『みぽりん』あらすじ・感想!アイドルが主人公のホラー!関西インディーズ界の底力を感じる力作!【ネタバレなし】

『みぽりん』あらすじ・感想!アイドルがテーマのホラー?関西インディーズ界の底力を感じる力作!【ネタバレなし】

出典:『みぽりん』公式ページ

色んなホラー映画へのオマージュも混ざった、地下アイドルが主人公のサイコホラー!

関西インディーズ映画界から生まれた異色作!

ポイント
  • 名作『ミザリー』へのオマージュが、本作を鑑賞する上での肝
  • ローカル映画ならではのオール神戸ロケ
  • 関西インディーズ映画の底力を感じる力作

それでは『みぽりん』をネタバレなしでレビューします。

『みぽりん』作品情報

『みぽりん』

(C)CROCO

作品名 みぽりん
公開日 2019年9月7日
上映時間 108分
監督 松本大樹
脚本 松本大樹
出演者 垣尾麻美
津田晴香
井上裕基
合田温子
近藤知史
mayu
木野智香

『みぽりん』あらすじ・感想【ネタバレなし】


名作『ミザリー』へのオマージュで、作品の魅力がアップ

『みぽりん』は、スティーブン・キング原作の名作スリラー『ミザリー』の物語を土台にして繰り広げられるサイコホラーです。


関西のインディーズ界に突如として現れた新人監督、松本大樹の長篇デビュー作です。

人気No.1の地下アイドルがソロデビューするにあたって自身の音痴を治そうとあるボイストレーナーに教えを乞います。

『みぽりん』

(C)CROCO

鈴木友哉

実はその講師、一癖も二癖もあるイカれた女性だったのです。

講師に山荘のロッジで監禁されると言う災難に巻き込まれた地下アイドルは、無事に脱出できるのか、最後まで目が放せない怒濤のストーリー展開になっています。

『みぽりん』

(C)CROCO

『ミザリー』のみならず、本作には数々の有名なホラーのオマージュが登場します。

例えば名作ホラーの『シャイニング』や『ザ・フライ』『悪魔のいけにえ』など、映画ファンなら嬉しいオマージュが色んなシーンで登場します。

鈴木友哉

あなたは、この映画の中でいくつ、名作オマージュを発見することができるでしょうか?まずは知名度のある名作スリラー『ミザリー』を鑑賞してから、本作を鑑賞すれば、いい刺激を受けられるでしょう。名作をオマージュした『みぽりん』は、今後関西インディーズ映画界を代表する名作としてさらなる飛躍を遂げて欲しい作品です。

神戸でオールロケのローカル映画

『みぽりん』を観る上で最も注目して欲しい部分は、映画全編通して兵庫県神戸市周辺がロケ地となっている点です。

鈴木友哉

六甲山と六甲有馬ロープウェイをカメラに収めたファースト・カットを現地の方や関西の方が観たら、懐かしく感じるのではないでしょうか?

神戸のあらゆる場所でロケーションを敢行した本作には、監督自身の地元愛を感じて止みません。

地下アイドルが活動するライブハウスも、物語の中盤に登場する居酒屋が入っている商店街もすべて、市内の実際の店舗で撮影されています。

鈴木友哉

もしかしたら、1日もあれば映画ファンの間で人気のロケ地巡り、聖地巡りができるかもしれません。

映画全編を近畿地方でロケにした作品は言うほど多くはなく、本作は近年の関西を舞台にした多くの映画の中で最も商業的と言えるでしょう。

兵庫県に行ったことがあるなしに関係なく、『みぽりん』は十分に楽しめて、観る者を恐怖に陥れる狂気じみた戦慄のサイコ・ホラーに仕上がっています。

関西インディーズの底力を実感させてくれる力作

『みぽりん』の映画としてのクオリティは、関西を代表するインディーズ映画と言ってもいいほど高水準の作品です。

『みぽりん』

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映画はメジャーとインディーズの2つに大きく分けることができます。

鈴木友哉

そもそもインディーズ映画とは何かというと、シネマコンプレックスのような大きな映画館でなかなか上映されない自主映画のことを指します。

大作映画に比べて、インディーズ映画は上映館数も少なく、映画通の目には留まりますがそれほど映画館に足を運ばない一般の方には、縁遠い作品が多いでしょう。

しかし『みぽりん』は、019年関西地方で上映が始まってから、瞬く間に人気に火が付き、東京でも飛ぶ鳥を落とす勢いとなりました。

『みぽりん』がここまで好評を博したのも連日の上映イベントを開催するなど、スタッフとキャストの血を滲むような努力の賜物です。

第2の『カメラを止めるな!』と言われる『みぽりん』は関西インディーズ映画の底力を見せつけました。

『みぽりん』まとめ

以上、ここまで『みぽりん』をレビューしてきました。

要点まとめ
  • 『みぽりん』は、『ミザリー』もセットで観たくなるホラー映画です
  • 商業映画にはない、ローカル映画の持ち味がたくさんあります
  • インディーズ映画の真価が詰まった力作です