ハラハラするストーリーかと思いきや、実はその裏側にあるものがこの映画の真のテーマ。
一瞬たりとも気が抜けず、最初から最後まで楽しめました。
- 繰り返される8分間の間で爆弾犯を見つけ出す
- なぜ同じ8分間が繰り返されるのか
- 予想できない結末に涙
それでは『ミッション:8ミニッツ』をネタバレありでレビューします。
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目次
『ミッション:8ミニッツ』作品情報
作品名 | ミッション:8ミニッツ |
公開日 | 2011年10月28日 |
上映時間 | 94分 |
監督 | ダンカン・ジョーンズ |
脚本 | ベン・リプリー |
出演者 | ジェイク・ギレンホール ミシェル・モナハン ヴェラ・ファーミガ ジェフリー・ライト マイケル・アーデン キャス・アンヴァー ラッセル・ピーターズ スコット・バクラ |
音楽 | クリス・ベーコン |
【ネタバレ】『ミッション:8ミニッツ』あらすじ
繰り返される8分間
列車の中で一人の男性が目覚めます。
目の前には「あなたの助言が役立った」と言う親しげな女性・クリスティーナ。
ショーンと呼ばれた男性ですが、男性は自分はショーンではないと言います。
自分はスティーヴンス大尉で、アフガニスタンでヘリを操縦していたと。
混乱したスティーヴンスは、窓や鏡に映った自分の姿が別人であることを知り、自分がショーンという人物であることも知ります。
混乱したまま列車は爆発。
次にスティーヴンスが目覚めると、そこは小さな部屋の中でした。
小部屋のモニターにはグットウィンと名乗る一人の女性。
これは作戦であると告げられ、列車を爆破させた犯人を探せとスティーヴンスに命じます。
実は、スティーヴンスがショーンとして乗っていた列車はプログラムによって再現されたもので、列車の爆発事故は現実に起こった出来事なのです。
次はシカゴの街が狙われており、政府は何としても列車を爆発させた犯人を捕まえなければならないのでした。
そこで事故で死亡した男性・ショーンの脳に残っていた爆破前8分間の情報を元にプログラムを作り、そこにスティーヴンスの意識を送りこんだのです。
列車の8分間は何度も繰り返されます。
8分の間に爆弾犯を見つけなければならない。
スティーヴンスの戦いが始まります。
スティーヴンス大尉の真実
爆弾犯を探せとしか言わない上層部を怪しんだスティーヴンスは、8分の間に自分のことを調べます。
仲間たちはどうなったのか、自分が操縦していたヘリはどうなったのか。
そこでスティーヴンスは、自分は2か月前に殉職していることを知るのです。
そう、スティーヴンスの体は今、生命維持装置に繋がれ、意識だけがプログラムに参加していました。
スティーヴンスは小部屋のモニターでグッドウィン大尉という女性と話をしていましたが、実際にはスティーヴンスの言葉は文字となってグッドウィンに伝わっていました。
小部屋もモニターも、すべてスティーヴンスの意識の中だけの存在なのです。
スティーヴンスは何度も8分間を繰り返し、ようやく爆弾犯を突きとめます。
スティーヴンスが犯人の名前や車のナンバーを伝えたお陰で、次の爆破テロは阻止することができました。
とーる
死を願う大尉
上層部はプログラムの成功に歓喜し、スティーヴンスの記憶を消してまた別の任務をさせようとします。
しかしスティーヴンスはグッドウィンに安楽死を願うのです。
「もう一度列車に戻してくれ、乗客を全員避難させたい」
この8分間はあくまでプログラムであり、プログラムの中で何か行動を起こしても現実には影響しないとグッドウィンは伝えますが、それでも構わないとスティーヴンスは言います。
そして8分後、生命維持装置を止めてほしい、と。
グッドウィンは全てを承諾し、スティーヴンスに最後の8分間を与えます。
スティーヴンスはクリスティーナをデートに誘い、爆弾を解除して爆弾犯を拘束。
グッドウィンにメールを送り、口論したまま死別することになった父親に電話をします。
皆が笑顔で笑う中、スティーヴンスはクリスティーナとキスをしたところで8分は終了。
現実世界のグッドウィンは、アフガニスタンの爆破で上半身だけとなり脳にコードが繋がれた状態のスティーヴンスの生命維持装置を止めました。
しかし、クリスティーナとキスをしたスティーヴンスの時間は動き続けます。
列車は爆発することなく、スティーヴンスはクリスティーナとデートを続けるのです。
一方、グッドウィンの元には一通のメールが届きました。
テレビからは列車爆発を未然に防いだというニュースが流れています。
メールの送り主はスティーヴンス。
メールには、自分と君が列車爆破を未然に防いだということ、このプログラムには想像以上の力があるということ、そして生命維持装置に繋がれている自分に「きっとうまくいく」と伝えてくれということが書かれていました。
プログラムの中だけで完結していたはずの出来事が、並行世界として生まれたのです。
とーる
【ネタバレ】『ミッション:8ミニッツ』感想・考察
「国のために死ぬのは一度だけでいい」
軍人というのは往々にして個というものが持てないものです。
個である自分を殺し、集団の一部になるというのが軍人です。
その集団の一部として国のために尽くし、国のために死ななければなりません。
とーる
生命維持装置がないと死ぬ体でも、もう個人としての自由を得たいのだと。
とーる
ようやく得た自由が自分の死の選択だなんて、あまりにも悲しすぎると思ったからです。
でも同時に、これで本当にスティーヴンスが個人として自由にできる喜びに嬉しくなりました。
スティーヴンスが列車の中でクリスティーナをデートに誘い、爆弾犯を捕まえて乗客を救い、父親と話したことはあの8分間の中でできる全てのことでした。
乗客が生き生きと笑い、クリスティーナとキスをする。
とーる
きっとうまくいく
結果的に並行世界で生きることになったスティーヴンスですが、スティーヴンスはきっと幸せに暮らしてくれると思います。
とーる
もう一方の世界にいる、生命維持装置に繋がれたスティーヴンスにはこれから試練が起きるのかもしれませんが、きっとうまくいくと信じています。
並行世界のスティーヴンスがうまくいったのですから、生命維持装置の中のスティーヴンスだってうまくいくはずです。
とーる
自分の生き方は自分で決める。
とーる
『ミッション:8ミニッツ』あらすじ・ネタバレ感想・考察まとめ
以上、ここまで『ミッション:8ミニッツ』をレビューしてきました。
- 繰り返す8分間で爆弾犯を捕まえろ!
- スティーヴンス大尉の悲しい真実
- きっとうまくいく
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