『ミックス。』あらすじ・ネタバレ感想!新垣結衣、瑛太のW主演、豪華すぎるキャストが送る胸アツストーリー

出典:映画.com

『デート~恋とはどんなものかしら~』やドラマ『リーガルハイ』シリーズで高満足度脚本家1位となった古沢良太が手がけるラブコメディ。

卓球映画だけどヒューマンドラマでもあり、登場人物それぞれが卓球にかける「想い」に感動必至。

恋にときめいて、卓球にちょっと詳しくなりながらも、笑って泣けちゃうストーリーです。

ポイント
  • 日本卓球界の人気者が多数出演し話題、まるで卓球のオールスター感謝祭みたいだ!主役に負けない名演技は見逃せない。
  • ガッキーが黒ギャル!?二度とないであろう貴重すぎる姿はこの映画でしか見られない!
  • 永野芽郁がヒロインの敵役!貴重な小悪魔毒舌キャラは必見!
  • 『ミックス。』という映画名の通り…卓球を中心に恋愛要素、親子愛、友情、スポ魂、ひとつの映画の中にたくさんの人の人生がミックスされている

それではさっそく映画『ミックス。』をレビューしたいと思います。

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『ミックス。』作品情報

映画『ミックス。』

(C)2017「ミックス。」製作委員会

作品名 ミックス。
公開日 2017年10月21日
上映時間 119分
監督 石川淳一
脚本 古沢良太
出演者 新垣結衣
瑛太
広末涼子
瀬戸康史
永野芽郁
佐野勇斗
蒼井優
山口紗弥加
遠藤憲一
森崎博之
小日向文世
田中美佐子
音楽 末廣健一郎
主題歌 SHISHAMO「ほら、笑ってる。」

【ネタバレ】『ミックス。』あらすじ・感想


卓球の「ミックス」ご存じでしたか?不思議で魅力的、ミックスの世界に引き込まれる

卓球の個人戦や団体戦はよく試合をテレビなどで見かけますよね。

卓球の男女混合ダブルスで戦うミックスというジャンルがあるのを知っていますか?

この映画は、その男女ペア卓球のお話なんです。個人戦と違って2人の呼吸合わせがとても大切、加えて男女ペアということもあって戦略の練り方の多種多様!

『ミックス。』では、ひとりひとりのプレイスタイルの紹介テロップも入ったりするのでわかりやすいんですよ。

ペアの相性が大事という恋愛に共通した部分がある「男女混合ダブルス」の持つ魅力は、本作を観れば分かります!

『ミックス。』を作り上げたのは、『デート~恋とはどんなものかしら~』『リーガルハイ』シリーズでタッグを組んだ脚本家・古沢良太と、監督・石川淳一のゴールデンコンビ!

このタッグでは『エイプリルフールズ』に次ぐ二作目の映画です。

シリーズになるほどのヒットドラマを撮っている2人の映画…気になりますよね。観る人の期待を裏切らない映画です!

日本卓球のオールスターが勢ぞろい!二度とみられない貴重な演技は必見!

卓球のプロリーグ開幕でますます盛り上がっている日本卓球界。

なんとプロリーグのスターたちが『ミックス。』にまんま出演しているんですよ!顔ぶれが本当に豪華です。

トップ選手の集まるパーティーの参加者として、リオオリンピック男子シングルスで銅メダルを獲得した水谷隼さんが本人役で出演!

世界ランク最高3位に輝いた、かすみんこと石川佳純さんも本人役で登場。

いつもとは違うドレスアップした華やかな姿の可愛さに驚きました。ラケット握っていない姿も輝いてました!

その他、高校生ミックスペアとして伊藤美誠・木造勇人ペア、大学生ミックスペアで吉村真晴・浜本由惟ペアも登場。

なんと、この2組は実際に試合しているところが見られます。

卓球選手のプレーが映画の中で見られるのはなかなか無い…本物が出ているので、よりリアルさが増して臨場感たっぷり。

プロの選手の本気の卓球プレーが見られるなんて贅沢な演出ですよね!

卓球界公認ムービー、卓球シーンも激アツなんです。

ずっとラケットを手に握って慣らしたというガッキー、ガチで卓球上手すぎる!

『ミックス。』で卓球する俳優陣を技術指導したのは、川口陽陽さんという人物です。

そんな川口さんが『ミックス。』の舞台裏を明かしています。

主役の新垣結衣さんは打ち方を迷うくらいの状態からのスタートで、ラケットが手になじむよう自宅に帰っても常にラケットをずっと手に持っていたそうです。

卓球初心者だったなんて微塵も感じさせないガッキーの圧巻のプレイは見ごたえあり!努力家のスゴイ女優さんですよね。

「陽陽先生~」と役者陣に好かれ、最終日には泣いてしまうほどの関係を築いた川口さん。

彼の卓球技術指導の成果がバシバシ伝わってくるド迫力のラリー戦は『ミックス。』の見どころですよ。

「その球技は人生における幾つかの真理を私に教えてくれた」の言葉が深い

多満子(新垣結衣)が語る卓球が教えてくれたこと…これがこの映画で重要なポイントです。

「その球技は人生における幾つかの真理を私に教えてくれた」と多満子が語ります。

  1. 輝かしい栄光は人を狂わせる
  2. 親という生き物はわが子を天才と思いたいものであり、容易には現実を受け入れられない
  3. この地獄からいつか王子さまが救いだしてくれる…ような奇跡は決して起きない
  4. 人は得てして大切なことに気付いたときには遅過ぎる
この真理の続きがラストにも出てくるんです!

どう変化するか…ラストに加わるのは、かなり唸る言葉です。

「その5」に追加される言葉は、ぜひ本編で。

母の超スパルタ教育で卓球が嫌いに…卓球のせいで人生に挫折してしまった元天才卓球少女の富田多満子(新垣結衣)

幼い頃、卓球のこととなると鬼瓦のような顔をする母・華子(真木よう子)からスパルタ指導を受けて育った多満子(幼少期・平澤宏々路)。

「世界を獲って頂点で輝けぇー!」と言いながら、高速で球出しする華子はまさに鬼…真木さんの異常な気合いで観ているこちらまでビビってしまいます。

表彰台にそこそこお姉さん達が登壇する中、3位のところに小さい多満子が登っても…労うことなく「あんな格下に負けて恥ずかしくないのか、負け犬!」と娘に一言。

華子「やる気ねぇならやめちまえ!」

多満子「(即座に返答)やめたいです」

華子「甘ったれんな!お前の意見なんかきいてねーんだよ!」

このやりとりに吹き出してしまいました…素直にすぐに「やめたい」と言った多満子でしたが、多満子に決定権はなかった模様。

永遠の卓球界のアイドル福原愛ちゃんの幼少期を思わせる、頭にスポーツ用のヘッドバンドをして髪を編みこんだヘアスタイルの多満子が可愛いんです。

それは日本人の抱く卓球少女の出で立ちそのもの!スッと内容が入ってくるのも、視聴者イメージに沿った登場人物設定の細かさからなんです。

母は高校生の時に他界…母は「夢を押し付けてた、やめていいよ卓球。普通の暮らし、平凡な人生が一番幸せよ。」そう言います。

多満子と一緒に感動していると…最後にグッと多満子の手を引き寄せ「まあホントは続けてほしいけどね」と真顔でひと言、最後も鬼でした。

古沢節全開の脚本に序盤からグッと掴まれます。

母が亡くなった後の多満子はどうなるんだろう…興味深々のままストーリーが進んでいきます!

この後、かなり世間がザワついたガッキーの黒ギャル姿がみられます!

きっと、制服着た優等生バージョンのガッキーとはじけた黒ギャルガッキーの両方が見られるのはこの映画のみ。

「どれがガッキー?」と思うほど化けた貴重なシーン、ビフォーアフターぜひ注目して観てくださいね。

大人になって多満子は田舎から上京、勤務している会社所属の卓球界のプリンスで一流選手・江島晃彦(瀬戸康史)と出会い、多満子は卓球を知らない女を装い交際します。

ある日、彼が「ミックス」のペア小笠原愛莉(永野芽郁)と浮気している現場に遭遇…破局、酒乱になり大荒れしたのち、会社を辞め無職となり実家に舞い戻ります。

卓球自体に極度の嫌悪感を抱く展開、「私にとって卓球は黒歴史…」そう言う15年ラケットを握っていない多満子がどうやって「ミックス」をすることになるのか…気になりますよね。

妻の上司に暴力、家族に捨てられてしまった元プロボクサー萩原久(瑛太)

網膜剥離で引退した元プロボクサー萩原久(瑛太)、その後の仕事はどれも続かず…ある日、酒に酔い帰宅すると妻と男が家にいるところに遭遇、浮気していると勘違い、その場に居合わせた妻の上司を殴ってしまいます。

そのせいで家族からも見捨てられてしまいます。

多満子と久のファーストコンタクトは最悪…かたや変質者と勘違い、かたや服に吐かれてしまうという最低な印象をお互いに持つことになります。

瑛太さんの飄々とした様子が「落ちぶれた元プロボクサー感」出まくりで半端ない!

職場の建設現場でも結構陰湿ないじめにあったりします。

特に主任・石原(トレンディーエンジェル斉藤さん)のいじめっぷりが酷い、いつもの斉藤さんとは違いますよ。

でも、久はこの現場で大切なものを得ます。

仕事を転々としていた久が、過酷な状況で継続した仕事から得たものにジーンとしました。

本当に「継続は力になる」そう思わせてくれるんです!

出会いが最悪だった2人は、多満子の母が経営していた「フラワー卓球クラブ」で再会します。

元プロボクサーが卓球?という疑問。元妻の連れ子である娘と一緒に卓球するため…なんです。

その理由を知った瞬間に「この人、悪い人じゃないな。むしろイイ奴かも。」と思いました。

多満子もそう感じたようで、2人のお互いに対するわだかまりはどんどん消えていきます。

ひょんなキッカケで、久と多満子は「ミックス」を組むことになります。

錆びれたフラワー卓球クラブを救え!

すっかり落ちぶれ、ただの社交場となってしまった「フラワー卓球クラブ」。

このままでは経営が厳しいクラブを「ミックス」で全日本選手権に出て実績をあげ救おうという計画が始動します!

いま教えているのは元ヤン・現セレブ妻の吉岡弥生(広末涼子)、彼女にグイグイ引き入れられ、やることが無い多満子は卓球クラブに行くことになります。

医師の妻となった弥生もまた、夫の昇進が自分の過去のせいで遅れていると「元ヤンキー」という過去に悩む女性。

そんな弥生と組むことになるのは、引きこもり高校生の佐々木優馬(佐野勇斗)。

優馬は学校に行かずファミレスに登校する不登校児ですが、誰よりも熱い卓球マニアなんです。

ふたり、それぞれ悩みを抱えながら卓球をしているんです。

でも、弥生は旦那さんとのキュンとする感動の結末が!

優馬には卓球マニアらしい、素敵な結末が待っています!

学校に向かっては歩が進まない優馬が、大好きな卓球の試合をしに行くために一生懸命に「走る」姿、泣けるんです。

もう1つのミックス組は、プチトマト農園の落合夫婦。

夫・元信(遠藤憲一)と妻・美佳(田中美佐子)には、卓球をする大きな意味があります。

でもこの夫婦、なかなか試合できないんです…実は元信、試合となるとお腹が痛くなっちゃう、そしてトイレに籠るの繰り返し。

はじめはありがちな緊張しいの人なのだろうと思っていました。

しかし最後、元信の腹痛は緊張からではない理由があることを知ったとき、この夫婦の人生を思って鼻奥がツーンとうずきました…

久と多満子のミックスを合わせ、ペア3組で「フラワー卓球クラブ」起死回生の日本選手権へ!

どうなる、田舎の卓球クラブの運命は…

爆笑!久(瑛太)と多満子(新垣結衣)の対戦相手、そして武者修行に行った道場破りの敵たちの個性がヤバイ…

「岩田卓球道場」では、中学生ペアの後藤田タケル(鈴木福)・日高菜々美(谷花音)と対戦。

キレ味鋭い卓球をするちょっぴり生意気な強敵です。

福くんに「大人気ねぇぞ~」と言わせる戦いに注目です。

「卓球教室モンロー」では、生瀬勝久さん演じるジェーン・エスメラルダの見た目の破壊力。

ラケットにサソリがあしらわれ、黒ネイルに黒タイツ…個性しかない風貌!えっ男女のペアじゃなくない!?

男男ペアの反則スレスレのこの敵と、どんな戦いをするのか見たくなってきませんか?

「うっしゃしゃしゃーー!」という掛け声がたまらない!ガッキーの一番可愛かったシーンな気がします!

「神奈川県警チーム」山下誠一郎(吉田太郎)と佐藤風香(中村アン)とは、選手権で2回対戦します。

久と多満子も進化しますが、このペアも1年後の2度目の対戦のときに変化していて…その変化に笑ってしまいました!

SHISHAMOの「ほら、笑ってる。」のアップテンポのカワイイ曲に合わせて物語が進んでいきます。この曲がまたイイ!

小走りで走り出したくなるような元気でる歌なんです。

強烈な対戦相手たち。人物の個性が分かりやすく、卓球の専門家によるとちゃんとそれぞれの個性にあわせたプレースタイルになっているそう!

卓球を知らない人も「通」の人も楽しめる内容になっていますよ。

「立てごみども!休む時は死ぬときよー!」にたぎる

まさかの灯台下暗し。

多満子たち行きつけの麻婆豆腐が異常に辛い中華料理店「楊々苑」。

料理人・張(森崎博之)と店員・楊(蒼井優)は「ワタシタチ、卓球ツヨクナイ。ナショナルチーム強化選手カラ脱落シテシマッタ」と言うのです。

「ウソ!かなり強いじゃん!」と爆笑、衝撃を受けます。めちゃめちゃ怪しい日本語を話す、楊のキャラ最高なんです!

「チョレイ!」の掛け声がトレードマークの張と楊がコーチとなってスパルタ指導してくれます。

楊は「中国卓球なぜ世界一か、答え簡単!中国世界一厳しい練習するだからね!」と言います。

「立てごみども!休む時は死ぬときよー!!」

この叱咤激励の言葉に、何かよくわからないパワーが湧いてきます。

観ていると「たぎる」んです、この映画。画面からいいパワーが送られてくるような気がします。

「楊々苑(ようようえん)」のネーミングは、技術指導した川口陽陽さんの名前からきているのでは…と予想すると、裏方愛も感じますよね。

きっと偶然じゃない。そんな気がします!

お互いついた嘘、優しさのコンビ解散。感動と胸鷲掴みのラスト!

久と多満子、どちらもお互いの幸せを願ってウソをつき、ペアを解散しようとします。

ダブルスのパートナーを超えた「絆」が2人に産まれていました!

久の言葉が、2度も多満子を救うのです。

多満子が、江島と小笠原に悪口を言われて馬鹿にされているとき、江島と小笠原のところに向かって行った久がいう言葉が沁みるんです…。

久「一生懸命生きてるやつ、バカにすんなよ!」

ガツンときた台詞でした…。

最後には、未来のチャンスを棒に振って多満子を迎えに行き…キス!!

久「迎えにきたんだよ。マイパートナー。」

一瞬で沸点になりすぎて、キュンどころか「ギュン」となりました!

ふたりの紆余曲折、ステキなんですよね!細かい部分を知っているとより感動深いですよ。

ラストすべてのドラマがキュッと収まる感じが気分がイイんです。

納得する結末を用意してくれているので見やすいです。

いろんな人間模様が描かれているので、同じじゃなくても誰かしらの人生が自分にリンクして、自然と気持ち入るんですよね。

観終わったときにスッキリ爽快なキモチにさせてくれる元気になる映画です。

『ミックス。』あらすじ・ネタバレ感想まとめ

以上、ここまで『ミックス。』について紹介させていただきました。

要点まとめ
  • 卓球の男女混合ダブルス(ミックス)を題材とした映画。ミックスを通して描かれる小さな奇跡の人間模様、天才・古沢良太のオリジナル脚本はやっぱりスゴイ!
  • 元・天才卓球少女と元・プロボクサー、一度挫折を味わった「元」同士が組んだミックス。挫折して置き去りにしたもの、何かをはじめるのに遅すぎるってことはない…そんな風に感じさせてくれ勇気がもらえる。
  • 個人の強さが必ずしも直結しない男女混合ダブルスの深さ。どのミックスペアが好きか…好みが分かれるほどの、キャラのし強いミックスが見応えあり。
  • 勝ち負けだけが重要じゃない!負けても「勝つ」ことがある…ということを教えてくれる素敵な作品。

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