HuluとHBOアジアが初めて国際共同製作を行い、2018年4月27日から6月15日まで毎週金曜日にHuluにて配信されたドラマ『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』。
世界で一番有名な名探偵であるシャーロック・ホームズと相棒のジョン・ワトソンが「もし現代の東京にいたら」「もし2人とも日本人女性だったら」という新解釈のもとに描かれたミステリードラマです。
ホームズとワトソンは全世界の映画・ドラマ史上、最も多く映像化されているキャラクターですが、女性が演じるのはこの作品が世界初の試みでした。
今回はそんなドラマ『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』をネタバレありでご紹介します。
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目次
『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』キャスト
竹内結子 / 役:シャーロック
- ある出来事をきっかけに自ら“シャーロック”と名乗るようになり、周りからもそう呼ばれている女性。
- “捜査コンサルタント”として警察の捜査に協力している犯罪心理学の専門家。
- イギリス生まれの帰国子女で頭脳明晰だが、気難しい変わり者。
- モデルは“シャーロック・ホームズ”。
貫地谷しほり / 役:橘和都
- シャーロックの相棒、通称“和都さん”。
- ボランティア医師団のシリア派遣から帰国した元外科医で、帰国後はPTSDに悩まされ、カウンセラーのもとに通院中。
- シャーロックが心を開く数少ない人間の1人。
- モデルは“ジョン・ワトソン”。
滝藤賢一 / 役:礼紋元太郎
- 警視庁刑事部捜査一課の警部。
- シャーロックの推理力を何より信頼しており、捜査のためにシャーロックが行う犯罪ギリギリの行為を見逃すことも。
- モデルは“レストレード警部”。
中村倫也 / 役:柴田達也
- 警視庁刑事部捜査一課の巡査部長。
- 熱血漢な性格で、シャーロックの言動によく反応し、からかわれてしまう存在。
- メインキャラクターで唯一の完全オリジナルキャラクター。
斉藤由貴 / 役:入川真理子
- 和都が通う心理カウンセリングのカウンセラー。
- 穏やかな口調と細やかな気配りで患者たちから信頼されている女性。
- モデルは“ジェームズ・モリアーティ”。
『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』あらすじ【ネタバレなし】
和製シャーロックとワトソンが出会う…!
外科医の橘和都(貫地谷しほり)は、医療ボランティア先のシリアから帰国した日に、かつての恩師が目の前で衝撃的な死を迎える事件に遭遇。
その事件の捜査中に、シャーロック(竹内結子)と呼ばれる女性に出会います。
シャーロックは警視庁捜査一課の礼紋警部(滝藤賢一)や柴田巡査部長(中村倫也)も手を焼く難解な事件を、天才的な洞察力を以って解決に導く捜査コンサルタントでした。
その傍若無人な物言いに抵抗を感じながらも、和都はシャーロックの人並み外れた推理力に心から感服し、ひょんなことから奇妙な共同生活を始めます。
【ネタバレ】『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』感想
原作や関連作品からの影響
モデルとなっているキャラクターを彷彿とさせるような名前はもちろん、相関図もオリジナルとほぼ同様の設定。
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そのイメージ通り、貫地谷しほり演じる和都はちょっとドジッ子な面のある女性として描かれています。
この点はシャーロックと性格を対比するうえでも大切な要素になりました。
そして、シャーロックの最大のライバルといえば、モリアーティ教授です。
名前が似ているのは、大谷亮平演じる戦場カメラマンの守谷透。
斉藤由貴が演じたカウンセラーの入川真理子からの紹介で和都と守谷は出会い、親しくなります。
シャーロックの相棒である和都に近づく者ということもあり、モリアーティのポジションは守谷かと思われるのですが、これはわかりやすいミスリードでした。
守谷はイラクで起きた生物兵器テロに抗議するため、殺人ウイルスを盗み出した悪役ではありましたが、モリアーティに操られている側の人間。
自らを媒介にして東京でテロを起こそうと計画し、ウイルスで死亡します。
となると、真のモリアーティとして考えられるのは守谷を和都に紹介した入川。
原作にはモデルとなるような名前のメインキャラクターはおらず、中村倫也が演じた柴田巡査のようにオリジナルキャラクターかと思われていました。
しかし、入川真理子という名前は偽名だったことが発覚します。
入川の本名は、モリカワアキラ。
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カウンセラーが犯人というのは、ミステリーやサスペンスではありがち。
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ラストも原作でお馴染み、シャーロックとモリアーティのライヘンバッハでの飛び降りを再現。
原作と同様にシャーロックだけは死んだふりをしていて、実は生きているということが示唆されるようなシーンがありますが…。
これは明確にされていません。
このように原作に沿った設定や展開で進んでいった『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』ですが、関連作品の影響も見受けられます。
それが、同じく本家シャーロック・ホームズを原作としたイギリスのドラマ『SHERLOCK/シャーロック』。
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』『ドクター・ストレンジ』のベネディクト・カンバーバッチがシャーロック役を務め、欧米だけでなく日本でも人気のドラマ作品です。
まず、主人公であるシャーロックの自称ですが、カンバーバッチ版シャーロックは“コンサルタント探偵”、竹内結子版は“捜査コンサルタント”と近いものがあります。
そして、シャーロックの兄であり、政府の中枢で重要な地位についているマイクロフトがいつも「時間がない」といっている点も同じです。
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こうして原作やカンバーバッチ版シャーロックを取り入れた作品になっていますが、『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』としてのオリジナル要素も面白いところ。
シャーロックの薬物中毒という設定をチョコレート中毒にしたり、ヴァイオリンではなくチェロを弾いたりと、芸が細かいです。
1話完結、豪華キャストとスリルのある展開
犯罪誘導のプロ・“マリス・ステラ”をめぐるメインストーリーはあるものの、1話完結型の『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』。
ゲスト俳優も豪華なキャスティングとなりました。
水川あさみや菊地凛子、木南晴夏、紺野まひる、安達祐実といった面々が集まり、ストーリーに深みを出していました。
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しかし、そこに付随する各話の事件や謎はオリジナルのもの。
シャーロックがどんな推理を見せるのか、メインストーリーとどう関わっていくのか、各話ごとにいろいろな楽しみ方ができるようになっています。
1話完結でサクサクと話は動いていきますがそのテンポはちょうど良く、シャーロックが当たり前のようにズカズカと現場に入っていく様子や、次々に証拠や気になる点を挙げていく姿も相まって、スピード感のあるストーリーが繰り広げられます。
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お洒落でこだわりが感じられるファッション
“史上最も美しいシャーロック”と謳われている通り、シャーロックを演じた竹内結子の美しさは圧倒的。
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ハイヒールでガツガツと現場を歩き回る姿はどこかクールな男性らしさを感じさせながらも、スラッとしたスタイルと知的な印象から女性らしい気品を漂わせていました。
独自の美的センスを徹底している点からも、何事にも信念を突き通す性格であることがわかります。
シャーロックの相棒の和都は、感情優先で動いてしまうドジッ子ですが、おちゃめで守ってあげたくなるタイプの女性。
スタイリッシュなシャーロックのスタイルとは対称的に、カジュアルで柔らかい印象のファッションが目立ちます。
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シャーロックの宿敵・モリアーティポジションの入川は、カウンセラーという職業柄かシンプルなファッションが見受けられます。
優しい雰囲気はあるものの、シャーロックや和都と比べて華やかさは少なく、トーンを抑えた色味の服装から冷たさや無機質さを感じさせる面も。
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『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』まとめ
いかがだったでしょうか。
竹内結子と貫地谷しほりが和製シャーロックとワトソンを演じた『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』。
原作を知っている方にとっては展開が読めてしまうストーリーかもしれませんが、女性同士のバディものとして十分に楽しめると思います。
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- 女性ならではの魅力がたっぷりなシャーロックがかっこいい!
- 原作を知っている人が楽しめるような小ネタも!
- 静かに動き続けるスリルある展開にハラハラドキドキ!
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