「COMIC FUZ」にて連載中のtoufu先生による人気マンガを原作としたアニメ『Lv1魔王とワンルーム勇者』。
10年前に倒され、なぜか幼女の姿で復活した魔王と、かつて魔王を倒したものの、今や落ちぶれてしまった元勇者・マックスを中心に繰り広げるドタバタコメディです。
立ち上がったマックスは、フレッドもレオも両方潰してやると宣言!
しかし、大見得を切ったものの、体力の衰えは明白で二人に後れを取ってしまいます。
すべてを投げ出そうとしたその時、「諦めるな!」と声が聞こえ……。
早速、第11話「勇者 土に塗れる」をレビューしていきます。
目次
アニメ『Lv1魔王とワンルーム勇者』前回第10話あらすじと振り返り
レオとフレッドの戦いが幕を上げます。
互いの想いをぶつけ合いますが、最早それは戦いではなく「殺し合い」でした。
マックスはそれでも動こうとせず、呆れた魔王は家を出て行ってしまいます。
ところが、その魔王が戦場に現れ、レオとフレッドの戦いに割り込みました。
中継ドローンを利用して、マックスに立ち上がれと訴えかける魔王。
完全に力を取り戻したわけではない魔王は返り討ちに遭い、フィールド外に吹き飛ばされてしまいます。
一方、魔王からの呼び掛けにぶちギレたマックスは、己を奮い立たせ、戦場へ向かうのでした。
【ネタバレあり】アニメ『Lv1魔王とワンルーム勇者』第11話あらすじ・感想
かつての仲間たち
かつての冒険の途中、いつも無茶苦茶な戦い方をするレオやマックスに、フレッドは呆れていました。
特にレオの治療には手を焼いており、多少の魔法なら無効化できる魔除けのペンダントを渡します。
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彼らにとっては日常茶飯事の痴話喧嘩を眺めていたユリアは、同じように見守っていたマックスに言いました。
「もし何かあったら、アンタが二人の仲を取り持ってやんないとダメよ」
彼女のその言葉に、荷が重いと苦笑するマックス。
それでもユリアは「頼りにしてるからね」と返しました。
――そして、現在。
ユリアは分娩室へ運ばれている最中でした。
その側らには夫と、娘・サラの姿が……。
スマホで生中継を見ていたサラは、出産寸前で苦しむ母・ユリアに、元勇者一行の戦いの様子を伝えます。
ユリアは「それどころじゃない」と叫び、分娩室に入っていくのでした。
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一方、フレッドとレオの戦いに参戦したマックスは、登場早々ひっくり返っていました。
中継を見ていた民衆がマックスの存在に気が付き驚く頃、大臣たちも予想外の展開に困惑したり、期待したりと各々の反応を見せています。
元勇者・マックスが王国側についたのかと思われる中、マックス本人はフレッドとレオを前に宣言しました。
「王国だ共和国だ……うんざりなんだよテメェらには! 両方潰してやる」
三つ巴の戦い
中継を見ていた第7大臣・セゼクが言った通り、「泥沼の戦い」が始まりました。
聖剣を振りかざすマックスの身のこなしは、長年のブランクを感じさせないものでしたが、満を持して発動した大技を外してしまいます。
「あれ?」と驚いた隙に、レオに腹部を斬られ、フレッドに魔法を喰らわされ、その場に倒れてしまいました。
いとも容易く打ちのめされ、心の中で自身の無謀さを嘆いていたマックスは、「諦めるな!」という声を聞きます。
それは、かつてフレッドたちと旅をしていた時、仲間に向けて放った当時の自分の声でした。
巨大なドラゴンと対峙した際、攻略法を見出せずにいたマックスたち。
空を飛び回るドラゴンにはマックスとレオの剣が届かず、フレッドとユリアの魔法も効きが悪かったのです。
そんな中でも諦めないマックスに応じたユリアは、自身の全魔力を込めた飴玉――強化呪文・マキシマムドライブをマックスの口に放り込みます。
ユリアのおかげで一時的にバフがかかった状態のマックスは、ドラゴンを討つことができました。
そんな過去の出来事を思い出したマックスは、ポケットから転がり出た飴玉――先日サラから手渡されたものを口に含み、噛み砕きます。
フレッドとレオも、それがユリアの託したものだとすぐに気が付きました。
マックスはマキシマムドライブのおかげで力を取り戻し、再び立ち上がります。
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ユリアが託した想い
マキシマムドライブが発動すると、かつてのユリアの幻影とともに、録音された彼女の声が聞こえてきます。
「手伝いに行けなくてごめん……信じてるわよ、勇者様」
臨月を迎えていたユリアは直接戦いに介入することが叶わず、こうしてマックスに仲間のことを託したのでした。
「あのアホ二人にお灸を据えちゃいな!」
そんなユリアの言葉とともに、三つ巴の戦いは再開します。
ブーストがかかったマックスは、先ほどまでとは違い、かつての勇者らしい戦いを見せました。
フレッドの魔法にスピードで打ち勝って吹き飛ばすと、立て続けにレオとの近接戦へ突入します。
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一方その頃、近くの森に倒れていた魔王は、偶然通りかかったレオの部下・ウィルに助けられ、手当てを受けていました。
意識を取り戻した魔王は、マックスの様子が気になり、ウィルにスマホを持っていないかと迫ります。
元勇者の謝罪
フレッドが創り出したフィールドが半壊するほど、激しい戦いを続けるマックスとレオ。
やがて立ち上がったフレッドは、二人の死闘を見つめながら感情を爆発させます。
「何のためにこんなくだらねえことしてんだ、俺たちは……なんでこうもバカばっかりなんだ!」
マックス、レオ、ユリア……それぞれへの怒りを沸き上がらせながらも、仲間内で戦っていることを嘆くフレッド。
「……バカは俺か」と独り言ちたその時、レオが血を吐いて倒れます。
その矢先、ぶちギレたフレッドは壮絶な魔導砲をマックスとレオに喰らわせようとしました。
しかし、魔導砲はどこからともなく割り込んできた紫色の光線によって破壊されます。
光線の出所は、駆け付けた魔王によるものでした。
フレッドが空に浮かぶ魔王の姿を認め、その正体に気が付きかけた瞬間、マックスが飛びかかり、とどめを刺します。
倒れたフレッドとレオを引きずりながら、もう動かない身体を叱咤して中継ドローンを探すマックス。
意識を失った仲間を側らに、カメラに向かって土下座をします。
「この度は申し訳ありませんでした! 俺の仲間が皆さまにご迷惑をおかけいたしました」
「こいつらがもう、喧嘩しなくて済むように……何とか丸く治まるようにしてやってはいただけないでしょうか!」
カメラ越しに民衆が見つめる中、マックスの必死な叫びが響き渡るのでした。
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アニメ『Lv1魔王とワンルーム勇者』第11話まとめ
いかがだったでしょうか。
仲間同士が死闘を繰り広げた第11話。
ユリアの現在も判明し、フレッドとレオを案じていたことがわかりました。
想い合っているのにも関わらず、血を流さなければならなかったマックスたちが報われることを祈るばかりです……。
また、今話はバトルシーンの迫力ある作画と、キャスト陣の熱いお芝居に惹き込まれた回でもありました。
ラストスパートらしい映像と展開に夢中になってしまった人も多かったのではないでしょうか。
次回、第12話も楽しみです。