「週刊少年ジャンプ」にて人気連載中の権平ひつじ先生によるスパイバトルコメディ『夜桜さんちの大作戦』。
家族を事故で亡くし、心を閉ざすようになった高校生・朝野太陽を主人公に、幼馴染みの夜桜六美とその家族――スパイ一家の夜桜家を取り巻く「大作戦」が描かれます。
太陽と六美は、翠の案内で”ヒナギク”のアジトを訪れます。
二人を迎えたのは室長の不動りんで、定期的に六美とお茶会を開いているそう。
そこへ凶一郎が乱入し、六美の取り合いが勃発！
実は、凶一郎とりんは元同級生で当時から犬猿の仲でした。
ケンカは次第に激しさを増し、館内に緊急コードが発令される事態に。
事務所崩落の惨状に頭を抱える六美は、ケンカを止めようと二人の前へ飛び出し……？
早速、第8話「黒百合党」をレビューしていきます。
目次
アニメ『夜桜さんちの大作戦』前回第7話あらすじと振り返り
とある悪の研究所に潜入中、自ら化学兵器の猛毒を取り込んだ七悪は、体内で無毒化する副作用で眠ってしまいました。
そんな七悪を回収するために研究所へ向かった太陽は、政府直属の諜報機関・”ヒナギク”の蒼翠と犬神王牙に出会います。
王牙の勢いに押し切られ、一緒に研究所内を捜索する太陽でしたが、なんと二人の目的は「危険物となった七悪を殺すこと」でした。
無防備な七悪へ刃を剥ける翠を止めようとした太陽は、圧倒的な力の差を見せつけられ、瀕死の重傷を負います。
間一髪のところで助かった太陽と七悪でしたが、凶一郎は太陽の弱さが七悪を危険に晒したと叱咤し、翠を尾行・観察して学びを得てくるよう命じました。
そして、翠に気付かれてもなお、懸命に尾行を続けた太陽は、やがて翠の癖を見抜くことに成功するのでした。
アニメ『夜桜さんちの大作戦』新たな主要人物・キャスト
不動りん／CV.朴璐美
・政府直属の諜報機関・”ヒナギク”の室長を務める大柄の女性
・六美を可愛がっており、凶一郎とは元同級生の間柄
・男勝りかつ豪快な性格で肉弾戦を得意としており、その身一つで凶一郎とやり合える実力者
・部下からも厚い信頼を得ているが、下品な言葉遣いが玉に瑕
蒼翠／CV.内山昂輝
・政府直属の諜報機関・”ヒナギク”の班長を務めるエリートスパイ
・愛用武器は刀で、常に肌身離さず帯刀している
・公務員スパイとして任務完了を最も重要視しており、無感情で淡々と仕事をこなす
・どんな時でも動じず無表情だが、時々毒舌な面が露見する
犬神王牙／CV.濱野大輝
・政府直属の諜報機関・”ヒナギク”所属
・純粋で真っ直ぐな性格で、初対面の人物にもフレンドリーに接する
・愛用武器は鎖の付いた分銅
・聴覚と嗅覚が非常に長けており、敵地の索敵もこなす一方、メガネがないと他人の顔すら認識できないほどのド近眼
【ネタバレあり】アニメ『夜桜さんちの大作戦』第8話あらすじ・感想
”ヒナギク”の剛腕室長！
用事に付き合ってくれという六美に連れ出され、大荷物で出掛ける太陽。
二人で訪れた待ち合わせ場所には、翠の姿がありました。
同業者として前々から面識があったらしい六美と翠に連れてこられたのは、内閣府庁舎でした。
そのふもとに建つ喫茶店・ヒナギクへ入り、翠がマスターの秋風薫(CV.玉井勇輝)に謎の注文をすると、床が開いて地下深くまで落下していきます。
防犯と訓練を兼ねているという数多のトラップを潜り抜けた先には、室長室がありました。
「よく来たな、夜桜夫婦！」
そう言って太陽たちを迎えたのは、”ヒナギク”の室長を務める大柄な女性・不動りん(CV.朴璐美)です。
りんは六美のことを大層可愛がっており、たまに二人でお茶会を開いているらしく、この日の大荷物もお茶会のための大量のお菓子でした。
凶一郎の元同級生であり、当時から犬猿の仲だというりんは、凶一郎をシスコンだと罵りながらも、六美を想って太陽を非難するあたりは似たところがありました。
そんな中、突然破壊された壁から凶一郎が現れます。
この乱入により、凶一郎とりんの争いが勃発。
館内に緊急コードが発令される事態に発展し、六美はケンカを止めるべく二人の間に飛び出します。
二人の強烈な拳が六美にぶつかりそうになった瞬間、太陽が六美を庇い、代わりに顔面で拳を受け止めました。
これに怒った六美の一言でケンカは中断され、りんは太陽の行動に驚きつつも、その根性を感じ取るのでした。
政治家の潜入捜査
太陽の根性を認めたりんが持ち掛けたのは、「踊る政治家」と呼ばれる黒百合義正(CV.堀秀行)に対する潜入捜査でした。
着ぐるみのような衣装とハートのサングラスをかけた怪しげな風貌で、カルト的人気を誇る黒百合。
政治工作ランキング常連の三つ子スパイ・赤、青、黄を右腕に、暗殺などあらゆる手段でのし上がってきました。
次期総選挙に向けて大きく動こうとしている今、別件で見つかった海外由来の小型爆弾を密輸入しているのではないかという疑惑が浮上しています。
犠牲者が出る前に阻止すべく、黒百合を逮捕できるだけの証拠を掴みたいヒナギクですが、政府直属の機関であるため、身バレの恐れがありました。
そこで、一般人出身の太陽なら、勘付かれることなく潜入できると考えたのです。
黒百合率いる黒百合党が事務員を募集しているという情報のもと、条件に合う人材――黒髪の女性に変装させられた太陽は、早速捜査へ向かうことになりました。
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黒百合党の謎
黒百合党の潜入捜査を開始した太陽。
やがて、公務中に黒百合反対派が抗議しに来ます。
その時、機材の落下事故が発生。
黒百合は咄嗟に反対派の人間を庇い、代わりにケガをしてしまいました。
黒百合は救急車へ乗り込むと、太陽に事務所へ戻っているよう指示します。
太陽は帰ったと見せかけて、救急車へ侵入しました。
すると、先程の落下事故は自作自演で、支持者を騙して好感度を上げていることが判明します。
このような卑劣な犯行を次々に目にするものの、黒百合や三つ子たちが作戦会議をすることもなければ、行動を匂わす情報すら落とさないことを不思議に思う太陽。
証拠を見つけられないまま、時間だけが過ぎていきます。
人為的な「奇跡」
何の情報も得られず焦っていた太陽は、あることに気付きます。
「踊る政治家」と呼ばれるだけあって、普段からよく踊っている黒百合と、三つ子スパイたち。
そのヘタクソとも思える奇妙なリズムは、実はモールス信号になっていました。
そうとわかれば、黒百合たちの目論みは筒抜けです。
やって来た爆弾の発動のタイミング、それを阻止した太陽はひと安心します。
しかし、太陽の正体に気付いていた黒百合は、太陽の頭を撃ち抜き、もう一つ隠し持っていた爆弾を起爆しました。
瞬間、辛三お手製の耐衝撃ジャケットが炸裂し、周囲の人々を守ります。
撃ち殺されたかに見えた太陽は、血しぶきを演出していただけで、生きていたのです。
そこへ翠が助太刀に現れ、三つ子には逃げられたものの、黒百合を確保することができました。
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残る太陽の任務は、黒百合の護送でした。
ヒナギク本部で待つりんに身柄を渡せば任務完了ですが、黒百合は唐突に車内で語り始めます。
家族を亡くした悲しみの中、夜桜の一員として努力する太陽を褒め称えながら、「本当に事故だと信じていること」が惜しいと告げたのです。
さらに、ただ一人、太陽が生き残った「奇跡」さえ、人の手で作り出されることもあると……。
太陽は家族の名前まで知っている黒百合に護身銃を突き付け、「俺の家族の何を知ってる」と尋ねました。
アニメ『夜桜さんちの大作戦』第8話まとめ
いかがだったでしょうか。
新たな任務、政治家の潜入捜査が無事に完了したかと思いきや、まさかの急展開。
黒百合は太陽の家族を不幸に陥れた事故について、一体どこまで、何を知っているのでしょうか。
また、黒百合が何かを知っているならば、他にも真実を知る者がいるように思えますが……？
次回、第9話も楽しみです。