『モブサイコ100』声優/キャラ・あらすじ・ネタバレ感想!バトル漫画の定石を覆す青春アニメ

アニメ『モブサイコ100』第1期の声優・キャラ・ネタバレ・無料動画まとめ!

出典:dアニメストア

『ワンパンマン』の原作者で知られるONEが描く青春バトル作品『モブサイコ100』は、2017に「小学館漫画賞」を受賞。

度重なるイベントを成功させたのち、ドラマや舞台にもなり、そして2019年1月期にアニメの第2期が放送された大ヒット作品。

ポイント
  • 作者ONEの独特のシナリオ展開は、アニメの定石を覆し、新しい可能性を教えてくれます。
  • 中学生・影山茂夫の葛藤は、刺激や気づきをもたらします
  • 演出・キャスト・音楽、あらゆる視点から感じる作品愛は、続編を求めずにはいられなくなります

これほどの人気コンテンツとして世間が知ることになったのは、何を隠そう2016年のアニメ放送がきっかけです。

超能力を使う少年が、超能力に頼らずに成長していく姿は、心に響くものがあります。

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『モブサイコ100』作品情報

作品名 モブサイコ100(第1期)
放送年 2016年7〜2016年9月
話数 全12話
原作 ONE
監督 立川譲
声優 伊藤節生
櫻井孝宏
大塚明夫
入野自由
松岡禎丞
佐武宇綺
藤村歩
音楽 川井憲次
主題歌 オープニング「99」
エンディング「リフレインボーイ」

『モブサイコ100』声優・キャラクター紹介

影山 茂夫かげやま しげお(声優:伊藤節生)

  • あまり目立たないことから「モブ」と呼ばれる塩中学校の2年生。
  • 強大な超能力を持つが、意識がなくなると暴走してしまい、感情を表に出すことができない。
  • 師匠である霊幻新隆が経営する『霊とか相談所』にて、時給300円でアルバイトをしている。
  • 想い人・つぼみちゃんと恋人になることを夢見ており、肉体改造部で体を鍛える。

霊幻 新隆れいげん あらたか(声優:櫻井孝宏)

  • 『霊とか相談所』を経営している、自称・霊能力者
  • 小学生の景山茂夫が超能力の使い方で悩んでいる時に相談に乗ってからは、力の使い方を教えるといいつつ、除霊の手伝いを格安でさせている。
  • 『ソルトスプラッシュ』『アロマ超特急』などの必殺技を持っているが、ただ塩をまき散らしたり、独学で得たマッサージのスキルを使うだけなので、霊的な能力は使えない。
  • 処世術に長けており、その考え方や言葉で茂夫や依頼者の心を救うことがある。

エクボ(声優:大塚明夫)

  • 古くから現世にとどまっている上級悪霊。
  • 一人の人間に憑依し宗教団体(笑)を作り、神になろうとしたが、影山茂夫に妨害される。
  • 弱体化したのちは影山茂夫や影山律について歩き、隙あらば利用しようとするが、逆に消されかける。基本的には茂夫に憑き、ツッコミ役となる。
  • 霊幻新隆に霊能力がないことを知っているため、霊幻が偉そうな発言をするとイラッとする。

影山 律かげやま りつ(声優:入野自由)

  • 影山茂夫の1つ下の弟。塩中学に通い、生徒会役員を務めている秀才。
  • 兄の茂夫の超能力に憧れており、見えないところでスプーン曲げの練習をしている。
  • 過去に茂夫の暴走した超能力の犠牲になったことがあり、兄を尊敬する半面で恐れている。
  • 兄への劣等感や校内の不良性と排除計画に加担するなど、負の感情が膨らみ出したことで超能力が使えるようになり、エクボが見えるようになる。

花沢 輝気はなざわ てるき(声優:松岡禎丞)

  • 黒酢中学に通う青年で、影山茂夫と同い年。
  • 超能力を使って優雅な生活を送り、黒酢中の裏番長として君臨する。
  • 影山茂夫に出会ったことで人生観が変わり、茂夫をライバル視しつつ味方となっていく。
  • 超能力を使うときは、なぜか内股になり、茂夫との激戦の末に髪を剃られると、あからさまなカツラを付けて生活をするようになる。

【ネタバレ】『モブサイコ100』あらすじ・感想


バトル漫画の定石を軽く覆す

第1話のアバン(オープニングの前部分)で、凶悪な悪霊が出てくるも影山茂夫こと「モブ」がこれを一瞬で除霊します。

霊に怯える人たちがいて、霊幻新隆が秘儀『ソルトスプラッシュ』を使っても除霊をすることができません。

しかし、モブは顔色ひとつ変えることなく、あっさりです。

この『モブサイコ100』では、モブの超能力はケタ外れに強いです。

そのため、彼が強くなっていって凶悪な敵と倒す!というスタイルはほぼありません。

見ている人からすれば、「えっ?これで終わり?嘘でしょ」と、あっけらかんとなってしまったり、あまりにもシュールに思えたりします。

バトル漫画の定石を覆す展開は、『ワンパンマン』でも多分にあります。

これは同作者・ONE氏の独特の手法というか…思考だなと思い、不思議とクセになっていくんです。

超能力はただの特徴のひとつという考え

主人公・影山茂夫は、見た目が地味なことから「モブ」と呼ばれる中学生。

しかし、超能力を生まれつき持っており、スプーンを曲げたり犬を空中に浮かせたりを当たり前にすることができました。

その力を、意中の女子・高嶺ツボミに「すごーい」と言われることが嬉しかったモブですが、次第にツボミちゃんは飽きてしまったのです。

小学生になるころには、スポーツのできる男子に夢中なツボミちゃんを遠くから眺めていることしかできなくなったモブは、超能力があっても良いことはないと考え始めます。

さらに、モブが超能力を持っていることを嫌だと思うようになった事件があります。

それは、モブが弟の律と共に不良に絡まれてしまったときのことです。

このときモブは、不良に突き飛ばされて意識を失ったことで、超能力が暴走し、そこに居合わせた不良や律に大怪我を負わせてしまったのです。

弟の律は何もなかったというが、明らかに嘘です。

律はモブが気を使わないように、何もなかったと言うのです。

そうしてモブが超能力について悩んでいた時、たまたま目に入ったのが『霊とか相談所』です。

そこでモブは、麗幻新隆に超能力のことを相談したとき、こう言われたのです。

超能力はただの特徴のひとつ。

足が速い、歌がうまいなどと変わらない。

魅力の本質は人間味だ、いいやつになれ、以上。

この言葉を聞いて、モブは不思議と安心することができたのです。

それ以前に、「俺も同じように悩んだ」という霊幻の言葉が響いたモブなのですが、これは霊幻のハッタリです。

このお話は第1期後半の展開にも、だいぶ影響します。

これをきっかけとして、モブは霊幻のもとで「力の使い方を教えてやる」前提で、良いように使われるようになります。

霊幻新隆、なんという奴だと思われるかもしれませんが…。

力で悩んでいるモブにとっては、ただただ特別な存在になっていったのです。

インチキ霊能力なのに、ありがたい言葉が満載

処世術に長けている霊幻新隆という男は、会社勤めがつまらなくなり、なんとなく個人事務所を始めたような男です。

そして、人の心を読むのが上手であったり、言葉巧みに相手の心を誘導することが得意です。

詐欺師に勘違いされそうですが、『霊とか相談所』では、高いツボを売りつけたりなどはしませんし、依頼料として除霊マッサージをしますが、一般的なマッサージよりも安いくらいです。

そんな彼だからこそ、大人の視点からモブに様々な助言をしてくれます。

その言葉は、ときどき見ているこちらの心にも響きます。

人の顔色を見て生き、自分の感情を殺して生き、空気を読もうよ。

と言われたモブに対しては、

「お前の人生の主人公は、お前だろ?」

モブが部活の勧誘を断り切れないときには、

「問題の先送りはいかんぞモブ。やりたくないことはきっちり断らないと。」

弟の律を誘拐した超能力集団『爪』の部下に対して、

「そんなんでトップに立ったところで、自分たちが踏み荒らしてきた汚い景色しか残らんぞ。」

「マナーを守った上で頂点を獲るから気持ちいいんだろうが!」

「世界を見てないくせに世界征服?笑わせんなよ!社会から逃げたいだけなんだろ?大きくなりたきゃ、現実に生きろ!スタートはそこからだ!」

胡散臭いのですが、同時に人間味あふれ、その口から出てくる言葉はどれも正論で、専用のまとめサイトができるほどに溢れております。

もしも超能力があったら…

もしも超能力があったら何がしたい?

そんな話を友達としたことはないでしょうか?

『モブサイコ100』に出てくる人物は、超能力を使って悠々自適に生きていたり、なりたい自分になろうとしたり、逆に超能力を手にしたくて葛藤する人物がいます。

上級悪霊のエクボは、神になろうという野望を果たすために、人間に憑依して宗教団体を立ち上げます。

とにかく笑っていれば幸せになれるという、さして悪いことをしそうにない団体を作り上げましたが、別に笑いたくない、感情を表に出せないモブが現れたことで、一瞬で崩壊してしまいます。

黒酢中で裏番長をやっている花沢輝気は、超能力を使って良い成績を取り、スポーツでも優秀な成績を上げ、不良を従えて、悠々自適な生活を送っています。

通称「テル」と呼ばれる彼は、実は自分に自信がなく、超能力がないと何もできないと思っている節があり、それをモブに見抜かれてしまうのです。

自分の方が力が上だと思うテルは、モブに超能力勝負を挑むが、結果的に大敗。

地位も名誉も友達も失ったテルは、『肉体改造部』という仲間のいるモブによって、改心することになりました。

タイトルが好き!

正直なところ、アニメの魅力はいくら書いても尽きません。

「百聞は一見に如かず」というように、実際に見るのが一番ご理解いただける作品です。

どの作品にも、各話のタイトルって必ずありますよね?『モブサイコ100』にももちろんあります。

そのタイトルの中で、え?これってどういう内容なの?と思うものがあります。

・青い春の疑問 〜脳感電波部登場〜
→青春の疑問?脳幹電波部って?

・集いへの誘い 〜簡単に言うとモテたい〜
→モテたい……ものすごく直球。

・OCHIMUSHA 〜超能力と僕〜
→超能力と僕……作文のタイトルみたいです。

・昂揚 〜喪失を手に入れた〜
→『喪失』を手に入れるとは?

・兄ペコ 〜破壊意思〜
→何?兄ペコ!

・モブと霊幻 〜巨大ツチノコ現るの巻〜
→>第1期の最終話にツチノコ!?

何があるのか気にならずにはいられないタイトルばかりなのです。

気になっちゃったなら、ぜひ見てほしいです。

演出的こだわりがスゴイ!

「超能力で強敵をあっさり倒してしまう」

言葉でそう書かれてしまうと、面白くないと思われる人もいるかもしれません。

しかし、映像はあっさりしたものではありません!

超能力を使う人物によってエフェクトが異なっていたり、一瞬の衝撃の間に宇宙が描かれていたり、CGばかりかと思えば筆で描かれたようなシーンが合ったりと、見ている者を飽きさせないどころか、どんどん引き込んでいきます。

また、キャストにもこだわりがあります。

主人公・影山茂夫役の伊藤節生さんは、声優としてデビューして間もなく、主役級の役をまだやったことがありませんでした。

しかし、この作品で初主演を果たし、2017年の第11回声優アワードで新人男優賞を受賞しました。

新人ゆえの不慣れな感じと、生き方に悩むモブの姿がリンクしたように感じます。

そして、霊幻新隆役には櫻井孝宏さん、影山律役には入野自由さん、花沢輝気役は松岡禎丞さん、エクボ役は大塚明夫さんと、人気のベテランの声優さんがキャスティングされているんです。

この形によって、主人公を周囲が助けて支えていき、主人公は周囲に影響されて成長していくというスタイルが、作品の中に二重に形成されています。

こういう演出が隠れているからこそ、『モブサイコ100』というアニメは、第2期や舞台化、ドラマ化までも一気に決まったと言えます。

『モブサイコ100』声優/キャラ・あらすじ・ネタバレ感想まとめ

正直言って、第2期を作らないわけにはいかない作品でした。

要点まとめ
  • モブの心の成長は、いくつになっても考えさせられる。
  • 霊幻新隆の言葉が心に響く
  • 超能力は特徴のひとつという新しい概念。でもスゴイ闘いが繰り広げられる!
  • 第2期を待たせる演出が凝縮。やらないわけには行かなかった。この先の成長も楽しみになる作品。

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