学校で女子生徒たちが受ける不当な扱い、その不条理に怒りを爆発させヴィヴィアンが匿名で疑問と提言を書き上げたのは小冊子「モキシー」。
『モキシー 〜私たちのムーブメント〜』は、正しくないことに我慢を強いる学校で、声なき声をすくいあげる「モキシー」に共感する女子高生たちが起こしたムーブメントを描いております。
アメフト部のスター選手の横暴やトラブルを避けるばかりで生徒の力になろうとしない大人たちに物申す!
間違っていることは、間違っている!私たちはここにいる!
意見をもつことの大切さ、勇気をもつことの尊さを謳うガールズ・パワー全開の爽快ストーリーです。
・トラブルにうしろむきな姿勢の学校
・ふざけるな!小冊子「モキシー」の主張
・勇気ある決意表明に広がる波紋
・小さな勇気、大きな力
それでは『モキシー 〜私たちのムーブメント〜』をレビューします。
目次
【ネタバレ】『モキシー 〜私たちのムーブメント〜』あらすじ・感想
とんでもないランキング
ヴィヴィアン(ハドリー・ロビンソン)は、新学期を迎えるというのに浮かない顔です。それはロックポート高校に、女の子たちをランキングするとんでもないリストがあるからです。
ヴィヴィアンと親友クラウディア(ローレン・ツァイ)は、そのランク付けを首謀するアメフト部主将のミッチェル(パトリック・シュワルツェネッガー)に目をつけられないよう、学校ではひっそりと過ごそうとしていました。
ところが、さっそく発表されたランキングに、「従順な女No.1」として名前をあげられたヴィヴィアン。その屈辱的でなんの根拠もない評価に腹をたてます。
ランキングには「ヤリたい女」「最高のおしり」「飲み会要員」「モテない女」「将来有望」「胸が成長」といった女子生徒をバカにしたようなものばかり。
女子生徒の誰もが不愉快に思うランキングであっても、シェリー校長(マーシャ・ゲイ・ハーデン)は、生徒間の罪のないリストだからと、アメフト部のスター選手のミッチェルの横暴を傍観するだけ、ロックポート高校に通う女子高生たちのざわつきは止まらないのでした。
言われっぱなしなんてイヤ!
ミッチェルたちのセクハラ満載の女子ランキングに誰もが腹をたてているのに、シェリー校長も先生も頼りにならず、我慢するしかない状況に腹をたてたヴィヴィアン。
母親のリサ(エイミー・ポーラー)の若かりし頃の男性中心社会への抗議活動をしていた、昔の小冊子に目を留めます。
90年代の女性の権利を声高に主張する活動内容に魅了されたヴィヴィアンは、それに刺激を受け、つき動かされるように女子生徒たちの気持ちを代弁する内容の小冊子「モキシー」をランク付けした本人たちに抗議する決意表明として書きあげたのです。
蔵商店
セリフで、「モキシー」の内容は説明されますが、どんな小冊子なのかもっと見たかったです。
正体不明の「モキシー」
女子生徒を侮辱にするようなランキングに疑問を呈した小冊子「モキシー」。ヴィヴィアンは、自分の名前を出さずに「モキシー」のコピーを50部ほど、女子トイレ置いてみたものの、これまで学校で能動的な行動をしたことがなく、自分の衝動的な行動にドキドキ。
学校に存在する性差別に抗議したい、それに賛同するなら、手に星やハートを書いて欲しいというヴィヴィアンの呼びかけに転校生のルーシー (アリシア・パスクアル=ペナ)や、「最高のおしり」のランクされたキエラ(シドニーパーク)、アマヤ(アンジェリカワシントン)が応え、賛同者が続々と登場。
女子高生たちの間で「モキシー」は反響を呼ぶのでした。
そして男子生徒がタンクトップを着ていても問題視されないのに、豊満ボディのケイトリン(サブリナ・ハスケット)がキャミソールを着ていると肌を露出しすぎだと、校長室に呼び出され、家に帰される一件をきっかけに、学校でまかり通る性差別を排除する「モキシー」運動が加速。
「モキシー」としての正体を隠したままヴィヴィアンは、「モキシー・ガール」の仲間たちと、女子生徒の尊厳と権利を守るフェミニズム運動に傾倒していくのでした。
蔵商店
女子たちも、人として大人な対応をみせるセスを「彼は超イケてる!」と言うのが、印象的です。人をイケてると感じるのは、見た目だけでなく、人間力だということですね。
広がるムーブメント
アメフト部のスター選手ミッチェルが傲慢なのは、学校のみんなが知っていること。
それなのに、奨学金1万ドルが贈られるアスリート大使の応募資格の推薦も要領よくひとりだけ取り付け鼻高々です。
校長も学校の評判をあげてくれるアメフト部に予算や時間さいて盛り立てるのだけど、好成績をあげる女子サッカー部への後押しはゼロ。
そんな不公平はよくないと、モキシー・ガールたちは、アスリート大使対立候補にサッカー部主将のキエラをたてて、学生たちにミッチェルとキエラ、どちらかが奨学金を受けるのにふさわしいか投票するキャンペーンを打ち上げたのでした。
正しい主張
スポーツ大使にキエラが選んでほしいと投票を生徒たち呼びかけて、キャンペーンに手ごたえを感じていたのに、奨学金を受けたのはアメフト部のミッチェル。
ガッカリするヴィヴィアンでしたが、モキシー運動を「自分に対するいじめだ」と言い出したミッチェルのおかげで、シェリー校長も正体不明の「モキシー」が誰なのか探し始め、モキシー・ガールで優等生のクラウディアを見せしめに停学にする事態にまで発展。
学校での性差別、不公平をただし、女子生徒たちの団結を呼びかける「モキシー」の運動だったのに、その活動の雲行きがあやしくなるのでした。
自暴自棄になったヴィヴィアンは、モキシー活動を通じて、距離が縮まったセスやママのリサにあたりちらし、自分が「モキシー」であることを言い出せず悩むのでした。
蔵商店
そんな時に、「モキシー」あてに届いた、レイプ被害に悩む女子生徒から助けを求める匿名の手紙。
ヴィヴィアンは、「モキシー」として全校生徒にレイプ被害すら言い出せないような学校の体制に抗議、ストライキをして、名もなき女子生徒の支援しよう、正しい行動をしようと呼びかけたのでした。
そして声なき声を代弁する存在となった「モキシー」としてヴィヴィアンは、ついに生徒たちの前に姿を現したのでした。
『モキシー 〜私たちのムーブメント〜』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
以上、ここまで『モキシー 〜私たちのムーブメント〜』をレビューしてきました。
・ムーブメントを生んだ反骨精神
・小さな勇気が団結を呼んだ
・声なき声の代弁者「モキシー」
アメフトのスター選手たち主導のセクハラ満載の無礼な女子ランキングがあるロックポート高校で、ヴィヴィアンが起こしたのは、学校の不条理に対抗するムーブメント「モキシー」。
学校での性差別、権威への不信をあらわにするヴィヴィアンがこっそり書き上げた小冊子「モキシー」は、瞬く間に共感を呼び、女子生徒たち同志を引き合わせるのです。
内気でおとなしいはずのヴィヴィアンに芽生えた反骨魂。「モキシー」を書いたことで、ヴィヴィアンを大きく成長させ、学校にも大きな変化を巻き起こす物語の『モキシー 〜私たちのムーブメント〜』。
疑問に思ったことに何も言わないのは、行動を起こさないのと同じこと!声をあげる小さな勇気が、不公平なこれまで常識を覆して、正しい流れを作りだす、爽快な作品です。
ぜひご覧ください。
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