「COMIC FUZ」にて連載中のtoufu先生による人気マンガを原作としたアニメ『Lv1魔王とワンルーム勇者』。
10年前に倒され、なぜか幼女の姿で復活した魔王と、かつて魔王を倒したものの、今や落ちぶれてしまった元勇者・マックスを中心に繰り広げるドタバタコメディです。
二人きりで勇者祝勝会を開くマックスと魔王。
マックスの謝罪は多くの人々を動かし、王国と共和国の関係にも影響を与えつつありました。
すべてが丸く収まる……かに見えましたが、王国内で新たな陰謀が動き出そうとしていました。
早速、第12話「彼らがもたらしたもの」をレビューしていきます。
目次
アニメ『Lv1魔王とワンルーム勇者』前回第11話あらすじと振り返り
立ち上がったマックスは、フレッドもレオも両方潰してやると宣言!
しかし、大見得を切ったものの、体力の衰えは明白で二人に後れを取ってしまいます。
すべてを投げ出そうとしたその時、「諦めるな!」という過去の自身の声が聞こえました。
ユリアの助けによるブースト効果もあり、レオとフレッドを再起不能に追いやったマックス。
意識を失った二人を側らに、マックスは中継カメラを探します。
そして、二人が起こした騒動への謝罪として、国民に向けて土下座をするのでした。
【ネタバレあり】アニメ『Lv1魔王とワンルーム勇者』第12話あらすじ・感想
二人きりの祝勝会
レオとフレッドに勝ったマックスを祝おうと、魔王は手料理を振る舞います。
狭いアパートのキッチンで作ったとは思えないクオリティの高い大量の料理に、マックスはお腹をパンパンにし、作りすぎだと言って白目を向いてしまうほど……。
魔王はマックスのたぷたぷのお腹の贅肉をつまみ、「(マックスは)動けるデブ」だとご機嫌です。
何だかいい雰囲気の二人は、肩を寄せ合って目を閉じます。
それはもう、押し入れの中の幽霊が一人で悪態をつくほどの空気でした。
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まるでカップルのようなマックスと魔王のもとへやって来たのは、大慌てのゼニア。
魔導庁から盗んできたデータを確認中、ワンクリック詐欺に引っかかり、データを消失してしまったのです。
レオとフレッドの騒動もあり、ゼニアに頼んでいたそれらの仕事を忘れていた魔王は、涙するゼニアをあっさり許します。
何はともあれご機嫌な魔王がテレビを付けると、ニュースでは繰り返しマックスの土下座映像が流れていました。
レオとフレッドの熱い戦い、そしてマックスの謝罪は世論を動かし、王国は共和国を「ガンマ自治区」として認め、実質上の和平が結ばれる運びとなったのです。
レオとフレッドのその後
渦中のガンマ自治区の長であるレオは、王国と自治区を繋ぐ新たな道の開墾作業に最前線で参加していました。
王国側と自治区側の人間が晴れやかな表情で協力する現場からは、まさに平和の訪れが感じられます。
一方のフレッドは、繰り返し流れてくるマックスの土下座ニュースにうんざりしていました。
疲れ気味の上司を気遣う部下のリムは、「貴重なデータ」と称してとある動画が入ったUSBを手渡します。
一人になったフレッドが再生してみると、それはマックスが配信者の「マッキー」として配信サイトに投稿していた動画の数々でした。
あまりにもヘタクソでつまらない動画にドン引きなフレッドでしたが、マックスの自宅で撮影された動画に映り込む押し入れの幽霊に気が付いてしまいます。
動画の中の幽霊が少しずつカメラに近付いてきて手を差し出すと、なんとパソコン画面を貫通して手が伸びてきました。
フレッドはその手に顔面を掴まれ、断末魔の叫びを上げるのでした。
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九大臣の円卓会議
九大臣の会議に呼ばれたフレッドは、レオとの戦闘中になぜ中継ドローンを壊さなかったのかと問われます。
しらばっくれるフレッドに対し、現在の魔導庁長官というポジションを降りるよう言われるのは、フレッド本人も予想していたことです。
レオとの戦いがきっかけとなり、王国と共和国の和平が進んだことは事実ですが、フレッドが功績を上げたかと言われれば、そうではないということも明白でした。
そのため、長官の座を降りることは辞さない姿勢を見せたフレッド。
すると、大臣の一人であるレインハルトは、魔導庁爆破事故の件について触れます。
魔道具の事故として処理されていた問題でしたが、本当に心当たりはないのかと再度問われました。
長官の座を降りることとなるフレッドにすべての責任を押し付けようとしているのかと思われました……が、状況は一変。
部屋に入ってきた警官たちは、フレッドではなくグリムスを囲みます。
なんと、グリムスは公的資金横領の疑いで逮捕されることに。
これは、ゼニアが引っかかったワンクリック詐欺が引き金となり、偶然に証拠が上がったものでした。
爆破事故のことも含め、黒い噂が絶えなかったグリムスは、大臣たちの中でも問題視されており、フレッドに罪をなすりつけると見せかけてカマをかける作戦だったのです。
こうして長官の任を解かれたフレッドは、グリムスが消えて空席となった大臣の座に勧誘されることとなりました。
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勇者と魔王
マックスの土下座動画は1000万回も再生され、勇者としての人気や好感度は回復傾向にありました。
当のマックスは世間の目を気にせざるを得なくなり、マスコミにも追われ、近所を歩くこともままならない状態に陥ってしまいます。
そんなマックスの様子を眺めていたのは、いつもマックスが立ち寄る公園のベンチに座り、赤ちゃんを抱いている主婦――ユリア。
「やれやれ騒がしいこと……概ね平和でいいことか」と呟くユリアに夫が近寄ってきて、赤ちゃんのお守りを代わると話しかけます。
夫と交代してバトミントンのラケットを握ったユリアは、「マックスサーブ!」と叫びながら挑んでくる娘のサラを軽くいなすのでした。
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一方、マスコミから逃げ切ってどうにか帰宅したマックスを待っていたのは、魔王とゼニア。
マックスは、共和国との問題も解決し、戦いにも復帰した今、いつまでマックスのアパートに居座る気だと激昂しました。
しかし、魔王はまだまだマックスの面倒を見るつもりで、魔王が帰らない限りゼニアも立ち去らないと言います。
さらに、魔王がいなくなれば、魔王の作る美味しい料理が食べられなくなるのだと言われてしまえば、マックスが折れる他ありませんでした。
――10年前。
魔王を倒した勇者一行は、記念に集合写真を撮ります。
旅の終わりを迎え、「お前らとはもう二度と会わない」と宣言したのは、マックスでした。
そして、驚く仲間たちに付け加えたのは、「それが平和ってことだろ?」という一言……。
レオ、フレッド、ユリアはそれぞれ納得し、笑顔で背を向けます。
こうして勇者一行は、十字路を別々の方向に歩き出したのでした。
アニメ『Lv1魔王とワンルーム勇者』第12話まとめ
いかがだったでしょうか。
王国と共和国が和解し、ユリアの言う通り「概ね平和」な日常を取り戻した世界。
レオとフレッドの進退が明かされ、マックスと魔王の関係も変わらず続いていくことがわかる最終話となりました。
ラストは10年前の勇者一行が笑顔で別れるシーンで締められています。
当時のマックスが言った「お前らとはもう二度と会わない」「それが平和ってことだろ?」という台詞を受けると、再会してしまった現在は平和ではないと取ることもできますよね。
フレッドが大臣の座に就くことが匂わされ、王国の平和を脅かす黒い何かはまだまだ蔓延っているという考え方もできます。
本来は敵同士だったマックスと魔王が王国を救う……そんな未来も待っているのかもしれませんね。