「週刊少年ジャンプ」にて人気連載中の権平ひつじ先生によるスパイバトルコメディ『夜桜さんちの大作戦』。
家族を事故で亡くし、心を閉ざすようになった高校生・朝野太陽を主人公に、幼馴染みの夜桜六美とその家族――スパイ一家の夜桜家を取り巻く「大作戦」が描かれます。
四怨の解析により、黒顔から得た光学保存体の中に入っていたのは、表社会向けの9代目夜桜夫婦の披露宴名簿と判明。
そこには、太陽の亡き両親である朝野日出とあかりの名前がありました。
自分たちが生まれる前から夜桜家と朝野家には関わりがあったことを知った太陽は、家族の本当の死因を探るべく故人図書館を訪れます。
しかし、そこは「音を立てれば死」という恐ろしい場所でした。
四怨のサポートのもと、太陽は両親にまつわる資料を探しますが……?
早速、第13話「タンポポ」をレビューしていきます。
目次
アニメ『夜桜さんちの大作戦』前回第12話あらすじと振り返り
下校中、太陽のスクールバッグから突如謎の人物が這い出てきます。
その不審人物の正体は、六美の祖父・夜桜万でした。
孫夫婦の結婚を祝うために刑務所から脱獄してきたという万は、凶一郎の包囲を難なく掻い潜り、太陽を強引に連れ出してナイトクラブへ。
「歩く情報漏洩」こと万を捕まえるべく、凶一郎の指示のもと、太陽はさまざまな手段で捕獲を試みます。
結局、振り回されてばかりの太陽に、万は自身の過去を明かし、妻・京子との出会いで自分は変われたのだと語りました。
それは、夜桜家に婿入りした太陽を想ってのこと……。
やがて、万を迎えに来たのは、六美と京子でした。
実は、この日は万・京子夫婦の結婚記念日だったのです。
太陽と六美はその事実を知り、自分たちも祖父母のように、年を重ねても仲睦まじくいられることに憧れるのでした。
【ネタバレあり】アニメ『夜桜さんちの大作戦』第13話あらすじ・感想
光学保存体の正体
家族が亡くなった時の夢を見て目覚めた太陽は、黒顔から得た光学保存体の解析を進めていた四怨から、中に入っていた情報について報告されます。
それは、9代目夜桜夫婦――つまり、六美たちの父・夜桜百と母・夜桜零による表社会向きの披露宴名簿でした。
そこには、太陽の亡き両親である朝野日出(CV.佐藤拓也)と朝野あかり(CV.桑島法子)の名前があり、太陽たちが生まれる前から夜桜家と朝野家には関わりがあったことがわかります。
機密上、先代に関するデータは破棄されているはずなのに、このような情報が残っているということは、名簿も裏社会と繋がっている可能性がありました。
urara
この件を詳しく調べることにした太陽は、闇に消えた人間のデータが集まるという”故人図書館”へ行ってみることに。
四怨によると、故人図書館はスパイ協会協賛の私設組織で情報の信頼度が高い一方、館内で「音を立てると死」という過酷なルールがあるということでした。
”故人図書館”へ
早速、館内で音を立てて殺された人の姿を目撃した太陽。
それは、図書館の館長であるシルバーランクのスパイ・めーちゃん(CV.大西沙織)によるもので、とても理不尽で残忍な現場でした。
めーちゃんは尋常じゃないほど耳が良く、太陽が四怨からの指示を受け取るために装着しているイヤホンの音漏れもさえも危険だそうで、細心の注意を払う必要がありました。
太陽が調べ物をしている間も、次々に殺されていく来館者たち……。
焦る太陽でしたが、ようやく父・日出のファイルを発見します。
記載されているのは表向きの情報と変わりありませんでしたが、よく見るとタブレット式の光学保存体の挿入口がついていました。
黒顔から得た光学保存体はデータ媒体だけでなく、このファイルを開くための鍵の役割も持っていたのです。
挿入口にはめ込んでみると、たちまちファイルは様相を変え、「朝野一家、”タンポポ”の手により全員処分済み」という情報が開示されます。
つまり、あの事故は”タンポポ”なる組織によって、故意的に引き起こされたものでした。
その時、突然ファイルが爆発し、データの消失とともに爆音が鳴り響きます。
そうなれば、即座にめーちゃんが飛んできて、太陽は命を狙われることに。
まともにやり合って勝てる相手ではないので、四怨からの指示を受けて脱出を試みます。
しかし、めーちゃんは手強く、太陽は窮地に追いやられました。
すると六美が、太陽にイヤホンを外すよう指示します。
そして、イヤホン越しに大声を出し、聴覚が過敏なめーちゃんを驚かせ、昏倒させてしまいました。
共通の敵・”タンポポ”
六美の機転のおかげで無事に生還した太陽は、凶一郎に今回の件を報告します。
すると凶一郎は、”タンポポ”は太陽の家族だけでなく、六美の母である先代・零のことも殺していると明かしました。
奇しくも共通の仇敵を持っていた太陽と六美ですが、夜桜の情報網をもってしても、タンポポの尻尾は掴めていないそうです。
わかっているのは、六美の命を狙う中で最も強大な組織だということ、構成員が綿毛のタトゥーを入れていることくらいでした。
ところが、今回の件を経て、太陽の父・日出が医療業界に務めていたことをヒントに調査範囲を絞ってみると、新事実が発覚します。
朝野一家の死亡事故の前後1ヶ月のうちに、15人もの医療関係者が不慮の事故で死亡していたのです。
そして、被害者全員と関係のある人物が一人だけ浮上します。
それは、皮下医院・院長の皮下真(CV.うえだゆうじ)という男でした。
全ての黒幕とは限りませんが、重要参考人であることに違いはありません。
こうして、太陽は昼川恒星という75歳の患者に、六美は付き添いの妻・昼川六子に変装し、皮下医院へ潜入することになります。
urara
潜入捜査と新たな情報
患者に扮して入院し、皮下と対峙した太陽は、彼のとても裏社会に通じているようには見えないフランクさに驚かされます。
それでも、深夜に院長室へ忍び込んでパソコンを調べてみれば、医師らしからぬ情報が巧妙に隠されていました。
そこに記載されていたのは、”ソメイヨシノ計画”の概要でした。
裏社会の名家である夜桜家から代々優秀な人材が生まれるのは、夜桜家当主の血液に含まれるタンパク質・”ソメイニン”によるもの……。
ソメイニンには細胞の分裂速度と分裂限界を増強する力があり、これこそが五感や身体能力の高さの要因ということでした。
夜桜以外の人間にも作用するため、夜桜の血は極めて強力なドーピング剤として注目されている一方、合成方法は確立されていません。
つまり、生物兵器として大量生産、流通網形成を目論む本計画に必要なのは、ソメイニンを生産する”夜桜六美の心臓”だったのです。
太陽が愕然とした瞬間、どこからともなく現れた皮下に襲われます。
皮下の首筋には確かに綿毛のタトゥーが入っており、彼がタンポポの構成員であることは明白です。
皮下は、あの事故の生き残りである太陽が復讐を目指していると思ったようですが、太陽はハッキリと「六美を守りたいだけだ」と言い返しました。
やがて、皮下が光線弾を使いパソコンを持って逃亡すると、太陽は改めてタンポポの正体を暴いてみせると覚悟するのでした。
アニメ『夜桜さんちの大作戦』第13話まとめ
いかがだったでしょうか。
元より夜桜家と朝野家に関係があったと判明した途端、明かされていく事実の数々!
太陽と六美の、共通の仇敵であった”タンポポ”が目論む”ソメイヨシノ計画”……。
その一端を掴んだ太陽は、夜桜の兄弟たちとともに”タンポポ”の行方を追っていくのでしょう。
次回、第14話も楽しみです。