つくしあきひと原作の同名作品をアニメ化した『メイドインアビス 烈日の黄金郷』。
マジカジャから「ミーティは三賢のべラフが使っている」と教えられたナナチ。
べラフの部屋へ向かうと、そこにはお別れをしたはずのミーティの姿がありました。
取り乱すナナチに、べラフは「何を欲してここに来た?」と問いかけます。
一方、ファプタと別れ、村へ戻ろうとするも道に迷ってしまったレグ。
原生生物のリュウサザイに執拗な攻撃を受け、苦戦を強いられていたところをガブールンに助けられます。
早速、アニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』第5話をレビューしていきたいと思います。
目次
【ネタバレあり】アニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』第4話のあらすじと振り返り
成れ果ての姫――ファプタは、ガブールンという謎めいた人形を連れて、レグの前に現れます。
ファプタはレグのことを知っているようですが、レグは彼女に会った覚えはあるものの、記憶が曖昧で思い出せません。
レグを巣穴のような場所に連れてきたファプタは、警戒を解く様子のないレグを見て、この場所も忘れてしまったのかと問い詰めます。
レグは記憶を失っていることを白状し、自分たちの関係を尋ねますが、途端にファプタも警戒心を剥き出しにしてきました。
過去のレグは「ハク」を連れてくるとファプタに約束したようで、「人の子」と「果ての子」、どちらが「ハク」かと尋ねられますが、「ハク」とは何なのかがわかりません。
痺れを切らしたレグが村に戻ろうとすると、ファプタは驚いた様子で「人の子と同じ時間を歩むつもりか」「あいつら死んでもお前そのまま」と言います。
レグはそう言われたことに驚きつつも、二人に付き合うのだと告げて村へ向かいました。
その途中、夥しい数のトコシエコウ、不屈の花の花びら、そして死者の名札が降ってきて、今アビスで何が起きているのかと、ふと立ち止まるのでした。
その頃、ナナチはマジカジャとともに市場へ向かっていました。
マジカジャから仮面をつけた男がミーティを連れてきて、この村に置いていったと聞いたナナチは、ミーティのもとへ案内してもらうことに。
ミーティを持っているという村の三賢・べラフの部屋を訪れると、竜のような姿をしたべラフがとぐろを巻いて佇むその中心に、壺に入ったミーティがいました。
一方、宿からレグとナナチがいなくなっていることに気付いたリコは、二人を探すために村へ出掛けます。
見覚えのない成れ果てたちに目を付けられて暗がりに連れ込まれ、危険を感じ取ったその時、マアアさんが飛び込んできました。
助けてくれたマアアさんと行動をともにすることにしたリコは、食堂を発見します。
何とか注文を済ませると、女将のムーギィがリコたちと同じ公用語を話せることを知りました。
マジカジャ以外にも話せる人がいることに驚くリコでしたが、すぐそばで食事をしていた三賢・ワズキャンも公用語を知る者だと教えられます。
【ネタバレあり】アニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』第5話あらすじ・感想
何を欲して
マジカジャに連れられてべラフの部屋へやって来たナナチは、そこでお別れをしたはずのミーティの姿を見つけます。
取り乱すナナチに、べラフは「何を欲してここに来た?」と問いかけました。
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一方、ファプタと別れ、村へ戻ろうとするも迷子になってしまったレグ。
原生生物のリュウサザイに執拗な攻撃を受け、ライザの封書にはなかった情報を次々と目の当たりにし、苦戦を強いられます。
崖から落ちてしまったところを助けてくれたのは、レグを追ってきていたらしいガブールンでした。
自身を”干渉器”だと名乗るガブールンは、「お前がいると場が荒れ果つる」と言うと、村まで運んでくれるようです。
道中、レグたちが見た原生生物の死体にリコとナナチの毛が入っていた不気味なものは、ファプタやガブールンがリコたちに施した獣除けだったことだわかります。
やがて、「イルぶる」と呼ばれるあの村まで辿り着きました。
言葉
食堂にいたリコは、公用語を話すことができる成れ果てと出会います。
それは村の三賢の一人であるワズキャンでした。
「楽しんでる?」と軽い口調で話しかけてくるワズキャンと言葉を交わすリコでしたが、ムーギィから三賢は村の偉い人だと知らされ、改まって丁寧な挨拶をします。
リコが「探窟家」を名乗ると、ワズキャンはハイタッチをして明るく去っていきました。
ワズキャンに触れた自分の手を匂ったリコは、「お日様みたいなにおい」だと思います。
混雑していた食堂が落ち着いた頃、リコはムーギィに言葉を教えてほしいと頼みに行きました。
ムーギィは本を開いて文字を見せながら、ここの言葉はいくつかの意味が合わさっていると教えます。
例えば、「村」を意味する「イルぶる」は、「村」「ゆりかご」「母」を何割かずつ合わせたものだそうです。
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いくつかの言葉を覚えたリコは、レグとナナチが行きそうな場所に心当たりはないかムーギィに尋ねます。
すると、村の端っこに「生け贄の穴」という、村人たちは本能的に参ってしまうため、近付けない場所があると聞かされ、そこへ行ってみることにしました。
暗く深い穴を降りていくと、「清算」の時に現れる黒いねばねばたちがいて、ついてきてくれたマアアさんは村人であるため、怯え始めます。
リコはマアアさんを励ましながら先へ進み、無数の横穴の中で、一人の女性を見つけました。
秘匿
黒いねばねばに囲まれて座っている一人の女性……成れ果てではなく、人間の姿をしていました。
彼女はヴエコと名乗り、自分が人間に見えるという事実に驚いているくらいでした。
ヴエコは公用語を話しますが、「六層」「白笛」という言葉は知らないようで、知識には差があるように感じられます。
「信号」を感じ取ったため、リコの連れの一人は居場所がわかるかもしれないというヴエコですが、黒い蔓のようなもので首元を拘束されており、自分では取れないそうです。
リコが「取れろ」と思いながら触れれば外れるはずだと言われたところで、リコはヴエコに「悪い人なんですか?」と尋ねました。
この村の成り立ちが良くないものだと語るヴエコは、その良くない成り立ちに自分も一枚噛んでいるのだと明かします。
しかし、リコはヴエコを拘束していた黒い蔓を解き、「本当は悪い人でも関係ない」「遅くなってからじゃ遅い」のだと訴えました。
そうして彼女と行動をともにすることにしますが、ずっと怯えていたマアアさんが嘔吐してしまいます。
「その子は君に選ばれたんだね」とマアアさんに近寄っていったヴエコは、村人ならば、ここにいるだけで苦痛なはずなのに凄いと評しました。
「時に憧れは本能をも制する」
彼女はそう言って、村へ向かおうと促します。
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交渉
どうにか深い穴から出て村へ戻ってくると、服を着ていないヴエコは何か着るものが欲しいと言います。
見つかるとまずいのだという彼女に服を用意して、べラフの部屋まで案内してもらいました。
部屋の前に到着すると、ヴエコは脱出したことがバレるとやばいからと言って、リコたちを見送ります。
洞窟のような部屋の中、リコは眠っているナナチの姿を見つけ、すぐさま駆け寄りました。
すると、マジカジャが現れて、申し訳なさそうにしています。
ふとリコが顔を上げると、そこには大きな竜のような姿をした成れ果てがおり、「べラフ」と名乗りました。
「人の子、美しい」「お前は何を欲してきた?」
そう問われ、ナナチを探しに来たのだと言うと、ナナチはミーティと引き換えに自分自身を売りさばいてしまったと聞かされます。
不死身のミーティはいくら吸ってもなくならないため、べラフのお気に入りでした。
ここで吸われているミーティを見たナナチは取り乱し、「これ以上ミーティを傷つけないでくれ」と叫んだと言います。
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ミーティの姿を初めて見たリコは、その瞳だけはしっかりと覚えており、救ってもらった過去を思って感謝を伝えました。
べラフにミーティを知っているのかと問われたリコは、ナナチの大事な人で自分の恩人だと答えると、どうしたら二人を返してくれるのか尋ねます。
べラフは黎明郷と名乗る男からミーティを譲ってもらえなかったという過去を語り、自身の724本の手足すべてを対価にして、イルぶるに複製体を産んでもらったのだと言いました。
そして、「君(リコ)の全身であれば今すぐに」交換すると言われたリコは、さすがに欲張りすぎではないかと交渉を始めます。
リコが髪、左手の爪、装備全てを交換条件に出すと、べラフはそれでは足りないとして三つの選択肢を与えました。
両目か、両足か、臓腑の半分か……。
リコはその提案に、目を見開いて動きを止めるのでした。
アニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』第5話まとめ
いかがだったでしょうか。
ヴエコ、ワズキャン、べラフ――ガンジャ隊の三賢と出会ったリコ。
ついに二つの時代の冒険が交差し始め、緊張感と高揚感に溢れています。
リコさん隊としても、リコ、レグ、ナナチのそれぞれの視点からイルぶるが描かれ、「村の成り立ち」の真相に近付いてきました。
そこにはどんな物語があるのか、それを知った時リコたちは一体……?
次回、第6話も楽しみです。