映画『ムーラン(1998)』あらすじ・ネタバレ感想!人気ディズニーアニメを実写版と比較!

『ムーラン』

出典:U-NEXT

1998年に公開されたディズニー・アニメーション映画『ムーラン』。

新型コロナウイルスの影響を受けて「近日公開」となっていた実写版の日本公開日が、2020年9月4日に決定しました。

ポイント
  • 『ムーラン』は、中国の豫劇「花木蘭」をモデルに作られた物語
  • クリスティーナ・アギレラが歌う主題歌「Reflection」がヒット
  • サブキャラのムーシュー役を務めるのはエディ・マーフィ、日本語吹き替え版は山寺宏一

マルコヤマモト

この記事では、実写版の公開に先駆けて、アニメ版『ムーラン』の物語や、現時点で判明している実写版との違いなどを、ネタバレありでご紹介します。

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『ムーラン』作品情報

『ムーラン』

出典:IMDB

作品名 ムーラン
公開日 1998年9月26日
上映時間 88分
監督 バリー・クック
脚本 リタ・シャオ
クリストファー・サンダース
フィリップ・ラゼブニク
レイモンド・シンガー
ユージニア・ボスとウィック=シンガー
出演者 ミンナ・ウェン
B・D・ウォン
エディ・マーフィ
ハーヴェイ・ワインスタイン
ゲディ・ワタナベ
ジェリー・S・トンド
ミゲル・フェラー
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
マシュー・ワイルダー

【ネタバレ】『ムーラン』あらすじ・解説


『ムーラン』は中国の豫劇をモデルにした物語

1998年に公開されたディズニー・アニメーション映画『ムーラン』は、中国の古典演劇の豫劇よげき『花木蘭』をモデルに作られた物語です。

『ムーラン』

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老病の父親に代わって娘のムーランが男装をし従軍、攻め込む異民族と闘い、自軍を勝利を導き帰郷したという物語で、アニメ版の物語もこれをベースとしています。

アニメで描かれる昔の中国には、男性は従軍し国を守り女性は結婚をして家を守るというしきたりがありますが、普段からおてんばで男勝りのムーラン(ミンナ・ウェン)は結婚なんてもってのほか。

良い旦那さんを取り持ってもらうために訪れた仲人さんのところで、失態を犯してしまいます。

『ムーラン』

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挿入歌「家に名誉を」では、女性は結婚をすることで家に名誉をもたらす存在であることと、無口・従順・働き者・育ちが良くてお淑やかな女性が男性に好かれると歌われています。

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とてもいいメロディではあるのですが、結局は男の言うことをしっかり聞いて口答えしないで家のために働く女性が評価されるという昔の押し付けのような内容でもありました。はははは。
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そんな折、シャン・ユー(ミゲル・フェラー)率いるフン族の軍勢が万里の長城を越えて中原の侵略を目論んでいることが発覚したことから、国中の家庭から男子1人を差し出す徴兵令が下りました。

もちろん、ムーランの父親でファ家たった1人の男性であるファ・ズー(スーン=テック・オー)も従軍しなければなりません。

しかし、年老いて足の悪い父を戦場に行かせるわけにはいかないと、ムーランは自慢の長い黒髪を切り、父親の鎧を着用し愛馬のカーンにとともに家を飛び出したのです!

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ちなみに、「中原」とは、中華文化発祥の地域と言われる黄河中華流域にある平原のことです。

ムーランを支えるキャラクターたち

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男だらけの軍隊に男装をして向かったムーラン。もしこのことがバレてしまったらムーランの命はありません。しかし、そんな彼女を支える者たちがいました。

ムーランが家を出ていったことに気づいた父ファ・ズーは、ムーランの無事をご先祖様に祈ります。

そのことから初代ファ家のご先祖様(ジョージ・タケイ)が、ムーランのもとに送ったのがファ家の守り神である赤竜のムーシュー(エディ・マーフィ)でした。

『ムーラン』

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コメディ俳優のエディ・マーフィが吹き替えを務め、『ムーラン』を盛り上げてくれる存在のムーシューですが、過去にファ家の1人を死なせてしまったことがあり、銅鑼叩きに降格させられていたのです。

ムーランを英雄にすることで再び守り神の座に返り咲こうと考えたムーシューは、幸運のコオロギとよばれるクリキー(フランク・ウェルカー)とともにムーランのもとに向かいます。

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ムーランが女性であることを知っているのはムーシューとクリキーだけ。

そして、ムーランが軍隊で出会った仲間たち、ヤオ(ハーヴェイ・ワインスタイン)、チェン・ポー(ジェリー・S・トンド)、リン(ゲディ・ワタナベ)。

『ムーラン』

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男装して自らを「ピン」と名乗るムーランに対しちょっかいを出してくるのですが、次第に良き仲間として打ち解けます。

そして、寄せ集めばかりの兵隊たちを鍛え上げるのがリー・シャン(B・D・ウォン)隊長です。

『ムーラン』

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将軍である自分の父親の期待を背負う正義感の強いシャン隊長は、短期間でムーランたちを立派な兵士に育て上げました。

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シャン隊長の「闘志を燃やせ!」は気合が入ります!中国語版の吹き替えはなんとジャッキー・チェンが務めました。

ムーランの正体がバレる

訓練を終えて立派な兵士になったムーラン一行は、シャン隊長の父親・リー将軍(ジェームズ・シゲタ)が居るはずの前線へ向かいますが、そこはすでにフン族による襲撃を受けた後でした。

戦地へ向かう男たちが愛する女性を思って歌う「愛しきひとよ」の明るい雰囲気から一転、一気に戦争の恐ろしさを感じさせる演出にドキッとするはず。

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ディズニーアニメーションのなかでは、おそらく初めて人が死ぬという描写がされていると思います。

さらに、中原へ向かうシャン隊長の一行はシャン・ユーからの襲撃を受けますが、ムーランが機転を利かせ雪崩を起こし、シャン・ユーの軍勢を雪の下に埋めることに成功。

『ムーラン』

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しかし、戦闘中に負傷したムーランが手当を受けている際に女性であるということがバレてしまうのです。

このことは軍規違反にあたり死刑に値する罪ですが、隊長はムーランに追放を言い渡し、命は助け山に置き去りにします。

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ムーシューも自分のためだけにムーランを英雄にすることを考えていたことを告白し、クリキーもただのコオロギであることを告白しました。

『ムーラン』の結末

結局何者にもなれなかったムーランたちは、故郷に帰ることを余儀なくされます。

しかし、シャン・ユーの軍勢が生き残っていることを知ったムーランは急いで都へ向かい、シャン隊長にこの事実を伝えようとしますが、ムーランの正体を知ったシャン隊長は態度を一変。

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「私がピンなら信じたのに!」と非難しても、ムーランの言うことに全く耳を貸しません。

事態を急く状況の中で勝利の宴が開催されますが、すでに忍び込んでいたシャン・ユー率いるフン族に宮廷はあっという間に制圧され、皇帝(パット・モリタ)が人質に取られてしまいます。

『ムーラン』

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ムーランはシャン隊長と仲間たちとともに皇帝の奪還作戦を決行!

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シャン・ユーとの壮絶な一騎打ちにも見事勝利し、皇帝と国を守ることに成功したのです。

皇帝も身分を偽って従軍したムーランを咎めるどころか、女性でありながら勇敢に戦ったとして褒め称え、累代の秘宝を授けました。

『ムーラン』

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勇敢に戦い国を守ったとして家に名誉をもたらしたムーランは、家族に暖かく迎えられます。

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そして、ムーランに想いを寄せたシャン隊長がムーランの家を訪ね、物語がはわります。

『ムーラン』感想

本当の自分を見つける少女の物語

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ディズニー・アニメーションの『ムーラン』は、「女性は女性らしく」という古い表現を打ち破るキャラを作りだしました。
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ムーラン自身の悩みは「自分らしく生きたい」という、誰もが思っていること。

「女らしく」「男らしく」という古いしきたりや考えに抗って、自分らしく生きる道を選んだムーランはとてもカッコよく映ります。

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『ムーラン』で描かれているのはラブロマンス中心ではなく、「自分のあり方」についての物語。

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ディズニーの他のプリンセス作品とは一線を画すので、性別を超えて楽しめる作品です。

また、ムーランの気持をよく表しているクリスティーナ・アギレラが歌う主題歌「Reflection」も多くの人からの支持を受けた理由も理解できます。

「ありのままの自分をごまかせないの」

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女は女、男は男としてありのままの自分を隠して生きていかなければならなかった時代。

ムーランは英雄となることで全てから解放されたわけではなさそうでしたが、多くの人に勇気を与えた伝説であることは間違いないでしょう。

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実写版『ムーラン』では、どのような物語にアップデートされるのか、とても楽しみです。

『ムーラン』2020年公開の実写版と比較!


実写版『ムーラン』2020年9月公開!

『シンデレラ』『美女と野獣』『アラジン』など実写化を試みてきたディズニーが次に挑む作品は『ムーラン』です。

『ムーラン』

(C)2020 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

リウ・イーフェイが主演を努め、ドニー・イェンやジェット・リーなどのカンフースターも出演する注目作品。

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日本での公開日も無事決まったムーランですが、予告編を見る限りミュージカルシーンはほぼなさそう。

ムーランが「自分のありのままの姿」を求めて葛藤する物語で魅せるほか、やはり最も注目されるのは、アクションではないでしょうか。

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主人公のムーランは「気」を操る戦い方をするそうです!

また、ドニー・イェン演じる鬼教官、タン司令官がどのようなアクションを見せてくれるのか、まだ映像が出ていないだけに期待が高まります…。

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主題歌はアニメ版と同じくクリスティーナ・アギレラが歌う「Reflection」を再起用、ムーランの気持ちを表す大切な曲です。

キャラ設定が大幅変更!ムーシューは登場しない?

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実写版での大幅な変更点といえば登場するキャラクター。

実写版はファンタジーより現実に近い描写がされているので、残念ながらアニメ版の人気キャラクターであるムーシューやクリキーの登場はありません。

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また、設定やキャラクターの名前が変更されている場合もあります。

新しく登場するキャラクターの中でも、注目すべきはコン・リーが演じる魔女のシェンニャン。

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強い「気」を持つミステリアスな魔女で、魔力により疎まれ国を追われたという複雑な背景を持つ孤独な女性なのです。

実写版ではシェンニャンが、自分の居場所を取り戻すため北方の柔然族の首領(シャン・ユーにあたるキャラ)と手を組むという設定になっています。

さらに、ムーランのライバルであり友人として登場するのがヨソン・アン演じる若者・ホンフイ。

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2人が恋仲になるかは不明ですが、ホンフイが自分のプライベートを相談するほどムーランとの仲を深めるそうです。

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もちろん男性同士として、ということでしょうが…。

敵キャラに当たるボーリー・カーン(ジェイソン・スコット・リー)も、侵略を試みた父親を皇帝に処刑されたという背景を持っており、「何故皇帝に恨みを持ち、侵略を果たそうとするのか」という理由が明確になっています。

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また、アニメ版には登場しないムーランの妹が登場するようです。

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アニメ版より、ドラマチックな展開が期待できる実写版の情報についても、今後ミルトモでご紹介していきます!

『ムーラン』あらすじ・ネタバレ感想まとめ

『ムーラン』

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ディズニーのアニメーション映画『ムーラン』についてご紹介しました!
要点まとめ
  • 『ムーラン』は、ディズニーで初めて「戦う女性」を描いた作品
  • ディズニー・プリンセスの中でも男っぽく描かれているので男性でも見やすい
  • 実写版はよりムーランの内面やフェミニズムを主張した内容に…?

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『ムーラン』は、ディズニーのアニメーション作品で私が1番好きな作品です。シャン隊長が歌う「闘志を燃やせ!」は暇があれば口ずさんでしまうほど。

実写版が公開されるということで、再びアニメ版を視聴する方も増えるのではないでしょうか?

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『ムーラン』はディズニー・プリンセス作品に分類されていますが、王家出身でも王族と結婚するわけでもありません。

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ちょっとお転婆な普通の女の子が主人公ということで、より現実味がある存在です。

父親を守るために軍隊という男の世界に飛び込んでいったムーランは、女性の社会進出の超先駆け的存在なのかもしれません。

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『ムーラン』ではハッピーエンドに終わりましたが、「男は国護り 女は家守る」という考え方が古いとされる現代でも、まだまだ変わっていないなぁという状況も少なからずあると思います。

ですが、「女性は女性らしく」「男性は男性らしく」という考え方を打ち破り、ありのままの自分を求めることがテーマである『ムーラン』は、たくさんの人に勇気を与えたことでしょう。

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実写版は、より女性に訴えかける内容になるのかなぁと予想しています。ただ、実写版のディズニー作品はその部分の主張が強すぎる感が否めないので、自然にやってくれたら良いのですがね…。

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