映画『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』あらすじ・感想!真面目な人にこそ見て欲しい!ゆるめな異能力逃走ヒューマンドラマ

(C)Institution of Production, LLC モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン

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『ザ・コール』(20)のチョン・ジョンソと『マッドタウン』(16)の監督を務めたアナ・リリ・アミリプールがタッグを組む異色の異能力映画『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』が11月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ他 全国ロードショーとなります。

人を自由に操る超能力を覚醒させたひとりの女性、モナ・リザの活躍と彼女が出会うニューオリンズの人々たち。彼らが織りなすゆるくてどこかネジのぶっ飛んだ展開が見どころの作品です。

ポイント
・韓国の若手俳優、チョン・ジョンソが大活躍!
・イカれた街「ニューオリンズ」で繰り広げられる”ゆるサスペンス”?
・サウンドトラックが最高にイカす

それでは『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』をネタバレなしでレビューします。

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『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』あらすじ【ネタバレなし】


ある日突然、能力に目覚めるモナ・リザ

ある赤い満月の夜。アメリカのとある精神病院。12年もの間そこで隔離されている少女モナ・リザ(チョン・ジョンソ)は、突如謎の力に目覚める。それは目があった相手を意のままに操れる超能力だった。モナ・リザは超能力を使って精神病院を脱走。ニューオリンズへと逃げ込む。

そこは夜になればギラギラしたネオンが輝き、刺激や快楽を求めて多くの人が集まる街だった。モナ・リザは食料雑貨店で奇抜な風貌の青年・ファズと(エド・スクライン)と出会うが、そこへ脱走したモナ・リザを捉えるためにハロルド巡査
(クレイグ・ロビンソン)が現れる。モナ・リザは超能力を使って何とかその場を逃れるが、ハロルド巡査は重症を負う。

モナ・リザの力に目をつけたストリッパー

モナ・リザはダイナーを見つけて立ち寄ると、そこでストリッパーのボニー・ベル(ケイト・ハドソン)がダイナーの客と喧嘩をしている場面に遭遇する。モナ・リザはボニーを超能力で助けると、その力に目をつけたボニーはモナ・リザを自宅で匿うことに。

ボニーはシングルマザーで一人息子のチャーリー(エヴァン・ウィッテン)と暮らしており、生活費を稼ぐためにモナ・リザの力を使おうとするが…。

施設から逃れ、自由を求めるモナ・リザと、彼女を追う刑事、能力に目をつけるストリッパーなど…。一筋縄ではいかない人々が織りなすドラマの行方とはーー。

『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』感想

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韓国の若手俳優、チョン・ジョンソが大活躍!

『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』で主人公のモナ・リザを演じるのは、韓国の俳優チョン・ジョンソ。

村上春樹原作の映画化『バーニング 劇場版』(18)
で名監督イ・チャンドンに見出されると、役者として数々の賞を受賞。作品自体も第91回アカデミー賞にて、韓国映画作品として史上初めて外国語映画賞最終選考9作品に残りました。

チョン・ジョンソは幅広いジャンルの作品に出演しており、多彩な演技も注目を集めています。Netflix配信映画『ザ・コール』ではスリラーに挑戦し、同じくNetflix配信映画『バレリーナ』(23)では元凄腕警護人として、キレッキレのアクションに挑戦。

『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』では掴みどころのない少女モナ・リザを怪演しており、ミステリアスなのにどこかあどけないギャップが印象的なキャラクターです。

共演には『あの頃ペニー・レインと』(00)や『ライフ・ウィズ・ミュージック』(21)でゴールデン・グローブ賞にノミネートされたケイト・ハドソンが抜擢。モナ・リザの能力に目をつけたストリッパー、ボニー・ベルを演じています。

またモナ・リザを追うハロルド巡査を『ルディ・レイ・ムーア』(19)や『名探偵ティミー』(20)や『ソングバード』(20)などに出演するクレイグ・ロビンソン。モナ・リザが逃亡中に出会う青年・ファズを『デッドプール』(16)や『ビール・ストリートの恋人たち』(18)のエド・スクラインが名を連ねました。

ちなみにボニーの息子を演じたエヴァン・ウィッテンはNetflix映画『アレックスとチュパ』(23)にてチュパカブラと絆を育む(!?)主人公を演じています。果たして今作ではモナ・リザと絆を結べるのか…?

イカれた街「ニューオリンズ」で繰り広げられるゆるいサスペンス?

本作の面白い点は、異能力者の逃避行なのに全体的にどこかゆるい空気が漂う点です。その大きな要因はニューオリンズという街の様子にあります。

日本で例えるなら歌舞伎町とかに近い雰囲気(違っていたらすいません…)があり、一癖も二癖もある人々が悠々自適に過ごしています。異能力者のモナ・リザの印象が少し薄れるくらい、個性の強い街なのです。

ボニーやファズといった人物をはじめ、やや頭のネジが飛んだキャラが多く、モナ・リザの行く末はもちろん、彼女の周りの人々がどんな運命をたどるのか、なかなか読めない点も面白いです。

モナ・リザ自身もミステリアスなキャラクターですが、能力をなんとなく人のために使ったり、自分の味方を選ぶ基準がシンプルすぎたりと、どこかピュアな一面もあります。逃避行というより、ゆるいヒューマンドラマのようにさえ感じられました。

サウンドトラックが最高にイカす

本作の監督を務めたアナ・リリ・アミリプールの作品に共通して言えるのが、サウンドトラックがとても良い点です。

例えば監督のデビュー作『ザ・ヴァンパイア 〜残酷な牙を持つ少女〜』(14)は、少年とヴァンパイアの少女の出会いを描いたボーイ・ミーツ・ガールな作品です。全編モノクロで描かれ、サントラも既存曲をうまく取り込んだセットリストのようになっています。

続く2作目である『マッドタウン』でも、DJによるライブシーンや、これまた印象的なサウンドトラックがつかわれるなど監督と音楽は切っても切れない関係性なのです。


『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』でも、冒頭でfederaleによるモナ・リザをテーマにした楽曲「Mona Lisa」が流れるほか、作中のニューオリンズに負けないくらいの刺激的な楽曲が多数使われていました!

『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』あらすじ・感想まとめ

要点まとめ
・チョン・ジョンソのミステリアスな演技に惹かれる!
・アメリカの歌舞伎町こと、ニューオリンズの世界観がよい
・劇中で使われる楽曲が良曲揃い!

以上、ここまで『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』をレビューしてきました。

単純に今作の設定や世界観に惹かれた方はもちろん、監督のデビュー作『ザ・ヴァンパイア 〜残酷な牙を持つ少女〜』が好きな人も、きっとハマる作品だと思います!

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