ポケモンを知らない世代でも楽しめる、王道まっしぐらのエンターテイメイントムービー。
ピカチュウの可愛さは、実写になっても変わりなし!と言うより、カワイイが過ぎて大変でした!
- 基本は主人公ティムとピカチュウのバディもので、家族の絆もしっかり描いています。
- さらにアクション&ミステリーとサスペンス、その上ちょっぴりホラー要素まで加わった、まさかのてんこ盛り映画。
- とにかく可愛い実写版ピカチュウ。もふもふ・ふわふわ感も、中身のおっさん具合もたまりません。
- ライアン・レイノルズにビル・ナイと、大物俳優がまさかの参戦、渡辺謙も警部補役でしっかり出演。子供向けと侮ってはいけません。
それではさっそく映画『名探偵ピカチュウ』をネタバレありでレビューしたいと思います。
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目次
『名探偵ピカチュウ』作品情報
作品名 | 名探偵ピカチュウ |
公開日 | 2019年5月3日 |
上映時間 | 97分 |
監督 | ロブ・レターマン |
脚本 | ダン・ヘルナンデス ベンジー・サミット ロブ・レターマン デレク・コノリー |
原作 | 任天堂ポケモンクリーチャーズ『名探偵ピカチュウ』 田尻智『ポケットモンスター』 |
出演者 | ライアン・レイノルズ ジャスティス・スミス キャスリン・ニュートン スキ・ウォーターハウス オマール・チャパーロ クリス・ギア 渡辺謙 ビル・ナイ |
音楽 | ヘンリー・ジャックマン |
【ネタバレ】『名探偵ピカチュウ』あらすじ・感想
実写版『名探偵ピカチュウ』はポケモンを知らなくても楽しめる、ご機嫌なエンターテイメントムービー
今作は、2016年に発売したゲーム「名探偵ピカチュウ」の実写映画。
ポケモンといえば世界的に大人気。
私はポケモンを通らず大人になったので、ポケモンといえばピカチュウ、くらいの認識でした。
ポケモンGOも流行に乗ってちょっとはやってみたものの、二週間くらいでやらなくなったような、まさにポケモン素人です。
それでも予告を観るたびに、これは面白そうと期待がふくらみ鑑賞決定。
結果、かなりの満足度で劇場を後にしました。
物語は、疎遠だった父親が事故に遭ったと連絡を受けた青年ティムが、記憶喪失のピカチュウと出会うことから動き始めます。
面白いのは、ティム以外にはピカチュウの言葉がわからないところ。
おっさん発言をしていても周囲の人たちには、ピカピカ言っているようにしか聞こえない、しかも声のトーンも違っていて、何とも可愛らしい(アニメそのままな)ところです。
愛くるしい見た目で、おっさんの毒吐きを聞かされるティムが可哀想だけどおかしくて。
国境を越えて可愛いと認識されるピカチュウの見た目と、中身のギャップの差。これはアイデアの勝利ですよね。
ピカチュウは、ティムの父親ハリーのパートナー。
記憶を失っているピカチュウですが、事故で死んだハリーは生きている、ということだけはなぜか確信を持っています。
ティムはピカチュウと一緒に、父ハリーの事故の真相を探るうちに、ポケモンと人間が共存するライムシティで進行していた大事件に立ち向かうことになります。
ピカチュウが人間なら、どこかで聞いたことのあるような、漫画で読んだことのあるような内容のまさに王道的展開です。
しかし、しゃべりまくりのピカチュウが主役の相棒、と言うよりは主役の一人?一匹?なことで、物語に新鮮さが生まれています。
映画の舞台は、ライムシティという架空の都市。
そこはポケモンと人間が共存していて、住民はみんな自分にパートナーのポケモンがいます。
ティムがライムシティに到着して警察署に向かうシーンで、たくさんのポケモンが街に溶け込んでいる姿が見られますが、子供の頃ポケモンが大好きだった人なら、一度は夢見た世界なのではないでしょうか。
自分だけのポケモン、当たり前のように共存している社会。ワクワクしないはずがない。
正直見るまでは、安っぽいCG感が丸出しかも…なんて不安がありましたが、さすがハリウッドと言うべきか、レジェンダリーと言うべきか。
お金かかってます。すぐにポケモンの存在に違和感がなくなります。
そして運命の出会いをする、ティムとピカチュウ。
このシーンは、ピカチュウが可愛いやら、やり取りが面白いやら、様子がおかしくなったポケモンにホラー映画さながらで追いかけられたりと、見どころたっぷりです。
そうして、ハリーが持っていた謎の薬品を調べる内に、ティムとピカチュウはライムシティで起きている事件の真相に近付いていきます。
ハリーの事故の真相、ティムとハリーの親子関係、黒幕の正体など、そこまで凝っていないけれど、しっかりポケモンを絡めてあるシナリオも良かったです。
ピカチュウ可愛い、コダックも可愛い、ポケモン可愛い…で脳内が大変なことになり、あまり捻りすぎたシナリオだと置いて行かれる危険性があるのと、やはり小さなお子様が楽しめないのは良くないですもんね。
ミュウツーもいいポジションで出てきますよ。私はピカチュウ以外のポケモンをほとんど知らないので、ミュウツーがラスボスなのか、と予告の時から思っていました。この辺りは、何も知らない方が楽しめるかも。
ただし、スクリーンには次から次へとたくさんのポケモンが登場するので、大好きなポケモンがいる人、昔ゲームやアニメを楽しんでいた人の方が、もっともっと楽しめるはずで、羨ましい限りです。
『名探偵ピカチュウ』の制作陣には、日本人の名前も多く見られます。
ポケモンが下手に改変されず、ちゃんと「ポケモン」だったのは、ポケモン社の人たちががっつり関わっているからでしょう。
なので、子供の頃ポケモンが大好きで、実写に懐疑的だった人も、安心していいのでは。
ピカチュウだけでなく二十種類以上のポケモンが、あまり変わらないデザインで登場しているはず。
ラストもティムが片思いする女性記者とのラブシーンではなく、親子関係にスポットライトを当てていて、そこもポイントが高いです。
親子で観るも良し、友達同士で観るも良し。もちろんデートムービーに選んでも可。
実写化で全方位向けになったポケモンワールド。
きっと満足して、劇場を後にできるはず。
実写化でもアニメと変わらず、とにかく可愛いピカチュウ。可愛いが過ぎて、語彙力が低下します。
世界が認める可愛さのピカチュウ。
それがスクリーンの中で、モフっとしてふわっとして、表情豊かで、オジサン声でしゃべり倒すんです。
これを可愛いと言わず何を言うのか、と言うくらい可愛いんです。
ピカチュウの可愛さを愛でるためだけに、映画を観てもいいと思います。それくらい、可愛い。
この可愛さをいじらなかったのが、受け入れられた要因だと思います。
微妙に動物に似せたり、デザインを変えていたら、こんなのピカチュウじゃない、可愛くない、と拒絶された可能性も大きいかと。
某アトムとかドラゴンボールとか一昔前のゴジラとか、ハリウッドはやらかした過去がありますからね。
ポケモンは日本のデザインをいじらなくて正解。
まあ、海外進出の時に可愛すぎると言われ、デザイン変更案も出た過去があるようですけれど。
ここは文化の違いなんでしょうね。日本のキャラクターの可愛さの中で育つと、海外のマスコットキャラ可愛くなさすぎ、となってしまいますが。
とにかく、ピカチュウがピカチュウのままの造形で本当に良かったです。
これが動物と言うか、獣人のようだったら…考えるのも嫌ですね、ぞっとします。
それはポケモンではない、別のファンタジーとしてやってね、という話。
しかし中国のポスターを見ると、中国人はピカチュウの可愛さをものすごくわかってるなあ、とにんまりします。
4種類見ましたが、可愛すぎてもだえました。あれはクリアファイルにして欲しいレベル。
以前『ヴェノム』や『キングスマン:ゴールデン・サークル』のポスターを見た時も思いましたが、中国版のポスターのセンス、すごく好きです。作品への愛とセンスが溢れてる。
しかしこのレビュー、先程から「ピカチュウ可愛い」しか言ってませんが、それくらい可愛いので、大画面でぜひ!と声を大にしてオススメしたいです。
顔をしわしわにするピカチュウ、珈琲を飲むピカチュウ、怯えるピカチュウ、歌うピカチュウ、悪い顔をするピカチュウ…すべてがカ・ワ・イ・イ。
日常に疲れていて癒しを求めている人、必見です。
ちなみにピカチュウの声。
ティム以外の人たちにとっては、ピカピカ言って聞こえますが、こちらはアニメの声優さんの声、大谷育江ボイスなので、それも「カワイイ」に一役買ってます。
まさかの大物俳優も出演。ポケモンだけでなく、出演者にも注目!
ピカチュウの声は、何とライアン・レイノルズ。
『デッドプール』ばりに、とにかくしゃべるピカチュウなので、下ネタやメタ発言したらどうしよう、といらぬ心配をしたくなりますが、おかげでいい声のいわゆる無駄にハンサムボイスなピカチュウができあがっていました。
まあ、ピカチュウが「俺ちゃん」と言わなくても、『デッドプール』の3作目があれば、間違いなくピカチュウネタをぶっ込んでくるでしょうから、そんな楽しみも生まれましたが。
ライアンは収録時に、表情を取り込むためにフェイスキャプチャーのマーカーをつけたそうです。
なのでピカチュウの豊かな表情、よく見るとライアンに見えてくるような。
映画のラスト、ライアンもちょっと登場しますが、相変わらずイケメン、と言うよりとってもハンサム。
どんな役かは見てのお楽しみですが、スタイルも良くて、惚れ惚れしてしまいます。
大物ビル・ナイも、キーパーソンとして出演しています。
ライアン・レイノルズより、さらに驚いたキャストです。
ピカチュウにビル・ナイ…いや嘘でしょう、なレベルです。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』のデイヴィ・ジョーンズ役でお馴染みですよね。
さすがの存在感で映画をピシッと締めてくれています。
出演が決まって、役作りのためポケモン関連の本を、たっぷり購入したというビル・ナイ。
おかげでポケモンに詳しくなり、大好きになったそう。
そんなところもおちゃめで可愛くて、何とも素敵なおじ様です。
主役のティムを演じたのは、ジャスティス・スミス。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』に、美味しい役で出演していましたが、日本ではまだ知名度があまりないかなという、若手俳優さんです。
余談ですが、私は『炎の王国』という副題が未だ納得いってなかったりします。内容と合ってないですよね。
原題はfallen kingdom。直訳で崩壊する王国。こちらの方が正しく内容に沿ってますし。
話しが逸れました。
ジャスティスはCGキャラとの芝居が多かったので、撮影は大変だったと思いますが、違和感がないのは本当に素晴らしいです。
これからが楽しみな俳優さんが、また出てきましたね。
メインキャストでは紅一点なキャスリーン・ニュートンも、日本人好みの可愛さのある女優さんです。
『スリー・ビルボード』で主人公の殺された娘役だったのは、後から知りました。
もうすぐ公開される『ベン・イズ・バック』にも出演しているので、すぐにまたスクリーンで会えるのが嬉しいです。
渡辺謙も出番はさほど多くないですが、ヨシダ警部補役で出演しています。
ハリウッドで活躍する日本人俳優と言えば、渡辺謙と真田広之と思っている私なので、日本のコンテンツであるポケモンの実写化映画に日本人俳優が出演しているのはやっぱり嬉しいことです。これからも活躍を期待してます。
他にも、『デッドプール』のタクシー運転手ドーピンダー役のカラン・ソーニや、リタ・オラ、モデルで女優のスキ・ウォーターハウスなど、バラエティ豊かな出演陣も顔を揃えていることからも、子供向けと決して侮れない作品になっていますよ。
最後に。ティムの日本語吹替を担当した竹内涼真くんは、本編にカメオ出演もしています。
とってもわかりやすく出てくるので、ファンの人には嬉しいサプライズかも。
『名探偵ピカチュウ』まとめ
ついに劇場であの #ピカチュウ に会える!
「#名探偵ピカチュウ」大ヒット上映中⚡️
日本中が #感電チュウ#DetectivePikachu pic.twitter.com/IefiBVVTUf— 「名探偵ピカチュウ」 (@meitantei_pika) 2019年5月9日
以上、ここまで『名探偵ピカチュウ』を紹介させていただきました。
- ピカチュウがとにかく可愛い!まさに「カワイイは正義!」
- ポケモンを知らなかった人もきっと、ライムシティに住んで、自分だけのポケモンが欲しくなる!
- ライアン・レイノルズがラストに出てくるので、できれば字幕→吹替の順番で鑑賞を。吹替だと字幕を追わずに済むため、ポケモンたちをしっかり確認できます。
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