「週刊少年ジャンプ」にて人気連載中の権平ひつじ先生によるスパイバトルコメディ『夜桜さんちの大作戦』。
家族を事故で亡くし、心を閉ざすようになった高校生・朝野太陽を主人公に、幼馴染みの夜桜六美とその家族――スパイ一家の夜桜家を取り巻く「大作戦」が描かれます。
とある悪の研究所に潜入中、自ら化学兵器の猛毒を取り込んだ七悪は、体内で無毒化する副作用で眠ってしまいました。
そんな七悪を回収するために研究所へ向かった太陽は、政府直属の諜報機関・”ヒナギク”の蒼翠と犬神王牙に出会います。
王牙の勢いに押し切られ、一緒に研究所内を捜索する太陽でしたが、なんと二人の目的は「危険物となった七悪を殺すこと」でした。
無防備に眠る七悪へ刃を向ける翠を、太陽は止めようとしますが……。
早速、第7話「公務員スパイ」をレビューしていきます。
目次
アニメ『夜桜さんちの大作戦』前回第6話あらすじと振り返り
夜桜家のデータベースがハッキングされ、太陽のパーソナルデータだけが盗まれたと報告する四怨。
薄気味悪さを感じながらも登校していた太陽と六美の前に現れたのは、惚れた男をつけ回して殺す”男狩り”スパイの切崎殺香でした。
闇サイトに公開された太陽の動画を見て一目惚れしたという殺香は、同じクラスに転入してきて、授業中も太陽の命を狙います。
しかし、度重なる失敗に痺れを切らしたのか、ついに毒でクラスメイトたちを操り人形にし、太陽を襲わせました。
太陽が苦戦していると、殺香に倒された殺し屋が逆恨みをして追ってきます。
そして、殺香に向けて発砲しますが、六美が咄嗟に庇いました。
六美のアシストで太陽が殺し屋を退治した頃、殺香は助けてくれた六美の優しさに殺意を削がれ、惚れ込んでしまいます。
太陽のことも好きだけれど、六美のほうがもっと好きになった様子の殺香は、六美にべったりと懐くのでした。
【ネタバレあり】アニメ『夜桜さんちの大作戦』第7話あらすじ・感想
七悪救出ミッション!
とある悪の研究所に潜入中の七悪は、自ら化学兵器の猛毒を取り込んでいました。
人体のさまざまな無毒化機構が常人より遥かに優れているため、体内での無毒化が可能なのです。
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しかし、副作用で睡魔に襲われ、眠ってしまいます。
自分が眠ってしまうことを想定していた七悪から、七悪の回収を依頼された太陽は早速研究所へ。
内部には簡単に侵入できたうえ、すでに大多数が制圧されていました。
すべてを七悪がやったとも考えにくく、不穏な気配を感じていた太陽は、背後から声をかけられます。
それは、政府直属の諜報機関・”ヒナギク”の蒼翠(CV.内山昂輝)と犬神王牙(CV.濱野大輝)でした。
いわゆる公務員スパイの彼らは、この研究所を制圧し無力化する任務に就いているといいます。
王牙の勢いに押し切られ、行動をともにすることとなった太陽でしたが、彼らの最終目的は「危険物となった七悪を殺すこと」でした。
公務員スパイ・”ヒナギク”
実は、研究所の監視中に太陽と七悪の会話を傍受していたと明かす翠。
そのため、七悪が自ら化学兵器を吸収したことも把握しており、危険物と認識していました。
翠は危険物を外に出すわけにはいかないと、無防備に眠る七悪に刃を向けます。
太陽が七悪を守ろうと立ちはだかりますが、翠は一瞬で太陽を通り過ぎ、その間に太陽の身体を斬り裂きました。
その場に倒れた太陽に「夜桜とはこの程度か?」と告げ、再び七悪に刃を向けようとした時、七悪が目覚めます。
たった今、体内での無毒化が完了したと話す七悪は、汗に毒が含まれていないことを示すパッチテストの結果を証拠として差し出しました。
すると、翠は無毒化できたなら問題はないといって、証拠としてテストシートを受け取る代わりに、切り傷に効く軟膏を手渡します。
身体中の切り傷から大量に出血し、意識朦朧としている太陽に使えということのようですが、太陽程度の力なら死んだほうが夜桜のためじゃないかと言い残し、去って行きました。
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蒼翠を尾行せよ
後日、太陽は凶一郎から拷問まがいの叱責を受けていました。
太陽とヒナギクの件がスパイゴシップ誌に取り上げられ、夜桜の評判が下がっていること、そして、一歩間違えれば七悪が死んでいたかもしれないこと、この二点に対してのものでした。
六美と七悪は太陽を庇いますが、太陽本人としても自分の弱さが今回の出来事を招いたと悔いている様子。
そんな太陽に、凶一郎は「スパイをスパイしろ」と告げます。
汚名返上するためにはヒナギクに勝つしかない、ヒナギクに勝ちたければ情報を盗め、と。
スパイは情報戦……凶一郎からそう言われて翠の尾行を始めた太陽でしたが、初日から見つかってしまいます。
バレてしまっても諦められない太陽が尾行を宣言すると、翠はヒナギク秘伝の移動術・”花踏み”――音もなく高速で移動できる歩法で去って行きました。
太陽では視認することも難しいと思うが気合いで喰らいつけ、という凶一郎からの言伝通り、太陽は気合いで追いかけます。
しかし、あと一歩のところで気付く間もなく斬りつけられ、公衆の面前で器用に服だけを切り刻まれてしまいました。
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癖を見抜く
翠の尾行開始から7日が経った頃、太陽は夕方まで尾行を続けられるほどに成長していました。
毎日毎日、服を切り刻まれて全裸にされていた太陽ですが、この日は抜刀の瞬間を感じ取れたのか、下半身への攻撃だけは避けることができました。
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一方、何度も返り討ちに遭い、ボロボロになっている太陽を見た七悪は、どうして無茶をするのかと問いかけます。
太陽は、強い敵を相手に弟を守れなかった弱さを悔いながら「かっこ悪い兄ちゃんじゃお前も嫌だろ?」と聞き返しました。
すると七悪は、太陽のことを「誰も予想しなかったことをやってのける」、そんなかっこいい兄だと答えます。
七悪に励まされた太陽は、凶一郎と七悪の何でもない会話の中から「癖」というヒントを見つけるのでした。
そして、尾行10日目。
ついに丸一日、翠の尾行を続けることができた太陽。
翠は一日中ついてこられた者は今までいなかったとしながらも、太陽が自分に勝つことはないといい、「これ以上無駄な努力を重ねる前に終わらせてあげよう」と告げます。
そうして翠が構えた瞬間を見逃さなかった太陽は、初めて切り刻まれる前に接触することに成功しました。
斬撃は全身に広がるけれど、初太刀は必ず身体の中心を打つという「癖」を見抜いたのです。
情報があれば備えられる、たとえ勝てなくても食らいつける、そう体感することができた太陽。
翠は腕を捕らえられたことに驚きながらも、放り投げられた際には華麗な着地をきめます。
表情には出さないものの太陽への評価は変わり、だから夜桜は太陽を受け入れたのかと思うようになっていました。
「気付けた以上、素質がないこともない。 そこは認識を改めよう」
そう言葉を残し、翠は静かに立ち去りました。
アニメ『夜桜さんちの大作戦』第7話まとめ
いかがだったでしょうか。
政府直属の諜報機関・”ヒナギク”の登場で、また新たなスパイ界隈の様子が垣間見えた第7話。
正反対な翠と王牙は、太陽との関わり方も正反対。
二人の色が違い過ぎて、ヒナギクの雰囲気がすぐには掴めないところも面白いですよね。
次回、第8話も楽しみです。