一連の事件の黒幕を突き止めた萩崎(小泉孝太郎)。真実を突き付けられた絵津子(泉里香)は、自身の凄絶な幼少時代について話し始めます。
手形詐欺に始まった事件の裏側には、おぞましい闇が潜んでいました。
真相を白日の下にさらすべく、絵津子、村木(上地雄輔)とともに堀口こと黒池健吉(薮宏太)の行方を追います。
しかし、絵津子と萩崎は黒幕に捕らえられてしまいます。果たして萩崎と絵津子の運命は・・・!?
目次
ドラマ『眼の壁』 前回振り返り
岩尾議員(金田明夫)の地元・長野県で遂に堀口(薮宏太)にたどり着いた萩崎(小泉孝太郎)。
しかし、堀口は関野(甲本雅裕)や田丸(加藤雅也)を殺したのは自分ではない、と言い張り、萩崎の前から姿を消してしまいます。
実は、絵津子(泉里香)と堀口は姉弟でした。2人は、幼い頃伯父に引き取られ、辛い幼少期を送っていました。
警察は萩崎と絵津子に対し緊急手配をかけます。その後長野県の山林で堀口の焼死体が見つかります。
姉弟の過去を知った萩崎は、堀口と見られる死体の状況から、黒幕と思われるある人物を割り出します。
【ネタバレ】ドラマ『眼の壁』第5話あらすじ・感想
絵津子の過去
かつて絵津子(泉里香)と弟の堀口こと黒池健吉(薮宏太)が暮らした家のあった場所で、萩崎は絵津子と向き合います。
そして、15年前に死んだはずの絵津子たちの伯父は、山杉喜太郎(陣内孝則)と名前を変えて生きているのではないかと尋ねました。
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絵津子は、自身の幼少期を語り始めました。
両親を事故で亡くした姉弟は、伯父の文雄に引き取られました。
しかし姉弟が相続した保険金を勝手に使い、姉弟は満足な食事も与えられず辛い日々を送っていました。
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火事で文雄が死んだ時、絵津子は「これでやっと自由になれる」と思ったと言います。
しかし、絵津子が高校を卒業する年、文雄は山杉となって姉弟の元に再び現れたのです。
その日から、姉弟はまた山杉に縛られて生きて行くことになってしまいました。
弟を助けたい
健吉は、自分が逆らえば絵津子に危害が与えられると思い、山杉に逆らえずにいました。
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絵津子は水島(忍成修吾)から、「堀口は生きている」と聞かされていました。
萩崎と絵津子は、まずは誰が身代わりになったのかはっきりさせることにしました。
萩崎は村木(上地雄輔)に協力を仰ぎ、金貸しである山杉には、言いなりになる人がたくさんいるだろうと踏んで、夜中に山杉商事に忍び込み、債務者名簿を調査することにしました。
萩崎と絵津子は山杉の事務所からなんとか名簿を持ち出し、健吉と年齢と背格好が似ている男を探し出しました。
その後萩崎は1人で再度山杉商事を訪れます。すると、事務所はもぬけの殻になっていました。
そこに、警察がやってきます。萩崎は慌てますが、警察の目的もまた山杉だったのです。
警察は当初から田丸(加藤雅也)、関野殺しは素人の仕業ではないと考えていました。
しかし萩崎は逃げている。そこに何かあると踏んで追っていたら、山杉に行き当たったと言います。
萩崎は、自分が山杉から供述を引き出すから、代わりに健吉を探し出して欲しいと警察に頼みます。
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村木も、記者として岩尾議員(金田明夫)を探ることで、山杉に関する材料も見つかるだろうと協力してくれることになりました。
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悲報
ところが、間もなく警察が健吉の身代わりとなった男を発見しました。
なんと、焼き殺されていたのは健吉本人でした。
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同時に、岩尾の圧力が新聞社にかかり、村木も身動きが取れなくなってしまいました。
萩崎は、自分が山杉の悪事を暴くしかないと、憔悴した絵津子を村木の家に残し出かけていきました。
しばらくして戻ると、絵津子の姿がありません。
萩崎がいない間に水島(忍成修吾)が電話で絵津子を呼び出したのでした。
絵津子は、山杉と会い、これからは弟の分まで自分が働くから、他の人には手を出さないで欲しいと訴えていました。
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ところが、山杉は絵津子の企みに気がつき、絵津子の手からナイフを取り上げ、絵津子を捕らえてしまいました。
誰かがやらないと
萩崎は警察から他に山杉を調べている人物がいると聞き、その人物を訪ねてみることにしました。
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相棒の田丸を失った瀬沼弁護士は、「この件からは降りた」と言います。
調べるほど山杉が危険な人物だとわかり、命も狙われかけたからです。
瀬沼は、萩崎に「これ以上追わない方がいい」と忠告しました。
しかし、萩崎は誰かが山杉を止めなければいけないという気持ちで動いていました。
「これ以上山杉のせいで、悲しむ人の姿は見たくない」
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瀬沼は田丸が持ち歩いていた手帳を渡してくれました。
「彼が足を使って得た情報がこの中にある」
萩崎は村木と共にその手帳にあった山杉の固定資産台帳から、山杉が隠れていそうな場所を探します。
業火の中で
夜、萩崎は1人、台帳から目星をつけた工場に向かいます。
辺りを伺っていると、水島に後ろから襲われてしまいました。
目を覚ますと、萩崎は絵津子と共に縛られていました。
目の前には山杉がいます。
「これからお前たちはここで焼身自殺をしてもらう」
その前に山杉は自らの名を入れた遺書を取り出し、1人の債務者が入れられた箱に火をつけました。
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次に山杉は萩崎が手形詐欺に加担したと告白した遺書を取り出しました。
でも、萩崎は自分が死んでも村木がきっと山杉の正体を暴いてくれると信じていました。
山杉は萩崎の間違った正義感が皆の幸せを奪ったと言います。
絵津子は、「あなたのそばにいて一度も幸せを感じたことはない」と反論します。
「あなたとの人生は恐怖でしかなかった・・・」
その間にも、水島は無言で周囲に灯油をまき、火をつけました。
その後、山杉は水島の身体にも火をつけ、全てを無にしようと目論見ます。
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生きろ!
「ごめんなさい・・・」
絵津子が諦めかけると、萩崎は「諦めるな!」と絵津子を励ましました。
「生きるんだ。今度は自分の人生を!」
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意気揚々と工場を出た山杉でしたが、彼のことはすぐにパトカーが取り囲みました。
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立ちすくむ山杉の背後から、火だるまとなった水島が現れ、山杉に抱きつきました。
山杉はたちまち火に包まれてしまいます。
警察に救助された萩崎と絵津子は、火に包まれた2人の姿を見ました。
眼の壁
田丸が残した資料からは、岩尾と山杉の関係も見えてきました。
岩尾は山杉から多額の不正献金を受け取っており、その見返りとして岩尾は山杉商事が銀座の一等地を購入できるように関係省庁に圧力をかけていたと言います。
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騙し取られた手形は、山杉の愛人宅で見つかりました。
無事に手形を取り戻したウキシマ電業の幹部たちは、手の平を返したように萩崎を持ち上げます。
萩崎は、体面ばかり気にして関野部長のことを誰も気にかけず、それどころか関野部長の自作自演まで疑ったことを忘れてはいません。
危機に直面した時、社員を信じ、守れない会社では働きたくないと、萩崎は辞表を叩きつけました。
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気がつけば、萩崎はあのホテルのロビーにいました。
そこには絵津子の姿が。
萩崎は、クラブ「月世界」で絵津子とチークダンスを踊ります。
この眼に映っていることは現実なのか?
萩崎は考えます。
しかし、実際の現実は視界の具象のかなたにありそうです。
眼は、それを遮蔽した壁を眺めているに過ぎないのです。
ドラマ『眼の壁』 第5話 感想&まとめ
黒幕の山杉がいなくなり、事件が明るみに出てやっと明るい未来が見えて来たところで、物語は抽象的な感じで終わりを迎えました。
まるで、夢を見ているような出来事だったというのと、目の前で起きていることが全てではないということかなと解釈しました。
残念ながら、絵津子と萩崎はもう会うことはないのかもしれません。
全5話ながら、とても内容の濃いドラマでした!