「週刊少年ジャンプ」にて人気連載中の権平ひつじ先生によるスパイバトルコメディ『夜桜さんちの大作戦』。
家族を事故で亡くし、心を閉ざすようになった高校生・朝野太陽を主人公に、幼馴染みの夜桜六美とその家族――スパイ一家の夜桜家を取り巻く「大作戦」が描かれます。
タンポポ幹部・”虹花”のアカイと対峙する二刃。
触れたものを焼き尽くすアカイの業火に対し、二刃は夜桜式柔術「しだれ組み手」で反撃を試みます。
一方、二刃の特攻に続き、正面口を突破して各々の作戦を開始する太陽ら突入チームは、敵をなぎ倒しながらアジト内部を目指します。
しかし、突如通路の天井や壁から出現した黒い槍によって襲撃を受けてしまいました。
そして、壁を突き破って現れたのは、全身黒ずくめの男・クロサワで……?
早速、第23話「東風/武器」をレビューしていきます。
目次
アニメ『夜桜さんちの大作戦』前回第22話あらすじと振り返り
白骨島突入の12時間前、タンポポとの決戦に向けて英気を養うため、夜桜屋敷では”夜桜夜宴”と称したお花見が開かれていました。
夜桜兄妹をはじめ、ヒナギクや仏山など、夜桜家と関わりのある多くの面々が集結。
初代当主の時代からあるという夜桜家の御神木・”天桜”を囲んで盛り上がりをみせます。
そして、翌日に迫った総出撃作戦・夜桜前線に向けて3つの目的を確認し合う中、凶一郎は太陽を連れ出し、二人だけで行う4つ目の極秘作戦を共有しました。
それは、タンポポが所持しているかもしれない、夜桜兄妹の母・零の遺体を回収することでした。
【ネタバレあり】アニメ『夜桜さんちの大作戦』第23話あらすじ・感想
夜桜家、出撃!
正面口にて、タンポポ幹部・”虹花”のアカイと対峙する二刃。
触れたものを焼き尽くすアカイの業火に対し、二刃は夜桜式柔術「しだれ組み手」での反撃を試みます。
夜桜は皮下の捕獲を第一目標としているので、アカイを殺す気はありません。
対するアカイも皮下から生け捕りの指示を受けており、命までは狙っていませんでした。
しかし、二刃に憤りをおぼえたアカイは殺意を持って「開花」し、まとわりつくような炎で攻撃し始めました。
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一方、四怨率いるヘリコプター部隊は、京子の狙撃により周囲の無人砲台を破壊。
これらの状況を見て、タンポポは増援を開始します。
つまり、正面口を突破して各々の作戦を実行する太陽ら突入チームは、次々に増えていく敵をなぎ倒しながらアジト内部を目指す必要がありました。
そんな中、突如通路の天井や壁から出現した黒い槍によって襲撃を受けてしまいます。
その主――壁を突き破って現れたのは、虹花のNo.2で全身黒ずくめの男・クロサワでした。
二刃の柔術vsアカイの業火
アジト内部では、タンポポ幹部がアカイの「開花」を確認。
皮下は全国の医療データをハッキングして見つけた、ごく普通の女子高生――アカイの能力の伸びに感心します。
かつて、葉桜に適性がありそうだと見込んでアカイのもとを訪れた皮下は、彼女の自宅が放火魔によって大火事になっている現場に居合わせました。
そして、火災現場からアカイの弟妹ごと運んでくると、アカイ本人の身体の修復に利用します。
こうしてアカイは灼熱の刺激と葉桜の影響を受け、業火を操る適性者として生まれ変わったのです。
*
アカイは敵意や殺意を持って二刃に立ちはだかりますが、二刃はそれらを受け止める心づもりで「開花」しました。
攻撃を全て無力化していく二刃に、激しい怒りをおぼえたアカイは「全部どうだっていい」と叫びます。
皮下からの指示を無視して猛攻を続けると、やがて臨界温度を超えてしまい、そのタイミングを狙った二刃に葉桜による細胞内の火種ごと吹き飛ばされてしまいました。
皮下は二刃の攻撃について、「全ての悪意を昇華させた」と評します。
二刃は気絶寸前のアカイを抱き留めると「(アカイを)どうでもいいとは思わない」「(全てを失ったところから)運良く立ち直れた子も知ってるよ」と声を掛けました。
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一方、アカイの敗北を確認した皮下は、「勝利の女神は俺の手の中だ」と呟きます。
その「勝利の女神」こそ、収容された夜桜零の身体でした。
立ちはだかる虹花たち
正面口の二刃だけでなく、太陽ら突入チームにも、次々に虹花メンバーが立ちはだかります。
先に現れたクロサワを引き受けた辛三に続き、嫌五と七悪は凍結の能力を持つアオヌマと対峙することに。
アオヌマから彼らの狙いが研究棟だと報告された皮下は、クロサワに実験体を処分させると告げます。
そんな皮下に対し、アイは実験体の中には自分の友達もいると駄々をこねました。
すると、ミズキはアイの頭を撫でるようにポンと手を乗せ、その動きひとつでアイを怯えさせるのでした。
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一方、皮下から「多少巻き込んでもいい」と指示を受けたクロサワは、戦闘に加わっている他の部隊員を巻き込み……殺害しながら研究棟へ向かいます。
そんな「死への恐怖心」が欠落しているところが強みであるクロサワに、必死に食らいつく辛三。
クロサワの全身が筋肉の電気刺激で形状を変えられる有機合金・黒陰石で構成されていることを見抜き、戦闘に対抗策を組み込んでいきます。
工夫すればペンチでも壊せると考えた辛三は「武器は守るためのもの」という持論を踏まえ、その武器を傷つけたり苦しめたりするために使うクロサワを「認めない」と宣言しました。
辛三の覚悟
辛三とクロサワを隔てるように、突如として現れた障壁。
それは四怨が遠隔操作で出現させたものです。
四怨は、クロサワは辛三と相性の悪い敵だと考え、壁が壊されてしまうまでの30秒ほどで戦闘を回避させるつもりでした。
しかし、辛三は自分がいちばん向いている相手だと言い、「いざとなれば開花もする」と告げます。
何年も開花していない辛三を心配して引き止めようとする四怨でしたが、ともにヘリコプターに乗っていた殺香は辛三を応援しました。
決戦までの準備期間を辛三と過ごす中で彼の覚悟を感じ、ついに完成させた新兵器・”鬱金(ウコン)”こそが決意そのものだと……。
こうして辛三は、障壁を破壊して再び現れたクロサワに対し、鬱金で立ち向かうのでした。
*
辛三にとって初めての開花は14歳の頃、任務中に偶然引き起こされました。
扱いが難しいものだったこともあり、辛三は自身の開花を怖がるようになります。
そんな時、母の零は「自分の力を恐れることができるのは本当に強くて優しい人だけ」だと励ましたのです。
クロサワと対峙した辛三は、零の言葉を想いながら、自ら開花しました。
アニメ『夜桜さんちの大作戦』第23話まとめ
いかがだったでしょうか。
白骨島での戦いが始まり、二刃がアカイに見事勝利。
続く直接的な戦闘は辛三vsクロサワとなりましたが、辛三が開花を見せたところで、決着は次回以降へ。
アオヌマに遭遇した嫌五と七悪はもちろん、先へ進んだ太陽と凶一郎の様子も気になります。
どこかに収容されている零の姿が示唆された以上、第4の任務の重要度が上がっていきますよね……。
また、アイとミズキの関係性も穏やかには見ていられなくなり、注目ポイントが満載!
次回、第24話も楽しみです。