「週刊少年ジャンプ」にて人気連載中の権平ひつじ先生によるスパイバトルコメディ『夜桜さんちの大作戦』。
家族を事故で亡くし、心を閉ざすようになった高校生・朝野太陽を主人公に、幼馴染みの夜桜六美とその家族――スパイ一家の夜桜家を取り巻く「大作戦」が描かれます。
兄妹たちの協力のもと、凶一郎の妨害に打ち勝ち、夫婦となった太陽と六美。
翌朝、自分の部屋で目を覚ました太陽は、いきなり凶一郎に吊るし上げられ、外へ出ると同時に自宅が大爆発してしまいました。
何者かに爆弾を仕掛けられていたことがわかり、驚愕する太陽。
凶一郎の口から夜桜家の使命を知らされ、「六美を守る」という本当の意味を理解します。
そして、夜桜家の一員として「今日一日、六美を暗殺者から守れ」という初任務が与えられました。
早速、第2話「夜桜の命」をレビューしていきます。
目次
アニメ『夜桜さんちの大作戦』前回第1話あらすじと振り返り
極度の人見知りの高校生・朝野太陽は、事故で家族を亡くして以来、他人と関わることを極端に避けています。
そんな太陽にとって、幼馴染みの夜桜六美は唯一気を許せる特別な存在でした。
ある日の放課後、教頭の昼川に呼び出された太陽は、教頭室で六美の隠し撮りコレクションを見せられます。
陰からずっと六美を見守ってきたという昼川の異常さに危機感を覚える太陽は、ナイフを突き付けられたうえ、閃光弾で気を失いました。
目を覚ました太陽を迎えたのは、六美をはじめとする夜桜家の兄妹たち。
そこで太陽は、六美にたくさんの兄妹がいたこと、その長男が昼川――もとい凶一郎であること、彼らがスパイ一家であることを初めて知らされます。
凶一郎は過去のトラウマから六美に執着しており、距離の近い太陽を殺そうとしていました。
その状況を打破するため、家族を殺してはならないという夜桜家のルールを利用し、太陽と六美は結婚することを決めます。
【ネタバレあり】アニメ『夜桜さんちの大作戦』第2話あらすじ・感想
夜桜家の使命
兄妹たちの協力のもと、凶一郎の妨害に打ち勝ち、夫婦となった太陽と六美。
翌朝、自宅の部屋で目を覚ました太陽は、寝起き早々、訓練と称して凶一郎にナイフを突き付けられ、鋼蜘蛛で吊るし上げられます。
お弁当を作りに来ていた六美が駆け付けた頃、凶一郎は太陽と六美を抱え上げ、外へ飛び出しました。
その瞬間、太陽の自宅が大爆発したのです。
何者かに爆弾を仕掛けられていたと聞かされ驚愕する太陽は、凶一郎の口から夜桜家最大の使命である「六美を守る」ということ、その本当の意味を告げられます。
*
江戸の忍を起源とする夜桜家の血筋は、代々超人的な人材を輩出してきましたが、その中で”当主”と呼ばれる常人が生まれてくるといいます。
当主は特別な能力を持たない代わりに、その”子”が必ず夜桜らしい超人として育ち、才能ある血筋を完全に受け継ぐことができるため、才能の隔世遺伝が続いてきました。
つまり、才能を継ぐ当主を、才能を持つ家族が守り支えることで、夜桜家は繁栄してきたのです。
そして、現在の夜桜家当主である”十代目”こそ六美であり、正統なトップとして命を狙われる運命にありました。
常に死と隣り合わせの六美を守ること……それが夜桜家の使命なのです。
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太陽の初任務
凶一郎が夜桜家の使命について話している今も、六美の命を狙う者たちが迫っていました。
太陽たちが乗っているリムジンは、追いかけてくる2台の車から銃撃を受けていたのです。
リムジンは防弾仕様であるため、中にいれば安全ですが、凶一郎は天窓から屋根に上がると、あっという間に後ろの2台を爆破してしまいました。
圧倒される太陽でしたが、六美と夫婦になり、家族となったことで、自らも夜桜家の一員として六美を守っていかなければなりません。
そこで凶一郎は太陽の初任務と称し、今日一日、爆弾魔から六美を守ることを命じます。
爆弾魔・「たま屋」(CV.岩澤俊樹)が六美を殺害するために用意した3発の爆弾、その1発目が太陽の自宅キッチンに仕掛けられたもので、残り2発が予告されていました。
凶一郎は太陽に拳銃を渡すと、学校にいる間、六美をたま屋の爆弾から守るよう指示するのでした。
*
たま屋は腕のいい爆弾魔だそうですが、かなりのSNS中毒で、犯行についてリアルタイムに投稿してしまうという致命的な弱点を持っています。
学校に着いてからの太陽は逐一SNSをチェックし、たま屋の動向を窺いつつ、六美の様子を見守っていました。
そんな中、2発目の爆弾が仕掛けられたという投稿を見てすぐに、校内で怪しい人影を目撃した太陽。
人影を追って保健室のほうへ向かうと、校医のユカリ(CV.佐藤はな)に声を掛けられます。
慌ててその場にいることを誤魔化し、立ち去った太陽ですが、保健室には「本日不在」という札が掛けられていました。
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六美を守るということ
「六美を守る」という任務を受け、改めて一日、彼女のことを見ていた太陽。
六美は、人からもらった食べ物はその場では食べなかったり、常に誰かと行動をして一人きりにならないようにしたり、自分の身を守るために努力しているようでした。
それが自然と身についた習慣で、ずっと一人で戦ってきたのだと思うと、太陽はどこか苦しい気持ちになります。
そんなことを考えながらボーっとしていた太陽は、いつもなら声を掛けられただけで身構えていたクラスメイトと自然にやり取りをしていました。
驚いたクラスメイトがそのことに触れると、無意識だった太陽もようやく気が付き、逆にパニックを起こしてしまいます。
そのまま気を失った太陽は、保健室が開いていなかったため、教頭室へ運ばれました。
*
目を覚ますと、六美が見守ってくれていました。
太陽は、六美の家族のことや命を狙われていることを知らずにいたのに、そんな中でもずっと自分に寄り添ってくれていた彼女に感謝します。
一方で、結婚のことを自分勝手に決めてしまったと反省していると、六美は「太陽が旦那さんになってくれたらいいなってずっと思ってた」といって、「ありがとう」と笑いました。
安心した太陽がつられるように笑みを浮かべた時、天井に仕掛けられた爆弾が目に入ります。
そして、ハッとした瞬間、爆発しました。
”家族”の信頼
爆発した教頭室を眺めていた七悪と、ユカリに変装していた嫌五。
遠隔ドローンでは四怨も見守っており、さすがに先程の爆発はやばいのでは、と現場へ急ぐ一行。
その頃、間一髪のところで助かっていた太陽は六美を庇いながら、なぜここに爆弾が仕掛けられていたのか考えます。
自宅のキッチン、そして、保健室が閉まっていたから代わりにやって来た教頭室。
それは、常の太陽の行動を通して、六美の居場所を読んでいることを表していました。
ならば、最後の1発はどこに仕掛けるか……。
太陽が思い至ったのは、自分自身でした。
予想通り、太陽の学生シャツには小型の爆弾が仕掛けられており、体育の授業の間に忍ばせられていたことがわかります。
犯行予告を出すことで太陽が六美から離れられない状況を作り、そのうえで太陽自身が六美を殺す爆弾になるように仕組まれていたのです。
時限爆弾のカウントは残り10秒、部屋の出口は閉まっている……太陽は迷わず窓から外へ飛び出します。
地面に落ちる、そう思った瞬間、鋼蜘蛛によって身体が支えられ、爆弾のカウントは止まっていました。
……たま屋の高威力な小型爆弾には2つの弱点があり、標的の体温で充電するために起動時間がかかることと、糸1本で停止できる構造のシンプルさだといいます。
駆け付けた凶一郎は、鋼蜘蛛で太陽を助け、爆弾を止めて告げました。
「自分さえも疑うべきこの世界でも唯一信じられるものがある、それが俺たち”家族”だ」
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だからこそ、太陽には死ぬ気で努力して愛する六美を守れる存在になってほしいと認めるのでした。
アニメ『夜桜さんちの大作戦』第2話まとめ
いかがだったでしょうか。
初任務で無事に六美を守り抜いた太陽。
凶一郎からも「上出来」という言葉が出て、幸先は良好?
次回、第3話も楽しみです。