Netflixで配信中の映画『マーダー・ミステリー』。
クルーザー内で遺産相続をめぐる殺人事件が発生し、そこに居合わせた夫婦が巻き込まれていくミステリー作品です。
設定も舞台もありがちでミステリーとしては王道のように感じるかもしれませんが、とにかく笑いにエネルギーを振ったストーリーになっています。
アダム・サンドラーとジェニファー・アニストンの息ぴったりの演技はまるで夫婦漫才のようで、クスっと笑えるコメディになっていました。
今回はそんな映画『マーダー・ミステリー』をネタバレなしでご紹介します。
目次
『マーダー・ミステリー』作品情報
作品名 | マーダー・ミステリー |
配信開始日 | 2019年6月14日 |
上映時間 | 97分 |
監督 | カイル・ニューアチェック |
脚本 | ジェームズ・ヴァンダービルト |
出演者 | アダム・サンドラー ジェニファー・アニストン ルーク・エヴァンス ジェマ・アータートン ルイス・ヘラルド・メンデス テレンス・スタンプ 忽那汐里 アディール・アクタル ジョン・カニ |
音楽 | ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ |
『マーダー・ミステリー』あらすじ【ネタバレなし】
結婚15周年記念のヨーロッパ旅行へ
ニック・スピッツ(アダム・サンドラー)は昇進試験に3回落ちている警察官。
しかし、妻のオードリー(ジェニファー・アニストン)には地位を偽り、自らを刑事だと話していました。
オードリーは美容師で客であるセレブたちから豪華な日常の話を聞き、いつも羨んでいます。
そんなスピッツ夫婦は結婚15周年の記念日を迎えようとしていました。
ニックはプレゼントをどうしようか悩んでいます。
一方、オードリーは新婚旅行にも行っていなかったこともあり、当初からの夢だったヨーロッパ旅行に行きたいとニックにお願いしました。
そこでニックはまるでサプライズを用意していたかのように、明日からヨーロッパ旅行だとオードリーに告げます。
翌日、嬉々とした様子で本当にヨーロッパへ向かう2人。
フライト中、オードリーは大好きなミステリー小説を読んでいました。
その隣でニックはいびきをかいて爆睡。
オードリーは退屈して、こっそりファーストクラスに忍び込みます。
優雅な空間に驚いていると、チャールズ・キャヴェンディッシュ(ルーク・エヴァンス)という貴族に話しかけられました。
オードリーとチャールズは酒を飲み交わし意気投合。
そこへ目を覚ましたニックがやって来ます。
予定外!豪華なクルーザーへ
知らない色男と楽しそうにしているオードリーを見つけたニックは、チャールズに横柄な態度を取ります。
チャールズが酒をおごるといったので、とりあえず一緒に酒を飲むことに。
目的地のスペインに着き次第、そこからクルーザーでモナコに向かうというチャールズは、夫婦をクルーザーに招待します。
豪華な暮らしとセレブに憧れているオードリーは行きたがりましたが、チャールズに嫉妬しているニックはクルーザーに乗ることを反対し、予定通りバスツアーに参加することを決めます。
しかし、いざスペインに着いてバス乗り場へ行ってみると、ボロボロのバスには満員の乗客が列を作っていました。
一目でバスツアーは楽しめそうにないと判断したニックは、チャールズの誘いを受けクルーザーに乗り込むことにします。
クルーザーはマルコム(テレンス・スタンプ)という大富豪の所有物で、チャールズはマルコムの甥にあたるそうです。
船内には他に、マルコムの息子のトビー(デヴィッド・ウォリアムス)や中東のマハラジャであるヴィクラム(アディール・アクタル)、ナミビアの軍人・ウレンガ大佐(ジョン・カニ)とそのボディガードのセルゲイ(オラフル・ダッリ・オラフソン)。
さらに、有名F1レーサーのカルロス(ルイス・ヘラルド・メンデス)や、ニックが大ファンだと公言している大物女優のグレース(ジェマ・アータートン)がいました。
そして、チャーリーの元婚約者であり、今はマルコムの妻となった日本人女性・スージー(忽那汐里)が乗っています。
マルコムとスージーの結婚祝いで“家族”だけが集まる予定だったクルーザー。
ニックとオードリーはセレブの世界に舞い上がり、これから起こることを知る由もありませんでした。
殺人事件、解決へ
その夜、集まった面々の前にマルコムが現れ、遺産相続について話し始めます。
実は、マルコムの“家族”である面々は皆それぞれマルコムの遺産を狙っていました。
そんな企みをよそに、マルコムは遺産をすべてスージーに相続すると語り、唖然とする一同を前に遺言状に署名しようとします。
その瞬間、部屋の照明が消えて銃声や悲鳴が響き、明かりが点くとマルコムはナイフで刺され倒れていました。
オードリーの一言で刑事(自称)のニックがその場を取り仕切り、現場を保存するために全員を部屋の外に出したあと部屋を施錠。
目的地のモナコに警察を呼んでおき、一同は大人しく眠ることにします。
しかし、夜中に船内で銃声が響き渡り飛び起きると、トビーが射殺されていました。
翌朝、クルーザーはモナコに到着。
事件を担当するドラクロワ警部補(ダニー・ブーン)が現れ、1人ずつ事情聴取すると告げます。
マルコムの関係者たちが乗っていた船内で、唯一他人だったスピッツ夫婦はもちろん最初に疑われます。
さらに、ドラクロワはニックの素性を調べており、本当は昇進試験に3回落ちた警察官だと知っていました。
不眠不休で証拠を掴むと凄むドラクロワに対し、ニックも無罪を立証することを決意します。
何も知らないオードリーはミステリー好きの血が騒いだのか、事件の謎解きを楽しんでいました。
その頃、夫婦の部屋のドアに「802号室に来い」というメモが差し込まれ、恐る恐る向かってみるとセルゲイがいました。
セルゲイは大佐とマルコムの過去について言及し、大佐が犯人ではないかと語ります。
すると、何者かが部屋にやって来たので、夫婦はクローゼットの中に隠れ、セルゲイはドアを開けようとします。
その瞬間、銃声が鳴り響くと、セルゲイは扉越しに射殺されていました。
夫婦は窓を伝って部屋に逃げ戻ろうとし、その途中で他の面々のアリバイを確認。
怪しい人物は誰か推理しあっていると、テレビに夫婦の顔写真が映されました。
ドラクロワ警部補が容疑者として夫婦を紹介しており、ニックは自身を刑事と偽った嘘つきの警察官だと暴露。
オードリーはニックに騙されていたと憤り、その場から立ち去ってしまいます。
そこに夫婦を巻き込んでしまったと心配していたチャールズが通りかかり、オードリーはチャールズの車に乗り込んでコモ湖に向かいました。
その様子を見ていたニックは、1人で捜査を開始します…。
『マーダー・ミステリー』感想
愉快なコメディ・ミステリー
妻にまで自身を刑事だと偽っている警察官の夫・ニックと、ミステリー小説が大好きな妻・オードリー。
urara
ニック役のアダム・サンドラーとオードリー役のジェニファー・アニストンは、2011年の『ウソツキは結婚のはじまり』でも夫婦を演じていますが、どちらもコメディ色満載の作品。
どちらかというと今回の『マーダー・ミステリー』のほうが下品なネタは多いですが、思わずクスっとしてしまうのは両作品変わらずで、夫婦漫才のような2人の掛け合いに笑わされます。
密室殺人、大富豪の遺産を狙う親族たち、疑われる主人公、カーチェイス…。
ミステリーとしては王道すぎるほどの要素が詰まっていて、サスペンス映画になってもおかしくない設定なのですが、そんな雰囲気はまるでなく。
urara
目の前で起きている事柄なのに画面の向こうで起きているかのように振る舞ったりします。
豪華な船に舞い上がったり、セレブと会って大喜びしたり、事件以外でも浮足立っていて、場面が変わってもボケとツッコミが飛び交う世界の構築速度が凄いです。
テンポ良い展開とテンポ良い夫婦の会話はあまりにも相性が良くて、ありがちなストーリーもまるで違って見えました。
『マーダー・ミステリー』まとめ
いかがだったでしょうか。
映画『マーダー・ミステリー』はNetflixで配信中。
ぜひ、スピッツ夫婦と一緒に推理を楽しんでください!
- 愉快で笑えるコメディ・ミステリー
- アダム・サンドラーとジェニファー・アニストンがナイスコンビすぎる!
- ちゃんと推理物としても楽しめる!