つくしあきひと原作の同名作品をアニメ化した『メイドインアビス 烈日の黄金郷』。
自分自身を「価値」として売ってしまったナナチを取り戻そうとするリコ。
「両目か、両足か、臓腑の半分か」とべラフに対価を迫られました。
悩みながらも意を決するリコでしたが、マジカジャが「何とられても終わり」と寸前のところで止めに入ります。
さらに、ナナチも「ほっといてくれ」とミーティから離れようとしないため、マジカジャはリコを無理矢理連れていくのでした。
その矢先、原生生物のオオガスミが突如、村に襲い掛かり……。
早速、アニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』第6話をレビューしていきたいと思います。
目次
【ネタバレあり】アニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』第5話のあらすじと振り返り
ファプタと別れ、村へ戻ろうとするも迷子になってしまったレグは、原生生物のリュウサザイに執拗な攻撃を受け、苦戦を強いられます。
崖から落ちてしまったところを助けてくれたのは、レグを追ってきていたらしいガブールンでした。
一方、食堂にいたリコは、公用語を話すことができる成れ果て――三賢のワズキャンに出会います。
リコが「探窟家」を名乗ると、ワズキャンはハイタッチをして明るく去っていきました。
混雑していた食堂が落ち着いた頃、リコはムーギィに言葉を教えてほしいと頼みに行き、ここの言葉はいくつかの意味が合わさっていると教えられます。
例えば、「村」を意味する「イルぶる」は、「村」「ゆりかご」「母」を何割かずつ合わせたものだそうです。
いくつかの言葉を覚えたリコは、レグとナナチを探すため、村の端っこにある「生け贄の穴」という場所へ行ってみることにしました。
暗く深い穴を降りていくと、「清算」の時に現れる黒いねばねばたちがいて、ついてきてくれたマアアさんは耐えがたいのか怯え始めます。
そんな中、黒いねばねばに囲まれて座っていたヴエコに出会いました。
あまり良くない村の成り立ちに一枚噛んでいるというヴエコでしたが、レグかナナチの居場所を知っているようだったので、リコは彼女を拘束していた黒い蔦のようなものを解きます。
そうして彼女とともに深い穴を出て村へ戻ると、三賢のべラフの部屋まで案内してもらいました。
脱出したことがバレるとやばいと言うヴエコに見送られて部屋へ入ったリコは、眠っているナナチの姿を見つけ、すぐさま駆け寄ります。
すると、マジカジャが現れて、ナナチはミーティと引き換えに自分自身を売りさばいてしまったと聞かされました。
リコはどうしたらナナチとミーティを返してもらえるのかとべラフに尋ね、「君(リコ)の全身であれば今すぐに」交換すると返されます。
さすがに欲張りすぎではないかと交渉を始めたリコに対し、べラフは「両目か、両足か、臓腑の半分か」という三つの選択肢を与えました。
その重たい提案に、リコは思わず動きを止めるのでした。
【ネタバレあり】アニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』第6話あらすじ・感想
呼び込み
自分自身を売ってしまったナナチを取り返そうと交渉するリコ。
べラフから「両目か、両足か、臓腑の半分か」という三つの選択肢を与えられました。
どれを奪われてしまっても探窟家にとって致命的ですが、リコはナナチのために意を決します。
寸でのところでマジカジャが止めに入り、ナナチも「ほっといてくれ」とミーティから離れません。
マジカジャに連れられて外へ出たリコは、待っていたヴエコに何か方法はないか問います。
困ったヴエコは村に来ている「呼び込み」を見せようと、リコを連れて移動しました。
それどころではないと焦るリコでしたが、その「呼び込み」――原生生物のオオガスミを見て驚きます。
イルぶるの住人たちは村の外に出られないので、定期的に外界の生物を呼び込んでは狩りをしていました。
これは村の価値を上げ、豊かにするための行為ですが、この日現れたオオガスミは、以前も村に来て「清算」まで受けたものの、削り切れないままに逃げたものだといいます。
urara
やがて、オオガスミはプルシュカを預けている工房の方向へ向かっていき、リコはそれを追いかけるのでした。
悪戦苦闘
工房の成れ果て・ポリヨーン(上田耀司)は、やって来たリコを見ると完成したプルシュカを差し出しました。
立派な白笛になって戻ってきたそれは、リコとともにあれば価値が続くといいます。
ポリヨーンは工房そのものであるため、ここから逃げられません。
マジカジャやヴエコに促され、笛を受け取ったリコはその場から脱出しました。
しばらくしてオオガスミが現れ、迎え撃つポリヨーンでしたが、抵抗むなしく吸収されてしまいます。
その後、オオガスミが市場のほうへ進んでいくと、三賢のジュロイモー(佐々木祐介)が出てきて業物で対抗し始めますが、状況は厳しいままです。
urara
すると、ムーギィをはじめとする市場の成れ果てたちが集まってきました。
彼らにとって市場は宝物……劣勢であっても武器を取り、士気を高めてやって来たのです。
リコは自分にもできることはないか問いかけますが、ムーギィはリコを逃がそうとします。
「お前の価値はロボ(レグ)とふわふわ(ナナチ)に使いな。 リコはここで果てちゃダメだ」
言われるまま、流れ弾も少ないであろう場所へ移動し、戦いの行く末を見守っていたリコですが、居ても立っても居られません。
成れ果てたちはオオガスミなど外界のものの知識がないと知ったリコは、オオガスミの姿を見て何かを思い立ち、マジカジャに頼み事をします。
仕掛けた罠
ジュロイモーが抵抗むなしく動かなくなってしまうと、オオガスミはいよいよ市場のほうへ向かっていきます。
その様子を見ていたヴエコは、花火を打ち上げてリコたちに信号を送りました。
一方、市場付近にいたマアアさんは、花火が上がったのを確認するとリコに知らせに行きます。
そこには長いおさげをばっさりと切ったリコの姿がありました。
本体は気体であるというマジカジャは、その容れ物となる機械のような身体を三体持っています。
そのうちの一つである「速身体(はやからだ)」は、その名の通り素早く動けるもの。
リコは自分のおさげを対価に、マジカジャに速身体へと入ってもらい、囮役となってもらったのです。
速身体のマジカジャに乗ってオオガスミをおびき寄せるリコ。
鏡のような膜の前まで来たオオガスミは、そこに映った自分自身を見て警戒し、立ち止まりました。
リコの合図で火の扱いが得意な成れ果てたちが放火すると、オオガスミは宙に浮きます。
その頭上に張り巡らされた鉄線でオオガスミを捕らえると、地上にいた成れ果てたちが取り押さえるかのように攻撃。
しばらくするとオオガスミは動きを止め、成れ果てたちは歓喜の声を上げました。
大きくて軽い身体をしているオオガスミの特徴に気付いたリコが、この作戦を思い付いたのです。
urara
しかし、成れ果てたちと喜びを分かち合う中、再びオオガスミが動き出し、マアアさんやメポポホンたちが捕まってしまいます。
そんな窮地を救ったのは、突如聞こえてきたプルシュカの声でした。
白笛の力
プルシュカに背中を押されるようにして、リコは白笛を鳴らします。
音が響き渡った瞬間、成れ果てたちを捕らえていたオオガスミの腕がちぎれていきました。
リコとプルシュカに呼ばれたというレグが現れ、オオガスミを仕留めたのです。
リコは、白笛が遺物の真の役割を引き出す、というボンドルドの言葉を思い出しました。
場が落ち着いた頃、ワズキャンがやって来ます。
urara
リコがナナチを取り戻す方法を知らないか尋ねると、「ファプタの一部」でもあればもしかしたら……と言って、去っていきました。
その後、ヴエコを見たムーギィとマジカジャは、見覚えのない顔だと言って正体を問います。
ヴエコは自分が元三賢であることを話したうえで、聞いたら後戻りはできなくなるという過去の話を始めるのでした。
アニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』第6話まとめ
いかがだったでしょうか。
リコと成れ果てたちとの共闘が熱い第6話でした。
白笛で呼ばれた時のレグの装備が、一時的に白く変化していたのが気になります。
次週はヴエコの語る過去のエピソードになりそうです。
イルぶるの良くない成り立ちが明かされるようで、緊張感が高まります。
次回第7話も楽しみです。