじるメーガンの言葉にロブは、力なく肩を落とすのでした。
愛するメーガンのために
メーガンとの結婚をあきらめたのに、なおも続くタイムループにヘコむロブでしたが、そこであらためて気づいたのはメーガンへの愛。
メーガンの待つ教会へ、どんなに時間がかかってもたどりついてみせると決意を新たにしたロブ。
これまでの頼りなくバカだった自分とは、決別をして、メーガンとの結婚に備えるタイムループを続けるのでした。
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タイムループからの脱却に苦労する中、町はずれのホテルのエレベーターに自分を閉じ込めたのが、ロブとメーガンに横恋慕するヴィッキーの仕業だと知ったロブ。
爆睡するロブの身体を町はずれのホテルまで車で運んで、エレベーターの中まで引きずって移動させるのに、パンツが脱げたのもお構いなしで、エレベーターに放り込んで逃げたのです。そこに扉が開かなくなった偶然も重なって、ロブの不幸は始まったと理解したのでした。
教会の鐘の音
バイカーのドリルたちの誘導と、警官のベントレーとマクブライドの運転するパトカーに乗り、やっとの思いでメーガンの待つ教会にたどりついたロブ。
メーガンの父レジナルドとも和解をし、晴れ晴れした気持ちで「身勝手で未熟な気持ちを手放すのに時間が必要だったけど、辛抱強く待ってくれた君とは、本気で結婚に臨みたい」と、メーガンに誓うのでした。
そして聞こえた教会の鐘の音。ずっと続くタイムループからロブは、やっと抜け出せたでした。
『ネイキッド』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
以上、ここまで『ネイキッド』をレビューしてきました。
『ネイキッド』は、裸でエレベーターの中で目を覚ましたロブのタイムループを描いたハチャメチャ・コメディ。難しいことは、一切なしで、純粋に楽しめるコメディで、何度やりなおしてもうまくいかないロブの困る様が、本当に気の毒です。裸で始まるタイムループに、機転を利かせ、フィアンセのいる教会に必死に向かっては撃沈、いろんなパターンで果敢にタイムループの突破を目指す姿がとにかく滑稽です。
・リセットごとにパワーアップ
・全てを君に捧げる覚悟
『ネイキッド』のいいところは、ネガティブ要素が一切なく、ポジティブな空気が流れていること。
物語を盛り上げるのにロブのダメなところが、うまく取りこまれていて、主演のマーロン・ウェイアンズは、憎めないロブを楽しげに演じています。
ロブのくるくる変わる表情を見ているだけ楽しく、コメディならではの、アップテンポな爽快感があります。
ただし、エレベーターで目覚めた理由が甚だユルく、タイムループは神の思し召し?と、設定がかなり雑で、無理はありますが、細かいことを気にしてはいけません!
メーガンに、プロポーズするまで7年もかかり、人生に野望をもたず、何事にも中途半端、どこか大人になりきれずにいたロブ。
何度もやりなおすタイムループの中で、周囲の本音を知り、不甲斐なかった自分を見つめなおすのです。
そしてハダカになった心で、メーガンに全てを捧げると誓い、パワーアップしたロブを作り上げていくのです。
タイムループを続ける中、ふれあった人々の言葉からヒントを得て、愛するメーガンのもとに走り続けたロブ。ついに教会の鐘が鳴るのを最後まで聞いたロブに、「よかったねぇ。」と井戸端のおばちゃんのような心境で声をかけたくなる、そんなシンプルに楽しいコメディでした。
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